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卵白を使ったジンベースのカクテル9選。材料と作り方を解説

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卵白を使ったジンベースのカクテル9選。材料と作り方を解説

この記事では、ドライなテイストのジンと卵白を使ったふわふわと柔らかい口当たりのカクテルを紹介します。

ジンについて

ジンってどんなお酒?

ジンは、「飲む香水」とも呼ばれる、ヨーロッパ生まれの蒸留酒(スピリッツ)の一種です。蒸留酒はアルコール度数が高く、火をつければ燃えることから、「火酒(かしゅ)」と呼ばれることもあります。
 
ジュニパーベリーを始めとしたスパイスやハーブ、フルーツなどの「ボタニカル」による香りづけが特徴的で、スパイシーで爽やかな独特の香りを持つ、切れ味のあるクリアな味わいが特徴的です。製造しているメーカーで香り付けに使用している原料が異なるので、製品ごとに違った味わいが楽しめます。
 
また、ジンには様々な種類がありますが、現在「ジン」と言えば、ほとんどの場合イギリス生まれの「ドライジン」を指します。定番の「ドライジン」以外には、まろやかな甘みを特徴としたオランダ産の「ジュネヴァ」、バランスの良い風味のドイツ産の「シュタインヘーガー」、甘めのドライジンともいえるイギリス産の「オールドトムジン」があります。また、生産されている地方によって風味の異なる「クラフトジン」が近年人気を博しています。
 
製品は40~50度のアルコール度数で売られている製品が多くなっていますが、飲む人の好みに合わせて37度前後、50度以上のジンも販売されています。ちなみに、EU(欧州連合)ではジンのアルコール度数は「37.5度以上」と定義づけられています。

スピリッツとは

蒸留酒は高温で熱して造る「火の酒」であり、火の酒は人間の魂にはたらきかけ、肉体を目覚めさせ、また活力を与えることから、蒸留酒はスピリッツ(spirits)と呼ばれるようになったようです。
 
ジン以外にもブランデー、ウイスキー、焼酎、ウォッカ、ラム、テキーラも蒸留酒であり、広い意味ではこれら全て「スピリッツ」と呼べますが、日本において「スピリッツ」とはウォッカ、ジン、ラム、テキーラを指すことが多く、この4種類のお酒は「世界4大スピリッツ」とも呼ばれています。
 
日本における狭い意味での「スピリッツ(ウォッカ、ジン、ラム、テキーラ)」という呼称は、1953年に制定された酒税法における分類によって形作られたようです
1953年当時、蒸留酒のうち、既に日本である程度の知名度があった「ブランデー」、「ウイスキー」、「焼酎」は個別の分類とし、それ以外(ウォッカ、ジン、ラム、テキーラ等)が「スピリッツ」に分類されました。
ちなみに、日本の酒税法における分類としての「スピリッツ」は、やや複雑な定義にはなりますが、「焼酎、ウイスキー、ブランデー、原料用アルコール以外の蒸留酒類で、エキス分が2度(2%)未満のもの」とされています。
 
なお、海外では蒸留酒は専ら「liquor(リカー)」と呼ばれています。

カクテルとは

混合酒を指す

「カクテル(cocktail)」とは、ウイスキー、ウォッカなどのアルコール度数の高いお酒をベースにして、ジュースや果汁、リキュール、薬味などを加えた混合酒のことです。

ロングとショートの違い

ロングとショートには度数やグラスの大きさ、氷の有無など様々な違いがあります。

ショートカクテル

「ショートカクテル」は、脚の長い逆三角形の「カクテルグラス」などが使われるカクテルで、グラスに氷が入っていないので時間が経つとぬるくなってしまい、風味が劣ってしまうため、早めに飲むのが良いとされているカクテルです。
 
ショートカクテルの多くはウォッカやジンなどのスピリッツをベースにリキュールや果実・卵・香辛料をミックスして作られるカクテルで、量は少なめで、アルコール度数が高めなのも特徴です。
 
飲み切る時間の目安としてはお酒の温度が変わるまでの15分とされており、バーでは「ショートカクテルは3口で飲め」という教訓もあります。

ロングカクテル

一方、「ロングカクテル」は大きめのグラスに氷が入っているカクテルで、居酒屋などでもよく見かけるカクテルが多いです。氷が入っているのでショートカクテルよりも長く楽しむことができますが、時間が経つと氷で味が薄まってしまいます。
 
