ピーマンの肉詰めは焼く順番があり、間違えると失敗に繋がってしまうことがあります。この記事ではピーマンの肉詰めの焼く順番や、失敗せずに仕上げる方法などについて解説します。
正しい焼き方や、焼き方の違いによる出来上がりの差などについて解説します。
ピーマンの肉詰めを焼く際、まずはお肉を下にして焼きましょう。お肉にしっかり焼き目をつけることで全体が崩れにくくなるほか、肉汁が流れ出にくくなり、ジューシーな仕上がりになります。
お肉に片栗粉や小麦粉をまぶして焼くと綺麗な焼き目をつけることが出来ます。また、パン粉、チーズをまぶして焼くと香ばしさやコクがプラスされるほか、しっかりふたがされるので肉汁が流れ出にくくなってジューシーに仕上がる効果もあります。
最初からピーマンを下にして焼いてしまうと、お肉に火が通って固まる前にピーマンに火が通りすぎてしんなりとして反ってしまうので、タネと剥がれてしまう失敗が起きやすいです。
お肉側から焼いてしっかり焼き目が付いたらひっくり返し、ピーマン側を下にして焼きましょう。
ちなみに、ピーマン側を焼かずにお肉側だけ焼くことでも仕上げることが出来ます。この方法ではピーマンが反ってタネと剥がれてしまう失敗が起きにくくなります。
ただし、ピーマンにしっかり火が通らず固い仕上がりになりやすいほか、焼き目をつけて香ばしくすることもできないので、あまりおすすめできません。
あまり一般的ではありませんが、ピーマンの肉詰めは炒めてから作る方法もあります。ピーマンと一緒に焼く際に身縮みが起きることもなく、生焼けになるといった失敗も起きないので、初めて作る方にもおすすめです。
ひき肉と玉ねぎを先に炒めたらボウルに上げ、追加で卵と粉チーズを混ぜてピーマンに詰めましょう。お肉側を下にして焼くことで卵と粉チーズが接着剤と蓋の役割をするので、焼いている際に上手くまとまります。
2回フライパンを使う必要はありますが、タネをこねる手間を省けるというメリットもあります。
約面以外にも様々なポイントがあります。
ピーマンの肉詰めを焼く際は火力や焼き時間に注意が必要です。強火で焼くと焦げやすく、外側ばかり焼けてしまって中心部は生焼けになってしまいます。ただし、弱火で長時間焼くと今度は肉汁が出すぎてしまい、固くパサパサとした仕上がりになってしまいます。
また、強火調理では野菜に含まれる栄養素が分解されてしまったり、肉汁の水分と一緒に流れ出てしまったりするので、基本的に中火以下で調理しましょう。中火でお肉側を焼いて焼き目を付け、裏返してピーマン側も焼いて軽く焼き目をつけるのが一般的です。
ピーマンの肉詰めは、お肉とピーマンのそれぞれに焼き目が付いたら蓋をして弱火で蒸し焼きにしましょう。蒸し焼きにすることで包み込むように熱を通すことができ、焼きムラを防ぐとともにふっくらと仕上がりやすくなり、時短調理にもなります。
フタがない時はアルミホイルをフライパンを覆うサイズに成形して上から被せることで蓋代わりにできます。この時、フライパンが熱くなるほか、取り外すときにアルミホイルも熱くなっているので、触ってやけどしないように注意しましょう。
フタをして蒸し焼きにする際、少量の料理酒(小さじ1~)を加え、弱火で蒸し焼きにすることで旨味を加え、ふっくらと仕上げることができます。
ピーマンの肉詰めは火の通し方が甘いとタネの中心部分が生焼けになってしまいます。特に、ピーマンを縦半分ではなく、横半分や斜め半分に切る、ヘタだけ取って作るといった場合はタネが厚くなって火が通りにくくなるので要注意です。
火の通りは出来上がったピーマンの肉詰めのお肉側に爪楊枝や竹串を刺して確認してみましょう。出てくる汁が透明なら中までしっかり火が通っていますが、赤い汁が出てきた場合は生焼けの可能性が高いので、もう少し焼いてください。
汁の色が分かりにくい場合は、割って中の色が赤くないか確認するのが確実です。また、食材に刺して温度を測るタイプの調理用の温度計を持っている方はお肉に刺して確認してみましょう。中心部分が75度以上ならしっかり火が通っています。
ピーマンの肉詰めのソースは、焼いた後のフライパンで作るのがおすすめです。フライパンに染み出たお肉の肉汁の旨味を活かすことができ、洗い物も減らせるので一石二鳥です。
ただし、使うときは注意が必要で、フライパンに油が多すぎる場合にはざっと捨てましょう。ソースが脂っぽくなってしまいます。フライパンの表面にうっすら残っている程度で十分です。
ピーマンの肉詰めを失敗せず仕上げるために抑えるべきポイントを解説します。
タネ作りに使われる卵やパン粉、牛乳といったつなぎはタネの水分を増やして繋ぎ留め、焼いている間も肉汁や旨味を吸収して水分をつなぎとめ、ふっくらジューシーに仕上げる役割があります。お肉だけで作ると硬くパサパサとした仕上がりになってしまいます。
