舞茸には白い茎がついています。固く食べにくそうに見えるため、取り除いたほうが良いのかな?と思う方もいらっしゃると思いますが、舞茸の茎は食べることができます。本記事では舞茸の茎について詳しく解説します。
舞茸の茎は食べられるのかどうか解説します。
舞茸の茎とは、通常、きのこのカサから伸びる白い部分を指します。きのこ類に限らず茎といえば固くて食べにくいというイメージがあり、一緒に調理をしても良いのかどうか迷ったことがある方も多いかと思いますが、舞茸の茎は食べる事ができます!
舞茸の茎は一般的にカサと比べて食感が少し硬く、カサとは違った歯ごたえを楽しむことができます。また、カサとは異なる風味も楽しめます。この部分には栄養価も含まれてるため、茎ごと調理をしたほうが栄養を無駄にすることなくしっかりと摂取することができます。
きのこ類の根本には石づきがついていることが多いです。
石づきはきのこの木や菌床に面していた部分で、栄養の吸収の役割をしています。栄養素や水分が原木や菌床から石づきを通じてきのこに供給されることできのこが成長していきます。
石づきは固く口当たりが悪いため切り落として調理されることが多いですが、天然毒素などが含まれているわけではないので食べても問題ありません。
舞茸は上述したようにカサはもちろんのこと、茎も食べることができます。
石づきにおいては、上述したように口当たりが悪いためカットして調理するのが一般的ですが、舞茸の場合は石づきがついていない状態で販売されていることが多いです。そのため、基本的には舞茸はカットして破棄する箇所なく、全てを調理して食べることができます。
きのこに石づきがついているは当たり前で、なんとなく舞茸の根本の部分をカットしてから調理している方も多いでしょうが、特に根本に固い部分がなければそのまま調理をして大丈夫です。
舞茸の茎に含まれている栄養については、特に詳しく記載された資料などがないため詳細は残念ながら不明ですが、茎にも多くの旨味成分が含まれているといわれています。また、旨味成分以外にも様々な栄養が含まれていると考えられます。
グルタミン酸は非必須アミノ酸のひとつです。グルタミン酸はアンモニアを解毒し、尿の排出を促進する効果や脳の機能を活性化する効果があります。
また、神経伝達物質の材料となるセリンやエネルギー源として使われるアスパラギン酸など体内でアミノ酸を生成します。さらにリラックス作用のあるGABAの材料にもなります。
グルタミン酸は、日本で最初に発見されたうま味物質として調味料などに活用されています。
プリンヌクレオチドの一つで、グアノシン一リン酸ともいい、GMPと略称されています。 生体内ではリボ核酸(RNA)の構成成分の一つとして非常に重要で、 またうま味調味料の一つとしても利用されています。
グルタミン酸と相乗効果で、うま味が倍増します。
ビタミンB2は動物性食品に多いビタミンですが、植物性食品にもわずかに含まれています。ビタミンB2は脂質とたんぱく質の分解に働きます。ビタミンB1が糖質の代謝に作用するのに対し、ビタミンB2は特に脂質の代謝を助けます。そして細胞の再生を助けて成長を促し、健康な肌や髪つくり、目や口などの粘膜を守ります。「発育のビタミン」とも呼ばれており、発育促進や健康に欠かせない栄養素です。
ビタミンB2が不足すると、脂質が体内に蓄積されやすくなるため、太りやすくなり、ニキビが増える原因のひとつになります。
またビタミンB2は「甲状腺ホルモン」が分泌されることで、体内で働けるようになります。甲状腺の機能が低下してしまうと、ビタミンB2を補充しても生かしきれないことがあります。
舞茸には、カルシウムやリンの吸収を促進させるビタミンDが含まれています。またカルシウムの骨への沈着を助けたり、筋力を強くする働きもあるため、骨や葉の形成や成長促進に不可欠な栄養素となっています。
また、きのこにはエルゴステロールという成分があり、紫外線に当たるとビタミンD2に変わります。
カリウムは98%が細胞内液に存在し、心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節など、様々な効果があります。腎臓でナトリウムが再吸収されるのを抑制し排泄を促進する働きがあるため、血圧を正常に保ちます。そのため、高血圧の予防になるミネラルの一つです。また心臓や筋肉を動かし、熱中症やむくみの予防、また不要な老廃物を体外へ出す働きもあります。
基本的にスーパーなどで購入した舞茸は、水洗い不要です。
例えば、じゃがいもなどの土壌で育つ野菜は水洗い必須です。これは、綺麗に見えても土壌由来の細菌が必ずといっていいほどついているためです。土壌で育つ野菜は水洗いして土汚れや泥汚れ、細菌を綺麗に落とす必要があります。
一方、市販の舞茸は菌床栽培(きんしょうさいばい)という、木材に米ぬかなどの栄養を混ぜて高温殺菌した菌床にきのこの種菌を植え付けて培養する栽培方法が用いられています。この方法だと清潔な環境で舞茸を育てることができるため、洗わないで大丈夫です。
