さつまいもをレンジで加熱したときに火が通らなかった経験はありませんか?本記事では、さつまいもをレンジで加熱したときに火が通らない原因やレンジでしっかり加熱する方法などを紹介します。
レンジで加熱したさつまいもに火が通らない原因は下記の通りです。
レンジで加熱したさつまいもに火が通らない原因としては、まず単純に加熱時間が足りないことが考えられます。電子レンジは短時間で加熱することができる便利な調理器具ではありますが、さつまいものように固い野菜の場合は、葉野菜などの柔らかい野菜と比較してどうしても火が通るのに時間がかかります。
電子レンジはマイクロ波で食材を加熱するので、特に、さつまいものように固く厚い野菜は中心部までマイクロ波が届かず外側は火が通っているのに中は火が通っておらず固いという現象が起こりやすいです。
加熱時間を長くしすぎると、水分が蒸発しすぎてパサパサになってしまうので注意が必要ですが、ある程度レンジを使っても火が通るのに時間がかかるということを覚えておくと良いでしょう。
さつまいもに火が通りにくい原因として、さつまいもの水分量が少なく火が通る前に蒸発しきってしまうことも挙げられます。
上述したように電子レンジは、庫内に放出されるマイクロ波によって食材が持つ水分子が熱を持つようにエネルギーを与えます。そのため、元々さつまいものように水分量が少ない食材を温めると水分が蒸発してなくなってしまうため、水分量が多い野菜と比較すると火が通りにくいと言えます。
また、レンジで加熱したときにさつまいもの水分が蒸発してしまうと、火が通らないだけではなくさつまいも全体が固くなってしまったりパサパサになってしまいます。
さらに、水分が蒸発してなくなってしまうことでエネルギーを受け取る水分子がなくなってしまうため、熱を持ちすぎている状態となり、爆発したり場合によっては発火してしまうこともあります。
さつまいものように水分量が少ない食材にレンジでしっかり火を通すためには、水分量をしっかり保持できるよう工夫をすることが大切です。
さつまいもは丸ごと・カットした状態のどちらも電子レンジで加熱することが可能です。
しかし、レンジのマイクロ波は尖っている部分に集中して当たる性質があります。そのため、尖っていたり角張っている部分があると、全体を上手く加熱できず加熱ムラができる原因になります。また、集中してマイクロ波が当たってしまった部分は水分が飛んで固くなったり、焦げてしまいます。
さつまいもを全体的にしっかりと火を通すためには、丸ごとの場合は頭とお尻の尖っている部分を切り落としておく、カットする場合は角張った部分がない輪切りにするのがおすすめです。
さつまいもをレンジでしっかり加熱する方法を紹介します。まず下ごしらえの方法です。
普段私達が食べている部分は、さつまいもの「根」です。土の中で成長したものを掘り出しています。
収穫後はすぐ土汚れを落としてしまうと乾燥してしまったり、濡れてしまったことが原因でカビが生えやすくなってしまうため、軽く土を払うことはあっても洗わずに出荷されることがほとんどです。スーパーなどで販売されているさつまいもは綺麗に見えますが、調理をする際はしっかりと洗いましょう。
流水で十分汚れを落とすことができますが、土汚れがひどい場合はしばらく水につけておきます。そうすると汚れがふやけて綺麗に落ちます。
たわしなどでゴシゴシ擦ってしまうのはNGです。これだけでミネラル類である鉄分やマグネシウムは30〜50%、表皮に多く含まれているカルシウムは約90%が流れ出てしまうんです。
そのため道具を使うならスポンジで優しく洗いましょう。こうするだけでミネラル類の流出を10%以下に抑えられます。
栄養がたっぷり含まれている皮が剥がれてしまったり、さつまいもに傷をつけてしまわないためにも優しく洗うことが大切です。
カットしてからレンジで加熱する場合は、そのままレンジで加熱すると断面が黒っぽく変色してしまうことがあります。これは、断面が空気中の酸素に触れることによってさつまいもに含まれるポリフェノールやヤラピンと呼ばれる成分が酸化し、変色してしまうためです。
変色してしまっても食べることはできますが、見た目が悪くなってしまうので気になるようであれば、アク抜きというよりは色止めの目的で10分ほど水にさらしておくのが良いでしょう。水にさらしておくことでさつまいもが水分を吸うため、レンジで加熱したときに水分を保持しやすくなるメリットもあります。