標準的なつなぎの量はひき肉150〜200g(2~3人前)に対し、パン粉:大さじ3、牛乳:大さじ2、卵1個程度です。
タネにはひき肉やつなぎ以外にも玉ねぎを使いますが、玉ねぎは水分量が多く、加熱すると水分が多く出るので、タネの身縮みを招き、タネとピーマンが剥がれる原因になりやすいです。心配な方は電子レンジで2~3分温めて水分を飛ばしてから使いましょう。
なお、温めた玉ねぎはそのまま混ぜるとひき肉の脂肪を溶かしてしまい、逆にタネがゆるくなってしまったり、旨味が少なく固い仕上がりになったりしてしまうので、必ず冷ましてから混ぜましょう。
また、牛乳などの水分を入れすぎてしまうとタネがゆるくなるので要注意です。
タネのこね方にも気を付けないと失敗につながる可能性があるので要注意です。なお、正しいこね方をすれば美味しさアップにもつながります。
タネをこねる際、まずはよく冷やしたひき肉と塩だけでこねましょう。塩の働きでひき肉から「アクチン」と「ミオシン」というタンパク質が溶け出し、くっつきあって網目状になるため、水分が抜け出すのを防ぎ、肉汁がしっかりと残って、ジューシーな仕上がりになります。ひき肉と塩だけでこねてある程度粘りが出てきたらパン粉や牛乳などの具材を追加してください。
また、タネはしっかりこねないと具材が良く混ざらず、しっかりまとまりませんが、タネをこねすぎてしまうと脂が溶けて肉汁が少なくなるので、仕上がりが固くパサパサになってしまいます。こねることで具材が良く混ざる以外にも、肉の粘り気が増えて肉同士がくっついた状態になり、焼いたときに肉汁が出るのを防ぐ役割もあるのでよくこねるようにしましょう。目安は白っぽくなっていて、粘り気があり、肉を突いてみた時にボウルが浮くくらいです。
こねすぎにも注意ですが、手が温かいと脂肪が溶けやすいため、手を冷やしてからこねたり、手ではなくすりこぎ棒や木べらや割り箸を使ってこねると良いでしょう。
ピーマンにもしっかり下ごしらえをしておくことで様々な失敗を回避することが出来ます。
まず、ピーマンは事前に温めておくのがおすすめです。柔らかくなることでタネを詰めやすくなり、タネとピーマンが剥がれてしまう失敗も起きにくくなります。電子レンジ(500~600W)で2分温めるか、1分~1分半程度下茹でして軽く火を通しておきましょう。
温めることでしんなりするのでフライパンで加熱時に反って剥がれることが起きにくくなります。ピーマンから苦みや青臭さが抜け、甘みが出るという嬉しい効果もあるので、時間がある方は是非温めてみてください。
また、ピーマンにそのままタネを詰めてしまうと剥がれやすいですが、ピーマンの内側に小麦粉をまぶしておくことで、加熱によってタネから出る水分と小麦粉が反応して糊のような役目をするので、タネとピーマンが剥がれにくくなります。
ただし、つけすぎてしまうとサラサラになってしまい、逆に剥がれやすくなってしまうので、軽く振りかける程度にしましょう。小麦粉以外にも片栗粉や米粉でも代用が可能です。
美味しく仕上げるための様々なコツについて解説します。
ピーマンの肉詰めに使うひき肉は牛肉と豚肉の合い挽き肉が一般的です。合い挽き肉は牛:豚=7:3もしくは6:4の割合で混ぜて使うのが一般的となっています。スーパーなどで売られている合い挽き肉もこの割合で売られている場合が多いです。もちろん、牛肉と豚肉のひき肉をそれぞれ購入して好みの割合で混ぜることもできます。
固めで食べ応えのあるお肉が好きな方は前者を、柔らかくジューシーなお肉が好きな方を後者を選ぶと良いでしょう。もちろん、牛肉や豚肉だけで作ることもできます。
牛肉だけを使用することで、固めでしっかりとした牛肉の味わいやコクを楽しむことができ、豚肉ならさっぱりと優しい風味でより柔らかくジューシーな味わいになります。
ピーマンの種やワタ、ヘタはカットして食べる方が多いと思いますが、実は食べることができ、しっかりと加熱すれば柔らかくなりますし、カットせずに食べれば栄養価もアップします。
種やワタは肉だねとくっつきやすく、取らずに使えば剥がれにくくなります。また、ヘタは残すことでタネがピーマンに収まりやすくなり、焼いた時に形が崩れにくくなるといったメリットがあります。
ただし、いずれも皮よりも硬く、火が通りにくいので、柔らかいピーマンが好みという方は取り除いておいた方が良いでしょう。タネはプチプチとした食感も楽しめますが、苦み成分を皮の10倍含むと言われ、しっかり加熱しないと苦みが気になりやすいです。
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