もやしは生食不可の野菜なので、茹でて使うことも多いですよね。どれぐらい茹でればいいのか迷ったことがある方も多いのではないでしょうか。本記事ではもやしの茹で時間について詳しく解説します。
まずはじめに、もやしの茹でるときのポイントを紹介します。
もやしを調理するときに洗うべきかどうか迷ったことがある方も多いのではないでしょうか。
もやしは基本的に洗う必要はありません。もやしはトマトなど土壌で栽培されている野菜とは異なり、水耕栽培されています。そのため、もやしに土壌由来の細菌がついていることはほとんどありません。品質管理が徹底されており、栽培場所や生産工程で衛生管理が行き届いているため、安全に食べることができます。
さらに、もやしは出荷前には清潔な水で洗浄されることが一般的です。この洗浄工程によって、もやしの表面についた不純物や異物が除去されているため「水洗い不要」と記載されていることが多いです。
ただし、水洗い不要と記載されているもやしの場合は、洗わなくても問題ありませんが、水洗いするよう記載がある場合もあります。この場合は、水洗いしてから茹でましょう。
野菜を茹でるときに水から茹でるのかお湯から茹でるのかも迷うポイントですよね。
例えば、じゃがいもは火が通りにくいため、水からじっくり火を通していかないと煮崩れしてしまうので水から茹でるのが基本です。
一方、もやしの場合は、火が通るのが早いので時間をかけて加熱する必要がありません。そのため、基本的には沸騰してからもやしを入れて、さっと茹でるだけでも問題ありません。沸騰してからのほうが茹で時間を正確に測れるメリットもあります。
ただし、少しでもシャキシャキとした食感を残したい場合は水から茹でるのがおすすめです。水から茹でて、沸騰したタイミングで鍋から引き上げて予熱で加熱すると、くたっとせずにシャキシャキとした食感が残ります。
しかし、沸騰してからすぐに引き上げないといけないので、沸騰するタイミングを見逃さないよう鍋から目を離して別の作業をすることができないのが欠点です。お湯から茹でても茹ですぎなければある程度食感は残るので、茹でながら別の作業をしたい場合はお湯から茹でると良いでしょう。
もやしの「ひげ根」とは、根本についているひょろっとした細長い部分を指します。
ひげ根はもやし特有の青臭さを感じやすいので、もやしの青臭さが苦手な方はとるのが良いでしょう。また、ひげ根は傷みやすいので、鮮度が落ちて茶色く変色している場合も取り除いてください。もやしのひげ根をとると口当たりも良くなります。
しかし、必ずしも取り除かなければいけないわけではありません。ひげ根にも食物繊維などが多く含まれています。さらに、ひげを取ってから茹でてしまうと断面からビタミンCなど水溶性の栄養素が流出してしまうので、栄養面でいえば青臭さが気にならない場合や特に傷んでいるなどの特徴がみられなければ、ひげ根ごと調理をするのが望ましいです。
もやしを茹でるときには1袋(200g)のもやしに対して酢大さじ1/2、塩をひとつまみ入れて茹でるのがおすすめです。
酢を塩を加えて茹でることで、もやし特有の青臭さを軽減することができます。また、色も白くなり料理の見た目もよくすることができます。また、もやしは傷みやすく雑菌が増殖しやすいですが、酢には殺菌効果もあるので衛生面的にも安心です。
お酢・塩を入れずに茹でても問題ないので、入れずに茹でても大丈夫です。好みやもやしの状態を見て判断すると良いでしょう。
一口に「もやし」といっても様々な種類があります。
野菜によっては種類が異なっても茹で時間が同じこともありますが、もやしの場合は種類によってそれぞれ異なる特徴をもつので、種類によって茹で時間を調節するのが良いでしょう。
茹で時間を調節することによって、もやしの適切な食感を引き出すことができます。また、レシピや料理の要件に合わせて茹で時間を調整することも大切です。
もやしの種類や用途に合わせた適切な茹で時間を把握して、よりおいしいもやし料理を楽しみましょう。
もやしの種類については、下記で紹介するので参考にしてください。
加熱後に水にさらして粗熱を取る食材もありますが、もやしの場合は水にさらさなくて大丈夫です。
水にさらしてしまうと、もやしが水っぽくなってしまいます。そのため、水分量が多いもやしは水にさらさずにザルにあげて水気をとりって粗熱をとりましょう。
水にさらすと水溶性の栄養素が流出してしまうデメリットもあるので、栄養面においても水にさらさないのがベストといえます。
スーパーなどで販売されていることが多いもやしの種類は、下記の3つです。それぞれのもやしの特徴を紹介します。
緑豆もやしは、緑豆の種子を発芽させて作られています。もやしの種類の中では最も一般的で、「もやし」といえば、緑豆もやしを指すことが多いです。
緑豆もやしは長さが約5〜7センチ程度で、直径は約3〜4ミリメートルほどです。その他のもやしと比較すると太さがあり、シャキシャキとした食感を楽しむことができます。
大豆もやしは大豆を発芽させて作られています。
大豆もやしの長さは5〜10㎝ほどで、緑豆もやしと比較して細く頭に豆がついているのが特徴です。そのため「豆もやし」と呼ばれることも多いです。
