本記事ではしいたけの基本的な切り方を紹介します。見た目がよくなる飾り切りの方法も合わせて紹介するのでぜひ参考にしてください。
しいたけの石づきとは、根本にある黒く固い部分を指します。
石づきは、しいたけと原木(菌床しいたけの場合は菌床)と接していた部分で、野菜でいうところの「根」と考えるとわかりやすいかと思います。
石づきは非常に固いですし、傘や軸と比較して風味や味も悪いので基本的にはとって調理します。
しいたけの石づきの取り方として最も簡単なのは、包丁でカットする方法です。
まな板の上にしいたけを横に寝かせ、軸と石づきの境目の部分を切り落とします。石づきの部分は黒っぽくなっていて固いので、境目はわかりやすいかと思います。
とても簡単ですが食べられる軸の部分まで切り落としてしまうことになるのがデメリットです。
食べられる軸の部分はできるだけ多く残したいという方は、包丁で削り取るのがおすすめです。
削り取るときは、まず傘の部分を手に持ちます。皮の部分を手にもったら、石づきの部分に包丁を入れて、りんごの皮を剥くようにくるりと一周周りを剥いていきます。
そうすると、食べられる軸の部分を切り落とすことなく石づきだけを綺麗に取ることができます。
しいたけの軸は、石づきの上から傘まで伸びる棒のような部分を指します。厳密には「柄」といいますが、一般的に「軸」と呼ばれることが多いです。
石づきは軸の一番下についているので、軸と石づきを混合している人が多いようですが、別物です。石づきがしいたけの成長において栄養の供給役割を果たしているのに対して、軸はしいたけの形状や食感を作り出す役割を果たしています。
石づきは食べずに破棄が基本ですが、しいたけの軸は食べることができます。
しいたけの軸は手でも簡単に取ることができます。
手で取るときは、軸の根元を掴み反対の手でカサを掴んでくるっとひねります。そうすると、軸とカサを切り離すことができます。
包丁まな板いらずで事前処理が楽に済むので時短したい場合には手で取ると良いでしょう。
包丁で軸を取ることも、もちろんできます。
包丁を使って軸を取るときはまな板の上にカサの表面を下向きにしてしいたけを置きます。置いたら、軸の付け根の部分に包丁を真横にして入れて切り離します。
カサの部分ギリギリに包丁を入れてしまうとカサの部分まで切れてしまうので、注意しましょう。
カサから切り離したしいたけの軸は、手で割いて調理に使うのがおすすめです。
しいたけの軸には縦に繊維が入っているので、繊維に沿って縦にすーっと割いていきます。包丁を使っても良いのですが、手で割くことによってシャキシャキっとした食感を楽しむことができます。
割いたしいたけの軸は、煮物にしたり炒めものにして食べるのがおすすめです。
割かずにみじん切りにして、ハンバーグの種や肉団子に混ぜても美味しく食べられます。
しいたけの石づきと軸を取ったら、カサをカットします。代表的なしいたけのカサのカット方法は下記の通りです。
しいたけの代表的な切り方は薄切りです。
薄切りにしたしいたけは、味噌汁やスープなどの汁物やあんかけ、炊き込みご飯などの様々な料理に使うことができます。薄切りにすることで火が通りやすくなるため、調理時間も短縮できますし、豊かな風味と食感を楽しむことができます。
薄切りにするときは、カサの表面が上になるようにまな板の上に乗せます。まな板の上にしいたけを乗せたら、端から均一な幅でカットしていきます。
厚さが変わってしまうと加熱ムラができてしまうので、必ず均等になるようにしましょう。
そぎ切りにしたしいたけは、切り口が広くなるためより短時間で火が通り、さらに調味料が染み込みやすくなります。そのため、筑前煮などの煮物や炒め物にしたいときはそぎ切りにするのがおすすめです。
そぎ切りにするときは、カサの表面が上になるようにまな板の上に乗せます。
まな板の上にしいたけを乗せたら、包丁を斜めにして、刃元をカサの端に当てます。刃元を当てたら手前にすっと引くようにしてカットするとそぎ切りになります。
端から端まで同様に均一な幅でそぎ切りしていきましょう。
包丁は基本的に内側に向けるように斜めに傾けますが、反対に外向きになるように傾けてそぎ切りにしていくこともできます。外側に向けると、抑えている手が邪魔になりません。
薄切りよりも火が通りやすい千切りは、シュウマイの種や餃子の種の具材にするのがおすすめです。
