豆腐の水切りはキッチンペーパーを使う方法が多いですが、使わずに水切りをする方法もあります。この記事では、キッチンペーパーを使わずに水切りをする方法や、キッチンペーパーの代用方法などを解説します。
そもそもキッチンペーパーはどうして水切りによく使われるのでしょうか。
キッチンペーパーは吸水性が高く、水切りの際に豆腐を包むことで豆腐から出る水分を吸い込み、効率的に水分を抜くことができます。
また、キッチンペーパーは吸水性も高いですが、水を吸っても破れにくく溶けにくいです。料理によく使われることからティッシュペーパーなどのほかの紙類よりも衛生基準が高く、安心して使うことができます。
電子レンジを使って水切りをする場合、低ワット数で短時間温めれば大きな破裂は起きにくいですが、小さな破裂が起きてしまうことが多いです。
キッチンペーパーで包むことで小さな破裂が起きた時も電子レンジ内に飛び散らないので、電子レンジを掃除する必要もなくなります。
キッチンペーパーがない場合、布巾やガーゼでくるんでも代用できます。使い方もキッチンペーパーと同じで、豆腐を包むだけです。キッチンペーパーとは異なり使い捨てではありませんが、洗濯すれば繰り返し使うことができます。
ちなみに、ラップで包んでしまうと上手く水分が抜けないので、ラップはキッチンペーパーの代用となりません。また、キッチンペーパーなしでも水抜きはできますが、使わないと水分が抜けにくく、電子レンジでは温まりすぎて豆腐が破裂してしまい、崩れやすいです。
豆腐の水切りはキッチンペーパーを使うことが多いですが、使わない水切りの方法もあります。
放置して水切りをする方法で一番簡単なのがザルを使う方法です。豆腐をザルに上げ、10~20分放置するだけである程度水分を抜くことができます。
ザルがない場合は深めのお皿でも大丈夫です。豆腐はそのままでもカットした状態でもどちらでも構いません。ただし、この方法ではしっかり水分が抜けないので、よりしっかり水分を抜きたい方は別の方法がおすすめです。
やや手間はかかりますが、短い時間でさっと水切りができるのが湯通しの方法です。鍋で水を沸かし、カットした豆腐を2~3分茹で、ザルに上げて5分ほど放置するだけです。茹でる際にひとつまみの塩を入れるのがポイントです。
より水分を抜きたい方は長い時間置いておきましょう。なお、豆腐同士をくっつけて放置するとお互いの水分を求めてくっついてしまうので、少し離して置きましょう。温かいまま使えば煮込む時間を短くでき、豆腐を崩れにくく仕上げることができます。
湯通しの方法は短い時間で水分を抜けますが、一度湯通しする分、豆腐の風味が落ちやすいとも言われます。気になる方は別の方法を選びましょう。
小さなパックタイプの充填豆腐を使う方は、パックごと10分茹で、茹で終わったものをザルに上げるのがおすすめです。
布巾やガーゼを使って水切りをする方法を解説します。
時間はかかりますが、豆腐を布巾やガーゼで包んで放置するだけでもある程度水分を抜くことができます。常温または冷蔵庫で20分放置するだけです。この方法では水分が抜けすぎることなく、程よく柔らかい食感が残ります。
より多くの水分を抜きたいという方は、バットを包んだ豆腐の上にのせ、バットの中に重しをのせて長時間(30~120分)放置しましょう。重しが重いほど、放置する時間が長いほどに水分が多く抜けます。長時間放置する場合は冷蔵庫に入れましょう。
手早く水分を抜きたい方は、布巾やガーゼをパックから出した豆腐に巻き、それをパックに戻して押し込んで水分を抜くという方法があります。
この方法は1回でも水分が抜けますが、何度か繰り返すとさらに豆腐から水分を抜くことができます。ただし、作業している間に豆腐がボロボロになってしまうこともあります。
布巾またはガーゼで包んだ豆腐を電子レンジで2~3分加熱し、ザルで5分ほど放置するだけでも水切りができ、崩れにくくなります。
ただし、豆腐は電子レンジで温めると破裂する可能性があるので、必ず600W以下の低いワット数で様子を見ながら温めましょう。短い時間温める場合でも多少破裂することもありますが、キッチンペーパーで包むことで飛び散りにくくなります。
また、電子レンジを使うと水分が抜けすぎて中がスカスカになり、割れてしまうこともあります。また、小さな破裂も起きやすいです。出来上がりを重視する方は他の方法を試しましょう。
定番の水切りの方法以外でも豆腐の水分を抜くことができます。いずれの方法もキッチンペーパーは使いません。
また、豆腐は塩水につけることでも水分を抜くことができます。いわゆる「浸透圧」で豆腐の水分が塩水に移動するので水分が抜けます。
やり方は簡単で、水を張った鍋やボウルに豆腐を入れ、大さじ1程度の塩を入れ20分放置するだけです。ただし、水分が抜ける量は湯通しやキッチンペーパーを使う方法には劣ります。
他にも塩をまぶす方法がありますが、塩分過多になってしまうのでおすすめできません。
豆腐は一度冷凍してから解凍すると水分がたくさん抜けます。ただし、この方法では水分が抜けすぎてしまい、かたくぼそぼそとした食感に変わってしまいます。
