この記事では、メキシコ原産の蒸留酒、テキーラについて詳しく解説します。
テキーラは、メキシコ発祥の蒸留酒(スピリッツ)の一種です。蒸留酒はアルコール度数が高く、火をつければ燃えることから、「火酒(かしゅ)」と呼ばれることもあります。
蒸留酒は高温で熱して造る「火の酒」であり、火の酒は人間の魂にはたらきかけ、肉体を目覚めさせ、また活力を与えることから、蒸留酒はスピリッツ(spirits)と呼ばれるようになったようです。
テキーラ以外にもブランデー、ウイスキー、焼酎、ウォッカ、ジン、ラム酒も蒸留酒であり、広い意味ではこれら全て「スピリッツ」と呼べますが、日本において「スピリッツ」とはウォッカ、ジン、ラム、テキーラを指すことが多く、この4種類のお酒は「世界4大スピリッツ」とも呼ばれています。
日本における狭い意味での「スピリッツ(ウォッカ、ジン、ラム酒、テキーラ)」という呼称は、1953年に制定された酒税法における分類によって形作られたようです。
1953年当時、蒸留酒のうち、既に日本である程度の知名度があった「ブランデー」、「ウイスキー」、「焼酎」は個別の分類とし、それ以外(ウォッカ、ジン、ラム酒、テキーラ等)が「スピリッツ」に分類されました。
ちなみに、日本の酒税法における分類としての「スピリッツ」は、やや複雑な定義にはなりますが、「焼酎、ウイスキー、ブランデー、原料用アルコール以外の蒸留酒類で、エキス分が2度(2%)未満のもの」とされています。
なお、海外では蒸留酒は専ら「liquor(リカー)」と呼ばれています。
テキーラは、アガベのフルーティーでフレッシュな香りとともに、甘い香りが混ざり合った濃厚なテイストが特徴ですが、熟成度によって味や香りが変化します。
熟成期間が短いものほどすっきりとキレのある味わいと苦みがあり、長いものほどトロっとした甘みや旨味が感じられ、アルコールの苦みも薄くなります。
テキーラのカロリーは、100ml(95g)で、231kcalです。
同じ量のビール(38kcal)や日本酒(104kcal)よりも高カロリーですが、テキーラのカロリーのほとんどは、炭水化物やたんぱく質、脂質といった栄養素由来ではない、アルコールのカロリーで、摂取後はすぐに熱として消費されてしまい、体内に蓄積されることはないと言われています。
ただし、アルコールのカロリーが優先的に消費される分、他の食事で摂った分が体内で蓄積されることになり、肥満に繋がってしまいます。また、アルコールが肝臓で分解される際に中性脂肪の合成が促され、体内に蓄積されるうえに、アルコールには脂肪の分解を抑制する効果もあります。加えて、アルコールには食欲を促す作用があるため、飲みすぎによっておつまみを食べ過ぎることでカロリー摂取に繋がってしまいがちです。このように、過剰摂取は肥満の原因となるため、飲酒量には注意が必要です。
とはいえ、テキーラ自体がストレートやロック、カクテルベースとしての少量の摂取が多く、ビールのようにたくさんの量を飲むお酒ではないので、実際に飲む際の摂取カロリーはそこまで大きくないでしょう。ただし、カクテルベースとしてジュースやコーラで割って飲むのであれば、割り材のカロリーや糖分の過剰摂取に要注意です。
テキーラのアルコール度数は、「35~55度」と認定機関の規則によって厳格に決められています。
ショットで飲むことが多く、強いお酒というイメージのあるテキーラですが、96度の「スピリタス」があるウォッカや、75.5度の「151プルーフ」という種類のあるラム酒と比べるとそこまで強いお酒ではないことがわかります。
ただし、他のお酒のアルコール度数は、ビールが5度前後、ワインが14度前後、日本酒が15度前後、焼酎が20度・25度であり、テキーラは度数高めとして分類されるお酒ではあります。
テキーラの起源は、18世紀半ばのスペイン統治時代のメキシコまでさかのぼります。この頃にメキシコ西部のテキーラ村の近くで起きた山火事で、焦げたアガベから甘いチョコレート色の汁が出ていることに村人が偶然気付き、その後スペイン人がこの汁を発酵させて蒸留してみると美味しいスピリッツが出来上がったため、テキーラ村に蒸留所が建てられたのがテキーラの起源かつ語源とされています。
