この記事では、ウイスキーの度数に着目して、他のお酒との度数比較や、飲み方別の度数などについて解説します。
ウイスキーは、大麦、ライ麦、トウモロコシといった穀物を発酵・蒸留し、樽熟成することで造られる蒸留酒の一種です。発祥はスコットランドとアイルランドの2説あるようですが、はっきり決着はついていないようです。
原料によって「モルト・ウイスキー(大麦)」、「グレーン・ウイスキー(穀物全体)」、「コーン・ウイスキー(トウモロコシ)」といった呼び名で分類されており、さらに産地によっても「スコッチ・ウイスキー(スコットランド)」、「アイリッシュ・ウイスキー(アイルランド島)」、「バーボン・ウイスキー(アメリカ・ケンタッキー州バーボン郡)」といった分類がされています。
ウイスキーは、木製の樽で熟成するため、ウッディーな香りとビターな風味が特徴的ですが、原料や熟成に用いる樽によって風味が大きく異なります。香りもスモーキーなものからフルーティーなものがあり、味わいも軽いもの(ライト・ボディ)から重たいもの(フル・ボディ)まで様々です。
飲み方はストレートやロック、ソーダ割りといった飲み方が好まれていますが、ウイスキーを使ったカクテルもあり、「マンハッタン」「オールド・ファッションド」などの有名なカクテルがあります。
欧州連合(EU)がウイスキーの最低度数を40度と定めていることもあり、ウイスキーは基本的に40~43度の製品が多くなっています。イギリスでは43度、アメリカでは40度が標準度数と定められています。
日本製のウイスキーも40~43度の製品が多くなっていますが、トリスハイボールなど37度の製品もありますよ。
ウイスキーは基本的にいくつかの熟成樽のウイスキー原酒をブレンドして瓶詰めする「ブレンデッド・ウイスキー」が一般的ですが、1つの樽のウイスキー原酒だけを瓶詰めした「シングルカスク」と呼ばれるウイスキーで、水を加えて度数を調整していないものは50~60度と高い度数となっています。
他の海外産の蒸留酒の度数は、ブランデー:37~50度、焼酎:20~25度、ウォッカ:40度前後、ジン:40~50度、ラム酒:40~50度、テキーラ:35~55度となっており、基本的に40度前後と、ウイスキーと同程度のアルコール度数となっています。
近年、0.5度の微アルコールの製品など、様々な種類の製品が流通しているビールは、ほとんどの製品が5度前後のアルコール度数と、お酒の中では低い方の部類となっています。ビールは喉越しを楽しむためにアルコール度数が抑えられた製品が多くなっています。
ワインは素材によって様々な度数の製品がありますが、赤ワインは11~15度程度、白ワインは9~14度程度と、お酒の中では真ん中くらいの度数です。
ただし、甘口のフルーツワインなどは5度前後の製品が多く、じっくりと熟成された赤ワインでは16度以上の製品もあります。
日本酒も製品によって様々ですが、平均的な度数は15度とされています。5~10度の飲みやすいスパークリング日本酒もあれば、20度以上のアルコールの強い刺激を感じるような日本酒もあります。
なお、日本酒の度数は「22度未満」と法律で定められています。22度以上の日本酒もありますが、酒税法の分類では「リキュール」となります。
テキーラと同じ蒸留酒である焼酎は、20度や25度で売られている銘柄が多くなっています。蒸留酒の中では低めの度数で、飲みやすい蒸留酒としても知られています。
焼酎の中でも、甲類焼酎はウォッカとよく似たすっきりとした味わいなので、テキーラをはじめとしたスピリッツの度数が高く感じる方は焼酎から挑戦してみるのもおすすめです。
テキーラの飲み方を度数の高い方から順番に紹介します。
ウイスキーの持つ香りや味わいをじっくりと堪能できるのがストレートです。チェイサーとして水を用意し、ウイスキーと交互に飲むことでアルコールによる喉や消化器への負担を和らげ、口の中に残るウイスキーの余韻を楽しむことができるとされています。
また、度数が高いウイスキーは0度以下でも凍らないため、冷凍庫で保存することで、とろとろとした舌触りになった状態を楽しむ「パーシャルショット」という飲み方もできますよ。
ストレートで飲むのはちょっときつい、抵抗があるという方にお勧めなのがロックでの飲み方です。時間が経って氷が溶け出すことでまろやかな味わいになり、飲みやすくなりますよ。グラスに氷が当たるカランカランという涼しい音も楽しめます。
ウイスキーはホットで飲むのもおすすめで、ウイスキーそのものを電子レンジで少し温めるか、お湯を注いでみてください。温まるとウイスキーの香りが強まりますが、アルコールの香りも強くなるので要注意です。お好みでレモンピールやシナモンを加えるのもおすすめです。
ウイスキーの味わいをそのままに度数を和らげて飲めるのが水割りです。水は硬水だと苦味が立ってしまうため、軟水が良いとされており、量はウイスキーの2倍から2.5倍が目安とされています。ウイスキーを食事と合わせる飲み方としてもおすすめですよ。
ちなみに、ウイスキー:水を1:1で割る「トワイスアップ」と呼ばれる飲み方はウイスキーの品評会でも用いられる飲み方で、ウイスキーの味や香りがわかりやすい度数と言われています。ウイスキーの香りを楽しむため、水は常温が良いとされています。
ウイスキーをさっぱりと楽しみたい方におすすめです。様々な食事に合うので食中酒としてぴったりですよ。ただし、割材に味や風味がない分、アルコール感がやや強いので、アルコールの味が苦手という方はウイスキーの分量を減らしたり、柑橘類を絞ったりしてみると飲みやすくなります。
★割合は、ウイスキー:炭酸水=1:3または4
一番飲みやすいのが、ウイスキーをコーラやジンジャーエールなどのジュースなどで割る飲み方でしょう。ごくごくと飲めてしまうような飲みやすさになりますが、ウイスキーベースのため意外と度数が高く、割材のジュース等の糖分を取りすぎてしまうので飲みすぎには要注意です。
ウイスキーの定番カクテルを、度数別に分類してみます。カクテルを飲む際に参考にしてみてください。
ハイボール(ウイスキー+炭酸水)
コーラハイボール(コークハイ)(ウイスキー+コーラ)
ジンジャーハイボール(ジンジャーハイ)(ウイスキー+ジンジャーエール)
アイリッシュ・コーヒー(ウイスキー+コーヒー+生クリーム)
フレンチ95(テキーラ+シャンパン+レモンジュース)
ウイスキー・サワー(ウイスキー+レモンジュース)
ウイスキー・サイドカー(ウイスキー+ホワイト・キュラソー+レモンジュース)
ミント・ジュレップ(ウイスキー+炭酸水+ミントの葉)
マンハッタン(ウイスキー+スイート・ベルモット+アンゴスチュラ・ビターズ)
オールド・ファッションド(ウイスキー+アンゴスチュラ・ビターズ)
ゴッド・ファーザー(ウイスキー+アマレット)
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