しいたけの石づきは食べることができるのか気になったことがある方も多いかと思います。本記事ではしいたけの石づきについて詳しく解説します。
しいたけの石づきとは、根本にある黒く固い部分を指します。
石づきは、しいたけと原木(菌床しいたけの場合は菌床)と接していた部分で、野菜でいうところの「根」と考えるとわかりやすいかと思います。
しいたけの原木栽培の場合、しいたけの菌糸が原木に侵入し石づきを形成します。一方、菌床しいたけの場合は、菌床としいたけの接触面で石づきが形成されます。
石づきの役割は栄養の吸収です。栄養素や水分が原木や菌床から石づきを通じてしいたけに供給されることでしいたけが成長していきます。
しいたけの部位には「軸」と呼ばれる部分があります。厳密には「柄」といいますが、一般的に「軸」と呼ばれることが多いです。
軸は石づきの上から傘まで伸びる棒のような部分を指します。
石づきは軸の一番下についているので、軸と石づきを混合している人が多いようですが、別物です。
石づきがしいたけの成長において栄養の供給役割を果たしているのに対して、軸はしいたけの形状や食感を作り出す役割を果たしています。
しいたけの石づきがどこを指すのかおわかりいただけたでしょうか。続いて、しいたけの石づきが食べられるのかどうか解説します。
しいたけの石づきは固く、傘や軸と比較して風味や味も悪いので基本的にはとって調理します。
上述したように、しいたけの石づきは原木や菌床とくっついていた部分ですから、簡単に取れてしまうことがないように固くなっているのです。
また、じゃがいものソラニンやチャコニンといった天然毒素が含まれているわけではありませんが、原木栽培の場合は樹皮が、菌床栽培の場合はおがくずが混じっていることも少なくありません。
基本的に食べる部分ではないため、業者によっては予め石づきをとって販売していることもあります。そのため、食べても問題はないものの取って調理をすることをおすすめします。
石づきにも栄養が豊富に含まれているといわれることも多いですが、多くの場合は石づきではなく軸を指している事が多いです。
石づきに含まれている栄養に関しては詳しく記載されている資料がないため残念ながら不明ですが、軸には、ビタミンDや食物繊維などが豊富に含まれており、生の状態だと旨味成分であるグルタミン酸も含まれています。そのため、石づきにも栄養が含まれていると考えられます。
石づきをとってしまうと栄養が無駄になるのでは?と感じる方も多いと思いますが、石づきは軸の下についているほんの一部分なので、取り除いたところで大きく栄養を損なうわけではありません。
石づきには上述したように旨味成分であるグルタミン酸が含まれています。そのため、石づきを破棄するのは勿体ないと感じる方は、出汁をとるときに使うと良いでしょう。
出汁をとるときに石づきも一緒にいれると、旨味たっぷりの出汁を取ることができます。
出汁をとったら石づきは破棄しましょう。
しいたけにつく白いふわふわとしたホコリのような物体の正体は気中菌糸(きちゅうきんし)です。白カビが生えてしまったと多くの方が驚くと思いますが、白カビではありません。
そもそもしいたけは、菌糸と呼ばれる糸状の菌が集まってできている菌類の一種です。しいたけの一部が菌糸に戻ると白いフワフワとした気中菌糸になってしいたけの表面につきます。つまり、しいたけの白いふわふわとしたホコリのような物体は、しいたけの一部なのです。そのため、石づきに白いふわふわがついていてもしいたけ自体は食べることができます。
ただし、青(緑)の粉のようなものがついている場合は青カビが生えています。青カビはカビ毒を発生させ、下痢や嘔吐などの中毒症状を引き起こす可能性があります。青カビが生えている場合は残念ですが、石づきだけではなくしいたけ自体破棄しましょう。
石づきの取り方を紹介します。
しいたけの石づきの取り方として最も簡単なのは、包丁でカットする方法です。
まな板の上にしいたけを横に寝かせ、軸と石づきの境目の部分を切り落とします。石づきの部分は黒っぽくなっていて固いので、境目はわかりやすいかと思います。
とても簡単ですが食べられる軸の部分まで切り落としてしまうことになるのがデメリットです。
食べられる軸の部分はできるだけ多く残したいという方は、包丁で削り取るのがおすすめです。
削り取るときは、まず傘の部分を手に持ちます。皮の部分を手にもったら、石づきの部分に包丁を入れて、りんごの皮を剥くようにくるりと一周周りを剥いていきます。
そうすると、食べられる軸の部分を切り落とすことなく石づきだけを綺麗に取ることができます。
食べるには固いといっても破棄するのは勿体ないですよね。しいたけの石づき出汁を取るのに活用するのがおすすめです。
しいたけの石づきで出汁を取るときには、石づき30gにつき300mlを目安に水を入れます。水を入れたら石づきを入れて、中火にかけます。
軸も調理に使わない場合は、石づきと一緒に鍋に入れましょう。
鍋にいれた水が沸騰してきたら、弱火にしてそのまま15分程加熱します。
お湯が茶色っぽくなったら出汁が取れている状態です。
出汁が取れたら、火を止めて粗熱をとります。
粗熱が取れたら、茶こしなど網目の細かいものを使って濾して完成です。
上述したように石づきには樹皮やおがくずが混ざっていることがあるので、しっかり汚れを濾して使うと安心です。
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