千切りにするときは、まずしいたけを薄切りにします。薄切りにしたら、しいたけを少し重なるようにしてまな板の上に並べます。しいたけを並べたら、端から1〜2ミリ幅になるようにカットしていきます。
しっかりとした食感がほしい場合は幅を2〜3ミリにすると良いでしょう。2〜3ミリ幅の太めにすると細切りになります。
みじん切りにしたしいたけは、ひき肉に混ぜ込んでハンバーグの種や肉団子にするのにぴったりです。しいたけのなんとも言えない食感が苦手で食べられないという方も、みじん切りにすれば食べやすくなるでしょう。きのこソースにするのも◎
しいたけをみじん切りにするときは、千切りにしたしいたけをそろえて横向きに置きます。横向きに置いたら端からカットしていきます。
しいたけは加熱すると水分が飛んで小さくなるので、そこまで細かくしなくても大丈夫です。
飾り切りとは、見た目が美しくなるように切ることで、飾り包丁ともいわれます。
しいたけの飾り切りには、まず花切りがあります。その名の通り花のように見えるので花切りといいます。花切りにしたしいたけは、すき焼きなどの鍋に入れることが多いです。
まず、しいたけをカサの表面が上になるようにまな板の上に置きます。まな板の上に置いたら、カサの表面に「*」の形になるように3本切り目を入れます。これが目安線になります。
3本切り目を入れたら、1本目の切り目のすぐ脇に切り目に向かって包丁の刃を傾けながら曲線になるように切り込みを入れます。
この包丁の刃を傾けながら曲線になるように切り込みを入れていくの3本の目安線すべてに行います。
曲線の切り込みを3本いれて、切り込みの部分を取り除くと花のような模様が入ります。
亀甲はその名の通り、亀の甲羅の形に見えるようにカットする方法です。
亀は長寿なので古くから縁起が良いとされています。そのため、おせち料理やお祝いごとに出される煮物料理などに使われることが多いです。
亀甲にするときは、まずしいたけの両端を切り落とします。切り落としたら、上下の角を斜めにカットして亀の甲羅の形にします。
亀の甲羅の形になったら、斜めに5mm幅の薄い切り込みを入れていきます。切り込みをいれたらしいたけを90℃回転させ、さらに切り込みを入れて完成です。
しいたけは、丸ごと焼いてしいたけステーキすることもできますし、バーベキューや焼肉でも定番の野菜ですよね。
しいたけステーキやバーベキュー、焼肉でしいたけを焼くときには、軸を取ってカサだけをそのまま焼くことが多いですが、しいたけはしっかりと火を通さないと食中毒が起こる可能性があります。
火の通りをよくするために、カサの表面に十字の切り込みを入れてから焼きましょう。切り込みを入れておくことでしっかりと中まで火を通すことができます。
すき焼きや水炊きなどの鍋料理に入れるしいたけは、花切りがおすすめです。
カサをカットせずに丸ごと入れることが多い鍋料理では、花切りにすると見た目が華やかになるだけではなく、火が通りやすい・味が染み込みやすいというメリットがあります。
しかし、花切りは少々手間がかかるので、時間をかけたくない場合は十字の切り込みを入れるだけでも良いでしょう。
筑前煮などの煮物に入れるしいたけも、花切りにしてあることが多いです。火が通りやすく、味が染み込みやすい花切りは煮物料理にもぴったりです。
おせち料理や祝い事の席で出される煮物料理には、亀甲にカットすることも多いです。
また、そぎ切りにして入れるという方も多いです。そぎ切りにしたしいたけは断面が広くなっているので、火が通りやすくしっかりと味を染み込ませることができます。
味噌汁などの汁物には薄切りにカットして入れるのがおすすめです。薄切りにすることでさっと火を通すことができます。
食べごたえを出したい場合は、厚めにカットするとしいたけの食感もしっかりと楽しむことができます。お好みの厚さになるよう調節してみてください。
バーベキューでしいたけを焼いて食べる美味しさは格別ですよね。バーベキューで鉄板や網の上でしいたけを焼く場合は、簡単にカサに十字の切り込みを入れて焼くという方が多いです。
上述したようにしいたけはしっかりと火を通さないと、食中毒やしいたけ皮膚炎の症状が出ることがあるので注意しましょう。
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