ただし、長く水にさらしてしまうとビタミンCなどの水溶性の栄養素がどんどん流出してしまうので長くさらしすぎないように注意してください。
レンジを使ってさつまいもを丸ごと加熱する場合は、まず濡れたキッチンペーパーでさつまいもを包みます。(濡らした新聞紙でもOK)キッチンペーパーにさつまいもを包んだら、ラップでしっかりと包みます。
濡らしたキッチンペーパーで包むことで、さつまいもの水分が蒸発してしまうのを防ぐことができます。さらにラップで包むことで蒸気でさつまいも全体に火を通すことが可能です。
さつまいもをラップで包んだら、レンジに入れて加熱します。
加熱時間はレンジのワット数やさつまいもの大きさによっても異なりますが、目安は600Wで1分半〜2分程です。
600Wで加熱したら、200Wに設定しさらに8分〜10分ほどじっくり加熱します。
さつまいもが甘くなるのは、β-アミラーゼという酵素がでんぷんを麦芽糖に変えるからです。甘くなる前に火が通ってしまうと甘くなりません。
そのためレンジは時短になるメリットがある一方で、一気に加熱してしまうと甘みが出ないデメリットがあります。レンジだと一般的に500W〜600Wで加熱することが多いですが、甘みを出したい場合は150W程度の低温でじっくりと加熱するのが望ましいです。
低温に対応していない場合は、解凍モードを活用しましょう。解凍モードは基本的に100W〜200Wに設定されていることが多いので低温でじっくりと加熱することができます。
加熱をしたら、ラップに包んだまま粗熱を取ります。
ラップをつけたまま粗熱を取ることで、さつまいもから発生する蒸気が保持されます。この蒸気は食材内部の水分を保ち、乾燥を防ぐために役立ちます。乾燥することなく水分を保つことで、さつまいもの食感や風味を損なうことなく柔らかさをキープすることができます。
レンジで加熱した後、アルミホイルに包み、トースターで2〜3分焼くと皮がパリッとして焼き芋風に仕上げることができます。魚焼きグリルがあれば、グリルを使っても◎
自宅で簡単に美味しい焼き芋が楽しめるので、ぜひ試してみてください。
さつまいもを綺麗に洗ったら、輪切りにします。
乱切りなどでも良いのですが、上述したように角張った部分があると加熱ムラができてしまいやすいので、輪切りがおすすめです。
カットしたら、丸ごと加熱するのと同様にキッチンペーパーで包ます。キッチンペーパーで包んだら、一度水に濡らしてラップに包みます。
さつまいもをキッチンペーパーとラップで包んだら、加熱していきます。
200g程度のさつまいもをじっくりと加熱したい場合は150Wで16分ほど加熱するのがおすすめです。
短時間で加熱したい場合は600Wで4分程加熱しましょう。
竹串などを刺して火の通りを確認します。
丸ごと加熱したときと同様に、ラップに包んだまま粗熱をとります。
レンジで加熱後、さつまいもにしっかり火が通っているか確認する方法は下記の通りです。
最も一般的なのは、加熱したじゃがいもに竹串やフォークなどを刺して確認する方法です。
さつまいもの中までしっかりと火が通っていれば、竹串やフォークがスッと入っていきます。反対にしっかり火が通っていなければ、竹串やフォークが中まで入っていかずつっかかる感覚があります。
しっかり火が通れば通るほど簡単に竹串やフォークが入っていくので、お好みの固さになるまで加熱をしていくと良いでしょう。
オーブンミトンや耐熱の手袋、あるいは折り畳んだキッチンタオルなどを使ってさつまいもを持ち上げます。これは、加熱後のさつまいもは高温であるため、直接手で触れると火傷をする可能性があるからです。
次に、持ち上げたさつまいもを軽く指で押します。これにより、さつまいもの内部まで火が通っているか、すなわちさつまいもの中心部まで熱が行き渡っているかどうかを確認します。さつまいもが柔らかくなっていれば、火が通っている証拠となります。
ただし、大きなさつまいもの場合、表面は柔らかくなっていても中まで火が通っていないことがあるので、竹串やフォークを刺して中まで柔らかくなっているか確認する方が確実です。
レンジで加熱したさつまいもに火が通っていなかった場合、そのまま食べても問題はありません。さつまいもは加熱調理して食べることが多い野菜ですが、実は生食もできる野菜です。
