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黒い斑点があるオクラは食べられる?原因と対処法を解説

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黒い斑点があるオクラは食べられる?原因と対処法を解説

オクラに黒い斑点ができていて食べられるのかどうか判断に迷ったことがある方も多いのではないでしょうか。本記事ではオクラに黒い斑点ができる理由や、食べられるのかどうか詳しく解説します。

オクラにできる黒い斑点の正体

オクラの表面に黒い斑点ができる原因は下記の通りです。

酸化

オクラの表面に黒い斑点ができる理由には、まず酸化があげられます。

オクラは流通の過程で表面に傷がついてしまい、時間が経過するにつれてオクラに含まれている鉄分が空気中の酸素に触れて酸化が起こり、黒い斑点ができたり一部が変色してしまうことが多いです。これは、鉄が錆びてしまうのと同じ現象で、茶色っぽく変色することもあります。

黒斑病

生育中に病気に感染してしまったことが原因で黒い斑点ができてしまうこともあります。オクラに黒い斑点ができてしまう病気には「黒斑病」があります。

黒斑病は、糸状菌(カビ)によって発症する病気です。

オクラの黒斑病は収穫後に発症することが多いため、収穫の時点では気づかずに出荷されていることがほとんどです。流通の過程や購入後に発症し、発症後はオクラの表面に小さな黒い斑点ができはじめ、時間の経過とともに斑点がくっついて大きくなっていきます。

黒カビ

オクラには黒カビが生えてしまうこともあります。黒カビが生えてしまうとオクラの表面に黒い斑点ができていたり、斑点が密集して黒く変色しているように見えます。

黒カビは普段ホコリなどと一緒に舞っていて栄養源となるものを見つけると一気に増えていきます。特にオクラの表面には細かい産毛が生えており、産毛の間に水分が溜まってカビが生えてしまうことがよくあります。

ちなみに、黒カビだけではなく白カビが生えることもできます。白カビも黒カビと同じようにホコリなどと一緒に舞っていて、条件が揃った環境で一気に増えてしまいます。白カビが生えている場合は、白いふわふわとしたホコリのようなものがつきます。

黒い斑点ができたオクラは食べられる?

オクラに黒い斑点ができる理由はおわかりいただけたかと思います。続いて、黒い斑点ができたオクラは食べられるのかどうか解説します。

酸化による黒い斑点は食べられる

酸化によって、表面に黒い斑点ができているオクラは、異臭がするなど腐敗のサインが見られなければ食べても問題ありません。

ただし、鮮度が落ちている状態です。食感や風味が新鮮なオクラよりも劣っていることがあります。また、そのままにしておくと腐敗していってしまいますので、早めに食べきりましょう。

食べられるとはいっても見た目が悪いのが気になる方も多いかと思います。見た目の悪さが気になる場合は、変色している部分をカットして調理をして食べると良いです。

黒斑病のオクラも食べられるが心配なら破棄

黒斑病にかかって黒い斑点ができているオクラも食べることができます。黒斑病の病原菌は糸状菌(カビ)なのだから、食べると危険なのではと心配になる方も多いと思いますが、黒斑病は野菜がかかる病気であり人体に影響はないといわれています。

ただし、上述したように黒い斑点=黒斑病とはかぎりません。黒カビが生えていることもありますので、小さなお子様や高齢者の方が食べる場合や、心配な方は破棄するのが無難です。

黒カビは破棄

黒カビが生えているオクラは残念ながら食べることはできません。

一部だけであればカビが生えている部分を取り除けば問題ないように思えますが、見えない部分にカビが侵食していることもあります。カビはカビ毒を発生させ、下痢や嘔吐などの症状が出ることもあります。カビ毒は加熱すれば大丈夫ということはないので、カビが生えてしまっている場合は破棄しましょう。

出典:かびとかび毒についての基礎的な情報(農林水産省)

黒い斑点ができたオクラの対処法

上記で紹介したように黒カビでなければ、黒い斑点ができていても食べることができます。酸化や黒斑病によって黒い斑点ができてしまったオクラの対処法を紹介します。

一度変色したオクラの色は戻らない

一度斑点ができてしまったオクラを元の状態に戻すことは、残念ながらできません。

オクラを購入する際は、できるだけ状態の良いものを選び、正しく保存してオクラに黒い斑点ができてしまうことを防ぐことが大切です。

上述したように黒班病は収穫後に流通の過程などで発症してしまうことが多いので、黒斑病に感染しているオクラを購入してしまった場合は、購入した店舗に確認してみると良いでしょう。店舗によっては返金や交換の対応をしてくれることがあります。

