カレーの隠し味にはちみつを使う方も多いと思いますが、はちみつが家になかったり、固まっていて使えなくて困ったことがある方も多いのではないでしょうか。本記事ではカレーを作るときのはちみつのおすすめの代用品を紹介します。
カレーははちみつを入れなくても作ることはできますが、隠し味としてはちみつを入れることが多くあります。そもそも隠し味としてはちみつを入れたカレーにはどんな特徴があるのか紹介します。
カレーの隠し味にはちみつを入れることで、単純にまろやかな甘味を出すことができます。辛いものが食べられない方や、小さなお子様でも食べやすい優しい甘みを感じる味わいに仕上がり、さらにコクを出すことができます。
コクに明確な定義はないといわれていますが、味や香り、食感に関する複数の刺激がバランスよく与えられ、濃厚感(複雑さやあつみ)があり、持続性、広がりがある時に感じられる味わいであると考えられています。コクは料理の美味しさを決める一つの要因となります。
はちみつには、カリウムやナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどコクとなるミネラル類が多く含まれているためカレーに深いコクを出すことができます。
カレーといえばスパイスの味わいですよね。はちみつを加えカレー全体に甘みを出すことで、スパイスの味わいを引き立たせることができるのも隠し味にはちみつを加えたカレーの特徴の一つです。
スパイスには肉などの臭みを消したり、食欲を増進させる効果があります。
お肉は加熱により水分量が少なくなるとお肉の繊維がギュッと収縮されます。このお肉の繊維の収縮によってお肉は固くなります。そこで、はちみつを加えるとお肉の保水力が高まり、お肉が固くなってしまうのを防ぐことができます。
お肉を柔らかく仕上げたい場合は、予めお肉にはちみつを塗り30分ほど置いてから調理をするとより効果的です。
はちみつにはとろみがありカレーの隠し味としてはちみつを入れることで、もったりとした濃厚なカレーに仕上がります。
スープカレーのようにサラサラとしたカレーに仕上げることもありますが、しっかりとした濃厚なとろみをつけたい場合ははちみつを入れるのがおすすめです。
ただし、濃厚なとろみをつけるにはタイミングが重要。タイミングを間違えると反対にサラサラ・シャバシャバのカレーになってしまいます。
カレーでのはちみつの使い方は下記で紹介しますので参考にしてください。
はちみつをカレーに加えると優しい甘さを出すことができますが、入れすぎてしまうとただの甘いカレーになってしまいます。そのため、カレーの隠し味にはちみつを入れるのであれば分量はとても重要です。
甘さの加減は好みにもよりますが、4人分の量のカレーの場合小さじ1〜1.5杯を目安に入れましょう。8皿分など多めに作る場合は大さじ1杯ほど加えます。
はちみつを加えたら、様子を見ながら量を調節していきます。甘みが足りないと思ってどんどん追加してしまうと甘くなりすぎてしまうことがあるので注意してください。
上述したように、隠し味としてカレーにはちみつを入れる場合、入れるタイミングを間違えてしまうと反対にシャバシャバの水っぽいカレーになってしまいます。
はちみつを入れるタイミングは野菜や肉を炒めた後、水を入れて煮込むタイミングです。隠し味といえば、できあがりの最後に加えるイメージがある方も多いと思いますが、はちみつの場合ははちみつに含まれているアミラーゼと呼ばれる酵素にとろみとなるでんぷんを分解する作用があるため、出来上がりにはちみつを加えると、とろみがつかずシャバシャバになってしまいます。
そのため、はちみつを入れるタイミングは鍋に水を入れて煮込むタイミングで、はちみつを加えた後は、弱火〜中火で20分以上加熱すると良いです。
一度シャバシャバになってしまったカレーは、いくら煮込んでもとろみがつくことはないので注意しましょう。
カレーといえば牛肉や豚肉を入れる家庭が多いと思いますが、鶏肉を使ってチキンカレーにしても美味しく食べることができます。トマト缶やバター、生クリームを加えれば、バターチキンカレーにすることもできます。はちみつの隠し味は、バターチキンカレーにもよく合います。
また、シーフードミックスを加えたシーフドカレーにも合います。さらに、優しい甘さがあるコーンもはちみつカレーによく合うので小さなお子様がいるご家庭におすすめです。
メープルシロップは、カエデ科のサトウカエデの樹液から採った糖液です。糖度は60〜65%程度です。
はちみつのような香りがあり、メープルと特有の風味と甘味が特徴です。はちみつとは風味が異なりますが、メープルシロップもカレーの隠し味として使うことができます。
はちみつにもミネラル類が豊富に含まれているため、メープルシロップを加えることでカレーに優しい甘みとコクが出ます。
はちみつと比較すると、甘さが控えめです。そのため、はちみつよりも少し多めに使用するといいです。
アガベシロップは、アガベという植物を原料に作られる甘味料です。アガベはメキシコを中心に広がる植物で、約300種類以上存在するといわれており、主にブルーアガベの根茎の部分を絞って作られます。
アガベシロップには白砂糖の1.3〜1.5倍の甘さがあるといわれており、カレーに加えることで甘味を加えコクを出すことができます。