大豆を発芽させたものなので、他のもやしと比較してタンパク質を多く含んでおり、アミノ酸によるうまみの強いです。
もやしのシャキシャキとした食感にプラスして大豆の食感と風味も楽しむことができるのが特徴で、韓国料理のナムルやビビンバの具などに使われることが多いのが大豆もやしです。
黒豆もやしは黒豆を発芽させて作られています。
黒豆もやしの径は通常2〜3ミリメートル程度であり、他のもやしよりもやや細いのが特徴です。また、先端が黒くなっていることがあります。これは、黒豆の皮です。
頭の部分はやや固く、シャキシャキとした食感を楽しむことができます。
もやしを鍋で茹でたときの茹で時間を種類別に紹介します。
まず、一般的に使われることが多い緑豆もやしの茹で時間です。
緑豆もやしの茹で時間は沸騰してから30秒〜1分です。緑豆もやしの場合は、沸騰したらもやしを入れます。
シャキシャキとした食感を残したい場合は30〜40秒と短めに茹で、柔らかく仕上げたい場合は1分を目安に茹でると良いでしょう。
大豆もやしの茹で時間は沸騰してから1〜5分です。
豆もやしの場合は先端についている豆の部分に火が通るのに時間がかかるため、水から茹でることをおすすめします。沸騰してからだと豆に火が通る前に豆以外の部分がくたくたになってしまいやすいです。
水から大豆もやしを入れて、沸騰したら1〜5分を目安にお好みの固さになるまで茹でましょう。
黒豆もやしの茹で時間は緑豆もやしと同じく30秒〜1分です。
その他のもやしと比較して細いので、すぐに火が通ります。緑豆もやしと同様に沸騰したら黒豆を加えて、シャキシャキとした食感を残したい場合は30秒ほど、柔らかくしたい場合は1分と調節しましょう。
もやしはレンジを使って茹でることもできます。もやしはレンジを使って茹でると水溶性の栄養素の流出を最小限に抑えることができるメリットがあります。また、お湯を沸かす時間がかからないので時短したいときにもおすすめです。
加熱時間はもやしの量やレンジのワット数によっても異なります。あくまでも目安なので様子を見ながら加熱してください。
500Wのレンジでもやし一袋(200g)を加熱する場合の加熱時間の目安は、2〜3分です。
シャキシャキとした食感を残したい場合は2分、しんなりと柔らかく仕上げたい場合は3分を目安に加熱すると良いでしょう。
大豆もやしの場合は500Wで3〜4分が目安です。
600Wのレンジでもやし一袋を加熱する場合の加熱時間の目安は1分40秒〜2分40秒です。
シャキシャキとした食感を残したい場合は1分40秒、しんなりと柔らかく仕上げたい場合は2分40秒を目安に加熱しましょう。
大豆もやしの場合は600Wで4〜5分が目安です。
続いて、料理別におすすめの茹で時間を紹介します。
ナムルにする場合、もやしの食感を適度に残しつつ調味料がしっかりと染み込むようにするため、柔らかめに加熱すると良いでしょう。一般的には1分程度の加熱します。
より柔らかくしたい場合は2分程度加熱しても良いでしょう。ただし、加熱しすぎると食感が損なわれてしまいますし、水っぽくなってしまうので注意が必要です。
水っぽくなってしまうのを防ぎたい場合は、レンジ加熱するのがおすすめです。
ラーメンなどのトッピングに使うことも多いですよね。
トッピングに使うもやしは、30秒〜40秒と茹で時間を短めにするのがおすすめです。茹で時間を短めにしてシャキシャキとした食感を保つと、食べごたえをプラスすることができます。
もちろん、柔らかめのほうが好みの場合は1分ほどしっかりと茹でても大丈夫ですが、茹ですぎるとやはり水っぽくなってしまって料理全体の味が薄まってしまうので、レンジで加熱すると良いでしょう。
最後に茹でたもやしの保存方法と保存期間の目安を紹介します。
茹でたもやしは冷蔵で2日〜3日保存可能です。
生の状態のもやしの消費期限は製造日から2日〜3日ですので、茹でたからといって日持ちするわけではないので注意しましょう。
冷蔵保存するときは、茹でた後に粗熱をとりキッチンペーパーなどでしっかり水分を拭き取ってから保存容器に移して保存します。
雑菌が増殖してしまい、傷んだり臭いがきつくなったりしやすいので、できるだけ水分が残らないようにするのがポイントです。冷蔵では傷みやすいので、できるだけ早めに食べきることが大切です。
茹でたもやしをすぐに食べきれない場合は冷凍保存がおすすめです。冷凍であれば1ヶ月程保存可能です。
一度茹でてから冷凍することを「ブランチング」といいます。茹でてから冷凍することで、酸化して色が悪くなってしまったり食感が損なわれてしまうのを防ぐことができます。
冷凍する場合も必ず水分を拭き取ってから保存袋に移して冷凍庫に入れましょう。そのまま冷凍してしまうと余分な水分まで凍ってしまい、解凍されたときにびちゃびちゃになってしまいます。食感を残ったり水っぽくしないためにも水分は拭き取ってから冷凍することが大切です。
急速冷凍機能もしくは金属トレイを使って冷凍すると◎。旨みがぎゅっと閉じ込められます。
冷凍したもやしは、解凍せずそのままスープにしたり炒めものにして食べることができます。
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