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かぼちゃが柔らかい...食べられる?原因と対処法は?

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かぼちゃが柔らかい...食べられる?原因と対処法は?

保存していたかぼちゃが柔らかくなっていて、食べられるのか心配になったことはありませんか?本記事では、かぼちゃが柔らかくなる原因や食べられるのかどうかを解説します。

かぼちゃが柔らかくなる原因は?食べられる?

種やわたが柔らかいのは熟している

かぼちゃの表面や実はしっかりとしていて、種やわただけが柔らかい場合は、追熟された状態です。

かぼちゃは収穫後は全体的に固いです。これは、かぼちゃが完全に熟していないためです。しかし、収穫後も追熟されていくので、長く保存していると熟して柔らかくなっていきます。

種やわたの周りだけ柔らかい場合は単に熟しただけなので食べても問題ありません。追熟されたことで柔らかくなり、甘みも増している状態です。

全体的にぶよぶよは腐敗

ぶよぶよになり腐敗したかぼちゃ

表面や実など全体的にぶよぶよに柔らかくなってしまっている場合は、腐敗しています。腐敗が原因で全体的に柔らかくなってしまっている場合は、残念ですが破棄しましょう。


かぼちゃに限らず、食材は腐敗が進んでくるとバクテリアが細胞壁を壊していくため、どんどん柔らかくなり、最終的には完全に形が崩れてしまいます。

腐敗したかぼちゃには細菌が増殖している可能性が高く、食べてしまうと食中毒の症状が出てしまうことができます。加熱をすれば安全に食べられるということはないので注意してください。

柔らかい品種は特にない

かぼちゃと一口に言っても様々な種類があります。現在主に販売されているのは、西洋かぼちゃと日本かぼちゃ、ペポかぼちゃの3種類です。

スーパーなどで一般的に販売されているかぼちゃの多くは西洋かぼちゃで、西洋かぼちゃにも様々な品種があります。品種によってそれぞれ異なる特徴をもつものの、特段柔らかい品種はありません。

そのため、かぼちゃが柔らかい場合は熟して柔らかくなったか、腐敗していると考えて良いでしょう。

腐敗したかぼちゃの特徴

腐敗してしまったかぼちゃは、ぶよぶよに柔らかくなってしまうだけではなく、下記のような特徴が表れます。

見た目

腐ったかぼちゃの見た目の特徴は下記の通りです。

  • カビが生えている

  • 中が変色していてドロっとしている

  • 溶け出している

  • 全体的に黒・茶に変色している

かぼちゃの表面や身の部分に白いふわふわとしたほこりのようなものがついている場合は白カビ、黒い斑点ができていて、周りが溶けている場合は黒カビが生えています。表面のみにカビが生えていて、中まで侵食していなければ、カットして食べることができると言われていますが、心配な方は破棄しましょう。カビはカビ毒を発生させ下痢や嘔吐などの中毒症状が起こる可能性があります。

カットしたときに中が濃い色に変色していて、ドロっとしているなど溶け出している箇所がある場合も腐敗が進んでいる状態なので破棄しましょう。

かぼちゃは変色しているからといって必ずしも腐敗しているとは限りませんが、全体的に黒や茶色に変色してしまっている場合は腐敗しています。

臭い・味

腐ったかぼちゃの臭いや味の特徴は下記の通りです。

  • 酸っぱい臭い・味

  • 生ゴミ臭

  • カビ臭い

かぼちゃは多少の青臭さはあるものの、本来そこまで臭いがきつい野菜ではありません。酸っぱい臭いや味がする場合や、生ゴミのような臭いがする場合は腐敗している可能性が高いです。

かぼちゃに限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり酸っぱい味がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」とよばれます。あきらかにいつもとは異なる酸っぱい味や生ゴミのような異臭がする場合は食べずに破棄するようにしましょう。

