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かぼちゃを蒸し器なしで蒸す方法。フライパン・レンジはどっちがいい?

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かぼちゃを蒸し器なしで蒸す方法。フライパン・レンジはどっちがいい?

かぼちゃは蒸すと優しい甘みとホクホクの食感を楽しむことができますが、蒸すのって難しそうと思っている方も多いのではないでしょうか。本記事ではかぼちゃの蒸し方を紹介します。蒸し器を使わずに簡単に蒸す方法も紹介するのでぜひ参考にしてください。

かぼちゃを蒸すメリット

まずはじめに、かぼちゃを蒸して食べるメリットを紹介します。

栄養の流出を抑えられる

かぼちゃを加熱する際の方法によって、含まれている栄養の損失は異なります。特に、かぼちゃに含まれているビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素は茹でるや煮るといった水を使う調理方法では、大量に流出してしまうことが知られています。

蒸す場合はお湯に直接かぼちゃを入れるのではなく、水蒸気を利用して加熱していくため茹でる・煮るよりも水溶性の栄養素の流出を最小限に抑えることができます。

ホクホクの食感が楽しめる

かぼちゃを蒸すと、茹でるのと比較してかぼちゃをホクホクの食感に仕上げることができるメリットもあります。

一般的に、茹でるとかぼちゃは多量の水分を吸収してしまい、その結果、水っぽくなってしまうことがあります。一方蒸す場合はお湯につけて加熱するわけではありません。水蒸気を利用して加熱するので全く水っぽくならないというわけではありませんが、茹でるよりもかぼちゃ本来の甘みや風味がキープされやすく、ホクホクの食感に仕上げることができます。

かぼちゃを蒸すときのポイント

かぼちゃを蒸すメリットはおわかりいただけたでしょうか。続いて、かぼちゃを美味しく蒸すためのポイントを紹介します。

皮はむく?むかない?

かぼちゃを蒸すときは、皮は剥かなくても大丈夫です。かぼちゃの皮は厚く固いですが、しっかり蒸せば柔らかくなって一緒に食べることができます。

なんとかぼちゃの皮には、実の部分の3倍ものβ-カロテンが含まれていることがわかっています。その他にも食物繊維などが含まれているので栄養面的には皮も一緒に調理をして食べるのがベストです。

しかし、かぼちゃの皮は固いため離乳食として与えるときなど皮を剥いて使いたい場面もありますよね。そういった場合は蒸した後に皮を剥くのがおすすめです。蒸した後であれば柔らかくなっているので皮と実の間にスプーンを入れれば簡単に剥くことができます。

丸ごと蒸せる?

かぼちゃは大きいので基本的には食べやすい大きさにカットしてから蒸します。丸ごとだと蒸しにくいですし、火が通りにくく時間がかかるためです。

ただし、圧力鍋など大きな鍋を使う場合は丸ごと蒸すことが可能です。かぼちゃをカットするのも固くて大変なので、丸ごと蒸せるようであれば、丸ごと蒸してからカットするでも良いでしょう。

水の量に注意する

かぼちゃに限らず、野菜を蒸す際は、水分量に注意する必要があります。水分量が多すぎると茹でるのと同じになり、水溶性の栄養素が流失したり食感が悪くなる可能性があります。逆に、水分量が少なすぎると焦げてしまったり、完全に加熱されなくなることがあります。

かぼちゃを蒸す際は、栄養素や食感を保ちながら均一に加熱されるよう、適量の水を加えるようにしましょう。

蒸し器がなくて蒸せる

蒸す=蒸し器を使うイメージが強い方が多いと思いますが、蒸し器が家庭にないこともありますよね。また、蒸し器を使って蒸すのは大変そうと思う方も多いでしょう。

実は蒸し器がなくても、フライパンや電子レンジなどを使って野菜を蒸すことができます。蒸し方を覚えておくと、ほとんどの野菜で応用できるのでとても便利です。

かぼちゃを蒸す前の下準備

表面をきれいに洗う

かぼちゃは綺麗に見えますが、土壌で育っているのでやはり土汚れや目に見えないチリ汚れなどがついています。そのため、調理をするときには水洗いをして汚れを綺麗に洗い流すのが基本です。

