エリンギを茹でる際、エリンギに含まれる栄養素には変化があるのでしょうか?本記事では、エリンギに含まれる栄養素についてや、栄養素を無駄にしないおすすめ茹で方を詳しくご紹介しています。
生のエリンギ100gあたりに含まれている栄養素と成分は下記の通りです。
エネルギー...31kcal
水分...90.2g
たんぱく質...1.7g
炭水化物...6.0g
脂質...0.4g
食物繊維...3.4g
ビタミンB1…0.11mg
ビタミンB6…0.14mg
ビタミンB2…0.22mg
ビタミンD…1.2μg
カリウム…340mg
エリンギには、食物繊維やビタミンB郡、Dなどのビタミン類やカリウムなどのミネラル類が含まれています。
その他のきのこ類と比較すると、ずば抜けて栄養が豊富に含まれているというわけではありませんが、ビタミンDは舞茸の次に多く含まれており、カリウムもしめじに次いで2番目に多く含まれていることがわかっています。
また、旨み成分を作りだすだけでなく、栄養成分であるグルタミン酸やアラニン、グリシンなども豊富に含まれています。
エリンギに含まれている栄養についておわかりいただけたでしょうか。それでは、茹でるとエリンギの栄養は変化するのか解説します。
エリンギを茹でると、水溶性の栄養素が流出してしまいます。例えば、エリンギに含まれている水溶性の栄養素には上記で紹介したビタミンBやカリウムなどがあります。
これらの栄養素は、茹でるのはもちろんのこと水につけておくだけでも流出してしまいます。
エリンギに限らず水溶性の栄養素を多く含む野菜は、茹でることで栄養価が下がってしまうので、栄養価を下げたくない方は茹でる以外の調理をするか、汁ごといただける味噌汁などにするのがおすすめです。
栄養成分としてだけではなかく旨味成分としても役立っているグルタミン酸なども茹でれば茹でるだけ流出してしまい、味が薄くなってしまいます。
エリンギは生食してしまうと食中毒の症状が出てしまう可能性があるため、しっかり火を通す必要がありますが、茹ですぎてしまうと水溶性の栄養素が流出してしまうだけではなく旨味が減ってしまうデメリットもあるのです。
茹でるのであれば、スープにするなど汁ごといただける料理にしたほうが、エリンギの旨味をしっかり活かして美味しく食べることができるでしょう。
エリンギの栄養を無駄にしない茹で方のポイントは下記の通りです。
基本的にスーパーなどで購入したエリンギは、水洗い不要です。
例えば、じゃがいもなどの土壌で育つ野菜は水洗い必須です。これは、綺麗に見えても土壌由来の細菌が必ずといっていいほどついているためです。土壌で育つ野菜は水洗いして土汚れや泥汚れ、細菌を綺麗に落とす必要があります。
一方、市販のエリンギは菌床栽培(きんしょうさいばい)という、木材に米ぬかなどの栄養を混ぜて高温殺菌した菌床にきのこの種菌を植え付けて培養する栽培方法が用いられています。この方法だと清潔な環境でエリンギを育てることができるため、洗わないで大丈夫です。
水洗いすることで水溶性の栄養素や旨味成分が流出してしまうので、洗わずに加熱しましょう。
野菜を茹でる際には、水から茹でる方法とお湯から茹でる方法があり、どちらを選ぶか迷うことがあるかもしれませんが、エリンギの場合はお湯から茹でる方法が適しています。
エリンギは、根菜などのように固く火が通りにくい野菜とは異なり、火が通るのが比較的早いです。そのため、お湯から茹でることで、エリンギの風味や食感を保ちながら適切な火加減で調理することができます。
一方、固い野菜や根菜などは、水から茹でることで中までしっかり火を通すことができるため、適切な調理法です。しっかり火を通すことで食材の食べやすさや安全性を確保することができます。
味噌汁やスープにエリンギを入れるときなど、汁ごといただくときは水から茹でましょう。
