チキン南蛮は揚げている最中に衣が剥がれてしまう失敗が起きやすいです。この記事では、衣が剥がれてしまう原因や、剥がれにくく作るコツなどを解説します。
衣のつけ方から揚げ方まで、原因は様々です。
通常、チキン南蛮の衣は小麦粉→卵の順で衣をつけて揚げますが、量が不十分であったり、付け方が甘かったりすると揚げている最中に剥がれてしまいます。
衣は、小麦粉と卵を2回つける(二度付け)、絡みやすいバッター液で衣を厚くする、小麦粉や卵で衣をつけて更に片栗粉をまぶす竜田揚げ風にするといった工夫方法があり、これらの方法を用いることで揚げている最中に剥がれにくくすることができます。
チキン南蛮の鶏肉を揚げる際の油の温度が低いと衣がしっかり固まらず、衣が剥がれだしてしまうことがあります。また、衣が剥がれなくてもサクサクにならず、べちゃっとした仕上がりになってしまいます。
ただし、温度が高いと衣がしっかり色づいても中まで火が通っていないことが多いです。油の温度は高すぎず低すぎずの温度に調整する必要があります。
チキン南蛮の鶏肉を少なめの油で揚げる、または更に少ない油で揚げ焼きにする場合、衣が鍋やフライパンの底にくっついて衣が剥がれてしまうことがあります。
失敗したくない方はたっぷりの油で揚げるのがおすすめです。少ない油で仕上げる場合は状態をよく確認してくっつかないようにしましょう。ただし、触りすぎも衣が剥がれる原因になります。
鶏肉を揚げている最中に触りすぎるのも衣が剥がれる原因になります。触りすぎると衣に傷がついてしまい、そこから衣が剥がれてしまいます。
鶏肉を鍋に入れたら基本的には触らず、側面の方まで色が変わってきたらひっくり返しましょう。一度ひっくり返した後も触りすぎると衣がポロポロと剥がれ落ちてしまうので要注意です。
二度付けやバッター液の活用、片栗粉を使うといった方法で衣は剥がれにくくなります。
衣を厚くサクサクにしたい方は、小麦粉と卵を二度付けすることでより満遍なく衣をつけることができます。ただし、材料をたくさん使ってしまい、糖質量やカロリーも増えてしまいます。
また、衣が厚すぎると大きくなり、衣も固めの仕上がりとなるので、小さなお子様やお年寄りはかなり食べにくく感じてしまいます。食べやすくするために鶏肉を小さめにカットするのも良いでしょう。
小麦粉と水、卵を混ぜて作る「バッター液」で衣を付ければ、衣を付ける手順が少なくなり、粘度が高いので小麦粉と卵を別々につける場合よりも厚めに衣が付けることができ、ムラなく衣が付きます。
ただし、バッター液にもデメリットはあります。二度付け同様に衣が厚めにつく分、糖質量やカロリーが増加してしまいます。また、よく混ぜないとダマになってしまって衣が上手くつかず、剥がれてしまうことがあります。
鶏肉に小麦粉と卵で衣をつけた後、更に片栗粉をまぶすことで竜田揚げ風のサクサク・カリカリの衣に仕上げることができます。食べ応えも抜群です。
ただし、衣が厚めにつくので、やはり糖質量やカロリーが増加してしまいます。
衣を工夫しても正しい揚げ方をしないと衣は剥がれてしまいます。
鶏肉を揚げる際の油の量は、鶏肉がしっかり浸かるくらいのたっぷりの油で揚げると崩れにくいです。鍋底から3cm程度の深さがちょうどよい量とされています。
少ない油で揚げると鶏肉を入れる際に油の温度が変わりやすいのでうまく揚げにくく、底にくっついて衣が剥がれる失敗も起きやすいです。
チキン南蛮の鶏肉を揚げる際の油の温度は170~180℃が基本です。温度が低いと衣がサクサクに揚がりにくく、揚げる時間が長くなってベチャベチャな仕上がりになってしまいます。一方で温度が高いと焦げやすく、衣が色づいても中までしっかり火が通っていないことが多いです。
温度の確認は調理用の温度計を使うのが手っ取り早いですが、温度計が無い場合は、菜箸を油に入れてみましょう。細かい泡が箸全体にくっついてくる状態であれば揚げるのにちょうどよい温度(170~180℃)です。
また、衣のかけらを油に落としてみると大体の温度がわかります。油に落とした衣が一度下に落ちても、すぐに上がってくれば適温になっています。落として沈んだままなら170℃以下、一度も落ちずにそのまま浮かんで揚がるようなら180℃よりも高温に油が熱せられています。
チキン南蛮は鶏肉にひと手間加えると失敗しにくいです。
チキン南蛮に使う鶏肉は調理する少し前に冷蔵庫から出して常温に戻しておきましょう。30分ほど常温でならしておくのがおすすめです。
