グラニュー糖などの砂糖は長期保存をしても品質の変化が極めて少ないため賞味期限が記載されていないことが多いです。そのため、いつまで食べられるのか判断に困ったことがある方もいるでしょう。本記事ではグラニュー糖の賞味期限について解説します。
グラニュー糖などの砂糖に賞味期限や消費期限の表示の義務はありません(一部例外あり)。食品表示法に基づき、グラニュー糖などの砂糖は長期保存をしても品質の変化が極めて少ないものとして、賞味期限や消費期限の表示が省略可能な品目に定められているのです。
そのため、砂糖はいつまで食べられるのか迷うことがあると思いますが、一般的に精製された白い砂糖は、未開封の場合最長で約2年間保存することができます。一方、天然のてんさい糖やきび砂糖は、その種類によって品質が異なり、保存期間も異なりますが、通常は白い砂糖よりも保存期間が短い傾向にあります。
今回は、グラニュー糖がどのくらい日持ちするかをご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
<消費期限と賞味期限の違い>
消費期限・・・定められた方法で保存した場合において、腐敗などの品質の劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日。開封前の状態で保存すれば、食品衛生上の問題が生じないと認められるもの。そのため、消費期限を過ぎた食品は食べるべきではない。急速に品質が劣化しやすい食品に表示される。
賞味期限・・・定められた方法で保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日。賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることもある。そのため、賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではなく、消費者自身で判断する必要がある。比較的品質が劣化しにくい食品に表示される。
開封前のグラニュー糖であれば、常温で1年半〜2年程保存することができます。
開封前の砂糖はそのまましまってしまいがちですが、グラニュー糖などの砂糖類は湿気に弱いため密閉できる容器に入れて保存するのがおすすめです。砂糖を入れている袋には空気の逃げ道になるよう袋に小さな穴が開いていて、完全密封されていないためそのまま保存しておくと湿度の影響を受けることがあります。
直射日光や高温多湿な場所、冷蔵庫内などの場所での保存は避け、直茶日光が当たらない冷暗所での常温保存することが大切です。
開封後のグラニュー糖は常温で3ヵ月〜6ヵ月程保存可能です。
開封後も密閉できる容器に入れて保存することが大切です。
開封後のグラニュー糖は、密閉容器に入れ、風通しがよく湿度の低い場所で保管しましょう。
グラニュー糖を販売している会社は様々ありますが、製造メーカーやブランドによる賞味期限の大きな違いはありません。
ただし、粒子が細かいタイプの製菓用のグラニュー糖などメーカーによってはパッケージに賞味期限の記載があることがあります。記載がある場合は賞味期限を目安に開封をしたらできるだけ早めに使いきるようにしましょう。
しつこいようですが、グラニュー糖は湿度(多湿)や光に弱い性質を持ちます。そのため保存時はこの2点に注意することが日持ちさせるコツとなります。
特に湿度が高くなる5月や6月は要注意です。水分を吸水してしまうと固まってしまったり傷んでしまいます。
また、グラニュー糖は直射日光に当たっていると温度が上がり、糖が固まってしまうことがあります。太陽光に当たることでも傷みが進んでしまいますので、常温保存する場合は必ず風通しが良い冷暗所で保存しましょう。
野菜や果物は常温保存よりも冷蔵保存や冷凍保存のほうが日持ちすることがありますが、グラニュー糖は当てはまりません。
「開封後は冷蔵庫や冷凍庫に入れたほうが良いのではないか」と思う方も多いと思いますが、冷蔵庫は湿度が高いため結露が発生してグラニュー糖が湿気を含んでしまうことがあります。これにより糖が固まってしまいます。冷凍庫も解凍する際に温度差で結露ができてしまい、水分が入り込み痛む原因となります。
また、冷蔵庫や冷凍庫には様々な食材が入っています。他の食材のニオイがグラニュー糖に移ってしまうと風味も悪くなってしまうので冷蔵庫や冷凍庫での保存は避けたほうが良いです。
グラニュー糖を容器に移してシンクやコンロ周りに置いている方も多いと思いますが、上述したように湿気に弱いためシンク周りに置くのは避けたほうが良いです。また、高温になると溶けてしまうこともあるのでコンロ周りに置くのもやめましょう。