しかし、消化不良を起こし、場合によっては腹痛などを引き起こしてしまう恐れがあります。
さつまいもに多く含まれているでんぷんは、生の状態ではβ−デンプンと言い、β−デンプンは消化されにくい性質を持っています。β−デンプンは、加熱をすると消化されやすいα−デンプンへと変化します。
また、さつまいもには食物繊維も含まれています。加熱したからといって食物繊維が減るわけではありませんが、過剰摂取すると便秘や下痢、腹痛、吐き気の原因となる場合があります。
消化機能が未熟な小さなお子様や高齢者の方、胃が弱い方などはしっかりと火を通して食べた方が安心です。
火が通っていなかった場合は、再加熱しましょう。
レンジ以外のさつまいもの加熱方法を紹介します。
さつまいもを洗ったらそのまま鍋に入れ、さつまいもがしっかりかぶるぐらいの水を入れます。
カットしてから茹でることもできますが、茹でる場合はカットしてから茹でてしまうと断面からビタミンCなどの水溶性の栄養素が流出してしまうデメリットがあります。できるだけ丸ごと茹でるのが望ましいです。
鍋にさつまいもと水を入れたら、強火で加熱していきます。
沸騰したら火を弱火にします。じっくりと加熱した方が甘みが出るので弱火で加熱していきましょう。
茹で時間の目安はさつまいもの大きさによっても異なりますが、250gの普通サイズでだいたい30分程です。
さつまいもが小さい場合は加熱時間は短くなりますし、太い・大きい場合はさらに時間がかかるので、様子を見ながら加熱していきましょう。
蒸し器を使ってさつまいもを蒸す場合は、まずさつまいもを輪切りなど食べやすい大きさにカットします。(丸ごとでもOK)
さつまいもをカットしたら、水を入れた蒸し器に並べて蓋をして加熱し、蒸し器から湯気が出てきたら火を弱めます。弱火でじっくりさつまいもに火を通していくのが甘みを出すポイントです。
加熱時間の目安は大きさにもよりますが、1.5cm程の輪切りであれば10分ほどです。丸ごと蒸す場合は20分から30分ほど蒸しましょう。
さつまいもはフライパンを使って蒸すこともできます。蒸し板や蒸し網があればそちらを使うのが良いでしょう。蒸し板や蒸し網がない場合は、下記の方法で蒸し茹ですることが可能です。
蒸し茹でにする場合はお湯を使いますが、完全にさつまいもを浸すわけではないので茹でるよりも水溶性の栄養素は守ることができます。
こちらは直径21cmのせいろです。天然素材(竹、杉、桃皮)で作られています。漂白剤などの化学薬品は使用されていませんので、安心してお使いいただます。
21cmと26cmの大きさがあります。
さつまいもはフライパンを使って蒸すこともできます。蒸し板や蒸し網があればそちらを使うのが良いでしょう。蒸し板や蒸し網がない場合は、下記の方法で蒸し茹ですることが可能です。
さつまいもをフライパンを使って加熱する場合は、まずフライパンに水を入れます。
水を入れたらクッキングペーパーを敷き、上にさつまいもを入れて蓋をします。クッキングペーパーがなければアルミホイルでも大丈夫です。
さつまいもを入れて蓋をします。蓋をしたら中火で加熱し、沸騰し湯気が出てきたら弱火にして20分加熱します。
20分加熱したら上下をひっくり返し、20分加熱していきます。途中で水気がなくなってきてしまったら、水を追加してください。20分茹でて竹串がすっと入るのを確認したら完了です。
おすすめのフライパンは下記の記事でご紹介しています。
おすすめフライパン16選|人気商品から海外ブランドまで|選び方も解説
さつまいもにじっくり火を通すとなると時間がかかってしまうのがデメリットですが、炊飯器に入れて炊飯モードで炊けば、途中で様子を見たりしなくてもしっかりと火を通すことができます。
炊飯器を使ってさつまいもを加熱するときは、炊飯器に洗ったさつまいもを入れて、さつまいもが半分浸かるぐらいの水を入れます。
水を入れたら炊飯モードで炊き上げるだけです。
炊飯器で炊いている間は目を離して大丈夫なので、他の作業ができます。ただし、炊飯器によってはご飯以外を炊くことができない場合があるので取り扱い説明書をしっかり読んでください。
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