ラム酒ベースのホットカクテル10選。材料と作り方を解説

ラム酒とは

ラム酒はサトウキビから造られる、カリブ地域原産の蒸留酒（スピリッツ）の一種です。蒸留酒はアルコール度数が高く、火をつければ燃えることから、「火酒（かしゅ）」と呼ばれることもあります。映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズで海賊たちがラム酒を飲んでいたことで人気が急上昇しました。
　
ラム酒は、甘い香りや味わいが特徴ですが、製法でテイストが大きく異なっています。最新技術で蒸留され、熟成期間が短く、濾過されているものは他のスピリッツ（ウォッカなど）に近いすっきりとしたテイストです。一方、伝統的な方法で蒸留され、オークの樽でじっくりと熟成されたものは色も褐色で、味わいもウイスキーやブランデーに近いまろやかなテイストになります。
　
飲み方・使い方は多岐にわたり、ストレートやロックで飲んだり、カクテルのベースとして用いたりする以外にも、ケーキ、タルトなど焼き菓子、紅茶の風味づけにも使用されています。レーズンをラムに漬け込んだ「ラムレーズン」がよく知られていますよね。
　
蒸留酒なので高めのアルコール度数となっており、基本的に40～50度のアルコール度数で売られている製品が多くなっていますが、飲む人の好みに合わせて37度前後、75.5度のラム酒も販売されています。

ラム酒のホットカクテル【簡単】

この項目では、手に入りやすい割材で、ラム酒と混ぜるだけで簡単に作れるホットカクテルを紹介します。

ホット（お湯割り）

ラム酒はホットでもよく飲まれています。ラム酒そのものを電子レンジで少し温めるか、お湯で割ってみてください。温まるとラム酒の甘い香りが強まりますが、アルコールの香りも強くなるので要注意です。
　
飲みにくいと感じたら砂糖や蜂蜜で甘みを加えると飲みやすいですよ。シナモンなどのスパイスやバターを加えるのもおすすめです。

牛乳、ココア割り

デザートにも使われるラム酒は牛乳やココアとの相性も良く、冬にホットで飲めば体が温まりますよ。風味豊かなダーク・ラムで割るのがおすすめです。お好みでクリームやバターを加えればデザートのような味わいになります。割合はお好みでどうぞ。

ラム酒のホットカクテル【定番】

比較的低度数で飲みやすいラム酒のホットカクテルを紹介します。
※紹介している割合はあくまで目安なので、好みに合わせて調節してください。

ホット・モヒート

モヒートは、ラムベースのカクテルで一番人気のカクテルですが、お湯で作る「ホット・モヒート」も人気です。ハーブティーやミントティーに近い味わいが楽しめますよ。アルコール度数は約10度です。

材料

• ホワイト・ラム…45 ml

• レモンジュース（ライムジュースも可）…20 ml

• 砂糖…1tsp（小さじ1）

• お湯…適量

• ミント葉 …3~4枚

作り方

1. 耐熱グラスに少量のお湯を入れて砂糖を溶かす
2. ミントの葉、レモンジュースを入れ、ペストルで軽めに潰す
3. ある程度ミントの香りが立ったらホワイト・ラムとお湯を注ぐ
4. グラスに蓋をして少しの間蒸らして完成

ホット・ラムコーク

「ホット・ラムコーク」は、ラムベースの伝統的な人気カクテル「ラム・コーク（キューバ・リブレ）」のホット版です。電子レンジで手軽に楽しむことができますよ。アルコール度数は約15度です。

材料

• ダーク・ラム...45 ml

• 角砂糖...1 個

• コーラ...90 ml

• ライムジュース ...10ml

作り方

1. 耐熱グラスにラム酒とコーラを入れて電子レンジで1分程度温める
2. ライムジュースを入れる

ホット・バタード・ラム

「ホット・バタード・ラム」は、ラム酒とバターのコクがつくり出す芳醇な香りと甘みが楽しめるカクテルです。身体も芯から暖まるので、冬の寒い日にぴったりですよ。アルコール度数は約10度です。

