じゃがいもは土付きのまま販売されていることもありますが、保存する前に洗うべきかどうか迷ったことがある方も多いのではないでしょうか。本記事ではじゃがいもを保存するときに洗うべきか否か解説します。
じゃがいもは土で育ち、掘り起こして収穫されているので土汚れなどの汚れがついています。スーパーなどで販売されているじゃがいもは、ある程度汚れを落として袋詰めにされていることもありますが、農家直営だったりすると泥付きのまま販売されていることも多いです。
特に泥付きのままのじゃがいもは、衛生面的に保存する前に洗った方が良いのでは?と思う方も多いと思いますが、洗わずにそのまま保存するのがベストです。
どうしても気になる場合は、軽く土を払う程度にとどめて、水で洗い流すことは避けましょう。
上記で紹介したように、じゃがいもを保存する場合は洗わずに保存するのがベストですが、冷凍する場合は綺麗に洗ってからカットして保存するのが基本です。じゃがいもは丸ごと冷凍してしまうと、食感が悪くなってしまいます。
野菜の多くは冷凍することで保存期間が伸びますが、じゃがいもには当てはまりません。冷凍保存する場合の保存期間は1ヶ月、常温保存する場合の保存期間は3ヶ月ですので、長期で保存する場合は洗わずそのまま常温保存しましょう。
じゃがいもを洗わずに保存するメリットを紹介します。
じゃがいもを洗うと表面に傷がついて、細菌やカビの胞子がつきやすくなってしまいます。洗わずに保存すれば、表面に余計な傷をつけてしまうことがないので、鮮度を保ち腐敗を遅らせることができます。
また、じゃがいもの表面に傷がついてしまうことは水分の蒸発にも繋がります。水分が蒸発してしまうと乾燥してしまい鮮度が落ちて、食感や風味が悪くなってしまいます。じゃがいもの表面を傷つけないことは、じゃがいもの風味を守るためにも大切です。
じゃがいもは洗わずに土や泥汚れがついたまま保存することで、乾燥を防ぐことができます。じゃがいもに限らず、どの野菜でも採りたては水分が多くても保存していると水分が抜けてしまいます。例えば、ほうれん草などの葉物野菜はしおれてしまいますし、人参なども水分が抜けるとしわしわになって柔らかくなってしまいます。
洗わずにじゃがいもを保存すれば、表面を土汚れや泥汚れが守ってくれるのでじゃがいもがもつ水分をそのまま保つことができます。そうすると、鮮度を保つことができるのでより長く保存することができますし、美味しく食べることができます。
じゃがいもは日光に当たるとソラニンやチャコニンといった天然毒素が生成されてしまいます。ソラニンやチャコニンは中毒を起こし、腹痛やめまいなどを引き起こす可能性があるので、注意が必要です。ちなみに、日光だけではなく蛍光灯の光でも生成されます。
じゃがいもを洗わずに保存すれば、泥汚れや土汚れがじゃがいもに直接日光が当たるのを防ぎ、ソラニンやチャコニンが生成されるのを防ぐことができます。
また、日光に当たることはじゃがいもが発芽する原因にもなります。ご存知かと思いますが、じゃがいもの芽にもソラニンやチャコニンが含まれているので、発芽したら芽は取り除いて食べる必要があります。あまりにも発芽してしまうと食べることはできないので、洗わずに保存して発芽を防ぐことも大切です。
じゃがいもは、最も保存しやすい野菜の一つと言われており、上述したように基本的には常温保存が推奨されます。じゃがいもは水分が多い野菜ですが、貯蔵において低温に弱いわけではありません(低温で保存できないわけではありません)。しかし、0〜5℃の温度で保存すると、でんぷんが糖化し、ホクホクとした食感が損なわれてしまいます。そのため、冷蔵・冷凍保存にはあまり向かず、常温保存をおすすめしている次第です。
じゃがいもを長期保存したい場合は洗わずに常温保存しましょう。
じゃがいもが腐ってしまう原因の一つは、湿度です。日本は比較的湿度が高い気候で、特に梅雨の時期などは食べ物の保存には十分に注意が必要です。多湿な環境にじゃがいもを放置しておくと、腐敗が一気に進みやすくなります。
洗わずにじゃがいもを保存すると乾燥を防げるメリットがある一方で、土汚れや泥汚れにも水分は含まれていますので、カビが生える可能性も0ではありません。そのため、湿度が高くなりすぎて傷んでしまわないよう通気性をよくしておくなどの工夫が必要です。
じゃがいもは洗わずに保存したほうが長持ちしやすいですが、そのまま食べられるわけではありません。当たり前ですが、食べるときは必ず綺麗に洗ってから調理しましょう。
しっかり洗ってから調理しないと、土臭くなってしまってじゃがいもそのものの味を損ねてしまいます。また土壌由来の細菌が必ずついているといっても過言ではありません。すべての細菌が害をもたらすわけではありませんが、ボツリヌス菌など腹痛や下痢・嘔吐といった中毒症状を引き起こすこともあるので注意しましょう。
じゃがいもを洗わずに保存する方法を紹介します。洗わずに保存すればそれだけで良いわけではないので、しっかりとじゃがいもの保存方法を抑えて覚えましょう。
前述した通り、洗ってないじゃがいもは冷凍保存には向きません。
じゃがいもはそこまで乾燥に弱いわけではないので、一つずつ新聞紙(またはキッチンペーパー)に包まなくても、長く保存できます。特に数が多いときは面倒なのでまとめて保湿。直射日光が当たらず風通しのよい涼しい場所なら、秋・冬は3ヶ月、夏場でも1ヶ月は常温保存が可能です。
じゃがいもを多く購入した場合は、新聞紙を下に敷いたダンボール等にまとめて入れて、上からも新聞紙をかぶせます。
じゃがいもの数がそこまで多くない場合や、ダンボールや新聞紙がない場合は、紙袋に入れましょう。
ビタミンが多く「大地のりんご」ともいわれるじゃがいもですが、りんごと一緒に常温保存するのがおすすめです。りんごから放出されるエチレンガスは果実の熟成を進めますが、じゃがいもの発芽を抑える効果があります。
じゃがいもは暖かく明るい場所で発芽が進むので、繰り返しになりますが、冷暗所で保存することが大切!じゃがいもの芽はソラニンなどの天然の毒を持っているので、必ず取り除いてから食べるようにしましょう。
前述した通り基本的には常温保存がおすすめなじゃがいもですが、下記の場合は冷蔵保存がおすすめです。
夏場に1ヶ月よりも長く保存したい(夏も安心して保存したい)
冬場であっても3ヶ月より長く保存したい
カットしたじゃがいもを保存したい
じゃがいもは正しく冷蔵すれば半年ほど保存することができます。また、じゃがいもは低温保存すると、収穫直後では少なかった糖分(0.1〜0.5%)が、増加(0.5〜2.5%)します。
丸ごとじゃがいもを冷蔵保存する場合は、一つずつキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて軽く口を締め、野菜室に入れます。キッチンペーパーに包むことで寒さからじゃがいもを守ることができます。ポリ袋に入れることで乾燥しすぎることを防ぎながら、口は軽く締めることで通気性を保ちます。
1週間に1度はキッチンペーパーが湿っていないか確認し、湿っている場合は新しいものに取り替えましょう。
野菜室は温度・湿度ともに冷蔵室より高いので、じゃがいもに適しています。冷蔵保存でもりんごを一緒に入れると効果があります。
この方法で保存すれば、最大で6ヶ月も日持ちします。
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