分量の目安は4人分で小さじ1程度です。味を見ながら調節してください。入れるタイミングははちみつと同じく野菜や肉を煮込むタイミングです。
アガベシロップは砂糖よりも甘味があるのにも関わらず、GI値21と低GI値に該当する甘味料であるという利点もあります。ちなみに白砂糖はGI値が約109と高GI値の甘味料です。ダイエット中の方に特におすすめです。
GIとは、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後の血糖値の上昇度を表す値です。食品の炭水化物を50g摂取した際の血糖値の上昇度合いを、ブドウ糖(グルコース)を100とした場合の相対値で表します。55以下を低GI、56〜69を中GI、70以上を高GIと分類し、GI値が高ければ高いほど血糖値が急上昇します。急激な血糖値の上昇は、体に負担をかけるため、緩やかな上昇が理想的です。
デーツ(なつめやし)は、ヤシ科に属する植物です。デーツシロップは、果実と水のみでつくられます。
デーツには食物繊維やミネラル類、たんぱく質を豊富に含んでおり、デーツのフルーティーな風味がありながらも、黒蜜や黒砂糖のような甘さが特徴です。カレーに加えることで優しい甘みとコクを出すことができます。
デーツシロップははちみつよりも甘みが強く感じられるので、少なめに使用し、味を確認しながら量を調整しましょう。
デーツシロップは他の液体甘味料と比較すると、栄養価が高いのも嬉しい点です。
「オリゴ糖」として市販されている甘味料も、はちみつの代用品としてカレーに使用することが可能です。白砂糖の甘味度を1とした場合、オリゴ糖は0.5といわれています。つまり、砂糖よりも甘さがマイルドです。
オリゴ糖をはちみつの代用品として使う場合は、はちみつの分量よりも多めに使用するか、他の甘味料と併用して使用するとよいでしょう。
一般的にオリゴ糖は、はちみつよりもカロリーが低く、腸内のビフィズス菌を増殖する作用があるといわれているので、ダイエット中の方にもおすすめです。
水あめは、でん粉を酸や酵素で糖化してつくられます。液体のとろみ具合がはちみつと似ている点から、はちみつの代用品として使用することが可能です。白砂糖の甘味度を1とした場合、水あめは0.35〜0.4といわれています。つまり、砂糖よりも甘さがマイルドです。
水あめ自体は、クセがあまりなく素材の味を邪魔しません。水あめの甘さは、はちみつよりも控えめなので、はちみつの分量よりも多めに使用したり、他の甘味料と併用して使用すると良いでしょう。
ジャムをはちみつの代用品としてカレーに入れることもできます。煮詰めて作られるジャムは甘さがぎゅっと濃縮されているので、カレーに甘みとコクをプラスしてくれます。
ジャムの種類や砂糖の配合量などによって糖度が異なるので、分量は味を確認しながら調節しましょう。目安は4人分で小さじ2程度です。ジャムを入れるタイミングははちみつとは異なり、最後です。仕上げとしてジャムを入れましょう。
フルーツピューレやフルーツジュースをはちみつ代わりに使うことで、果物の自然な甘さをカレーにプラスすることが可能です。果物の種類によって糖度は異なりますが、カレーの隠し味として使われる事が多いのはりんごです。
特にりんごのすりおろしをカレーに入れて甘さを出すことが多いです。分量はカレー1箱分でだいたいりんご半分〜1個です。りんごジュースでも代用可能です。入れるタイミングは、はちみつと同様に鍋に水を入れて野菜や肉を煮込むタイミングです。
りんごには甘さを出すだけではなく、お肉を柔らかくする効果もあります。熟している果物であれば、りんご以外でも充分な甘さが出ますが、はちみつのような甘さを加えるためには他の甘味料との併用がおすすめです。
一般的に調理に使う事が多い、砂糖で代用することも可能です。砂糖には白砂糖(上白糖)や三温糖、グラニュー糖など様々な種類がありますが、基本的にはどの砂糖でも使用できます。
はちみつの種類によって糖度が若干異なりますが、はちみつの方が砂糖よりも甘みが強いです。そのため、基本的にはちみつの代用として砂糖を使用する場合は、はちみつの分量よりも多めに砂糖を使用します。しかし、カレーの場合は4人分で小さじ1杯くらいで十分に甘みとコクのあるカレーになります。
砂糖をカレーに入れるタイミングは、野菜や肉を炒めるタイミングです。炒めるときに砂糖を加えることで、飴色玉ねぎを加えるのと同様に甘みとコクをプラスすることができます。
みりん(味醂)は、もち米や米麹、焼酎を原料としたお酒です。一般的にみりんとよばれるのは「本みりん」で、主に調理用として使用されます。糖分38%とエタノール13%を含み、甘みが強いのが特徴です。
みりんをカレーの隠し味に加えることで、発酵による複雑なうまみがプラスされカレーにコクを与えます。
みりんを加えるときの分量の目安は4人分で大さじ4程度です。入れすぎてしまうとしゃばしゃばになってしまうので注意しましょう。みりんを加えるタイミングは、野菜や肉を煮込み、ルウを入れてとろみが出てきた最後の仕上げのときです。
みりんの甘さはもち米や米麹によるもので、はちみつの甘さとは異なります。はちみつよりも甘さはかなり控えめなので、甘さを出したい場合は砂糖と併用すると良いでしょう。
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