材料

• ゴールド・ラム …45ml

• 角砂糖 …1個

• お湯 …適量

• バター …1～2片

• シナモンスティック …1本

作り方

1. ホルダー付のタンブラーに角砂糖を入れて少量のお湯で溶かす
2. グラスにラムを注ぎ、7分目までお湯を満たす
3. バターを浮かせる
4. シナモンスティックでステアし、ロングスプーンを添える

ホット・バタード・ラム・カウ

「ホット・バタード・ラム・カウ」は、溶けたバターとラム酒のコクのある香りが湯気にのって立ち上がり、ミルキーな甘さも感じられるカクテルです。寒き時期にぴったりですよ。アルコール度数は約10度です。

材料

• ダーク・ラム...45 ml

• 角砂糖...1 個

• ホットミルク...90 ml

• 無塩バター ...10 g

• シナモンスティック...1本

作り方

1. ホルダー付のタンブラーに角砂糖を入れて少量のホットミルクで溶かす
2. グラスにラム、残りのホットミルクを入れる
3. バターを浮かせる
4. シナモンスティックを添える

ホット・ブラウン・カウ

「ホット・ブラウン・カウ」は、ラム酒の甘い風味が楽しめるホットカフェオレといったテイストのカクテルです。お酒であることを忘れてしまいそうなまろやかな味わいです。

材料

• ダーク・ラム...45 ml

• ホットミルク...60 ml

• ホットコーヒー...60 ml

作り方

1. ホットグラスに材料を入れ、軽くステアする

グロッグ

「グロッグ」は、冬の寒い時期に飲めば、体を芯から温めてくれるカクテルです。名前の由来は、1740年頃にこのカクテルを部下に飲ませていたイギリス海軍のエドワード・バーノンテイ提督のあだ名です（着ていたコートがグロッグラム（絹と毛の交織）だったことから）。アルコール度数は約10度です。

材料

• ゴールド・ラム…30ml

• レモンジュース…15ml

• 角砂糖…1個

• クローブ…2個

• シナモン・スティック…1本

• お湯…適量

作り方

1. ホルダー付のタンブラーにラム、レモンジュース、角砂糖を入れる
2. タンブラーをお湯で満たす
3. クローブ、シナモンスティックを添える

トム・アンド・ジェリー

「トム・アンド・ジェリー」は、クリスマスドリンクとして、アメリカ、イギリスで親しまれているカクテルで、風邪を引いた時に薬の代わりに飲む人も多い、ホットカクテルです。アルコール度数は約15度です。

材料

• ホワイト・ラム …30ml

• クルボアジェ（ブランデー）…15ml

• 砂糖…2tsp（小さじ2）

• 卵…1個

• 熱湯…適量

作り方

1. 卵は黄身と白身を別々に泡立てる。黄身に砂糖を加えてさらに泡立て、白身と和える
2. ラムとクルボアジェを加えかき混ぜ、ホットグラスに注ぐ
3. 熱湯で満たし、軽くステアする

ブランデー・エッグノッグ

「ブランデー・エッグノッグ」は、上記の「トム・アンド・ジェリー」の改良レシピです。ミルクセーキのような、まろやかな味わいを楽しむことができますよ。こちらも欧米でクリスマスの時期によく飲まれるホットカクテルです。アルコール度数は約15度です。

材料

• ブランデー …30ml

• ダーク・ラム…15ml

• 砂糖…2tsp（小さじ2）

• 卵…1個

• ホットミルク…適量

• ナツメグ...適量

作り方

1. ホットミルク以外の材料をシェイカーに入れ、シェイクする
2. シェイカーの中身をホットグラスに注ぐ
3. グラスをホットミルクで満たし、軽くステアする
4. ナツメグを振りかける