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さつまいもの皮に黒いベタベタの物体...食べられる?原因と対処法は?

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さつまいもの皮に黒いベタベタの物体...食べられる?原因と対処法は?

さつまいもの皮に黒い蜜のような染みがついていることがあります。この染みは触るとベタベタしていて、手や調理器具についてしまうと落ちないこともあります。本記事ではさつまいもの皮についている黒いベタベタする液体の正体や、ベタベタを落とす方法などを紹介します。

さつまいもの皮についている黒い液体の正体

さつまいもの皮についている黒い蜜のような液体の正体は下記の通りです。

ヤラピン

皮についている黒い蜜のような液体の正体はヤラピンと呼ばれる成分です。

さつまいもをカットしたときに出てくる白い液体が出てきた経験がある方も多いかと思います。この白い液体がヤラピンです。

さつまいもに傷がつくなどの原因で、ヤラピンが外に出てきてしまい乾燥すると黒く固まると、表面に黒い蜜のような液体がついているように見えます。

出典:農研機構技報No.7(農研機構)

ベタベタする理由は糖分?

ヤラピンは触るとベタベタしていて、手や調理器具についてしまうとなかなか落ちないことがあります。さつまいもを調理したら手がベタベタになってしまったという経験がある方も多いのではなでしょうか。

ヤラピンはヤラピン酸とラムノース及びフコース、グルコースなどの糖類が組み合わさった物質です。糖類が含まれているため、ベタベタすると考えられています。

出典:サツマイモの樹脂配糖体「ヤラピン」(東京農業大学)

さつまいもの皮についている黒い液体は食べられる?

さつまいもの皮についている黒い蜜のような液体の正体や、ベタベタする原因はおわかりいただけたかと思います。続いて、皮に黒い液体がついていてベタベタするさつまいもは食べられるのかどうか解説します。

食べても問題ない

上述したようにさつまいもの皮についている黒い蜜のような液体は「ヤラピン」と呼ばれる成分です。

ヤラピンには胃の粘膜を保護したり、便を柔らかくし便秘を予防・改善する効果があります。人体に害を及ぼす成分ではないので、そのまま調理をして食べても問題ありません。

さつまいもの皮には、ヤラピンの他にも食物繊維やポリフェノールが豊富に含まれています。ポリフェノールには抗酸化作用があり、含有量のほとんどが皮と皮から5mmほどの部分に存在すると言われているので、栄養素を無駄にしないためにも、なるべく皮ごと食べた方がいいでしょう。

ただし、土汚れなどが混じっている場合や固くなっている場合は、食感や味が気になるかもしれません。その際は取り除くことをおすすめします。

苦味を感じる場合も

上述したようにヤラピンには糖類が含まれています。また、蜜のように見えるためヤラピン=甘いと思われがちですが、ヤラピンには苦味があり、アクとなる成分の一つです。蜜とは別ものです。

アクとは、苦味やエグみを感じさせ料理の味を落とす原因となる成分の総称です。特にヤラピンは酸化すると苦味が強くなる性質があるため、皮についている酸化したヤラピンを口に入れると強い苦味を感じることがあります。

ヤラピン自体は害がある成分ではないので食べても問題はありませんが、小さなお子様が食べる場合などは取り除いて調理をした方が食べやすいでしょう。

さつまいものベタベタがつくのを防ぐ方法

さつまいもに黒い蜜のような液体がついていも食べることはできますが、上述したように調理をすると手や調理器具がベタベタしてしまうことがあります。そこで、さつまいものベタベタが手や調理器具についてしまうのを防ぐ方法を紹介します。

水にさらす

さつまいもを水にさらす

さつまいものベタベタが手や調理器具につかないようにしたい場合は、水にさらしてアク抜きをするのが良いでしょう。さつまいもを水にさらしておくとベタベタを軽減することができます。

水にさらすときは、さつまいもをカットしたあとに水を入れたボウルに入れて5分ほど放置します。水が白く濁ってきたら、水を取り替てこの作業を2〜3回ほど繰り返します。水につけたあとかき混ぜるようにするとより早く落とすことができます。

水にさらしたら水気を切って調理します。ただし、水にさらしてしまうとビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素も一緒に流出してしまいます。そのため、長時間さらしすぎないようにしましょう。

レンジ加熱するときはラップに包む

さつまいもをラップに包んで耐熱皿にのせて加熱する

レンジ加熱するときは、さつまいもをラップに包んでから加熱すると良いでしょう。ラップにくるまずにレンジ加熱すると、器や庫内がベタベタになってしまうことがあります。

さつまいものベタベタはなかなか落とすことができないので、レンジ加熱するときはべたべたが直接器や庫内についてしまわないよう工夫をすると良いでしょう。

さつまいものベタベタを落とす方法

手や調理器具にベタベタがついてしまったときの対処法を紹介します。

手についたベタベタはクレンジングオイル

さつまいものベタベタの原因になっているヤラピンには、上述したように糖類と脂質が含まれているので、「浮かせて落とす」がポイントとなります。

おすすめはメイクを落とすときに使うクレンジングオイルを使うことです。クレンジングオイルを使うことで、ベタベタの原因となっているヤラピンの汚れを浮かせて落とすことができます。

食器用洗剤を使って手を洗っても同様に浮かせて落とすことは可能です。しかし、食器用洗剤で手を洗ってしまうと手が荒れてしまうこともあるので、クレンジングオイルが自宅にある場合はクレンジングオイルがおすすめです。

調理器具についたベタベタは食用油

調理器具にさつまいものベタベタがついてしまいなかなか落とせない場合は、サラダ油などの食用油をくるくると塗り込んでから、食器用洗剤を使って洗うと落とすことができます。

食用油はサラダ油やオリーブオイルなど、何でも大丈夫です。

食器用洗剤だけで落ちることもありますが、こびりついていてなかなか取れないこともあります。洗い流してみて残っていると二度手間になってしまうので、予め食用油を塗り込んでから洗うことをおすすめします。