本記事では、玄米を精米するときに出る「米ぬか」を無料でもらえる場所や米ぬかの使用用途などを詳しく紹介します。
まずはじめに、米ぬかについて紹介します。
米ぬかは、玄米を削って精米するときに出る粉のことをいいます。厳密にいうと、玄米の外層である糠層と胚芽からなります。
お米は、籾殻(もみがら)で覆われており、籾殻を取り除くことで玄米になります。そして、玄米を精米すると、糠層と胚芽が取り除かれて白米が得られます。
一般的には、玄米の10%程度が米ぬかになり、例えば10kgの玄米を精米することによって得られる米ぬかは約1kgとなります。
米ぬか100gあたりのカロリーや主に含まれている栄養成分は下記の通りです。
エネルギー…364kcal
たんぱく質…13.4g
脂質…19.6g
炭水化物…48.8g
食物繊維…20.5g
ナトリウム…7mg
カリウム…1500mg
カルシウム…35mg
マグネシウム…850mg
リン…2000mg
鉄…7.6mg
亜鉛…5.9mg
銅…0.48mg
マンガン…15.00mg
ビタミンE…11.8mg
ビタミンB1…3.12
ビタミンB2…0.21
ナイアシン…35.0mg
ビタミンB6…3.27mg
葉酸…180μg
パントテン酸…4.43mg
ビオチン…38.0μg
米ぬかは、お米の栄養の一部を含んでおり、食物繊維やビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれています。特に食物繊維は便通を促進し、健康的な消化をサポートします。また、ビタミンやミネラルも含まれており、健康維持に役立ちます。
米ぬかの主な使用用途を紹介します。
米ぬかは、塩と水を加えて発酵させることでぬか床を作ることができます。
ぬか床は、漬物をつける際に使われ、独特の風味やうまみを漬物に与えます。特に、きゅうりや大根などの野菜を漬ける際によく使用されます。
米ぬかを炒って香ばしく焼き上げると、炒りぬかとして食べることができます。
炒りぬかは、ご飯やおかずのトッピングとして使われるほか、サラダやお菓子の材料としても利用されます。香ばしい風味とサクサクした食感が特徴です。
米ぬかをスムージーやジュースに加えることで、食物繊維や栄養を摂取することができます。
様々なフルーツや野菜と組み合わせて栄養豊富なドリンクを作ることができます。また、食物繊維が溶けにくい性質を持つため、飲み物に加えることで満腹感を得やすくなります。
米ぬかには窒素、リン、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれています。
これらの栄養素は植物の成長を促進し、土壌の健康を改善します。また、米ぬかは有機物質を含んでいるため、土壌の保水性を高め植物の根の成長をサポートします。
米ぬかに含まれる成分の一部は、むしや害虫を寄せ付けない効果があります。
そのため、衣類や布団の中に米ぬかを入れておくことで、カビや害虫の発生を防ぐことができます。また、庭やプランターの周囲に米ぬかをまいておくことで、害虫の侵入を防ぎ、植物を保護することができます。
米ぬかを粉状にして、パックやスクラブ、洗顔料として使用することができます。
米ぬかに含まれる天然の保湿成分や抗酸化物質が肌をやさしくケアし、しっとりとした肌を保ちます。また、米ぬかの粒子が古い角質や汚れを取り除き、肌をすべすべに整えます。
米ぬかは、油脂を多く含んでいるため、油汚れや水アカ、茶渋などを落とすのに効果的です。
普段使いのスポンジに米ぬかをふりかけてこすり洗いすることで、キッチンや風呂場の掃除が効率的に行えます。また、米ぬかを水に浸して作ったペースト状のものを使って、しつこい汚れをこすり洗いするのもおすすめです。
米ぬかを布袋などに詰めて電子レンジで温めると、米ぬかカイロとして使用することができます。
カイロとして体を温めるだけでなく、湿気を吸収し、湿度の調整にも役立ちます。また、自然な温かさが持続するため、寒い季節や冷え性の方におすすめです。
米ぬかは栄養素も高く、様々な使用用途があることがおわかりいただけたかと思います。続いて、米ぬかを無料でもらえる場所を紹介します。
地域のお米直売所や穀物店では、日々お米の精米をしているため、米ぬかを無料でわけてもらえることがあります。ただし、店舗によってはサービスの提供が異なるため、事前に確認することが重要です。Googleマップなどで近くにあるお米の直売所を調べ、店舗に確認してから足を運んでみてください。
また、お米の直売所や穀物店では、一部の店舗が精米サービスを提供しています。このサービスを利用すると、購入したお米を精米機で加工してもらうことができます。その際、精米したお米とともに米ぬかを無料で提供してくれることがあります。
特に、地域の直売所や穀物店では、地元産のお米や米ぬかを取り扱っており、購入するときに米ぬかを付けてくれることが多いようです。
コイン精米機を利用する際にも、精米したお米とともに米ぬかを受け取ることができます。
コイン精米機は一般的なスーパーマーケットやホームセンターなど商業施設に設置されていることが多く、自分でお米を持ち込んで精米することができる便利な設備です。
精米後の米ぬかは、利用者が持ち帰ることができます。ただし、精米機によっては米ぬかを取り出すことができなくなっていることもあるので、必ずしも米ぬかを持ち帰れるわけではありません。