ロングカクテルもジンやウォッカなどのスピリッツをベースにトニックウォーターや炭酸水、柑橘類、ジュースなどをミックスして作られるカクテルで、アルコール度数は低めなのも特徴です。
 
飲み切る時間の目安としては30分とされており、それ以上時間が経つと氷が解けて風味が変わってしまうでしょう。

卵白がカクテルに使われる理由

カクテルに卵白を使うことでマイルドな口当たりとなり、飲みやすくなるので、お酒が苦手という方でも美味しく飲めるようになります。特に度数のカクテルではその効果が実感できるでしょう。また、卵白が泡立った見た目はふわふわとしていてかわいらしくもあります。

ただし、卵白をカクテルに使う場合、シェーカーで混ざりにくいため、自宅で作る方は強めにシェークする必要があるので要注意です。

ジンと卵白を使ったカクテル

グリーン・フィズ

輝くようなグリーン色のカクテル「グリーン・フィズ」は、ドライで辛口なジンの風味を卵白がやわらげ、ミントとレモンジュースの爽快感も感じられる、すっきりとした味わいのカクテルです。

材料

  • ドライジン …45ml

  • レモンジュース…15ml

  • 砂糖…1tsp(小さじ1)

  • ミント・リキュール(グリーン)…1tsp(小さじ1)

  • 卵白…1個分

  • 氷…適量

  • ソーダ…適量

作り方

  1. ソーダ以外の材料をシェイクする(卵白が入っているので強めに)
  2. シェイクした材料をタンブラーに注ぐ
  3. 氷を入れ、ソーダを注ぎ、軽くステアする

シルバー・フィズ

シルバー・フィズ」は、レモンジュースの酸っぱさとアルコール感が卵白のふわふわとした舌触りでまろやかになっている、飲みやすいジン・フィズといったテイストのカクテルです。

材料

  • ドライジン …45ml

  • レモンジュース…20ml

  • 砂糖…2tsp(小さじ2)

  • 卵白…1個分

  • 氷…適量

  • ソーダ…適量

作り方

  1. ソーダ以外の材料をシェイクする(卵白が入っているので強めに)
  2. シェイクした材料をタンブラーに注ぐ
  3. 氷を入れ、ソーダを注ぎ、軽くステアする

イーグルス・ドリーム

パルフェ・タムールの紫色が特徴的なカクテル「イーグルス・ドリーム」は、ドライなジンのテイストとレモンジュースの酸味がありながら、すみれの花の香りと卵白のまろやかなテイストもあり、とても飲みやすいカクテルです。

材料

  • ドライジン …40ml

  • ヴァイオレット・リキュール(パルフェ・タムール) …20ml

  • レモンジュース …15ml

  • 卵白 …1個分

  • シュガー・シロップ …1tsp(小さじ1)

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れて強めにシェイクする
  3. 大型のカクテル・グラスに注ぐ

クローバー・クラブ

クローバー・クラブ」は、日本で人気のジンベースカクテル「ピンク・レディ」に似たレシピのカクテルですが、世界ではこちらが人気です。控えめな甘さとまろやかさで飲みやすいカクテルです。

材料

  • ドライジン...45ml

  • ライムジュースまたはレモンジュース...15ml

  • グレナデン・シロップ...15ml

  • 卵白...卵1つ分

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れて強めにシェイクする
  3. グラスに注ぐ

ピンク・レディ

ピンク・レディ」は、1912年に大ヒットした同名の舞台から名付けられたカクテルで、その名の通りかわいらしいピンク色が特徴的です。甘めのカクテルが好きな人におすすめで、シェイクした卵白の独特の味わいがグレナデンシロップをより甘く感じさせます。牛乳を入れるとよりクリーミーな味わいになります。

材料

  • ドライジン …40ml

  • グレナデンシロップ …5ml

  • レモンジュース…10ml

  • 卵の白身 …1/2個

  • 牛乳(お好みで)…1tsp(小さじ1)

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れて、シェイクする(白身が入っているため、強く長めに)
  3. シャンパングラス(ソーサー型)に注ぐ