オクラを家庭菜園で育てる場合は、黒斑病などの病気にかからないようしっかりと対策をしておくことが大切です。

気になる場合はカット

酸化が原因で黒い斑点ができている場合など、腐敗だけが黒い斑点ができる原因ではありません。異臭がするなど腐敗のサインが見られない場合は食べても問題ありませんが、そうはいっても見た目は悪くなってしまいます。

そのまま食べても大丈夫ですが、見た目の悪さが気になる場合は黒い斑点ができている部分をカットして食べると良いでしょう。

黒カビとの見分け方は?

オクラにできる黒い斑点=黒カビではないものの、黒カビが発生する可能性も0ではありません。

黒カビによる斑点の場合は、斑点の周りが溶け出している、ふわふわとしたものがついているカビ臭がすることもあります。さらに一部が溶けていたり茶色い汁が出るなどの腐敗のサインが見られる場合もあります。

酸化など腐敗以外が原因で黒い斑点ができているのか、黒カビが生えているのか判断が難しい場合は、念の為破棄するのが無難です。

腐敗したオクラの特徴

オクラに黒い斑点ができているからといって腐敗しているとは限りませんが、下記のような特徴がある場合は腐敗しているので破棄しましょう。

見た目

腐ったオクラの見た目の特徴は下記の通りです。

  • 溶け出している

  • 茶色い液体が出ている

見るからに溶け出している部分があったり茶色っぽい液体が出てきてしまっているようであれば腐敗している可能性が高いです。表面だけではなく中身まで全体的に黒や茶色く変色している場合も腐敗が進んでいる状態なので破棄してください。

臭い・味

腐ったオクラの臭いや味の特徴は下記の通りです。

  • 酸っぱい匂い・味

  • 生ゴミ臭

  • カビ臭い

酸っぱい臭いや味がする場合や、生ゴミのような臭いがする場合は腐敗している可能性が高いです。

オクラに限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり酸っぱい味がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」とよばれます。あきらかにいつもとは異なる酸っぱい味や生ゴミのような異臭がする場合は食べずに破棄するようにしましょう。

また、カビが生えていないように見えてもカビ臭さを感じる場合は見えない部分にカビの胞子が入り込んでいる可能性があります。カビには様々な種類があり、墨汁のような臭いを感じさせる「2-メチルイソボルネオール」や土臭さや泥臭さを感じさせる「ジェオスミン」といった代表的な悪臭を放つ種類がいます。また、カビ自体は臭いを感じさせる成分を出さない種類もいますが、カビ自体が臭いを出さなくてもカビの餌になる物質がカビの作用によって変化することで発生する臭いなどで、人に「カビ臭い」と感じさせます。心配な方は破棄するのが無難です。

触感

腐ったオクラの触感の特徴は下記の通りです。

  • ぶにょぶにょしていて柔らかい

  • 表面にぬめりがある

オクラは乾燥などが原因で水分が抜けるとしなしなになってしまうことがあります。水分が抜けてしなしなになっているだけであれば腐敗しているわけではありませんが、完全に水分が抜けている状態や触っただけで指の跡が残るぐらい柔らかくなってしまっている場合は腐敗しています。

また、オクラは元々ぬめりがある野菜ですが、カットしてもいないのに表面にまでぬめりが出てしまっている場合は腐敗しているので破棄しましょう。

オクラの正しい保存方法

流通の過程でついてしまった傷が酸化し黒く変色してしまうことは防ぐことができませんが、購入したオクラが酸化や黒カビが生えてしまうことによって黒く変色してしまうのは正しく保存することで防ぐことができます。

正しく保存することは、黒く変色するのを防ぐことができるだけではなく、鮮度を保ちより長く美味しく食べることに繋がります。購入をしたら、正しい保存方法で保存しましょう。

冷蔵保存

オクラは高い温度に弱いため常温保存はおすすめしません。すぐに食べる場合は冷蔵で保存しましょう。ただしオクラは傷みやすいため、冷蔵で保存した場合はできるだけ早く食べるようにしましょう。

生のまま丸ごと(3〜4日)

