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チキン南蛮で酢の代わりになる調味料・食材は?

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チキン南蛮で酢の代わりになる調味料・食材は?

チキン南蛮を作る時にお酢を切らしていた時、どのような調味料で代用できるでしょうか。この記事では、お酢の代わりとして使える調味料や、甘酢だれの基本的な作り方などを解説します。

チキン南蛮とは?

まず、チキン南蛮について簡単に解説します。

宮崎県発祥の鶏肉料理

チキン南蛮は、宮崎県延岡市発祥の鶏肉料理です。地元のレストランでまかない料理として提供されていた、鶏むね肉を甘酢に浸した料理が起源とされています。甘酢だれとタルタルソースのさっぱりとしつつもコクのある味わいで人気の料理です。

元々はいわゆる「ご当地料理」の1つでしたが、コンビニエンスストアやテイクアウトのお弁当チェーン店でおかずとして取り入れられるようになり、現在では全国に広く浸透しています。

基本的な作り方

チキン南蛮の基本的な作り方は、鶏むね肉に小麦粉と卵をまぶして油で揚げ、その後甘酢だれに浸し、最後にタルタルソースをかけます。

鶏むね肉の代わりにジューシーな鶏もも肉や、よりヘルシーなささみを使用することもあります。また、衣に片栗粉をまぶして竜田揚げ風に仕上げるバリエーションもあります。

チキン南蛮の甘酢だれの作り方

甘酢だれはチキン南蛮の味のメインです。作り方は簡単ですが、工夫することで味わいを豊かにすることもできあます。

基本的な材料はお酢、醤油、砂糖

チキン南蛮の甘酢だれは醤油、砂糖、酢で作るのが一般的

チキン南蛮の甘酢だれはお酢:しょうゆ:砂糖=3:2:2の割合で作るのが基本となっています。

【作り方】

  1. 醤油と砂糖を鍋に入れ、砂糖が溶けるまで弱火で温める
  2. 火を止めて放置し、粗熱が取れたらお酢を入れてよく混ぜる

鍋を使うのが億劫という方は、材料をすべて入れて電子レンジ(500~600W)で1~2分温めればOKです。

隠し味を入れることも

チキン南蛮の甘酢だれに唐辛子やおろし生姜など隠し味を入れても美味しい

甘酢だれは様々な調味料を加えることで味わいを豊かにすることができます。

コクや旨味をプラスしたい方は料理酒やみりん、バルサミコ酢を加えてみると良いでしょう。定番の穀物酢を米酢や黒酢に変えてみる、砂糖をきび砂糖やてんさい糖、蜂蜜に変えてみるといった方法でもコクが生まれます。

スパイシーな風味が好みという方はおろしにんにくやおろし生姜、一味唐辛子、鷹の爪などを加えるのがおすすめです。入れすぎると辛味が強くなってしまうので要注意です。

チキン南蛮の甘酢だれはお酢の代わりに何が使える?

お酢の代わりに使うことの出来る調味料を紹介します。

ぽん酢

醤油とお酢などを混ぜて造られているぽん酢は、お酢の代用品となるだけでなく、醤油の代用品にもなるのでより簡単に甘酢だれを作ることが出来ます。

ぽん酢だけでは甘みが少ないので、砂糖やみりんを加えて味を調整してみましょう。

レモン汁

レモン汁も代用可能です。酸っぱさもありつつ、爽やかな香りもあるので、風味豊かになります。お酢のツンとした臭いが苦手な方はあえてお酢の代わりにレモン汁を使ってみても良いでしょう。

ポッカレモンなどの簡単に使える製品も多いですが、生絞りならとても風味豊かに仕上がります。

リンゴ酢

リンゴから造られる甘酸っぱいテイストのリンゴ酢も代用品として使うことが出来ます。甘酢だれがまろやかでフルーティーな味わいになります。

リンゴならではの甘みが少しあるので、代用品として使う場合は砂糖の量は少なめにすると良いでしょう。

すし酢、粉末すし酢

すし酢もお酢の代わりに使うことが出来ます。酢飯を作る機会が少なく、なかなか消費できなくて困っているという方にもおすすめの代用方法です。水に溶かして使う粉末タイプが余っているという方も使う機会になります。

すし酢には砂糖や塩などの調味料が含まれているので、甘酢だれを作る場合は醤油や砂糖を少し減らして混ぜてみましょう。

バルサミコ酢

ブドウを長期熟成して作られるバルサミコ酢もお酢の代用とすることが出来ます。濃厚で甘酸っぱい味わいの甘酢だれになります。甘酢だれがフルーティーで洋風なテイストに変わります。

