本記事では、生麺の賞味期限について解説していきます。賞味期限が切れてから3日・4日・5日・10日・2週間・1年でも食べられるのか、紹介していきます。
まずはじめに、賞味期限について解説します。
食品には「消費期限」と「賞味期限」のどちらかが記載されており、違いは下記の通りです。
消費期限は、定められた方法で保存した場合において、腐敗などの品質の劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日です。開封前の状態で保存すれば、食品衛生上の問題が生じないと認められるもので、急速に品質が劣化しやすい食品に表示されます。そのため、消費期限を過ぎた食品は食べるべきではありません。
賞味期限は、定められた方法で保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日です。賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることがあります。比較的品質が劣化しにくい食品に表示され、賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではなく、消費者自身で判断する必要があります。
出典:食品の期限表示について(農林水産省・厚生労働省)
食品の多くは、賞味期限や消費期限が表示されていますが、表示義務がない食材もあります。例えば、なすやきゅうり、りんごといった生鮮食品や、アイスクリームなどです。
基本的に長期保存しても品質の変化が急激に起こりにくい食品においては、賞味期限や消費期限の表示を省くことができます。ただし、劣化がおこらないわけではないので、正しく保存することと、腐敗していないかしっかりとチェックしてから食べることが大切です。
食品に記載されているのは、消費期限と賞味期限の2種類あることはおわかりいただけたかと思います。生麺に記載されているのは賞味期限です。
生麺の賞味期限は製造メーカーによっても異なりますが、製造日から16〜20日に設定されています。これは、安全に食べられる期間であることに加えて、麺のコシや風味を保ち美味しく食べられる期間でもあります。
販売されている麺には、大別して乾麺と生麺の2種類があります。
乾麺は生麺とは異なり、水分を飛ばして製造されています。そのため、乾麺の場合は未開封の状態で1年〜3年保存しておくことができます。そのため、より長く保存しておきたい場合は乾麺を購入するのがおすすめです。
近年では、蒸し麺や半生麺、茹で麺なども人気があります。
蒸し麺は焼きそばなどで使われることが多い麺で、蒸気で蒸してあるのが特徴です。蒸し麺の場合は、製造日から2日〜3日です。
半生麺は乾麺よりも高水分の状態で乾燥を止めたものです。半生麺の場合は、製造日から1ヶ月〜3ヶ月です。
茹で麺はすでに食べられるように茹でた状態で販売されている麺で、茹で麺の賞味期限は蒸し麺と同じく2日〜3日です。
上述したように生麺に記載されているのは賞味期限ですので、賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることがあり、必ずしも食べられなくなるわけではありません。1日〜2日程度でしたら問題なく食べられる事が多いです。
記載されているのは正しく保存できている場合の賞味期限ですので、正しく保存してあれば、腐敗のサインが見られないかチェックしてみましょう。
食べられない状態の生麺の特徴は後述しますので、そちらを参考にしてください。
生麺は賞味期限を過ぎても、正しく保存できていれば飲めることがほとんどです。
しかし、上述したように生麺の賞味期限は麺のコシや風味を保った状態で美味しく食べられる期間でもあります。生麺の場合は特に賞味期限を過ぎてしまうと麺の質が落ちてしまうことが多いので、賞味期限内に食べきるのが望ましいです。
ラーメンやうどんの場合、生麺といっしょにスープがついていることが多いです。スープにおいても、賞味期限が切れていても、食べられることが多いです。
ただし、生麺と一緒で風味などは落ちてしまいますので、賞味期限内に食べきりましょう。特にとんこつラーメンのスープなど油が多いものは、油が固まって沈殿してしまうことがあります。
賞味期限切れ、1日〜3日程度であれば見た目や臭い、味にさほど変化はなく美味しく食べられることが多いですが、どれぐらい過ぎると見た目や味が変わってきてしまうのでしょうか。