農協は、「農業協同組合」の略称です。地域ごとに農業生産者や農村住民が組合員として加入し、農産物の集荷や出荷業務、農機具の貸し出し、農業用資材の販売、農業技術の普及、農産物の加工・製品化、農産物の流通・販売などを行っています。
農協でお米を購入する際には、地元産の新鮮なお米とともに、米ぬかを付けてくれることがあります。
特に、農協が運営する直売所や農産物直売所では、地域の特産品や農産物を購入することができ、その際に米ぬかを提供してくれることが多いです。
オンラインのコミュニティやフリマアプリとしておなじみのジモティーなどでも、地域の人々が余った米ぬかを無料で提供している場合があります。
ジモティーでは、地域の人々が不要な品物を無料で提供したり、交換したりすることができるため、米ぬかを手に入れるチャンスがあるかもしれません。
米ぬかを無料でもらう際の注意点を紹介します。
上記で紹介したのように、無料で米ぬかをもらえる場所は様々ありますが、ぬかを無料で提供している場所や条件は様々です。
例えば、コイン精米機で米ぬかを提供している場合、無人なので誰でも持って買えることができますが「精米機利用者のみ持ち帰り可能」となっていることも多いです。
提供方法や提供期間、受け取り条件などを事前に確認しておきましょう。
家庭菜園の肥料として使用する場合と、食品加工や美容目的で使用する場合では、提供される米ぬかの種類や品質が異なる場合があります。利用目的を明確にし、適切な米ぬかを選ぶようにしましょう。
まず、家庭菜園の肥料として使用する場合、有機栽培のお米から作られた米ぬかが適しています。有機栽培のお米は農薬や化学肥料を使用せずに栽培されているため、米ぬかも安全で自然な肥料として利用することができます。また、家庭菜園で使用する場合は、大量に必要となるため、提供される米ぬかの量も考慮しましょう。
一方、食品加工や美容目的で使用する場合は、品質や安全性が重要な要素となります。食品加工用や美容用に適した米ぬかは、清潔で衛生的な環境で製造され、品質管理がしっかりとされているものが適しています。また、食品加工用の米ぬかは、粒子が細かくて扱いやすいものが好まれます。
米ぬかは自然由来の素材であり、湿気や虫の影響を受けやすい場合があります。
精米して米ぬかができてから時間が経ってしまうとすぐに鮮度が落ちてしまいます。米ぬかを家庭菜園の肥料にする場合などは鮮度が落ちていても問題ありませんが、ぬか床にする場合などは鮮度・衛生面は重要です。
上記で紹介したように、使用用途をはっきりさせて確認することが大切です。
近くに米ぬかをもえらる場所がない場合はどうすれば良いのでしょうか。紹介します。
米ぬかを無料でもらえる場所が近くにない場合は、スーパーマーケットなどで購入することも可能です。
ぬか床にしたいなど食用に使う場合は、イオンやマルエツといった大手スーパーマーケットを探してみるのがおすすめです。家庭菜園の肥料にしたい場合は、カインズホームや島忠といったホームセンターを探してみるのが良いでしょう。
ネット通販サイトでも手に入れることができます。オンラインショップでは、様々な種類やブランドの米ぬかが取り扱われており、価格や品質を比較しながら自分に合った商品を選ぶことができます。また、ネット通販では定期購入やセールなどの特典もあり、お得に購入することができる場合もあります。
自宅用の精米機を使って、自宅で精米を行って米ぬかを作ることもできます。
自宅用の精米機で玄米を精米する際に出るぬかを集め、風通しの良い場所で乾燥させます。乾燥したぬかをオーブンやフライパンで軽く焼いてから、粉砕機やミキサーで粉砕すると米ぬかが完成します。
手間はかかりますが、自分の好みやニーズに合わせて加工することができ、新鮮で安全な米ぬかを手に入れることができます。
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最後に、米ぬかの保存方法を紹介します。
上述したように、米ぬかは湿気や虫の影響を受けやすいため、常温保存よりも冷蔵保存がすすめです。
米ぬかを冷蔵保存する場合は、しっかりと密閉できる容器に入れて冷蔵庫に入れます。賞味期限の目安は1週間〜3週間です。
米ぬかの原料はお米あるため、油(米油)が含まれています。油は空気中の酸素に触れると酸化してしまう性質があり、味や風味が悪くなってしまいます。風味を守るためにも空気中の酸素に触れないよう工夫をして保存しましょう。
米ぬかを保存する前にフライパンで軽く炒ってから保存すると、水分を飛ばすことができますし、酸化するのを防ぐことができるため、生の状態で保存するよりも長持ちします。
ひと手間かかりますが、炒ってから保存することで冷蔵でも1ヶ月ほど保存可能です。
さらに長持ちさせたい場合は、冷凍保存がおすすめです。
米ぬかを冷凍保存する場合も、密封袋や密閉容器に入れて保存します。空気を抜いて密封することで、酸化や凍結焼けを防ぎます。
冷凍保存する際は、適量を小分けにして保存すると便利です。必要な分だけ取り出して使うことができます。解凍する際は、冷蔵庫でゆっくりと解凍するか、冷水につけて解凍します。電子レンジや常温での解凍は避けましょう。
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