ただし、すべてバルサミコ酢で代用すると甘くなりすぎてしまうので、一部をバルサミコに置き換えるのがおすすめです。

イタリアンドレッシング

お酢系の調味料が家にないという方はドレッシングでの代用がおすすめです。ドレッシングの多くはお酢が使用されているのでドレッシングで酸っぱさを加えることが出来ます。

お酢にオリーブオイルなどを加えて作られるイタリアンドレッシングは比較的癖が少なく、お酢の代用として使うことが出来ます。ただし、ドレッシングそのもので味が完成しているので甘酢だれに使う場合は味の調整が難しいでしょう。醤油や砂糖を少しずつ加えながら味の調整をしてみてください。

青じそドレッシング

甘酢だれと同じ醤油、お酢、砂糖などから造られている青じそドレッシングもお酢の代用として使うことができます。甘みや酸味が少ないので、お酢や砂糖を少し加えると甘酢だれに近い味わいになります。

ただし、青じそのすっきりとした風味があるので、本来の甘酢だれと同じ味には仕上げにくいですが、チキン南蛮をよりさっぱりと食べることが出来ます。

チキン南蛮を上手に仕上げるコツ

チキン南蛮を上手に仕上げることの出来る様々なコツを紹介します。

衣を工夫すると剥がれにくくサクサクにもできる

通常、チキン南蛮の衣は小麦粉→卵の順で衣をつけて揚げますが、混ぜ方を変えたり、他の素材を使ったりすることで衣をサクサク・カリカリにすることができます。

衣は、小麦粉と卵を2回つける(二度付け)、小麦粉・卵・水を混ぜたバッター液で絡みを良くして衣を厚くする、小麦粉や卵で衣をつけてから更に片栗粉をまぶす竜田揚げ風にするといった工夫方法があります。

鶏肉は常温に戻してから揚げる

チキン南蛮を失敗せずに仕上げるコツには鶏肉を常温に戻しておく

チキン南蛮に使う鶏肉は調理する少し前に冷蔵庫から出して常温に戻しておきましょう。30分ほど常温でならしておくのがおすすめです。

冷たい状態のまま揚げると中まで火が通りにくく、生焼けになってしまう可能性があります。また、しっかり火を通すために揚げる時間が長くすると焦げやすくなります。

小さくカットして揚げると火を通しやすい

チキン南蛮を失敗せずに仕上げるには鶏肉を小さくカットしてから揚げるのもおすすめ

チキン南蛮は揚げてから鶏肉をカットするイメージがある方もいると思いますが、小さくカットしてから揚げると火が通りやすくなり、失敗する可能性を下げることができます。

ただし、小さくカットすると衣がたくさんつくので、糖質量やカロリーが増加してしまいます。

油の温度をしっかり管理する

チキン南蛮をサクサクに仕上げるには油の温度を170〜180℃にする

チキン南蛮の鶏肉を揚げる際の油の温度は170~180℃が基本です。温度が高いと焦げやすく、衣が色づいても中までしっかり火を通っていないことが多いです。ただし、温度が低いと衣がサクサクに揚がりにくく、揚げる時間が長くなってベチャベチャな仕上がりになってしまいます。

温度の確認は調理用の温度計を使うのが手っ取り早いですが、温度計が無い場合は、菜箸を油に入れてみましょう。細かい泡が箸全体にくっついてくる状態であれば揚げるのにちょうどよい温度(170~180℃)です。

また、衣のかけらを油に落としてみると大体の温度がわかります。油に落とした衣が一度下に落ちても、すぐに上がってくれば適温になっています。落として沈んだままなら170℃以下、一度も落ちずにそのまま浮かんで揚がるようなら180℃よりも高温に油が熱せられています。

余熱でしっかり火を通す

チキン南蛮を揚げたら余熱で中まで火を通す

チキン南蛮などの揚げ物で中まで火を通すには余熱を活かしましょう。高温の油で揚げるとどうしても外側の温度が上がりやすいですが、鍋から揚げてバットに置いておくことで余熱によってじわじわと中まで火が通ります。

チキン南蛮の場合は少なくとも揚げてから5分は余熱で火を通す時間を設けましょう。心配な方は二度揚げをするとより確実に火を通すことができます。

チキン南蛮を美味しく仕上げるコツ

鶏肉の下ごしらえや甘酢だれ、タルタルソースを工夫すると美味しく仕上げることが出来ます。

使うお肉はもも肉?むね肉?ささみ?

