本記事では、温泉卵の保存法別の賞味期限や賞味期限切れの温泉卵は食べられるのかなどを紹介します。1日、2日、3日、4日、1週間、10日でも食べられるか解説していきます。
まずはじめに、賞味期限について解説します。
食品には「消費期限」と「賞味期限」のどちらかが記載されており、違いは下記の通りです。
消費期限は、定められた方法で保存した場合において、腐敗などの品質の劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日です。開封前の状態で保存すれば、食品衛生上の問題が生じないと認められるもので、急速に品質が劣化しやすい食品に表示されます。そのため、消費期限を過ぎた食品は食べるべきではありません。
賞味期限は、定められた方法で保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日です。賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることがあります。比較的品質が劣化しにくい食品に表示され、賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではなく、消費者自身で判断する必要があります。
出典:食品の期限表示について(農林水産省・厚生労働省)
食品の多くは、賞味期限や消費期限が表示されていますが、表示義務がない食材もあります。例えば、なすやきゅうり、りんごといった生鮮食品や、アイスクリームなどです。
基本的に長期保存しても品質の変化が急激に起こりにくい食品においては、賞味期限や消費期限の表示を省くことができます。ただし、劣化が起こらないわけではないので、正しく保存することと、腐敗していないかしっかりとチェックしてから食べることが大切です。
温泉卵の賞味期限は、市販の温泉卵か自家製の温泉卵かによって大きく異なります。
まずはじめに、市販の温泉卵の賞味期限を紹介します。
市販の温泉卵の賞味期限は1週間〜2週間ほどです。
市販の温泉卵は、原材料である卵を70℃前後で20分程加熱をしています。加熱をする過程で食中毒の原因となるような雑菌はほぼ死滅します。
さらに徹底された衛生管理の元製造を行っているため、自家製の温泉卵よりも長持ちします。
市販の温泉卵の中には、常温保存可能なものもあります。常温保存可能な温泉卵の場合、賞味期限は1週間に設定されていることが多いです。
ただし「要冷蔵」と記載されている温泉卵の場合は、常温保存不可です。要冷蔵の温泉卵を常温保存してしまうと早く傷んでしまうため、注意しましょう。
市販の温泉卵は冷凍で1ヶ月程保存することが可能です。
温泉卵は冷凍すると食感が大きく変わってしまうため、基本は冷凍保存は推奨されていませんが、まとめ買いをしたときなどすぐに食べきれない場合は冷凍保存しておくのが良いでしょう。
ただし、冷凍をすれば腐敗するスピードは遅くなりますが、腐敗しないというわけではありません。長く保存しておけば傷んでしまいますし、食べるときは再加熱することをおすすめします。
風味や食感も悪くなってしまうので、できるだけ早めに食べきりましょう。
続いて、自家製の温泉卵の賞味期限について紹介します。
自家製の温泉卵の場合は、冷蔵保存で2日〜3日保存可能です。
上述したように、自家製の場合は完全に殺菌されているわけではありませんので、市販の温泉卵よりも保存できる期間は短くなります。
作るときにヒビが入ってしまったりすると、雑菌が殻の中に入ってしまい増殖してしまう可能性があるので、ヒビが入っていないか必ず確認をしてから保存しましょう。万が一ヒビが入ってしまっている場合はすぐに食べるのがベストです。
自家製の温泉卵の場合は、常温保存はおすすめできません。
食材は火を通した方が長持ちすることが多いですが、卵の場合は例外です。実は、卵白には「リゾチーム」と呼ばれる酵素が含まれています。リゾチームには細菌感染から守る働きがあり、加熱することで働きが失われてしまうことがわかっています。
市販の温泉卵の場合は細菌を死滅させているため、常温保存できる場合もありますが、自家製の温泉卵の場合は必ず冷蔵保存しましょう。
自家製の温泉卵の場合も冷凍保存は可能ですが、やはり傷みやすいことには変わりありません。
冷蔵保存するよりも日持ちすると考えて良いですが、できるだけ早めに食べきるようにしましょう。
冷凍保存した自家製の温泉卵の場合も食べるときは最後加熱をするのが安心です。
賞味期限切れの温泉卵は食べられるのかどうか、解説していきます。
市販の温泉卵に記載されているのは、賞味期限です。
上述したように賞味期限は、安全に食べられることと美味しく食べられることを保証する期間です。安全性を考慮し、早めに設定されていることが多いため、正しく保存できていれば賞味期限を過ぎてしまっていても2日〜3日であれば問題なく食べられることが多いです。
ただし、安全に食べられる保証はないので、腐敗のサインが見られないかしっかりチェックをして判断しましょう。腐敗した温泉卵の特徴については後述しますので、そちらを参考にしてください。
市販の温泉卵の場合は、正しく保存できていれば賞味期限を過ぎていても食べられることがあります。
しかし、美味しく安全に食べるためにはやはり期限内に食べきることが大切です。