また、カビが生えていないように見えてもカビ臭さを感じる場合は見えない部分にカビの胞子が入り込んでいる可能性があります。カビには様々な種類があり、墨汁のような臭いを感じさせる「2-メチルイソボルネオール」や土臭さや泥臭さを感じさせる「ジェオスミン」といった代表的な悪臭を放つ種類がいます。また、カビ自体は臭いを感じさせる成分を出さない種類もいますが、カビ自体が臭いを出さなくてもカビの餌になる物質がカビの作用によって変化することで発生する臭いなどで、人に「カビ臭い」と感じさせます。心配な方は破棄するのが無難です。

触感

腐ったかぼちゃの触感の特徴は下記の通りです。

  • 指で押すと簡単に潰れるぐらい柔らかい

  • ぬるぬる・ベタベタする

  • 糸を引いている

かぼちゃは熟していくにつれて柔らかくなりますが、新鮮であればある程度の固さはあります。指で押しただけで簡単に潰れてしまうなど、あまりに柔らかくなりすぎているようであれば腐敗している可能性が高いので破棄しましょう。
また、触ったときにぬるぬるしていたり、ベタベタする、糸を引くといった場合も腐敗が進んでいる状態です。雑菌が増殖している可能性が非常に高いので食べないようにしましょう。

正しいかぼちゃの保存方法

かぼちゃを腐らせず長持ちさせる正しい保存方法を紹介します。

常温保存(丸ごと2〜3ヶ月)

上述した通り、かぼちゃは常温保存が可能な野菜です(ただし丸ごとのみ)。正しく保存すれば、2〜3ヶ月ほど日持ちします。用意するのは新聞紙のみ。とても手軽な保存方法です。

丸ごとのかぼちゃを新聞紙包んで常温保存すれば最大で3ヶ月ほど保存することができる

丸ごとのかぼちゃを新聞紙に包みます。ヘタの部分を下にして包むと、かぼちゃの重みで新聞紙をとめることができます(ガムテープなどで貼り付けるとさらに◎)。かぼちゃが大きい場合は新聞紙を数枚使って全体をしっかり覆いましょう。

新聞紙で包んだら風通しのよい冷暗所で保存します。保存時はヘタが上になるようにして置きます。かぼちゃが畑で育っていた環境になるべく近づけてあげることで、余計なストレスがかからず鮮度を保って保存することが可能です。横にした状態で保存すると、元の状態に戻ろうとして余計なエネルギーを消費し、味が悪くなってしまいます。

常温保存することでゆっくりと追熟が進み甘みが増します。甘みが増すのは、かぼちゃのでんぷんが糖質に変わるため。甘みとともに栄養価も増します。スーパーなどに並んでいるかぼちゃはすでに追熟が進んでいますが、ご家庭で収穫したかぼちゃは、すぐ食べるのではなく数ヶ月ほど追熟させてから食べるようにしましょう。皮の色がオレンジがかってきたら完熟のサインです。

室温が高くなる夏はかぼちゃが傷みやすいので、常温以外の方法で保存することをおすすめします。また、カットしたかぼちゃは一年を通して冷蔵保存するようにしましょう。

冷蔵保存

カットしたかぼちゃは冷蔵保存がおすすめです。冷蔵かぼちゃは1週間ほど保存することができます。まるごと保存する場合と違って傷みが早いので、なるべく早く食べるようにしましょう。

種・ワタをとりラップ(1週間)

かぼちゃを適当な大きさにカットしたらラップに包みポリ袋に入れて冷蔵保存する

かぼちゃを適度な大きさにカットし、種とワタを取り除きます(種やワタの部分から傷みやすいため)。切り口にぴったりとラップをかけ包み、ポリ袋に入れて軽く口を閉じてから冷蔵庫で保存します。

皮がかたくて切りづらい場合は、電子レンジで3〜5分ほど加熱すると、カットしやすくなります。やけどに注意してカットしてください。また、加熱する場合は、粗熱がしっかり取れてからラップで包むようにしましょう。