かぼちゃの表面にそこまでひどい泥汚れがついていなければ流水を30秒ほどかければ、汚れを落とすことができます。

かぼちゃの表面はボコボコしています。ボコボコしている部分に汚れが溜まっていることがあるので、気になるようであれば、たわしなどを使って汚れを落とすと安心です。

種・わたを取る

かぼちゃの種とわたをスプーンで取る

洗ったら、かぼちゃを半分にカットし種・わたを取ります。

スプーンでくり抜くようにすると簡単に取理除くことができます。大きなスプーンを使うと一辺に取り除くことができるので、便利です。

種とわたにも栄養が含まれているので、食べることができます。わたは保存しておくことができないので、煮物にする場合などはわたは取り除かずつけたままにしましょう。わたを残しておきたい場合はフォークを使って種だけを取り除いてください。

種は冷蔵保存可能

かぼちゃの種は食べることができるので冷蔵保存するのがおすすめ

取り除いた種は捨てないで!かぼちゃの種にも豊富な栄養が含まれています。

保存時に取り除いた種を耐熱皿に広げてふんわりとラップをし、600Wの電子レンジで4〜5分ほど加熱します。種が割れたら中身を取り出し、クッキーやスープの具材として使用します。そのまま食べるのも◎。加熱した種は大変熱くなっているので、やけどに注意してください。

かぼちゃをカットする

かぼちゃの角切り

種・わたを取ったらかぼちゃをカットします。

お好みの切り方で大丈夫ですが、角切りまたはくし切りがおすすめです。

角切りにする手順

①2等分にして種・わたをとったかぼちゃの断面を下にしてまな板の上に置く

②半分にカットする

③皮を下にしてさらに半分にカットする

④半分にカットしたかぼちゃを3cm幅にカットする

⑤3cm〜4cm角になるように端からカットしていく


くし切りにする手順

①2等分にして種・わたを取ったかぼちゃの断面を下にしてまな板の上に置く

②半分にカットする

③さらに縦半分にカットする

④端から幅を揃えて放射状になるようにカットする

かぼちゃの蒸し方【せいろ】

まずはじめに、基本の蒸し器(せいろ)を使った蒸し方を紹介します。

深めの鍋に水を入れて沸かす

深めの鍋に水を入れて沸かす

まず、深めの鍋またはフライパンに2cm〜5cm程水を入れて、加熱しお湯を沸かします。

かぼちゃを乗せた蒸し器をセット

かぼちゃをのせたせいろを鍋の上にせっとし蒸す

お湯が沸いて蒸気が出てきたら、カットしたかぼちゃを乗せた蒸し器を鍋に乗せます。蒸し器を入れたら、蓋をして蒸していきます。

蒸し時間の目安は12分〜15分

せいろで蒸したかぼちゃ

蒸し時間の目安は12分〜15分です。かぼちゃの大きさによっても異なるので、様子を見ながら加熱時間を調節してください。

竹串などを刺してみてスっと通れば完了です。

おすすめのせいろ

こちらは直径21cmのせいろです。天然素材(竹、杉、桃皮)で作られています。漂白剤などの化学薬品は使用されていませんので、安心してお使いいただます。 21cmと26cmの大きさがあります。

かぼちゃの蒸し方【レンジ】

かぼちゃはレンジを使って蒸すと、とっても簡単ですし時短になりますし、水溶性の栄養素もしっかりと守ることができます。

カットしたかぼちゃを耐熱皿に並べる

カットしたかぼちゃを耐熱皿に並べる

カットしたかぼちゃを、耐熱皿に皮を下にして並べます。

重なってしまうと加熱ムラができてしまうので、重ならないように並べましょう。また、量が多すぎてしまうのもNGです。300g〜400gにとどめ、量が多いときは分けて加熱してください。

水を回しかけてふんわりラップをする

水を回しかけてふんわりラップをする

カットしたかぼちゃを耐熱皿に並べたら、水を回しかけてふんわりラップをします。

水を回しかけてふんわりとラップをかけレンジで一気に加熱することで、かぼちゃの水分が飛んでパサパサになってしまうのを防ぐことができます。また、温められた蒸気で蒸される状態になるのでホクホクに仕上げることができます。