賞味期限が過ぎてしまった温泉卵を発見した場合は、食べられる状態であってもそのままにしておかず、できるだけ早めに食べきりましょう。
自家製の温泉卵の場合は、当たり前ですが賞味期限の記載がないので判断が難しいですよね。上記で紹介した保存方法や保存期間を目安に判断しましょう。
自家製の温泉卵の場合は、とにかく傷みやすいことを念頭におき、少しでも怪しいなと思う場合は食べずに履きすることをおすすめします。
腐敗した温泉卵の特徴は下記の通りです。下記のような特徴が見られる場合は、残念ですが破棄しましょう。
温泉卵は卵を加熱して作っているので、通常ゆで卵のように白身の中に黄身が入っている状態となります。割ったときにすでに黄身と白身が混ざってしまっている場合は、腐敗が進み形が崩れてしまったことが原因である可能性があります。
割り方を失敗してしまうことでも黄身と白身が混ざることがあるので、一概には腐敗しているとはいえませんが、黄身と白身が混ざっていたら他にも異変が見られないかしっかりチェックしましょう。
卵を割ったときに、白身が緑色や、ピンク色に変色していたり、緑色の斑点がある場合も食べられません。これは、細菌が繁殖している状態です。
すべての細菌が食中毒を起こす原因になるとは限りませんし、加熱すれば死滅する細菌の場合もありますが、安全に食べられる保証はありません。必ず破棄しましょう。
酸っぱい臭いや硫黄臭、カビ臭さを感じる場合も注意が必要です。卵の場合は特に硫黄臭がすることが多いです。
温泉卵に限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり硫黄臭がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」と呼ばれます。
腐敗が進むと生ゴミのような臭いがすることもあります。明らかに異臭がすると感じる場合は破棄しましょう。
温泉卵を長持ちさせる保存のポイントを紹介します。
温泉卵を保存する際には、ヒビが入っていないかを確認しましょう。
ヒビが入っていると、細菌が侵入しやすくなり、腐敗の原因となります。ヒビが入っている場合は、早めに消費するか、捨てるようにしましょう。
温泉卵を保存するときに、洗った方が良いのではと思う方もいらっしゃるようですが、水洗いNGです。
温泉卵の殻には小さな穴が開いているため、水洗いしてしまうと中に水分が入ってしまいます。水分が入ってしまうと細菌が増殖する原因になります。
汚れが気になる場合は濡れたふきんなどで優しく拭き取るようにしてください。
多くの冷蔵庫はドアポケットに卵を入れるケースがついています。そのため、ついついドアポケットに卵を入れてしまいがちなのですが、ドアポケットには入れず冷蔵庫の奥の方へ入れるようにしましょう。
ドアポケットは扉を開けることで温度の変化が最も激しい部分です。温度変化によって鮮度が落ちてしまいますし、ドア開け閉めする衝撃で殻にヒビが入ってしまうこともあります。
できるだけ温度変化が少なく、衝撃を受けにくい奥へ入れた方が安全に美味しく食べることができます。
温泉卵は、そのままでも素材の美味しさが存分に味わえる贅沢な食材です。
温かいご飯と一緒に食べたり、卵を割ってそのまま器に盛り付け、塩や胡椒をかけて食べるのが一般的です。柔らかい半熟の卵黄が口の中で広がり、トロリとした卵白との組み合わせが絶妙な味わいを生み出します。
温泉卵は、ラーメンやうどんのトッピングとしても人気があります。
半熟の卵黄がスープやつゆに溶け込み、濃厚な味わいを加えます。温かいスープとの相性が抜群で、食欲をそそります。
卵黄を割ってスープに混ぜても良し、そのまま頂くのも良し、楽しみ方はさまざまです。
温泉卵は、サラダのトッピングとしても使われます。
卵を割ってサラダの上に乗せると、柔らかい半熟の卵黄がサラダ全体に広がり、コクと味わいをプラスします。特に和風のドレッシングとの相性が良く、さっぱりとしたサラダに深みを与えます。
温泉卵をおにぎりの具として使うこともできます。
おにぎりの中に温泉卵を入れて包むと、手軽に持ち運びができる食事になります。ほんのり塩気のある温泉卵が、おにぎりとの相性が良く、お昼ごはんやピクニックに最適です。
ただし、夏などの温かい季節は傷みやすいので注意が必要です。必ず保冷バックに入れ、保冷剤と一緒に持ち運び、早めに食べきるようにしましょう。
温泉卵はおつまみとしても楽しめます。
軽く塩や胡椒を振って食べるだけでも美味しいですし、マヨネーズや醤油、わさびなどを添えても良いでしょう。一口サイズに割ってお皿に並べ、お酒と一緒に楽しむのもおすすめです。
Most Popular
中が茶色いじゃがいもは食べられる?空洞や輪になってる場合は?
食品事典
ハンバーグが固くなる原因と柔らかく作るコツを徹底解説
食品事典
麻婆豆腐が辛い時に甘くする方法。おすすめの調味料や食品は?
食品事典
大根は中身が茶色に変色しても食べられる?原因と対処法を解説
食品事典
小麦粉の捨て方。爆発注意?燃えるゴミでよい?再利用の方法とは
食品事典
エリンギが水っぽい...食べられる?濡れてる原因と対処法は?
食品事典
トマト缶は一缶でトマト何個分?サイズ別に解説
食品事典
なすを切ったら種だらけ...食べられる?原因と対処法を解説
食品事典
トマトの中が黒い!腐ってる?食べられる?原因と対処法を解説
食品事典
冷凍したじゃがいもが黒っぽく変色...食べてOK?原因と対処法を解説
食品事典