オクラが乾燥しないようにキッチンペーパーに包んでポリ袋に入れてから冷蔵方法する

オクラを生のまま丸ごと冷蔵保存する場合は、オクラが乾燥しないように、数本まとめてキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて野菜室で保存します。

板ずりをして産毛を取ってから保存したほうが、料理する時にすぐ使えて便利です。

なお生のまま丸ごと冷蔵庫で保存する場合は、3〜4日程度しか日持ちしませんのですぐに使い切る必要があります。

瓶に水(1週間)

オクラのヘタの部分を水につけて冷蔵方法すると鮮度をキープしやすい

水に浸けて保存すると、オクラの乾燥を防ぎながら保存することができます。

ビンに少量の水(オクラの先が浸かるくらい)を入れ、産毛を取ったオクラを下向き(ヘタの部分が下になるように)入れます。ビニールもしくはラップをかけ輪ゴムで止め、冷蔵室で保存します。

この方法で冷蔵保存した場合、1週間ほど日持ちします。保存中は2日に1回ほど水を入れ替えます。ですがなるべく早めに食べ切ることを推奨します。

冷凍保存

実はオクラは冷凍保存するのが◎。保存期間が1ヶ月と長くなるだけでなく、冷蔵しても食感と味が生のオクラとそこまで変わらないので、美味しく食べることができます。

冷凍保存には直接冷凍する(ダイレクトフリージング)と、茹でてから冷凍する(ブランチング)の2つの方法があります。家庭用冷凍庫では急速凍結(瞬間冷凍)ができないため、直接冷凍すると、味や食感が悪くなり、変色もします。茹でることでそれらを防ぐことができます。ただし茹でることでオクラに含まれる水溶性成分が流出するというデメリットもあります。茹でる場合はさっと固めに茹でるのがポイントです。

生のまま丸ごと(1ヶ月)

オクラを生のまままるごと冷凍保存する

下処理をして産毛を取り除きます。その後水洗いをして、水けを拭いてから冷凍用チャック付きビニール袋に入れて冷凍します。オクラが重ならないように一列に並べて保存すると、使いたい分だけ取り出せるので便利です。

生のまま丸ごと冷凍したオクラは、自然解凍もしくは電子レンジを使って解凍します。1〜2分ほど室温で解凍すれば、包丁で簡単に切ることができます。オクラは半解凍状態だとヌメリが出にくいため、ベタつくことなく包丁で切ることができます。解凍しカットしたオクラは加熱料理に使用しましょう。

茹でて丸ごと(1ヶ月)

オクラをさっと茹でてから冷凍用保存袋に入れて冷凍する

下処理をしてかためにさっと茹でます。その後冷まして水けを拭き、冷凍用チャック付きビニール袋に入れて冷凍します。

茹でたオクラがしっかりと冷めることを確認してから冷凍しましょう。また、水けが残っていると味や栄養が落ちる原因となるため、キッチンペーパーでしっかりと拭き取ってから保存しましょう。

茹でて丸ごと冷凍したオクラは、自然解凍して和え物などとして食べると美味しく召し上がれます。

茹でてからカット(1ヶ月)

茹でたオクラをカットしてから冷凍保存することもできる

下処理をしたオクラをさっと茹でます。その後冷まし、水気を拭いてから小口切りをしてチャック付きビニール袋に入れて冷凍します。オクラを薄く広げるのがポイントです。使いたい分だけ取り出すことができるので便利です。
茹でてカットし冷凍したオクラは、凍ったまま汁物に加えたり、炒め物の具材として使うとよいです。また、そのまま納豆やそうめんなどのトッピングや和え物にするのもおすすめです。

オクラは冷蔵保存や冷凍保存の他にも、天日干しやオーブンで加熱して水分を飛ばして乾燥保存したり、酢や醤油に漬けて保存することも可能です。オクラの保存方法についてはこちらの記事で詳しく紹介していますので参考にしてください。

新鮮なオクラの選び方

当たり前ですが、新鮮なオクラを購入することで、少しでも長く保存することができます。新鮮なオクラには下記のような特徴があります。

  • 青々としている

  • ヘタの切り口がみずみずしい

  • しっかりと太っているもの(ただし太すぎるものは苦みが強く味が落ちているためNG)

  • ガクにとげがある

  • びっしりと産毛で覆われているもの

  • すじが白いもの

  • 角がはっきりしたもの

オクラを購入するときは上記の特徴があるものを購入するのが良いです。