保存していたエリンギが茶色く変色してしまったことはありませんか?本記事ではエリンギが茶色く変色してしまう原因や食べられるかどうかを紹介します。
エリンギが茶色く変色してしまう原因は下記の通りです。
エリンギはカサの部分が元々薄茶色をしています。これは正常の状態です。しかし、正しく保存できていなかったり長く保存していると、どんどんカサの色が濃くなっていきます。
エリンギのカサの色がどんどん濃くなっていくのは、鮮度落ちて劣化している状態です。劣化が進み完全に腐敗すると、黒っぽくなります。カサの色が黒色に近い場合は、腐敗していると思って良いでしょう。
エリンギのカサだけではなくカサの裏や軸、断面といった、本来白い部分まで全体的に茶色くなってしまっている場合は腐敗している状態です。
場合によっては全体的に黒っぽくなってしまうこともあります。
エリンギに限らず、野菜などの食材が変色してしまう原因は様々あり、変色しているからといって必ずしも腐敗しているというわけではありませんが、全体的に茶色っぽくなっていたり黒く変色してしまっている場合は
腐敗と考えて間違いないでしょう。
腐敗してしまっている場合は、異臭がするなどその他の腐敗のサインが見られることも多いです。腐敗しているエリンギの特徴については後述しますので、そちらを参考にしてください。
エリンギが茶色く変色してしまう原因は、おわかりいただけたでしょうか。茶色く変色しているエリンギは食べられるのか解説します。
カサの色が少し濃くなってきている程度で、異臭がしたりカビが生えているなどの異変がなければ腐敗はしていないので、食べても問題はないでしょう。しかし、鮮度が落ちて劣化している状態です。心配な方は破棄するのが無難です。
また、全体的に茶色く変色している場合は完全に腐敗してしまっているので破棄しましょう。
腐敗した食材には雑菌が増殖していることが多いです。雑菌のすべてが食中毒の原因になるわけではありませんが、下痢や嘔吐などの症状が出てしまうことがあります。
少しでも怪しいなと思う部分がある場合は食べないほうが安全です。
少しぐらいいたんでいても、加熱をすれば大丈夫でしょと思う方も多いかと思います。
腐敗した食材は加熱をしても絶対に安全に食べられるという保証はありません。雑菌の多くは加熱をすることで死滅しますが、加熱では死滅しない場合もあります。
変色している部分をカットしたとしても、全体的に雑菌が増殖していることもあるので、破棄するようにしましょう。小さなお子様が食べる場合やこれ医者の方が食べる場合は特に注意しましょう。
腐敗したエリンギを食べてしまっても、必ず食中毒の症状が出るとは限りません。様子を見て症状がでなければ問題はないでしょう。
万が一症状が出た場合は、自己判断で市販の下痢止めなどの薬を飲むのはやめたほうが良いとされています。自己判断で市販の薬を使うと、症状の原因である細菌やウイルスの排出を邪魔してしまい病状が悪化してしまうことがあります。
症状が出た場合は、速やかに病院を受診しましょう。少しでも怪しいなと感じる場合は、食べずに処分したほうが安全です。
出典:食中毒かな?と思ったら(農林水産省)
全体的に茶色く変色する以外の腐敗したエリンギのサインは下記の通りです。下記のような特徴のあるエリンギは腐敗しているので破棄してください。
腐ったエリンギの見た目の特徴は下記の通りです。
カビが生えている
溶け出している部分がある
エリンギに黒いすすのような斑点がついているときは黒カビ、青(緑)の物体がついているときは青カビが生えています。カビはカビ毒を発生させ、下痢や嘔吐などの中毒症状が出る可能性があるので、破棄しましょう。
また、溶け出している部分がある場合も腐敗が進行しています。エリンギに限らず食材は腐敗すると溶け出し形が崩れていきます。
腐敗したエリンギの臭い・味の特徴は下記の通りです。
酸っぱい臭い
生ゴミの臭い
カビ臭い
エリンギは独特のきのこ臭がありますが、そこまできつい臭いはしません。酸っぱい臭いや味がする場合は腐敗しています。
エリンギに限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり酸っぱい味がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」とよばれます。あきらかにいつもとは異なる酸っぱい味や生ゴミのような異臭がする場合は食べずに破棄するようにしましょう。
また、カビが生えていないように見えてもカビ臭さを感じる場合は見えない部分にカビの胞子が入り込んでいる可能性があります。カビには様々な種類があり、墨汁のような臭いを感じさせる「2-メチルイソボルネオール」や土臭さや泥臭さを感じさせる「ジェオスミン」といった代表的な悪臭を放つ種類がいます。
カビ自体は臭いを感じさせる成分を出さない種類もいますが、カビ自体が臭いを出さなくてもカビの餌になる物質がカビの作用によって変化することで発生する臭いなどで、人に「カビ臭い」と感じさせます。心配な方は破棄するのが無難です。
腐敗したエリンギの触感の特徴は下記の通りです。
ぐにゃぐにゃで柔らかい
ぬめりがある
糸を引いている
新鮮なエリンギはぴんとしたハリがありますが、腐敗したエリンギは指で押すだけで簡単に潰れてしまうほとぐにゃぐにゃに柔らかくなります。