ただし、アガベを原料としたお酒は、アガベの一種であるアガベ・アトロビレンスの搾り汁を発酵させた醸造酒の「プルケ(Pulque)」が西暦200年頃から造られていたと言われています。また、16世紀にはアメリカ大陸の発見とともに蒸留技術を持ち込んだスペイン人によって「メスカル(Mezcal)」というアガベを原料とするスピリッツが作られています。どちらもテキーラほどの知名度はありませんが、テキーラよりも古い起源を持ちます。
テキーラは、「テキーラ規制委員会」が発足し、テキーラの基準が定められた1994年まではあくまでもメスカルの一種という位置づけでした。生産地域や原料、製造方法などの基準に則り、認可を受けたものだけが「テキーラ」と特別に呼ばれています。
ただし、同時期にメスカルも原料や生産地の指定が行われたため、現在アガベから造られるスピリッツは基本的に「アガベ・スピリッツ」と呼ばれています。
アガベには150〜200の品種がありますが、メスカルは、このうちの約50種類を主原料と定めており、原料のアガベを蒸気ではなく直火で加熱しているため、テキーラよりもスモーキーな味わいが特徴です。産地もテキーラよりも広い地域が指定されており、メキシコ国内の10州で生産されています。
テキーラが国境を超えてアメリカやヨーロッパにテキーラが出荷されるようになったのは1873年からで、現在でも有名なテキーラの銘柄の1つでもある「サウザ社」の創業者ドン・セノビオ・サウザが、創業した1873年にテキーラという明記したラベルを貼り、アメリカのニューメキシコ州で開催されたコンペに出品していたと言われています。
名称はなかなか定まらず、1893年にはシカゴで開かれた鑑評会ではメスカル・ブランデーとして受賞しましたが、1910年のサン・アントニオの大会ではテキーラ・ワインの名で受賞して以降、テキーラという名称が一般に浸透していきました。
テキーラの名がより広く知られるようになったのは、1949年にテキーラベースのカクテル「マルガリータ」が全米カクテルコンテストで入選し、1957年にロサンゼルスのミュージシャンだったチャック・リオが作曲したラテン・リズムの「テキーラ」が大ヒットしたことによると言われています。1968年のメキシコオリンピックでメキシコの文化が発信されるとともに、テキーラの輸出量も大きく伸び、現在ではウォッカ、ジン、ラム酒と並び、4大スピリッツとして世界で愛されています。
上記の通り、テキーラの原料は認定機関「テキーラ規制委員会」の規則によって厳格に決められています。テキーラの主原料に使用できるのは、テキーラ村を中心とする特定地域で栽培された「アガベ・アスール・テキラーナ(英名:ブルーアガベ)」のみとされています。
100%ブルーアガベから造られるテキーラを「プレミアムテキーラ」、原料の51%以上がブルーアガベで、蜂蜜や砂糖(サトウキビ)などの副原料も使われているテキーラを「ミクストテキーラ(ただのテキーラとも呼ばれる)」と区別しています。市場に流通しているテキーラのほとんどは後者の「ミクストテキーラ」です。
なお、アガベは収穫までに最低でも6年かかることから、テキーラは造るのに手間がかかる、貴重なお酒としても知られています。
テキーラは、原料のアガベの大きな球根のような茎の部分(ピニャ)から糖分を抽出したものを発酵・蒸留し、熟成させることで造られています。蒸留の回数は最低2回と定められています。
テキーラは熟成期間や、熟成に使う樽の種類によって5つの種類(ブランコ(Blanco)、ホーベン(Joven)、レポサド(Reposado)、アネホ(Anejo)、エクストラ・アネホ(Extra Anejo))に分けられています。それぞれについては後述の「テキーラの種類」で詳しく解説します。
