しめじを冷凍したら変色...食べられる？原因と対処法を解説

冷凍しめじが変色する原因

冷凍したしめじが変色してしまう原因は下記の通りです。

酸化

冷凍したしめじが変色してしまう原因として考えられるのは、酸化です。

しめじに限らず、きのこ類や野菜の中には空気中の酸素に触れて酸化すると変色してしまう成分が含まれていることがあります。例えば、カットしたりんごをおいておくと断面が茶色く変色してしまうのは、ポリフェノールの酸化が原因です。

しめじの場合も空気中の酸素に触れてポリフェノールなどの成分が酸化し変色してしまっている可能性が高いです。

腐敗

腐敗が原因で変色してしまっていることもあります。

冷凍保存していれば、食材の鮮度が落ちてしまうのを防ぐことができるため、基本的には常温保存や冷蔵保存よりも長持ちさせることができます。

しかし、冷凍していれば食材は腐敗しないのかといえばそうではありません。単に劣化のスピードを遅らせることができるだけであって、長く冷凍庫に入れておけば腐敗します。

また、元々鮮度が落ちた状態のしめじを冷凍した場合、そのぶん傷んだり腐敗するのも早くなります。

変色した冷凍したしめじは食べられる？

冷凍しめじが変色してしまう原因はおわかりいただけたでしょうか。続いて、変色してしまった冷凍しめじは食べることができるのか解説します。

腐敗していなければ食べられる

冷凍して酸化してしまったしめじは、腐敗していなければ食べても問題はありません。腐敗のサインが見られないかチェックしてから食べられるのかどうか判断しましょう。

基本的に冷凍していれば腐敗までいくことは滅多にありませんが、下記のような特徴がある場合は腐敗していると考え破棄するのが無難です。

腐敗している冷凍しめじの特徴は下記の通りです。

• 酸っぱい臭い・味

• カビ臭い

• 全体的に変色している

• 溶け出している

• ぬめりがある

腐敗のサインが見られる場合は、当たり前ですが食べることはできません。腐敗した食材には雑菌が増殖していることも多く、下痢や嘔吐などの中毒症状が出てしまうことがあるので注意が必要です。

早めに食べきるのがベスト

冷凍したしめじが変色してしまっていても、多くの場合は酸化しているだけで食べられることが多いですが、早めに食べきるようにしましょう。

なぜなら、酸化して変色しているということは鮮度が落ちた状態であるためです。鮮度が落ちているということは、味や風味、食感が落ちています。そのまましておくどスピードはゆっくりでもさらに鮮度が落ちて腐敗していってしまうので早めに食べてしまうのでベストです。

変色してしまった冷凍しめじにおすすめの調理法

変色してしまった冷凍しめじは腐敗していなければ食べることができますが、味や食感が悪くなっていることが多いですし、見た目の悪さも気になる方が多いでしょう。そこで、変色してしまった冷凍しめじにおすすめの調理法を紹介します。

ちなみに、冷凍したしめじは解凍せずにそのまま加熱調理がベストです。解凍してしまうと水分が出てきてしまい、水っぽくなったり食感や風味が損なわれてしまうのでそのまま調理しましょう。

炊き込みご飯

変色してしまった冷凍しめじは、炊き込みご飯にするのがおすすめです。炊き込みご飯であれば見た目の悪さをカバーすることができます。

また、しめじは冷凍すると旨味成分であるグアニル酸やアスパラギン酸などが3〜4.5倍にアップすることがわかっています。炊き込みご飯にすれば、しめじの旨味を最大限に活かせるメリットがあります。

炊飯器に研いだお米と水を入れたら、醤油やみりんなどの調味料を加え、お米の上に冷凍しめじを乗せて炊くだけで美味しい炊き込みご飯に◎

栄養も無駄なくご飯と一緒に食べることができるので、ぜひお試しください。しいたけやエリンギなど他のきのこも合わせて作っても美味しいのでおすすめです。

炒めもの

冷凍しめじは、オリーブオイルやバターを使って炒めものにしても美味しく食べられます。炒めて焼き色をつければ変色していても気になりません。

また、炒めることで苦味も軽減することができるので、苦味が気になる方は炒め物にするのがおすすめです。

炒めものであれば、解凍されて水分が出ても蒸発するので水っぽくなってしまう心配もないでしょう。

カレー・シチュー

冷凍して変色してしまったしめじは、カレーやシチューの具材にするのもおすすめです。カレーやシチューに入れてしまえば多少色が悪くても目立つことはありません。

カレーやシチューの中にしめじを加えることで、しめじ特有の風味が料理全体に広がります。食感の悪さと風味の悪さを同時にカバーすることができますし、しめじを加えることで食べごたえも出るので、カレーやシチューに入れるのもおすすめです。