グレナデンシロップをブルーキュラソーに変えると、「ブルー・レディ」というカクテルに変わります。

ブロンクス・シルバー

ブロンクス・シルバー」は、人気のカクテル「ブロンクス」に卵白を加えたアレンジレシピで、ドライなテイストのジンとドライベルモットをオレンジジュースのフルーティーさと卵白まろやかさが包んでいる、バランスの良いテイストのカクテルです。

材料

  • ドライジン...30ml

  • ドライベルモット...10ml

  • スイートベルモット...10ml

  • オレンジジュース...10ml

  • 卵白...卵1つ分

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れてシェイクする(白身が入っているため、強く長めに)
  3. カクテル・グラスに注ぐ

ホワイト・ローズ

ホワイト・ローズ」は、華やかな香りとやわらかい口当たりが特徴的な、白いバラの花言葉である「純潔」「尊敬」を思わせるようなカクテルです。

材料

  • ドライジン …40ml

  • マラスキーノ…15ml

  • オレンジジュース…1tsp(小さじ1)

  • レモンジュース…1tsp(小さじ1)

  • 卵白…1/2個

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷をシェーカーに入れて、卵白がよく混ざるように強くシェイクする
  3. ソーサー型のシャンパン・グラスに注ぐ

ミリオン・ダラー

ミリオン・ダラー」は、「百万ドル」を意味する名前のカクテルで、以前はシャンパンをベースに作られていたカクテルです。フルーティーでまろやかな口当たりで人気のカクテルです。

材料

  • ドライジン …40ml

  • スイート・ベルモット…10ml

  • パイナップルジュース…15ml

  • レモンジュース…10ml

  • グレナデン・シロップ…1tsp(小さじ1)

  • 卵白…1個分

  • パイナップル・スライス…1枚

作り方

  1. パイナップル・スライス以外の材料をシェイクする(卵白があるので強めに)
  2. シェイクした材料をシャンパン・グラスに注ぐ
  3. パイナップル・スライスをデコレーションする

カフェ・ド・パリ

カフェ・ド・パリ」は、アニゼットの甘くさっぱりとした味わいが楽しめるカクテルです。卵白とフレッシュ・クリームの舌触りがよく、度数は高いですが、飲みやすいカクテルです。泡立った見た目も美しいですよ。

材料

  • ドライジン…45ml

  • アニゼット…1tsp(小さじ1)

  • フレッシュ・クリーム…1tsp(小さじ1)

  • 卵白…1個分

作り方

  1. 材料をシェーカーに入れる
  2. 氷を入れて強めにシェイクする
  3. ソーサー型シャンパン・グラスに注ぐ

ジンベースの定番カクテル

香り豊かですっきりとしたテイストのカクテルが多いですよ。

ジン・トニック

トニックウォーターは炭酸水に柑橘類の皮から抽出されたエキスや糖分を加えたもので、ジンと割ることで「ジン・トニック」となります。炭酸水で割るよりも味や香りがあるので、アルコールが苦手だけどさわやかにお酒を楽しみたい方におすすめです。お好みでレモンやライムなどを絞ると更にさわやかさが増しますよ。

材料

  • ドライジン …45ml

  • トニックウォーター...適量(120ml)

作り方

  1. 氷を入れたグラスに材料を入れ、軽くステアする(かき混ぜる)

オレンジ・ブロッサム

ジンをオレンジジュースと割れば、「オレンジ・ブロッサム」というカクテルになります。甘くフルーティーな味わいでとても飲みやすいですよ。海外の結婚式での食前酒として飲まれることも多く、縁起の良いお酒とされています。

材料

  • ドライジン …45ml

  • オレンジジュース...適量(90~120ml)

作り方

  1. 氷を入れたグラスに材料を入れ、軽くステアする(かき混ぜる)

ちなみに、オレンジ・ブロッサムのアレンジカクテルには、一部を炭酸水に変えた「オレンジ・フィズ」というカクテル、アンゴスチュラビターズというリキュールを1dash(1振り、5~6滴)加えた「ゴールデン・スクリュー」というカクテルがあります。

ジン・バック

ジン・バック」はジンベースの有名カクテルの1つで、すっきりとした味わいで人気のあるカクテルです。ジンジャーエールは甘口と辛口がありますが、どちらで割っても違った美味しさがあります。ライムがなくても十分美味しいですよ。