テキーラは、テキーラ規制委員会によって生産地が厳格に決められており、メキシコ・ハリスコ州のテキーラ町およびその周辺地域で生産されたものでなくてはならないとされています。そのため、テキーラはすべてメキシコ・ハリスコ州のテキーラ町で生産されており、希少性の高いお酒と言われる理由の一つでもあります。
流通量も他のお酒と比べると少なく、日本のスーパーなどで見かけることは少なくなっています。
いずれも原材料を発酵・蒸留して造られるという点でジンと同じですが、原材料や製造の過程に違いがあります。
ウォッカは、大麦、小麦、ライ麦、トウモロコシ、ジャガイモといった穀物などの原料を加工して造られる、ロシア発祥のお酒です。ウォッカは氷点下でも凍らないため、超低温地域で重宝されてきた歴史があります。製品のアルコール度数は40度前後が多くなっています。
ウォッカは製造過程において、白樺の木炭などのフィルターで濾過する工程があり、これによって雑味が取り除かれるため、無味無臭ですっきりとした味わい、まろやかな爽快感が特徴的で、世界4大スピリッツ(ウォッカ、ジン、ラム酒、テキーラ)の中では最も癖のない風味と言われています。
ジンは西ヨーロッパで造られた蒸留酒で、元々は薬用酒として造られたお酒です。カクテルベースとしてよく使われる蒸留酒で、アルコール度数は40~50度程度の製品が多くなっています。日本でも近年人気が高まっており、CMなどで見かける機会が増えていますよね。
基本的な原料・製法はウォッカとほとんど同じですが、ジンは製造の過程において濾過が行われないことが多く、ジュニパーベリー(セイヨウネズ)という低木の果実を乾燥させたスパイスや、ハーブで香りづけするため、スパイシーな独特の風味があります。
ラム酒はサトウキビから造られる、カリブ地域原産の蒸留酒です。甘い香りと味わいが特徴的なお酒で、アルコール度数は40~50度程度の製品が多くなっています。
飲み方・使い方は多岐にわたり、ストレートやロックで飲んだり、カクテルのベース酒として用いたりする以外にも、ケーキ、タルトなど焼き菓子、紅茶の風味づけにも使用されています。レーズンをラム酒に漬け込んだ「ラムレーズン」がよく知られていますよね。
「ブランコ(Blanco)」は、樽による熟成を行っていないテキーラまたは熟成60日以内のテキーラのことを指し、無色透明な見た目から「シルバー」と呼ばれることもあります。癖の少ないクリアな味わいが特徴で、ウォッカや、熟成期間の短いラム酒(ホワイト・ラム)に近いテイストです。
スッキリとした味わいが特徴で、カクテルベースとして使われることが多く、ライムやソルトと合わせてショットとして飲まれることも多くなっています。
「ホーベン(Joven)」は、ブランコと熟成させたテキーラ(レポサドやアネホ)をブレンドしたテキーラまたはブランコをカラメルなどで着色した、黄金色のテキーラを指します。
クリアな味わいが特徴のブランコに熟成したテキーラが加えられているので、香りや旨みが増しているのがポイントで、バランスの良い口当たりとなっています。
「レポサド(Reposado)」は、2か月〜1年程度熟成させたテキーラを指します。クリアな口当たりと、アガベが持つ甘みのバランスが取れている、いわゆる定番と言われるテキーラで、最もテキーラらしい味わいと言われています。その色合いから「ゴールド」と呼ばれることもあります。
熟成樽による風味も加わるので、醸造家それぞれの味わいの違いが生み出されています。定番というだけあって人気も高く、最も銘柄の種類が多いのも魅力です。
「アネホ(Anejo)」は、オーク樽で1年~3年熟成させたテキーラを指します。最低でも600ℓ以上のオーク樽の中で熟成するというルールもあります。熟成させることによってブランコにあったようなキレはなくなっていくものの、口当たりが柔らかく、アガベの甘みや香り、樽の香りなどが味わえる、コク深いテキーラです。
芳醇な香りと甘みがしっかり感じられるので、ロックやストレートで飲まれることが多いです。