エリンギを含めたきのこ類の旨味成分は、60〜70℃あたりで急増するといわれています。沸騰してからエリンギを入れてしまうと旨味成分が急増する温度を超えてしまっているので、旨味を活かすことができません。
味噌汁などの汁物にするときは、水から茹でて、60〜70℃の温度をゆっくり通過するよう、沸騰しない程度の火加減で加熱していきましょう。
エリンギを鍋で茹でる場合の加熱時間の目安は2分〜3分です。
ただし、エリンギの太さや量によっても加熱時間は異なります。様子を見ながら調節しましょう。
長く茹で過ぎると、水溶性の栄養素であるカリウムなどが茹で汁に流出してしまう可能性があります。また、過度に加熱すると食感が損なわれてしまうこともあるため、適切な加熱時間を守ることが重要です。
エリンギの基本的な茹で方を紹介します。
上述したようにエリンギなどのきのこ類は基本的に洗わずに食べることができます。
水洗いしてしまうと水溶性の栄養や旨味が流出してしまうデメリットがあるため、汚れがついていて気になる場合は、キッチンペーパーなどで優しく拭き取るに留めましょう。
キッチンペーパーを濡らしてから使うと汚れを切れに落としやすいです。
現在販売されているエリンギの多くは石づきをカットした状態でパック詰めにされています。そのため、基本的に石づきはついていませんが、ついていることもまれにあるので確認してください。
固くおがくずがついている部分があれば、石づきです。そのまま調理すると口当たりが悪くなってしまうのでカットしておきましょう。
石づきがついていない場合は根本をカットする必要はありませんが、固さが気になる場合は鉛筆をカッターで削る容量で根本を包丁でそいでおくと良いでしょう。
汚れを拭き取り、石づきがあればカットしたら、料理に合わせて切っていきます。
エリンギの切り方は様々あり、切り方によって食感などが変わります。例えば、エリンギのコリコリっとした食感を楽しみたい場合は、繊維に沿ってかっとし、柔らかく仕上げたい場合は繊維を断つようにカットします。
炒めものにする場合などは繊維に沿ってカットし食感を残し、煮物などは輪切りにするなど繊維を断つようにカットするのがおすすめです。
包丁を使わずに手で割いても◎手で割くことで、味がしっかりと染み込みやすくなります。
鍋に水を入れて加熱し、沸騰したらエリンギを入れて2分〜3分加熱します。
エリンギが太かったり、量が多い場合は長めに加熱しましょう。
エリンギに火が通ったら、ザルにあげて粗熱を取って完了です。
鍋で茹でる以外のエリンギの栄養を無駄にしない加熱方法を紹介します。加熱時間の目安なども紹介するので、是非参考にしてください。
レンジ加熱は鍋で茹でて加熱するのとは異なり、水溶性の栄養の流出を最小限に抑えられるメリットがあります。お湯をわかす手間もかかならいため、時短したいときにもぴったりです。
電子レンジを使ってエリンギを加熱する場合の加熱時間の目安は600Wで1分半〜2分です。
レンジ加熱するときは、ワット数によっても加熱時間が異なります。
500Wと低めのレンジを使う場合は2分半〜2分半と長めに加熱しましょう。
様子を見ながら柔らかくなるまで加熱してください。
エリンギはフライパンで焼いたり炒めて食べても栄養を守ることができますし、美味しく食べることができます。
フライパンでエリンギを加熱する場合は、片面2分〜3分を目安に加熱しましょう。
エリンギなどのきのこ類をフライパンで加熱するときは、加熱中に触ってしまわないようにするのがポイントです。加熱中に触らないようにしておくことで、水分が出て水溶性の栄養や旨味成分が繊維がから出ていってしまうのを抑えられます。
水を少々加えて蒸し焼きにするとよりしっかりと火を通すことができます。
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