さつまいもを炊飯器で蒸すことができますが、爆発するのでは?と心配な方も多いでしょう。本記事ではさつまいもを炊飯器で蒸すと爆発するのか、さつまいもを炊飯器で蒸すときの注意点なども合わせて紹介します。
結論から申しますと、炊飯器でさつまいもを蒸しても基本的には問題ありません。実際にさつまいもを炊飯器で蒸すレシピは多く存在しており、多くの家庭で問題なく美味しく蒸せています。
炊飯器はもともとご飯を炊くための調理器具として開発されましたが、近年では多機能な機種が増え、温度調節やタイマー設定など、さまざまな調理法に対応しています。このような炊飯器の高機能化のおかげで、材料を入れてスイッチを押すだけで簡単に加熱調理ができ、ケーキ作りはもちろん、蒸し料理やシチュー、魚の蒸し焼きなど、多岐にわたる料理が可能となりました。
そのため、さつまいもを炊飯器で蒸すのも、その一環として人気が高まっているのです。
さつまいもを炊飯器で蒸しても基本的には問題ないものの、爆発する可能性もゼロではありません。
さつまいもの中には水分が含まれており、これが加熱によって蒸気となります。この蒸気が、さつまいもの内部で圧力を生むことが考えられます。特に、さつまいもが皮付きで完全に密封された状態で加熱されると、内部の圧力が逃げる場所がなくなるため、最悪の場合、爆発することも考えられます。
また、上述したようにそもそも炊飯器はご飯を炊くために設計されている調理器具ですので、お米以外の食材を入れた結果、突然蓋があき中身が飛び散って火傷をしてしまったという事例もあります。特に圧力がかかる圧力式炊飯器の場合は、注意が必要です。
滅多にないことではありますが、爆発してしまうことも考え注意して炊飯器調理を行うことが大切です。
さつまいもを炊飯器で蒸すときの注意点は下記の通りです。さつまいもを炊飯器で蒸しても爆発する可能性は低いですが、注意すべき点はしっかり頭に入れておきましょう。
炊飯器を使ってさつまいもを蒸す際、まず最初に炊飯器の説明書を確認することが重要です。
各メーカーごとに炊飯器の仕様や対応食材が異なるため、お米以外のものを炊かないように指示されている場合もあります。このような指示がある場合、さつまいもをそのまま蒸すと、炊飯器が故障するリスクや、最悪の場合、爆発の危険性も考えられます。
また、一部の炊飯器は、さまざまな食材を調理できる多機能型で、その際の使用方法や注意点が説明書に詳しく記載されています。このような情報を十分に確認し、安全に使うための手順やポイントを押さえて、炊飯器でのさつまいもの調理を楽しんでください。安全第一で、調理器具の取扱説明書は適切に参照することが大切です。
さつまいもを炊飯器で蒸す際に、ポリ袋に入れることは避けましょう。加熱時にポリ袋が膨張し、蒸気口を塞いでしまう可能性があります。蒸気口が塞がれると、圧力が内部で増大します。これにより、炊飯器の蓋が突如開く危険があり、中身が飛散して火傷を負う可能性があるため、注意が必要です。
さらに、蒸気口が長時間塞がれると、圧力によって蓋が固定され、開かなくなる可能性もあります。これは炊飯器の故障の原因となることもありますので、特に注意が必要です。筆者はポリ袋に鶏むね肉を入れて炊飯器で加熱したところ、蓋が開かなくなってしまい大変な思いをした経験があります。
調味料を染み込ませたい場合もあるかと思いますが、ポリ袋などに入れずさつまいもをそのままお釜に入れるようにしてください。
炊飯器でさつまいもを蒸す際、水分量の調節がポイントとなります。水分量が適切でないと、さつまいもが焦げ付いてしまいます。
さつまいもの食感は、炊飯器内の水の量によって大きく左右されます。食感の好みに合わせて、次のように水の量を調整できます。
ほくほくとした食感:この食感を得るためには、水を少なめにします。具体的には、さつまいもの高さの約1/4程度の水を炊飯器に入れると良いでしょう。
ねっとりとした食感:この食感を望む場合は、水を多めに加える必要があります。さつまいもがたっぷりの水分を吸収し、しっとりとした仕上がりになります。水の量は、さつまいもの高さの約1/2程度を目安にしてください。
水分量を調整することで、さつまいもの食感を自分好みに変えることができるので、複数回の試行を通して、最も好みに合った食感を見つけると良いでしょう。
爆発する可能性もゼロではないのなら、炊飯器でさつまいもを蒸すのはやめたほうが良いのでは?と思う方も多いと思いますが、さつまいもを炊飯器で蒸すメリットもあります。さつまいもを炊飯器で蒸すメリットは下記の通りです。
さつまいもを簡単に蒸す方法としては、レンジで加熱が一般的ですよね。レンジを使えば時短になりますが、加熱ムラができやすいデメリットがあります。
電子レンジは庫内に放出されるマイクロ波によって食材を加熱します。マイクロ波は食材の内部に進むにつれて分子運動を起こしながらもやがてエネルギーをなくして消えてしまうため、さつまいものように固く厚い食材を加熱するとマイクロ波が奥深く進まず加熱ムラができやすいです。
一方、炊飯器は一定の温度でじっくりと中まで火を通す事が可能です。
さつまいもが甘くなるのは、β-アミラーゼという酵素がでんぷんを麦芽糖に変えるからです。甘くなる前に火が通ってしまうと甘くなりません。