「エクストラ・アネホ(Extra Anejo)」は、オーク樽で3年以上寝かせたテキーラです。より上質な味わいで、テキーラよりもウイスキーに近い風味と言われています。テキーラの中では最も高価で、流通量も少なく、数十万円する銘柄も販売されています。
テキーラは有名な「ショット」からカクテルまで、いろいろな楽しみ方ができますよ。
キレのある味わいが特徴的な若いテキーラ「ブランコ」の飲み方としてよく知られているのが、「ショット」という飲み方です。「ショットグラス」という、30~60mlのサイズの小さめのグラスを使って飲まれています。
ショットにもライムや塩と合わせて飲む「メキシカンスタイル」と、シロップやジュースで割って飲む「ツイストショット」があります。
テキーラ(ブランコ)の伝統的な飲み方である「メキシカンスタイル」の手順は以下の通りです。テキーラの甘さがライムと塩で引き立ち、飲みやすいですよ。
ライムはレモンでも代用可能です。塩は岩塩が一番合うと言われています。
「ツイストショット」は、ショットを飲みやすくした飲み方で、いわば小さいサイズのカクテルです。テキーラとアルコール度数の低いお酒や炭酸、グレナデンシロップなどを1:1の割合で混ぜて飲みます。色の鮮やかなシロップを先にグラスに注ぐと二層になり、美しい見た目になりますよ。
また、よく名前を聞く「ショットガン」は、テキーラとジンジャーエール(または炭酸水)のツイストショットです。手でグラスに蓋をしながらテーブルに叩くように置き、炭酸の泡を吹き出させながら飲む方法です。空気を含んだ泡状のカクテルは、まろやかなテイストになり、一気にお酒を流し込みやすくなります。飲みやすく女性にも人気ですが、飲みすぎてしまう場合もあるので要注意です。
レポサド以上のテキーラの香りと味わいをじっくりと味わいたい方は、ストレートの飲み方がおすすめです。ブランデーグラスで飲めば香りを存分に楽しむことができるほか、テキーラをストレートで飲むためのグラスもありますよ。
アルコール感が苦手な方は冷凍庫での保存がおすすめです。ぬるい温度のテキーラは美味しさが半減すると言われているので、冷たくして飲んでみてください。冷凍庫でキンキンに冷やせば、味がまろやかになって飲みやすくなりますよ。
ストレートで飲むのはちょっときつい、抵抗があるという方にお勧めなのがロックでの飲み方です。アメリカではテキーラを嗜む定番の方法として知られています。時間が経って氷が溶け出すことでまろやかな味わいになり、飲みやすくなりますよ。
テキーラそのものの味や香りをすっきりと手軽に味わいたいという方におすすめです。ただし、割材に味や風味がない分、アルコール感が強いので、アルコールの味が苦手という方はテキーラの分量を減らしたり、柑橘類を絞ったりしてみると飲みやすくなります。
★割合は、テキーラ:水または炭酸水=1:3
トニックウォーターは炭酸水に柑橘類の皮から抽出されたエキスや糖分を加えたもので、テキーラと割ることで「テキーラ・トニック」となります。炭酸水で割るよりも味や香りがあるので、アルコールが苦手だけどさわやかにお酒を楽しみたい方におすすめです。お好みでレモンやライムなどを絞ると更にさわやかさが増しますよ。
★割合は、テキーラ:トニックウォーター=1:3
テキーラ40ml+トニックウォーター30ml+グレープフルーツジュース20ml+ライムまたはレモンの果汁で作るカクテル「パロマ」は、本場メキシコでも人気のカクテルです。
テキーラにオレンジジュースを混ぜれば「メキシカン・スクリュー」というカクテルになります。フルーティーな味わいで飲みやすいですが、テキーラベースでアルコール度数の高いカクテルなので、飲みすぎに注意です。
★割合は、テキーラ:オレンジジュース=1:2または3
少量のグレナデン・シロップ10ml(ザクロやベリー系の赤いシロップ)を混ぜれば「テキーラ・サンライズ」というカクテルにもなります。名前の通りメキシコの夜明け(サンライズ)をイメージさせる真っ赤な色合いがきれいですよ。
