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とうもろこしとコーンの違い。別の種類の野菜?英語なだけ?

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とうもろこしとコーンの違い。別の種類の野菜?英語なだけ?

とうもろこしとコーンの違いをご存知でしょうか。本記事ではとうもろこしとコーンの違いを解説します。

とうもろこしとコーンの違い

とうもろこしとコーンは、どちらも同じものを指す言葉です。

とうもろこしは、イネ科の一年草の植物で、黄色い種子が可食部・飼料になります。とうもろこしを英語でいうと「コーン(corn)」になります。

日本では芯に実がついた丸ごとの状態を「とうもろこし」、芯から実を外しバラバラにした状態を「コーン」と呼び分けることが多いです。例えば、とうもろこしの缶詰は実をバラバラにしているので「コーン缶」と呼ばれます。

「とうもろこしは好きだけど、コーンは嫌い」という人がいますが、これはコーン缶のとうもろこしが苦手という意味です。コーン缶は水につかっている状態なのでどうしても水っぽくなり、味が薄くて美味しくないと感じる方が多いようです。

ちなみに、「コーンフレーク」や「コーンブレッド」などとうもろこしを加工した食品名にも「コーン」が使われることが多いですが、原材料の表記は「とうもろこし」であることが多いです。

とうもろこしについて

原産国

とうもろこしはイネ科の1年草の植物です。野菜と思われがちですが、野菜ではなく小麦などを同じく穀物に分類されます

とうもろこしの原産国は諸説ありますが、メキシコとペルーやボリビアとグアテマラなどの2つの地域以上とする説が有力です。

今から5500年〜7500年程前に現れたと言われていますが当時は小さく、3000年〜3500年前に現代のような大きさになり、15世紀末にコロンブスがアメリカ大陸からスペインへ持ち帰ったのがきっかけで広く食べられるようになったといわれています。

日本へは1579年にポルトガル人が伝え、日本全国に普及したのは明治時代に入ってからです。

とうもろこしには様々な品種があり、品種や産地によっても旬の時期は異なります。一般的にスーパーなどで販売されているとうもろこし「スイートコーン」の旬は6月〜9月中旬です。この頃に収穫され、最も市場に出回るようになります。

とうもろこしに限らず旬を迎えた野菜は旬でない時期のものに比べ栄養素の含有量が多くなる特徴があります。野菜によっては旬の時期ではないものと比較して約2倍の差がでることもあります。

ちなみに旬の野菜は収穫量も多くなるので旬ではない季節と比較して値段も安くなることが多いです。

そもそも旬って?

一般的にいわれる旬とは、野菜や果実が全国的に露地栽培でよく収穫され、味が美味しい時期を指します。露地栽培とは、ハウスなどの施設を使わず屋外の畑で栽培する方法のことです。

とうもろこしの栄養

とうもろこし100gあたりの主な栄養素・成分

三大栄養素とは炭水化物・脂質・たんぱく質を指します。

とうもろこしの可食部100gあたり

  • エネルギー...89kcal

  • 水分...77.1g

  • たんぱく質...3.6g

  • 炭水化物...16.8g

  • 脂質...1.7g

  • 食物繊維...3.0g

です。

糖質(炭水化物から食物繊維を引いた値)は13.8gです。

とうもろこしは炭水化物が豊富で、主成分は糖質であるためカロリーが高くなっています。

とうもろこしの食べ方

とうもろこしは生でも食べられますが、焼く・茹でる・蒸すなど加熱して食べことが多いです。

網やフライパンで丸ごと焼くと香ばしい風味を楽しむことができますし、茹でたり蒸して食べるとみずみずしくパリっとした食感を楽しむことができます。レンジで加熱することも可能です。

また、芯から実を外して炒め物にしたりピラフの具にしても美味しく食べられます。コーンスープなどの汁物にすることも多いです。

さらに、とうもろこしは粉末状にしてコーンフラワーやコーングリッツ、コーンミールとして使われることもあります。とうもろこし粉はトルティーヤやコーンブレッドの原料として使われることが多いです。