そのため、甘くするには60℃〜70℃でじっくりゆっくり加熱することが重要です。炊飯器であればじっくりゆっくり加熱することができるので、さつまいもの甘味をしっかりと出すことができます。
炊飯器を使って蒸せば、スイッチを押して炊き始めたあとは目を離せるメリットがあります。
火を使っているとなかなか目を離すことはできませんし、レンジを使っても様子を見ながら加熱時間を調節する必要があるのでつきっきりになってしまいます。
炊飯器を使えば炊き始めたあとは、目を離して別の作業をすることができます。
さつまいもを炊飯器で蒸すメリットはおわかりいただけたでしょうか。続いて、さつまいもを炊飯器で蒸す方法を紹介します。
普段私達が食べている部分は、さつまいもの「根」です。土の中で成長したものを掘り出しています。
収穫後はすぐ土汚れを落としてしまうと乾燥してしまったり、濡れてしまったことが原因でカビが生えやすくなってしまうため、軽く土を払うことはあっても洗わずに出荷されることがほとんどです。スーパーなどで販売されているさつまいもは綺麗に見えますが、調理をする際はしっかりと洗いましょう。
流水で十分汚れを落とすことができますが、土汚れがひどい場合はしばらく水につけておきます。そうすると汚れがふやけて綺麗に落ちます。
たわしなどでゴシゴシ擦ってしまうのはNGです。これだけでミネラル類である鉄分やマグネシウムは30〜50%、表皮に多く含まれているカルシウムは約90%が流れ出てしまうんです。そのため道具を使うならスポンジで優しく洗いましょう。こうするだけでミネラル類の流出を10%以下に抑えられます。
栄養がたっぷり含まれている皮が剥がれてしまったり、さつまいもに傷をつけてしまわないためにも優しく洗うことが大切です。
さつまいもを綺麗にあらったら、お釜にさつまいもと水を入れます。
水の量は上記で紹介した通り、ホクホクの食感が好みの場合はさつまいもが1/4浸かる程度に入れ、しっとりねっとりの食感が好みの場合は1/2浸かる程度に入れます。
甘みをさらに引き立てたい場合は、塩を入れるのがおすすめです。
塩を入れることで、さつまいもの甘味がより引き立ちます。また、塩を加えることで、茹で上がりのさつまいもの食感もよりしっかりとして、ホクホク感が増します。
お釜にさつまいもと水を入れたら、蓋をしめてスイッチを入れます。玄米モードがある場合は玄米モードで炊きましょう。
炊飯器の玄米モードは70℃程度の温度でじっくり玄米を炊くように設定されています。上述したようにさつまいもの甘味を出すには60℃〜70℃の温度でじっくり加熱することが大切なので、玄米モードで炊くと甘みを引き出すことができます。
玄米モードがない場合は、通常の炊飯モードで大丈夫です。早炊きモードでもさつまいもを蒸すことはできますが、甘みを出すのは難しいので、通常の炊飯モードにしましょう。
炊飯器を使ってさつまいもを蒸すときは、炊飯器のスイッチを押し炊きあがったらすぐに取り出しましょう。
保温状態で放置してしまうと、加熱されすぎてパサパサになってしまうことがあります。
また、すぐに取り出さないと、さつまいもの皮が炊飯器にこびりついてしまって落とすのが大変になってしまいます。
炊きあがってすぐは大変熱いので火傷しないように注意してください。
炊飯器で炊いたさつまいもは、炊きあがり後そのまま食べても美味しいのですが、トースターで焼くのもおすすめです。
炊飯器で炊いたさつまいもをアルミホイルに包んだら、トースターで5分程加熱します。そうすると、皮がパリっとして美味しい焼き芋になります。
焼き芋を自宅で作るのはなかなか難しいですが、炊飯器とトースターを使えば簡単に作れるのでぜひ試してみてください。
蒸し器を使ってさつまいもを蒸す場合は、まずさつまいもを輪切りなど食べやすい大きさにカットします。(丸ごとでもOK)
さつまいもをカットしたら、水を入れた蒸し器に並べて蓋をして加熱し、蒸し器から湯気が出てきたら火を弱めます。弱火でじっくりさつまいもに火を通していくのが甘みを出すポイントです。
加熱時間の目安は大きさにもよりますが、1.5cm程の輪切りであれば10分ほどです。丸ごと蒸す場合は20分から30分ほど蒸しましょう。
加熱調理をする際にあっという間に加熱することができるレンジは重宝されます。しかし、上述したようにさつまいもはじっくり加熱することが甘みを出すのに重要なので、レンジでの加熱は注意が必要です。
レンジを使ってさつまいもを加熱する場合は、まず濡れたキッチンペーパーでさつまいもを包みます。(濡らした新聞紙でもOK)キッチンペーパーにさつまいもを包んだら、ラップでしっかりと包みます。
さつまいもをラップで包んだら、レンジに入れて加熱します。加熱時間はレンジのワット数やさつまいもの大きさによっても異なりますが、目安は600Wで1分半〜2分程です。
600Wで加熱したら、200Wに設定しさらに8分〜10分ほどじっくり加熱します。200Wに設定できないレンジであれば解凍モードにすれば大丈夫です。
さつまいもを竹串などで刺してみてスッと通れば完了です。
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