材料

  • ドライジン…45ml

  • ジンジャーエール...適量(120ml)

  • ライム・ジュース...10ml

作り方

  1. 氷を入れたグラスに材料を入れ、軽くステアする(かき混ぜる)

ネグローニ

ネグローニ」は、ジンべースのカクテルではトップレベルの人気カクテルです。食前・食後どちらにもおすすめで、スパイシーですっきりとした味わいです。名前はイタリア人の貴族ネグローニ伯爵がフィレンツェにあるレストランで愛飲していたことに由来しています。

材料

  • ドライジン …30ml

  • カンパリ …30ml

  • スイート・ベルモット …30ml

  • スライス・オレンジ...1枚

作り方

  1. オールド・ファッションド・グラスに氷を2~3個入れる
  2. ドライジン、カンパリ、スイート・ベルモットの順番にグラスに注ぐ
  3. 軽くステアする
  4. スライス・オレンジを飾る

マティーニ

ジン+ドライ・ベルモットで作る「マティーニ」は、別名「カクテルの王様」とも称される、世界中で人気のカクテルです。アルコール度数が高く、強いアルコールの刺激があり甘みも少ないので、甘くない辛口のお酒が飲みたい時に向いています。好きなフルーツを絞って爽やかに嗜むのも人気です。

材料

  • ドライジン …45ml

  • ドライベルモット …15ml

  • オリーブ …1個

作り方

  1. ジン、ベルモットをミキシンググラスに入れ、続いて氷を入れる
  2. バースプーンでステアする
  3. ストレーナーをかぶせてカクテル・グラスに注ぐ
  4. カクテル・ピンを刺したオリーブをカクテルに入れる

割合を4:1に変えると「ドライ・マティーニ」という呼び名になり、ペパーミント・リキュールを1tsp(小さじ1)加えると、緑が鮮やかなカクテル「クリスマス・マティーニ」になります。キャンディーなどを飾ればクリスマスのパーティーにもピッタリですよ。マティーニから派生したレシピは他にもたくさんあります。

【参考】カクテルの専門用語

カクテルを作る際、レシピに登場する専門用語を紹介します。

グラス

オールド・ファッションド・グラス

容量180~300ml。「ロックグラス」という名称の方が一般的で、主にオンザロックススタイルの強めのカクテルに用いられます。口径が広く、大きな氷がそのまま入るため、ロック向きとされています。

カクテル・グラス

容量90mlが標準。ドラマや映画によく登場する、脚の長い逆三角形のグラスで、主にショートカクテル用です。逆三角形の部分(ボウル)が鋭角なほど強いカクテルに合います。ちなみに、グラスの形には理由があり、長い脚の部分「ステム」を持つことでカクテルの温度が上昇するのを防ぐことができます。

ゴブレット・グラス

容量300ml程度。グラスの脚が短く安定感のある形状で、グラスのフチにカットフルーツを飾るようなトロピカル系のカクテルでよく使われています。

コリンズ・グラス

容量300~360ml。トールグラスとも呼ばれます。細長い形状が特徴的で、炭酸が抜けにくいことから発泡性のカクテルに向いています。背の高いものは、材料のグラデーションを楽しむおしゃれなカクテルにも使われます。

サワー・グラス

容量120mlが標準。主に柑橘類を使ったサワースタイルのロングカクテルに用いられます。日本では脚付きのものがほとんどですが、外国では平底のタイプも用いられています。

シェリー・グラス

容量60~75ml。スペイン産ワインの「シェリー酒」を飲むために作られたグラスで、ストレートにもカクテルにも応用ができる用途の広いグラスです。

シャンパン・グラス

飲み口が大きく背の低い「ソーサータイプ」と、飲み口が小さく背の高い「フルートタイプ」があります。ソーサータイプは泡立っているカクテルやクリームを浮かべるカクテルに、フルートタイプは発泡性のカクテルに向いています。

タンブラー

10オンス(300ml)が標準。用途は多様で、カクテルでは、氷をたくさん入れるロングカクテルでよく使用されます。二重構造で保冷力が長持ちするタンブラーもありますよ。

