てんさい糖はどのように保存すれば良いのか、いつまで食べられるのか判断に困ったことがある方も多いのではないでしょうか。本記事ではてんさい糖の保存方法などを詳しく解説します。
てんさい糖などの砂糖は、正しく保存しないと傷んでしまったり固まってしまうことがあります。てんさい糖を保存する際は下記のポイントに注意しましょう。
てんさい糖などの砂糖類は湿度(多湿)や光に弱い性質を持ちます。そのため保存時はこの2点に注意することが日持ちさせるコツとなります。
特に湿度が高くなる5月や6月は要注意です。水分を吸水してしまうと固まってしまったり傷んでしまいます。
また、直射日光に当たっていると温度が上がり、糖が固まってしまうことがあります。太陽光に当たることでも傷みが進んでしまいますので、常温保存する場合は必ず風通しが良い冷暗所で保存しましょう。
野菜や果物は常温保存よりも冷蔵保存や冷凍保存のほうが日持ちすることがありますが、砂糖には当てはまりません。
「開封後は冷蔵庫や冷凍庫に入れたほうが良いのではないか」と思う方も多いと思いますが、冷蔵庫は湿度が高いため結露が発生して湿気を含んでしまうことがあります。湿気を含んでしまうと糖が固まってしまいます。冷凍庫も解凍する際に温度差で結露ができてしまい、水分が入り込み痛む原因となります。
また、冷蔵庫や冷凍庫には様々な食材が入っています。他の食材のニオイが移ってしまうと風味も悪くなってしまうので冷蔵庫や冷凍庫での保存は避けたほうが良いです。
てんさい糖などの砂糖に賞味期限や消費期限の表示の義務はありません(一部例外あり)。食品表示法に基づき、砂糖は長期保存をしても品質の変化が極めて少ないものとして、賞味期限や消費期限の表示が省略可能な品目に定められているのです。
そのため、砂糖はいつまで食べられるのか迷うことがあると思いますが、一般的に精製された白い砂糖は、未開封の場合最長で約2年間保存することができます。一方、天然のてんさい糖やきび砂糖は、その種類によって品質が異なり、保存期間も異なりますが、通常は白い砂糖よりも保存期間が短い傾向にあります。
<消費期限と賞味期限の違い>
消費期限・・・定められた方法で保存した場合において、腐敗などの品質の劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日。開封前の状態で保存すれば、食品衛生上の問題が生じないと認められるもの。そのため、消費期限を過ぎた食品は食べるべきではない。急速に品質が劣化しやすい食品に表示される。
賞味期限・・・定められた方法で保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日。賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることもある。そのため、賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではなく、消費者自身で判断する必要がある。比較的品質が劣化しにくい食品に表示される。
開封前のてんさい糖はそのまましまってしまいがちですが、上述したように湿気に弱いため密閉できる容器に入れて保存するのがおすすめです。
砂糖を入れている袋には空気の逃げ道になるよう袋に小さな穴が開いています。完全密封されていないためそのまま保存しておくと湿度の影響を受けたり、虫がわいてしまうことがあります。
容器に入れたら直射日光が当たる場所や高温多湿な場所を避けて保存します。
開封後も密閉できる容器に入れて保存することが大切です。
開封後のてんさい糖も密閉容器に入れ、風通しがよく湿度の低い場所で保管しましょう。
開封後は調理に使うため、シンクやコンロ周りに置いてしまいがちですが、湿気に弱いためシンク周りに置くのは避けたほうが良いです。また、高温になると溶けてしまうこともあるのでコンロ周りに置くのもNGです。
下記のような特徴があるてんさい糖は腐敗している可能性があるため、残念ですが破棄しましょう。
溶け出している
異臭がする
カビが生えている
てんさい糖は湿気により水分を含んでしまうと溶け出してしまうことがあります。この場合は、傷んでいる可能生が高いです。
また、野菜や果物などが腐敗すると異臭がするのと同じように、砂糖類も腐敗すると酸っぱい臭いがするなど異臭がすることがあります。あきらかに普段とは異なる異臭がする場合は破棄しましょう。
白砂糖は長期保存していると、黄色や薄茶色に変色してしまうことがあります。これは、原料に含まれているわずかなアミノ酸と糖がメイラード反応が起きたためです。メイラード反応により変色してしまっても、味などに変化はないため問題なく使うことができます。
てんさい糖も保存していると白砂糖と同様にメイラード反応が起こり、色が濃くなってくることがあります。てんさい糖の場合も、腐敗しているわけではないので、使用して大丈夫です。
白砂糖を使おうと思ったら固まってしまっていた経験がある方も多いのではないでしょうか。砂糖が固まってしまうのは、湿気を吸収してしまったり、砂糖の表面に水分が付着したことが原因であることがほとんどです。
てんさい糖は白砂糖などと比較すると固まりにくいといわれていますが、シンクやコンロまわりに置いていることなどが原因で固まってしまうこともあります。
固まっている部分があっても腐敗しているわけではないので問題なく食べることができます。ただし、固まってしまった部分をそのまま使うと、計量の際に量が不均等になってしまったり溶けにくくなるなど不便です。
固まってしまった場合は、霧吹きを使ってダマができている部分を霧吹きで軽く湿らせると良いです。または湿らせたキッチンペーパーをダマに当ててほぐす方法もあります。
てんさい糖などの砂糖類は長期保存できるとはいっても、やはり開封後は傷まないうちに使い切ることが大切です。
てんさい糖の大量消費にはジャム作りに使うのがおすすめです。
てんさい糖のGI値は65であり、中GI値食品に分類されます。そのため血糖値が気になる方にもおすすめです。
GIとは、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後の血糖値の上昇度を表す値です。食品の炭水化物を50g摂取した際の血糖値の上昇度合いを、ブドウ糖(グルコース)を100とした場合の相対値で表します。55以下を低GI、56〜69を中GI、70以上を高GIと分類し、GI値が高ければ高いほど血糖値が急上昇します。急激な血糖値の上昇は、体に負担をかけるため、緩やかな上昇が理想的です。
他の砂糖のGI値は、上白糖(白砂糖)は109、三温糖は108、黒砂糖は99です。てんさい糖は、あらゆる砂糖の中でもGI値が低いことがわかります。
てんさい糖は白砂糖やグラニュー糖と同様に、お菓子作りに使うこともできます。てんさい糖を使うことで、優しい甘さに仕上げることができます。
ただし、てんさい糖は焼き色が付きやすいです。そのため、見た目が気になる場合は注意が必要です。また、粒子が大きくマカロンといった繊細なお菓子作りには不向きな場合があります。
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