基本的には賞味期限切れ1週間くらいから注意した方が良いと考えたほうが良いです。見た目や味が変わってしまったり臭いが出てくることは少ないようですが、正しく保存できていないとお腹を壊してしまうこともあります。自己責任で、心配な方は破棄した方が無難です。
1ヶ月以上すぎると変色してきたり、匂いが変わってきたりします。少しでも変化がある場合は腐敗していると考え破棄しましょう。
下記のような特徴がある生麺は腐敗しているので破棄しましょう。
生麺に白いふわふわとしたほこりのようなものがついてる場合は白カビ、黒い斑点ができてしまっている場合は黒カビが生えてしまっている場合が多いので破棄しましょう。
カビはカビ毒を発生させ、下痢や嘔吐といった中毒症状が起こる可能性があります。カビの胞子は目に見えないほど小さいので、カビが生えている部分を取り除いても、安全に食べられる保証はありません。
また、生麺は茹でて食べますが、加熱をすれば安全に食べられるということもありません。カビの種類によっては加熱をしても死滅しない場合があります。また、一旦カビが繁殖すると菌が死滅してもカビ毒を発生させることがあり、中毒症状を引き起こす可能性もあります。カビ毒は加熱で除去することはできません。
出典:かびとかび毒についての基礎的な情報(農林水産省)
腐った生麺の臭いの特徴は下記の通りです。
酸っぱい臭い
生ゴミ臭
カビ臭い
酸っぱい臭いがする場合や、生ゴミのような臭いがする場合は腐敗している可能性が高いです。
生麺に限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり酸っぱい味がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」と呼ばれます。明らかにいつもとは異なる酸っぱい味や生ゴミのような異臭がする場合は食べずに破棄するようにしましょう。
また、カビが生えていないように見えてもカビ臭さを感じる場合は見えない部分にカビの胞子が入り込んでいる可能性があります。カビには様々な種類があり、墨汁のような臭いを感じさせる「2-メチルイソボルネオール」や土臭さや泥臭さを感じさせる「ジェオスミン」といった代表的な悪臭を放つ種類がいます。また、カビ自体は臭いを感じさせる成分を出さない種類もいますが、カビ自体が臭いを出さなくてもカビの餌になる物質がカビの作用によって変化することで発生する臭いなどで、人に「カビ臭い」と感じさせます。心配な方は破棄するのが無難です。
生麺に限らず、食材をより長く美味しく食べるためには、食材に合った正しい保存方法が重要です。生麺の保存方法は下記の通りです。
基本的に、しっかりと密閉した状態で10℃以下で保存することが推奨されています。
冷蔵庫に入れるときは、扉のそばを避けるのもポイントです。扉の側は冷蔵庫を開け締めする際に温度変化が生じやすいです。温度変化があると結露ができてしまい、生麺からコシを奪ってしまったり、カビが生える原因となります。
できるだけ温度変化の少ない奥の方に入れるのが良いでしょう。
生麺は冷蔵保存が推奨されていますが、冷凍することも可能です。
ただし、冷凍保存すれば腐敗しなくなるというわけではありません。劣化スピードが遅くなるだけで長く入れておけば味も落ちてしまいますし、腐敗してしまうので1ヶ月を目安に食べきりましょう。
また、冷凍保存する場合は冷凍室を清潔な状態にし、臭いの強い食材の側に置かないようにするのがポイントです。生麺は臭いを吸収してしまいやすいので、冷蔵庫の雑菌の臭いや食材の臭いがついてしまうことが多いです。
冷凍保存した生麺は解凍せずにそのまま茹でましょう。解凍してしまうと水っぽくなってしまい食感が損なわれたり麺同士がくっついてしまうので注意が必要です。
Most Popular
中が茶色いじゃがいもは食べられる?空洞や輪になってる場合は?
食品事典
大根は中身が茶色に変色しても食べられる?原因と対処法を解説
食品事典
スカスカなかぶは食べてOK?スが入る原因は?
食品事典
麻婆豆腐が辛い時に甘くする方法。おすすめの調味料や食品は?
食品事典
ハンバーグが固くなる原因と柔らかく作るコツを徹底解説
食品事典
冬におすすめの天ぷら具材36品。冬野菜や冬が旬の魚介類を紹介
食品事典
トマト缶は一缶でトマト何個分?サイズ別に解説
食品事典
冷凍したじゃがいもが黒っぽく変色...食べてOK?原因と対処法を解説
食品事典
エリンギが水っぽい...食べられる?濡れてる原因と対処法は?
食品事典
里芋は生で食べられる?生食のメリットと注意点を解説。
食品事典