リキュール・グラス

容量30~45mlと小さめです。本来はストレート用ですが、見た目の美しいプースカフェスタイルのカクテル(食後に飲むカクテル)に使われることがあります。

ワイン・グラス

ワインの色・香り・味を余さず楽しむためのグラスです。赤ワインは大ぶりのもの、白ワインは小ぶりのものが適しています。カクテルでも時々使われることのあるグラスです。

道具

カクテル・ピン

カクテルの中に沈めるフルーツに刺したり、花やフルーツをカットして作る「ガーニッシュ」を飾る際に使用するピンです。

シェーカー

その名の通り、シェイクする際に使用する器具で、トップ(蓋)、ストレーナー、ボディの3つのパーツに分かれています。ボディの中に材料と氷を入れ、ストレーナーとトップを被せて、強く振って中身をかき混ぜて使います。

また、ボディとティンの2パーツからなるボストンシェーカーも存在し、より激しいシェイクをする事が出来ます。主に、卵白やクリーム系、フルーツなどの材料を扱う場合に使用します。
シェーカーの形にもいくつか種類があり、一般的な「スタンダード型」、細長い「バロン型」があり、ボストンシェーカーにはティンがスケルトンになっているおしゃれなものもあります。

ストレーナー

シェーカーの部品ではないストレーナー単体は、へら型のステンレス板に、らせん状のワイヤーを取り付けた道具です。ミキシンググラスやボストンシェーカーと一緒に使用される事が多く、氷を取り除き液体のみを注ぐ事が出来ます。

バースプーン

長い棒状のスプーンで、中央の棒部分はらせん状にねじれているので、スムーズに液体を回転させ材料をかき混ぜる事が出来ます。また、スプーンの反対部分は様々な形があり、フォーク、重し、氷よけなどになっています。

ブレンダー(ミキサー)

一般でいうミキサーのこと。シェーカーでは混ざらないカクテルを作る際に使用されます。カクテルの用語で「ミキサー」とは「割り材」、すなわち、水、炭酸水、トニックウォーター、ジンジャーエール、コーラ、オレンジジュース、トマトジュースなど、割るために用いる飲料の総称を指します。

ミキシング・グラス

かき混ぜる「ステア」の技法の際に使用するグラスです。主に円柱型の大型のグラスの形状で注ぎ口が付いており、内側はバースプーンが回転しやすいように丸くなっています。

技法

シェイク

「シェイク」の技法は、シェーカーの中に氷と材料を入れ蓋をし、強く振って中身を混ぜ、グラスに液体を注ぐ技法です。混ざりにくい材料を混ぜる際や、アルコール度数の高いカクテルベースやリキュールの角を取り、飲みやすくするために用いられます。

ステア

「ステア」の技法は、混ざりやすい材料を、氷を入れたミキシング・グラスに注ぎ、バー・スプーンなどで手早くかき混ぜる技法で、素材の味わいや香りを活かす際に用いられる技法です。

ブレンド

「ブレンド」の技法は、ブレンダー(ミキサー)を使用して、機械の強い力によって材料を混ぜ合わせる技法。

主に、フレッシュフルーツを混ぜ合わせる際や、氷と材料を混ぜ合わせてフローズンカクテルを作る際に使用されます。

ビルド

「ビルド」の技法は、シェーカーやミキシンググラスなどを使用せずに、グラスの中に直接材料や氷を入れかき混ぜて完成させる技法です。
水割りやソーダ割り、ロングカクテルで主に使用されます。

スノースタイル

「スノースタイル」は、グラスのフチをレモン汁で濡らし、食塩や砂糖を付着させるデコレーション技法です。なお、スノースタイルという呼称は和製英語で、英語では、「rimmed with salt」、「rimmed with sugar」といいます。

コーラルスタイル

「コーラルスタイル」は、グラスのフチをシロップやリキュールで濡らし、塩や砂糖を付着させるデコレーション技法です。グラスのフチに幅広くデコレーションするのが特徴です。

単位

tsp(ティースプーン)

バースプーンのスプーンすりきり1杯分の量で、小さじ1杯と同量の約5mlです。

dash(ダッシュ)

ボトルを逆さにし、1振りで落ちてきた液体の量で、およそ5~6滴とされ、約1mlです。

oz(オンス)

1オンス=約30mlです。アメリカとイギリスで量が微妙に異なり、米ガロン法では1/16パイント(約29.57ml)、英ガロン法では1/20パイント(約28.41ml)です。