水洗いしてしまうと水溶性の栄養や旨味が流出してしまうデメリットがあります。
汚れがついているのが気になる場合は、キッチンペーパーなどで優しく拭き取るに留めましょう。
石づきがあるかないか確認し、石づきがついているようであればカットしましょう。
石づきがついていたとしても、しめじやえのきのように大きくはありませので、カットする部分は非常に少ないです。
おがくずなどがついていることも少ないですが、万が一ついているようであればカットして取り除いておきましょう。
舞茸の石づきをとったら、手でざっくりと適当な大きさにわけていきます。
何等分にわけるべきなのかは、舞茸の大きさによって異なるため一概にはいえませんが、大きめの舞茸であれば4等分〜6等分を目安にわけていくと良いでしょう。
ある程度手でわけておくと、茎の部分が表に出てくるため、カサの部分も一緒にカットしてしまうことがありません。
ある程度舞茸を手でわけたら、白い茎の部分を包丁でカットしカサから切り離します。
切り離しただけでは大きくゴロっとしていますが、厚みのある状態でしっかりとした歯ごたえを楽しみたい場合は、ざっくりと食べやすい大きさにカットして調理に使ってください。
炒め物にする場合など火の通りを均等にしたい場合は、カサの部分と厚みをあわせて薄切りにして使いましょう。
舞茸の茎のおすすめの食べ方を紹介します。
舞茸の茎はソテーにして食べると、コリコリっとした食感を楽しむことができるのでおすすめです。
舞茸の茎を薄切りにして、バターやオリーブオイルでソテーにします。茎が柔らかくなるまで炒めると、ソテーに舞茸の旨味を加わわります。ハーブやニンニクと組み合わせても美味しいので、ぜひ試してみてください。
ステーキなどの添え野菜にもピッタリの一品です。
舞茸の茎は、他の野菜などと一緒に炒めものにしてももちろん美味しく食べることができます。舞茸のカサの部分と一緒に炒めてももちろん◎
舞茸の茎はたけのこの代用品として青椒肉絲に使うこともできます。たけのこが家になかったり、たけのこが苦手で別のもので代用したいときに舞茸の茎を使ってみてください。舞茸の旨味も加わり美味しく仕上げることができます。
舞茸の茎を味噌汁に入れると、旨味が加えることができます。他の野菜と一緒に煮ると、栄養豊富でヘルシーな一杯に。茎にはしっかりとした食感があるので食べごたえも抜群です。
また、汁物にすれば流出してしまう水溶性の栄養素も汁ごといただけるので、栄養面的にもメリットがあります。
舞茸は石づきがついていなければ捨てる箇所なく美味しく食べることができますが、美味しく食べるためには鮮度をしっかり保っておくことが大切です。
きのこ類は特に収穫後鮮度が落ちてしまうのが早いので、購入したら正しく保存しましょう。
舞茸の正しい保存方法は下記の通りです。
舞茸は冷蔵保存で約1週間ほど日持ちします。すぐに食べる場合は冷蔵保存をしましょう。
購入したまま冷蔵保存することも可能ですが、通気性を良くするためにラップの部分にフォークで穴をあけるようにしてください。
キッチンペーパーで包んでから冷蔵保存する方がより長持ちしますが、すぐに食べる場合はパックに入れたままの保存でもOKです。
使いかけの舞茸や、冷蔵で長持ちさせたい場合はキッチンペーパーに包んでから保存します。
舞茸に水分がついている場合は、キッチンペーパーなどで拭き取ります。キッチンペーパーで包んでポリ袋に入れ、口を軽く閉じ冷蔵庫へ。
キッチンペーパーに包むことで余分な水分を吸い取り、舞茸の鮮度を保ってくれます。
舞茸は冷凍保存が不向きと思っている方も多いと思いますが、正しく保存することでより美味しくなります。冷凍することで旨み成分が作り出されるため、香りや旨みがより豊かになります。
冷凍保存した舞茸は約1ヶ月ほど日持ちしますので、すぐに食べきれない場合は冷凍保存しましょう。
舞茸の石づきを切り落とし、食べやすい大きさに手で裂いて冷凍用保存袋になるべく平らになるように入れます。空気を抜いてから密封し冷凍室で保存します。
解凍すると水分とともに水溶性成分や旨み成分が流れ出てしまうので、凍ったまま調理に使用します。
舞茸は水分を多く含むため、炒めてから冷凍するのもおすすめです。炒めることで水分がほどよく抜け旨みが凝縮し、生で冷凍するよりも保存期間が長くなります。
フライパンで舞茸を炒め(塩こしょうで味付けしても◎)、粗熱がしっかり取れてから冷凍用保存袋に平らになるように入れます。空気を抜いて密封し冷凍室へ。
加熱してから冷凍したまいたけも凍ったまま調理に使用します。
その他にも、塩漬けやオイル漬けにして保存したり、天日干しやオーブンなどで舞茸の水分を飛ばして乾燥保存することもできます。舞茸の保存方法についてはこちらの記事で詳しく紹介しているので参考にしてください。
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