冷たい状態のまま揚げると中まで火が通りにくく、生焼けになってしまう可能性があります。また、しっかり火を通すために揚げる時間が長くすると焦げやすくなります。
チキン南蛮は揚げてから鶏肉をカットするイメージがある方もいると思いますが、小さくカットしてから揚げると火が通りやすくなり、失敗する可能性を下げることができます。
ただし、小さくカットすると衣がたくさんつくので、糖質量やカロリーが増加してしまいます。
鶏肉の下ごしらえや甘酢だれ、タルタルソースを工夫するのがおすすめです。
チキン南蛮の発祥がむね肉を使ったまかない料理であり、基本的には鶏むね肉を使うことが多いですが、脂肪分が多くジューシーなもも肉や、むね肉よりもさらにヘルシーなささみを使うレシピもあります。
ジューシーな鶏もも肉は冷めて水分が飛んでもパサパサ感が気になりにくいので、お弁当に入れるチキン南蛮はもも肉で作るのがおすすめです。
チキン南蛮は鶏肉の臭みを取ることで雑味が減り、美味しく仕上げることができます。
一般的な方法は、ボウルなどに入れた鶏肉に塩をふり、軽く揉みます。次に料理酒をふりかけたら、ラップをかけて冷蔵庫で30分〜1時間ほど休ませます。この時、醤油も少し入れて軽く下味をつけることでしっかりとした味わいにもなります。
鶏肉を塩で揉むことで肉の旨みを引き出し、火を通した時に水分が逃げ出しにくくなるので、味もしみ込みやすくなります。また、料理酒は鶏肉の臭みを取り除いて香りを良くし、お肉を柔らかくする効果があります。
鶏むね肉を柔らかくするのによく使われる、砂糖と塩と水を混ぜた「ブライン液」に漬け込む方法も人気です。
お肉の筋肉を構成するたんぱく質が食塩水に溶けやすいため、お肉の保水性が上がってお肉自体も柔らかくなります。砂糖は水分子と結合しやすいため、肉の繊維に入り込むことで保水効果を高めてくれる働きがあり、お肉がジューシーに仕上がります。お肉の下味としての役割もあります。
基本的な作り方は、水200mlに対し、塩と砂糖をそれぞれ10gです。お肉とブライン液を保存袋などに入れ、冷蔵庫で1~2時間漬け込みましょう。じっくり漬け込みたい方は一晩寝かせてみても良いでしょう。
二度揚げはとんかつやから揚げなど、大きいサイズの揚げ物を作る時に用いられる調理手法の一つです。サイズが大きい揚げ物は、一度揚げただけでは外がサクサクで中まで火が通っている状態にするのが難しいため、二度揚げをします。
揚げ物は長時間揚げてしまうと焦げてしまったり、お肉が固くなってしまったりするので、揚げた後に余熱を利用して中までじっくり火を通しますが、時間の経過とともに水分が外に出るので、衣がしなしなになってしまいがちです。そこで再度短時間だけ揚げる二度揚げをすることで衣の水分を飛ばし、サクサクの状態に戻せます。
チキン南蛮の鶏肉を二度揚げする場合、手順は下記の通りです。
カットせずに鶏肉を丸ごと揚げる場合は火が通るまでに時間がかかるので、要注意です。切ったら中が生だった場合は電子レンジで温めましょう。
チキン南蛮を作る際、衣のサクサク感を活かすためにあえて甘酢だれには漬け込まず、後からかける方法もあります。味の染み込んだ美味しさはありませんが、代わりにサクサク感を楽しめます。
味が絡まりにくいと感じる方は甘酢だれに少量の片栗粉を混ぜてみましょう。甘酢だれにとろみがつき、鶏肉に絡みやすくなります。
鶏肉を漬ける甘酢だれの基本材量はお酢、醤油、砂糖ですが、ここに様々な調味料を加えることで味わいを豊かにすることができます。
コクや旨味をプラスしたい方は料理酒やみりん、バルサミコ酢を加えてみると良いでしょう。定番の穀物酢を米酢や黒酢に変えてみる、砂糖をきび砂糖やてんさい糖、蜂蜜に変えてみるといった方法でもコクが生まれます。
スパイシーな風味が好みという方はおろしにんにくやおろし生姜、一味唐辛子、鷹の爪などを加えるのがおすすめです。入れすぎると辛味が強くなってしまうので要注意です。
タルタルソースを工夫するのもおすすめです。定番の具材であるマヨネーズ、玉ねぎのみじん切り、ゆで卵以外にも様々な調味料や具材を加えてみるのがおすすめです。
玉ねぎは他の野菜でも代用でき、酢漬けになっているラッキョウやピクルスはとても相性がよく、旨味たっぷりな仕上がりになるのでおすすめです。
ケチャップや牛乳、みりんはコクをプラスすることができ、レモン汁やワインを加えれば風味豊かになります。
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