解凍後の水分が抜けた豆腐は味がとても染みやすく、煮物に使うと食べ応えも出ます。また、木綿豆腐と絹ごし豆腐では解凍したときの食感が異なります。絹豆腐は柔らかく滑らかで、まるで湯葉のような口当たりになります。木綿豆腐はよりかたく、軽い歯ごたえが出るため、煮物や炒め物向きです。
解凍した後の豆腐の食感が好みという方もいます。解凍した豆腐の食感を活かして、そぼろ丼風やステーキ、唐揚げなど、お肉の代わりに使って調理するレシピもあります。
そもそも水切りとは何のために行うのでしょうか。
豆腐は約8割~9割が水分です。調理に使う前に水切りで豆腐の水分を抜いておくことで、熱を加えたときに余分な水分が出ることがなくなり、料理の仕上がりが水っぽくなってしまうことや、味が薄まることがなくなります。また、水分が抜けて少し固めになるので、調理中も崩れにくくなります。
水分が抜けた豆腐は、抜けた水分の代わりに調味料を吸い込むようになり、中まで味が染み込んで美味しく仕上がります。このように、水切りをすることで豆腐を使った料理の仕上がりを良くすることができます。
水切りを行う際、質感の異なる木綿豆腐と絹ごしで違いはあるのでしょうか。
基本的な手順に違いはありませんが、水分量が多く、表面が滑らかな絹ごし豆腐の方が水切りで水分が抜けにくいです。そのため、絹ごし豆腐を使う際は少し長めに時間をかけて水切りをすると良いかもしれません。
ただし、水切りをしすぎると絹ごし豆腐のつるっとした滑らかな食感が失われてしまい、崩れてしまうこともあるので要注意です。
豆腐の水切りをする際、料理ごとに水切りの方法を変えると豆腐をよりおいしく食べることができます。
冷奴を食べる際、水切りをせずに食べる方も多いと思いますが、軽く水分を抜くことで豆腐のうまみがより感じられ、美味しさがアップします。
冷奴の場合はザルに上げて20~30分放置するか、キッチンペーパーに包んで電子レンジで200Wの設定で1分温めましょう。豆腐は常温になることでも風味がアップします。
味噌汁に豆腐を使う場合も水切りしないことが多いと思いますが、豆腐は味噌を溶かして味付けをした後に入れるので、水切りをしておくと味が薄くなりにくく、味が染み込みやすくなります。
味噌汁の場合はザルに上げておくか、キッチンペーパーに包んで放置しておくのがおすすめです。常温に戻しておくと火が通りやすく、食べたら豆腐の中が冷たかったという失敗も起きにくくなります。
麻婆豆腐に豆腐を使う場合、しっかり水抜きをして水分を抜くことで豆腐に味が染み込みやすくなり、豆腐の水分で味が薄まることを防ぐことができます。
豆腐は湯通しまたは電子レンジでしっかり温めて水分を抜きましょう。温かい豆腐は火が通りやすいので煮る時間を短くでき、豆腐を崩さずに仕上げやすくなります。
豆腐ハンバーグのタネづくりで豆腐を使う場合、しっかり水切りをしてから使わないとタネが水っぽくなってしまい、ゆるくなってうまく成型できず、焼くと崩れてしまいます。
豆腐ハンバーグに使う場合はしっかり水分を抜きましょう。電子レンジでしっかり温めるか、キッチンペーパーでくるんだ豆腐の上に重しをのせて冷蔵庫で長めに置いておきましょう。電子レンジで温めた後は粗熱を取ってから使いましょう。温かいままタネに混ぜるとひき肉の脂肪が溶けてしまい、タネがゆるくなり、旨味もなくなってしまいます。
豆腐を一度冷凍すると水分が抜けやすくなり、ぼそぼそとしたひき肉に食感になるので、冷凍しておいたものを水切りして使うのもおすすめです。
豆腐をゴーヤーチャンプルーなどの炒め物に使う場合、しっかりと水抜きをしておくと崩れにくくなり、味が染み込みやすくなります。水切りで温めておけば火が通りやすくなり、時短調理にもなります。
豆腐が温かい状態になる電子レンジや湯通しがおすすめです。温めるのが面倒という方は塩水につけたり、塩をまぶしたりするのもおすすめです。適度に水分を抜くことができ、豆腐に下味をつけることもできます。
煮物やすき焼きに豆腐を使う場合もしっかり水抜きをしましょう。豆腐から水分が出て味が薄まりにくくなり、豆腐にもしっかり味が染み込みます。
煮物に使う場合、電子レンジでしっかり水切りをすると豆腐から水分が抜けすぎてしまい、豆腐が縮んで見栄えが悪くなってしまいます。電子レンジを使う場合は少し短めの時間で温めましょう。また。湯通しもおすすめです。湯通しをすると豆腐独特の臭みが抜けるので、出汁の旨味を感じやすくなります。
サラダや和え物、ちょっとしたおつまみに豆腐を使う場合も水切りしておくと良いでしょう。水分が出てべちゃっと仕上がりになってしまうのを防ぐことができます。
ただし、水分を抜きすぎるとぱさぱさとした仕上がりになってしまうので、電子レンジや湯通しは避けた方がよいかもしれません。キッチンペーパーでくるんだ豆腐の上に重しをのせて冷蔵庫で長めに置いておきましょう。温まってしまうと美味しくないサラダなどでも冷たいまま使うことができます。
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