チキン南蛮の発祥がむね肉を使ったまかない料理であり、基本的には鶏むね肉を使うことが多いですが、脂肪分が多くジューシーなもも肉や、むね肉よりもさらにヘルシーなささみを使うレシピもあります。

ジューシーな鶏もも肉は冷めて水分が飛んでもパサパサ感が気になりにくいので、お弁当に入れるチキン南蛮はもも肉で作るのがおすすめです。

臭み消し・下味をつける

チキン南蛮を美味しく仕上げるには鶏肉の臭みを取り下味をつけておく

チキン南蛮は鶏肉の臭みを取ることで雑味が減り、美味しく仕上げることができます。

一般的な方法は、ボウルなどに入れた鶏肉に塩をふり、軽くもみます。次に料理酒をふりかけたら、ラップをかけて冷蔵庫で30分〜1時間ほど休ませます。この時、醤油も少し入れて軽く下味をつけることでしっかりとした味わいにもなります。

鶏肉を塩で揉むことで肉の旨みを引き出し、火を通した時に水分が逃げだしにくくなり、味もしみ込みやすくなります。また、料理酒は鶏肉の臭みを取り除いて香りを良くし、お肉をやわらかくする効果があります。

ブライン液に漬け込むのも人気

チキン南蛮を美味しく仕上げるにはブライン液に漬け込む方法も

鶏むね肉を柔らかくするのによく使われる、砂糖と塩と水を混ぜた「ブライン液」に漬け込む方法も人気です。

お肉の筋肉を構成するたんぱく質が食塩水に溶けやすいため、お肉の保水性が上がってお肉自体も柔らかくなります。砂糖は水分子と結合しやすいため、肉の繊維に入り込むことで保水効果を高めてくれる働きがあり、お肉がジューシーに仕上がります。お肉の下味としての役割もあります。

基本的な作り方は、水200mlに対し、塩と砂糖をそれぞれ10gです。お肉とブライン液を保存袋などに入れ、冷蔵庫で1~2時間漬け込みましょう。じっくり漬け込みたい方は一晩寝かせてみても良いでしょう。

二度揚げする

チキン南蛮をサクサクに仕上げるには二度揚げして衣の水分を飛ばす

二度揚げはとんかつやから揚げなど、大きいサイズの揚げ物を作る時に用いられる調理手法の一つです。サイズが大きい揚げ物は、一度揚げただけでは外がサクサクで中まで火が通っている状態にするのが難しいため、二度揚げをします。

揚げ物は長時間揚げてしまうと焦げてしまったり、お肉が固くなってしまったりするので、揚げた後に余熱を利用して中までじっくり火を通しますが、時間の経過とともに水分が外に出るので、衣がしなしなになってしまいがちです。そこで再度短時間だけ揚げる二度揚げをすることで衣の水分を飛ばし、サクサクの状態に戻せます

チキン南蛮の鶏肉を二度揚げする場合、手順は下記のとおりです。

  1. 揚げる1回目は2~3分の短い時間で揚げてバットに上げる
  2. 5分間休ませて余熱で中まで火を通す
  3. 2回目は油の温度を200℃くらいまで温度を上げてきつね色になったら上げる

カットせずに鶏肉を丸ごと揚げる場合は火が通るまでに時間がかかるので、要注意です。切ったら中が生だった場合は電子レンジで温めましょう。

甘酢だれを後がけにすればサクサクのまま

チキン南蛮を作る際、衣のサクサク感を活かすためにあえて甘酢だれには漬け込まず、後からかける方法もあります。味の染み込んだ美味しさはありませんが、代わりにサクサク感を楽しめます。

味が絡まりにくいと感じる方は甘酢だれに少量の片栗粉を混ぜてみましょう。甘酢だれにとろみがつき、鶏肉に絡みやすくなります。

タルタルソースを工夫する

タルタルソースを工夫するのもおすすめです。定番の具材であるマヨネーズ、玉ねぎのみじん切り、ゆで卵以外にも様々な調味料や具材を加えてみるのがおすすめです。

玉ねぎは他の野菜でも代用でき、酢漬けになっているラッキョウやピクルスはとても相性がよく、旨味たっぷりな仕上がりになるのでおすすめです。

ケチャップや牛乳、みりんはコクをプラスすることができ、レモン汁やワインを加えれば風味豊かになります。