取り除いた種も冷蔵保存可

かぼちゃの種は加熱し冷蔵保存する

冷蔵保存時に取り除いた種は捨てないで!上記でご紹介したように、かぼちゃの種にも豊富な栄養が含まれています。

保存時に取り除いた種を耐熱皿に広げてふんわりとラップをし、600Wの電子レンジで4〜5分ほど加熱します。種が割れたら中身を取り出し、クッキーやスープの具材として使用します。そのまま食べるのも◎。加熱した種は大変熱くなっているので、やけどに注意してください。

冷凍保存

さらに日持ちさせたい場合は冷凍保存がおすすめ。冷凍したかぼちゃは約1ヶ月ほど保存することができます
かぼちゃは冷凍してもビタミンB類やCの含有量はほぼ変わりません。β−カロテンに関しては含有量がアップするといわれています。

冷凍したかぼちゃは解凍せず凍ったまま調理に使うのが◎。冷凍かぼちゃは食感や味が少々落ちてしまいますが、マッシュして保存すれば美味しさをキープすることが可能です。

生のままカット(1ヶ月)

かぼちゃを生のまま食べやすい大きさにカットして冷凍保存する

一口大や薄いくし形など、お好みの大きさにカットし、まとめてラップで包みます。冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。金属トレイの上にのせ、さらに冷蔵庫の急速冷凍機能を使えば、旨みをぎゅっと閉じ込めて鮮度を保って保存することが可能です。

なるべく薄く、小さくカットすることで、解凍後の火の通りが早くなります。解凍せず凍ったまま調理することで、煮崩れしにくくなります。厚くカットしたかぼちゃは、一度電子レンジで軽く解凍してから調理すると火が通りやすくなります。

レンジで加熱してカット(1ヶ月)

かぼちゃをカットし加熱してから冷凍保存することもできる

加熱してから冷凍すれば、調理の時間が短縮できます。茹でてしまうと解凍時に水っぽくなってしまうため、電子レンジで加熱するのがおすすめです。

一口大にカットしたかぼちゃを耐熱皿にのせ、ふんわりとラップをし、600Wの電子レンジで2分ほど加熱します。粗熱を取ったら冷凍用保存袋に入れて密封し冷凍室へ。金属トレイ+急速冷凍機能で冷凍するのがおすすめです。

加熱して冷凍したかぼちゃは電子レンジで解凍するか、凍ったまま煮物や汁物などの加熱調理に加えてもOKです。

マッシュにして(1ヶ月)

マッシュにしたかぼちゃをラップで包み冷凍用保存袋に入れて冷凍する

離乳食やスープ、お菓子作りなどにはマッシュした冷凍かぼちゃがおすすめです。

かぼちゃの皮を剥いて茹で(皮つきのままでも◎)、熱いうちに麺棒で潰します。粗熱が取れたら小分けにしラップで平たく包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍室へ。マッシュかぼちゃの冷凍でも金属トレイ+急速冷凍機能を使うと◎。

マッシュしたかぼちゃは前日に冷蔵庫に移して自然解凍するか、すぐに食べたい場合は電子レンジで解凍して、サラダやスープ、コロッケなどの料理や、プリンなどのお菓子に使用するのがおすすめです。

その他には天日干ししたりオーブンで加熱して水分を飛ばしてから保存する乾燥保存などもあります。かぼちゃの保存方法についてはこちらの記事で詳しく紹介しているので参考にしてください。

新鮮なかぼちゃの選び方

当たり前ですが、新鮮なかぼちゃを購入した方がより長く美味しく保存することができます。新鮮なかぼちゃには下記のような特徴がありますので、スーパーなどで購入する際にぜひ参考にしてください。

  • 皮が濃い緑色をしている

  • 皮がかたい

  • 皮にツヤがある

  • ヘタの切り口が乾いていてくぼんでいる

  • 形が左右対称

  • ずっしりと重い

  • 種が詰まっていて色が濃い(カットかぼちゃの場合)

  • 果肉のオレンジ色が濃い(カットかぼちゃの場合)