加熱時間の目安は600wで2分

電子レンジで加熱した後のかぼちゃ

水を回しかけて、ふんわりラップをしたら加熱します。

加熱時間の目安は上述の通り、600wのレンジで100gにつき2分です。かぼちゃの量やレンジのワット数に合わせて調節してください。200gなら4分、300gなら6分と加熱時間を長くします。

かぼちゃの蒸し方【フライパン】

かぼちゃはフライパンを使って蒸すこともできます。フライパンでしっかりと水分が飛ぶまで加熱すれば、水っぽくならずホクホクのかぼちゃを楽しむことができます。

皮を下にしてフライパンに並べる

皮を下にしてフライパンに並べる

カットしたかぼちゃを皮を下になるようにして、フライパンに並べます。

水を100cc入れて加熱

水を100cc入れて加熱する

フライパンにかぼちゃを並べたら、水を100cc程入れます。

かぼちゃの皮が少し水についている程度で大丈夫です。茹でるわけではないのでたっぷり入れる必要はありません。

水を入れたら蓋をして中火で加熱していきます。

加熱時間の目安は15分〜20分

加熱時間の目安は15分〜20分

中火で加熱し、蒸気が出てきたら弱火にして15分〜20分ほど柔らかくなるまで加熱します。弱火で時間をかけて加熱することで、かぼちゃをふっくら仕上げることができます。

途中で水がなくなってしまったら、水を追加しましょう。水がなくなってしまうと焦げてしまうので注意してください。

かぼちゃの蒸し方【圧力鍋】

かぼちゃは火が通るのに時間がかかりますが、圧力鍋を使えばあっという前に火が通り柔らかくすることができます。圧力鍋であれば、丸ごと蒸すことも可能なので自宅にある方はぜひ試してみてください。

圧力鍋に水を入れて蒸しすのこを敷く

圧力鍋に水を入れて蒸しすのこを敷く

まず、圧力鍋に2cm程水を入れて蒸しすのこを敷きます。

蒸しすのこを敷いたときに、水が出てきてしまうようであれば水を減らしましょう。

蒸しすのこの上にかぼちゃを並べる

蒸しすのこの上にかぼちゃを並べる

圧力鍋に蒸しすのこをひいたら、蒸しすのこの上にかぼちゃを並べます。

付属の蒸し器があればそれでもOKです。

加熱時間の目安は2分〜3分

圧力鍋で火を通したかぼちゃ

かぼちゃを入れたら、蓋をして火をつけて加圧していきます。

加圧ピンが上がったら、火を止めて自然に圧が下がるまで置いておき、圧が下がったら蓋をあけます。圧力鍋を使えば2分〜3分程で蒸すことができます。

おすすめの圧力鍋

こちらはフィスラー社の圧力鍋です。フィスラーは、ドイツの調理器具を扱う会社で、創業175年を超える老舗です。

この圧力鍋はガス火・IHともに対応しています。加圧中の音や蒸気が気にならないスプリング式の圧力鍋です。圧力鍋を初めて使う方でも使いやすいデザイン設計となっています。3.5Lは2〜3人向け、4.5Lは3〜5人向けです。

かぼちゃの蒸し方【炊飯器】

かぼちゃは炊飯器を使ってもホクホクに蒸すことができます。火を使わないので、目を離して別の作業をできるのが嬉しい点です。

カットしたかぼちゃを炊飯釜に入れる

炊飯釜にカットしたかぼちゃを入れる

カットしたかぼちゃを、皮が下になるようにして炊飯釜に入れます。

できるだけ重ならないように並べましょう。

水を120cc入れる

水を入れる

かぼちゃを炊飯器に入れたら、水を120cc入れます。水が少なすぎると加熱中に焦げやすくなりますので注意しましょう。

このとき、かぼちゃに塩を少々まんべんなくふりかけておくと、かぼちゃの甘みが引き立つのでおすすめです。

加熱時間は15分程

炊飯釜で加熱した後のかぼちゃ

水を入れたら炊飯器の早炊きモードで炊きます。

早炊きモードで炊けたら、スイッチを切り蓋をあけずにそのまま5分ほど置いておきます。

5分経って炊飯器をあけて柔らかくなっていれば完了です。