しめじを変色させない冷凍のポイント

冷凍しめじが変色してしまうのを防ぐポイントは下記の通りです。

新鮮なうちに冷凍する

しめじなどのきのこ類は鮮度が落ちやすいです。すでに鮮度が落ちてしまっている状態で冷凍すると、変色してしまったり、臭いがきつくなってしまうのを防ぐのが難しいですし、腐敗してしまうこともあります。そのため、新鮮な状態で冷凍するのが望ましいです。

新鮮なしめじの特徴は下記の通りです。

• カサに丸みがありハリがある

• カサが小さめ

• カサが密集していて重みがある

• 軸が太く、短い

• 色が濃すぎない

購入したらできるだけ早いうちに冷凍しておきましょう。

空気に触れないようにする

上述したように、冷凍しめじが変色してしまう主な原因は空気中の酸素に触れることによる酸化です。そのため、冷凍するときは空気に触れないようにすることが大切です。

必ず、密閉できる保存袋や容器に入れ替えてから冷凍しましょう。買ったときに袋のまま冷凍すると、冷凍により袋に亀裂が入ってしまうことがあります。亀裂が入ってしまうと空気に触れることになり酸化の原因となります。

しめじを冷凍する方法

しめじを冷凍する方法は下記の通りです。

冷凍前は洗わない

冷凍する前に一度洗ったほうが良いのではと思う方もいらっしゃると思いますが、水洗いするのはNGです。

水洗いしてしまうと、余計な水分まで一緒に凍ってしまうことになります。余計な水分も一緒に凍ってしまうと解凍されたときにべちゃっとしたり水っぽくなってしまい、食感や風味が悪くなってしまいます。また旨味成分の流出にも繋がります。

そもそもしめじなどのきのこ類の多くは、洗わずに調理をしても衛生面上問題ありません。しめじの場合は、水洗いをすることで苦味を感じやすくなってしまうことがわかっているので、水洗いは避けるのがベストです。

汚れが気になる場合は、キッチンペーパーで優しく拭き取る程度に留めましょう。

石づきを取ってバラバラにする

しめじを冷凍するときは、石づきを取ってバラバラにします。

丸ごと冷凍してしまうと、くっついた状態で凍ってしまい、細胞の損傷が大きくなるため食感が悪くなってしまいます。また、丸ごとの状態だと調理をするときに、どうしても一度解凍しなければいけなくなってしまうため、水っぽくなったり風味が悪くなる原因になります。

手間はかかりますが、石づきを取ってバラバラにしてから冷凍するようにしましょう。

生のまま保存袋に入れる

冷凍保存には直接冷凍する（ダイレクトフリージング）という方法がありますが、家庭用冷凍庫では急速凍結（瞬間冷凍）ができないため、味や食感、色が悪くなることが多いです。そのため、加熱してから冷凍する（ブランチング）方法が推奨されている食材も多いです。

しめじの場合は茹でるなど加熱してから冷凍することもできますが、どうしても水っぽくなってしまったり旨味成分が流出されてしまいやすいため、生のまま冷凍するのが良いでしょう。

生のまま冷凍することで旨味を逃さずに冷凍することができます。

保存袋に入れたら空気を抜いて密閉

バラバラにしたしめじを保存袋に入れたらしっかり空気を抜いて密閉します。

空気を抜いて密閉することで、空気中の酸素に触れて酸化して劣化してしまうのを防ぐことができます。また、冷蔵庫の臭い移りもしないので、しめじそのものの風味や味を損ねてしまうことがありません。

金属トレイの上に置く

しめじに限らず、野菜を冷凍する場合は急速冷凍をしたほうが旨みをぎゅっと閉じ込めることができます。冷蔵庫に急速冷凍機能がない場合は、金属トレイの上にのせて冷凍庫へ。

金属トレイは温度の伝達が早いため、急速冷凍と同じ効果を得ることができます。

冷凍庫の扉付近は開け閉めによる温度変化の影響を受けやすいため、できるだけ温度変化の少ない扉付近を避けた場所に置いたほうが早く冷凍することができます。

遅くても１ヶ月以内に食べきる

冷凍すれば永遠に保存できてしまうような気がしてしまいますが、どんなに長く保存しても1ヶ月を目安に食べきるようにしましょう。

冷凍しても長く保存していると鮮度は落ちてしまうので、味や食感はどんどん悪くなってしまいます。冷凍しているからといっていつまでも入れておかず、なるべく早く食べきることが大切です。