適切な場所に置いて保管することが長持ちさせるうえで重要です。
下記のような特徴があるグラニュー糖は腐敗している可能性があるため、残念ですが破棄しましょう。
溶け出している
異臭がする
カビが生えている
グラニュー糖は湿気により水分を含んでしまうと溶け出してしまうことがあります。この場合は、傷んでいる可能生が高いです。
また、野菜や果物などが腐敗すると異臭がするのと同じように、砂糖も腐敗すると酸っぱい臭いがするなど異臭がすることがあります。あきらかに普段とは異なる異臭がする場合は破棄しましょう。
グラニュー糖などの砂糖は、高い濃度の糖分を含んでおり微生物が繁殖するのを防ぐための条件を満たしています。そのためカビが生えることはまれですが、湿気の多い環境で砂糖が保管されると湿気によって糖分が溶け出し、表面に水分が現れることがあります。このような場合には、微生物が繁殖する可能性があり、カビが生えてしまうことがあります。砂糖にカビが生えた場合には、カビが繁殖している部分を取り除けば食べることができるといわれていますが、カビはカビ毒と発生させる可能性があり、中毒症状を引き起こすことがあります。心配な方は破棄するのが無難です。
出典:カビとカビ毒についての基礎的な情報
グラニュー糖が黄色く変色してしまうのは、一般的には空気中の湿気や光、酸素の影響が原因であるといわれています。
砂糖は湿気を吸収しやすく、空気中の水分が砂糖に吸収されると砂糖の表面に水分が蒸発して結晶化することがあります。また、空気中の酸素によって砂糖が酸化され黄色く変色します。さらに、日光や蛍光灯などの光によっても変色することがあります。
ただし、黄色く変色していても軽度にであれば、味や品質には大きな影響を与えないことが多いです。しかし、茶色や黒など変色が進んでいる場合は、腐敗している可能性があるため破棄するのが無難です。
グラニュー糖などの砂糖が固まってしまうのは、湿気を吸収してしまったり、砂糖の表面に水分が付着したことが原因であることがほとんどです。
固まっている部分があっても腐敗しているわけではないので問題なく食べることができます。ただし、ダマになった砂糖が湿っている場合や、異臭や異常な色を帯びている場合は破棄するのが無難です。
異常が見られなければ食べて問題ありませんが、固まってしまった部分をそのまま使うと、計量の際に量が不均等になってしまったり溶けにくくなるなど不便です。固まってしまった砂糖の対処法を下記で紹介します。
霧吹きを使ってダマができている部分を霧吹きで軽く湿らすと、ダマを解消することができます。
具体的な方法としては、霧吹きで水をかけた後にフォークなどでほぐすようにかき混ぜるだけです。さらにダマがある場合は同じ作業を繰り返します。
霧吹きを使うことで、直接水を加えすぎることなくダマを解消することができます。ただし、上述しているようにグラニュー糖は湿気や水分に弱いため、できるだけ水分を加えないように注意してください。
軽く湿らせたキッチンペーパーを使っても、直接水分を加えることなくダマを解消することができます。
まず、キッチンペーパーを軽く湿らせ、ダマができた部分に当てます。ダマにあてたら、軽く押さえてダマをほぐしていきます。さらにダマがある場合は同様の作業を繰り返します。
キッチンペーパーを使う場合もグラニュー糖に水分を与えすぎてしまうことがないよう、必ず軽く湿らせる程度にするのが大切なポイントです。
グラニュー糖のダマを取り除くために、フードプロセッサーなどを使って砂糖を粉砕する方法もあります。
ただし、フードプロセッサーを使う場合は、機械によっては砂糖の粒が細かすぎてパウダー状になる場合があるので、注意が必要です。
グラニュー糖が固まってしまった場合は、湿気を吸っていることが多いため電子レンジで温めて水分を飛ばす方法も効果的です。
まず耐熱容器にグラニュー糖を入れ、蓋をして約20秒〜30秒加熱します。加熱したらレンジから取り出し、蓋を外して10秒ほど放置します。この間に熱によって発生した蒸気がダマをほぐしてくれます。
温めたグラニュー糖を放置して冷したら再び蓋を閉め、放置して完全に冷やします。冷やしたらフォークなどを使って残ったダマを取り除いていきます。
ただし、加熱しすぎるとグラニュー糖が溶けてしまったり焦げることがあるため、注意が必要です。加熱時間はレンジのワット数によっても異なるので、必ず様子を見ながら調節してください。
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