また、ぬめりがある場合も腐敗していると考えて良いでしょう。ぬめりが出ているのは、腐敗が進み雑菌が増殖してしまっているサインです。ひどくなると、糸を引くほど強い粘りが出ます。このような場合は洗い落としても安全に食べることはできませんので、破棄しましょう。
下記のような特徴があるエリンギは、一見腐敗しているように見えても食べられます。
カサに白いふわふわとしたカビのようなものが付着していることがあります。しかしこれはカビではなく、気中菌糸という安全な菌の一種です。そのまま食べて問題ありません。
そもそも、エリンギなどのきのこは菌類の一種で、細長い糸状の細胞である「菌糸」が集まったものです。乾燥や熱に弱く、普段は目に見えない場所(土や木の中)で生息していますが、温度や湿度の変化によって肉眼で見ることができます。それがいわゆる「きのこ」です。
一見白カビのように見えるため、心配になる方が多いですが、食べても大丈夫です。
出典:農林水産省
エリンギはきのこの中でも、水分量多いため新鮮な状態だと湿っていますが、時間が経つと水分が飛んで乾燥し、カサカサになります。水分が多少抜けてカサカサになっても腐敗しているわけではないので問題なく食べることができます。
ただし、鮮度は落ちている状態といえます。風味や味が悪くなっていってしまうのでカサカサの状態になってしまったら早めに食べきるようにすることが大切です。
上述したようにエリンギはきのこの中でも水分量が多く、長く保存していたり保存状態が悪いと水っぽくなってくることがあります。
カサだけが多少水っぽい程度であれば、カサを切り落とし軸の部分を調理して食べることができます。痛み始めている状態なので、早めに調理して食べきりましょう。
ただし、全体的に押すと水がでてくるぐらい水っぽかったり、ぬめりが出てきているようであれば腐敗しているので破棄してください。
エリンギの軸がピンク色に変色してしまうのは、チロシンと呼ばれるアミノ酸の酸化が関与しています。腐敗が原因ではないので食べることができます。
チロシンはエリンギの組織内に存在するアミノ酸の一種であり、酸化という化学反応が起きることで色が変わる特性があります。しめじの軸が切られたり傷つけられたりする際、酸素と接触することで酸化が進行し、チロシンが酸化物質へと変化します。この反応によって、エリンギの軸が徐々にピンク色に変色していくのです。
この色変わりは食品の鮮度や品質に関する指標として考えられることもあり、ピンク色が強いほど古くなっている可能性があることを示唆しています。エリンギを新鮮な状態で楽しむためには、できるだけ早く使い切るか、適切な保存方法を心掛けることが大切です。
エリンギなどのきのこ類は収穫されると鮮度が落ちるのが早いので、正しく保存することが長く美味しく食べるためのポイントとなります。
エリンギの正しい保存方法は下記の通りです。保存期間の目安も記載しますので参考にしてください。
エリンギは冷蔵保存で約1週間ほど日持ちします。すぐに食べる場合は冷蔵保存をしましょう。
エリンギはパックごと保存してしまうのはNGです。
舞茸に水分がついている場合は、キッチンペーパーなどで拭き取り、キッチンペーパーで包んでポリ袋に入れ、口を軽く閉じ冷蔵庫へ。
キッチンペーパーに包むことでエリンギから出た余分な水分を吸い取り、鮮度を保ってくれます。
カット後に使い切れなかったエリンギも、キッチンペーペーに包んでからポリ袋に入れて冷蔵保存が望ましいです。
ただし、カットしたエリンギはカットした断面が空気中の酸素に触れることにより酸化してしまいやすいため丸ごとの状態より痛みやすいです。4日〜5日を目安にできるだけ早めに食べきりましょう。
冷凍することで旨み成分が作り出されるため、香りや旨みがより豊かになります。冷凍保存した舞茸は約1ヶ月ほど日持ちしますので、すぐに食べきれない場合は冷凍保存しましょう。
エリンギを冷凍するときは、石づきを切り落とし、食べやすい大きさにカットし冷凍用保存袋になるべく平らになるように入れます。空気を抜いてから密封し冷凍室で保存します。
解凍すると水分とともに水溶性成分や旨み成分が流れ出てしまうので、凍ったまま調理に使用します。
エリンギは乾燥させてから保存することもできます。完全に乾燥したら密封容器に入れて常温(または冷蔵)で保存します。乾燥させたエリンギは密閉容器に入れて常温もしくは冷蔵で約1ヶ月ほど保存することができます。水で戻して調理するのもOKですが、乾燥したまま味噌汁やスープに入れることで、エリンギの出汁が出て美味しくいただけます。
乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。根元を切り落としてほぐしたしめじを重ならないようにザルに並べ、1〜2日ほど天日干しをします。
天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。
完全に乾燥したら、密閉容器に移して保存しましょう。
天日干し以外にも、オーブンやレンジを使って乾燥させる方法もあります。
当たり前ですが、新鮮なエリンギを購入したほうが長く保存することができます。新鮮なエリンギの特徴は下記の通りです。エリンギを購入する際の参考にしてください。
カサのふちが内側に巻き込んでいる
カサが開きすぎていない
カサの裏側のヒダが変色していない
固さとハリがある
軸が白くて太い
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