「メキシコーク」は、テキーラをコーラで割り、ライム果汁を加えたカクテルです。コーラの風味が強く、とても飲みやすいのでゴクゴクと飲めてしまいますが、アルコール度数は高めで、コーラは糖分量が多いので、飲みすぎに注意です。
★割合は、テキーラ:コーラ=1:2または3+ライム果汁10ml
レモン果汁を加えたものは「チャロ・ネロ」と呼ばれています。
テキーラをジンジャーエールで割り、少量のレモン果汁を足せば「テキーラ・バック」というカクテルにもなります。ジンジャーエールは甘口と辛口がありますが、どちらで割っても違った美味しさがありますよ。
★割合は、テキーラ:ジンジャーエール=1:2または3、お好みでレモン果汁10ml
テキーラをトマトジュースと割ることで、トマトジュースのコク深い風味が楽しめる、赤い見た目が鮮やかな「ストロー・ハット」というカクテルになります。トマトジュースに含まれるリコピンという成分には酔いを穏やかに進める効果があるなど、やや健康志向なカクテルです。お好みでレモンジュース、タバスコ、ウスターソース、塩、コショウを加える方もいるようです。
★割合は、テキーラ:トマトジュース=1:3
テキーラベースのカクテル「マルガリータ」は、すっきりとした香りと味わいで、世界中で人気を博しているカクテルです。
レシピは、テキーラ30ml+ライム果汁(レモン果汁)15ml+ホワイトキュラソー10mlをシェイカーで混ぜ、フチに塩をまぶしたカクテルグラスに注いで完成です。
「マタドール」は、パイナップルのトロピカルなフルーティーさで口当たりがよく、飲みやすいことから人気のあるカクテルです。
レシピは、テキーラ30ml+パイナップルジュース45ml+ライム果汁15ml+ホワイトキュラソー10mlをシェイカーで混ぜ、グラスに注いで完成です。
「サウザ(Sauza)」は、1873年に創業された銘柄です。創業者のドン・セノビオ・サウザは、初めてラベルに「テキーラ」と記載した人物であり、「テキーラの父」とも呼ばれています。
2代目の社長は樽売りが一般的だった時代に瓶詰による販売を拡大し、3代目は販売拠点を拡大させてテキーラを世界的に広めた人物であり、メキシコ政府に働きかけることによってテキーラの原産地呼称制を成立させるた立役者でもあるなど、テキーラの知名度上昇に大きく貢献してきたメーカーでもあります。
サウザは、「Gentle Extracion」と呼ばれる、ピニャを丸ごと蒸し焼きにせず、とれたてのピニャをシュレッダーで細かくして一度ジュース状にしてから圧搾を行う丁寧な手法によって、アガベの繊維に由来する不要な香味成分(エグ味)を抽出せず、アガベ本来の旨味を味わえるテキーラを作っています。
サウザのテキーラは、ミクストテキーラにはスパイシーな「サウザ シルバー(ブランコ・40度)」と、コクのある甘みが味わえる「サウザ ゴールド(レポサド・40度)」があり、プレミアムテキーラには、スパイシーでまろやかな「サウザ ブルー(ブランコ・40度)」と、アガベの甘みやコクをじっくりと味わうことができる、「サウザ レポサド(レポサド・40度)」などがあります。
1758年にホセ・アントニオ・クエルボによって創業したテキーラメーカーが「ホセ・クエルボ(Jose Cuervo)」です。世界最古の蒸留所を持つ銘柄として、世界中で知名度・人気を得ています。世界で年間700万ケース以上を販売しており、世界一のシェアを持つとも言われています。
スペイン語でクエルボとは「カラス」の意味します。当時スペイン語が読めない人たちでもクエルボのテキーラだとわかるように、ラベルにはカラスが描かれています。原産地であるテキーラ村ではカラスのオブジェが飾られており、現地でも人気の銘柄です。
ホセ・クエルボのテキーラは、原料のピニャを伝統の石造りオーブン「マンポステラ」で約40時間をかけ蒸し焼きにし、香ばしくコクと深みのある甘さのあるものにしています。また、熟成では様々な材質の樽を使い分け、個性が異なる原酒をつくり分けしています。
ラインナップは、ミクストテキーラにはキレのある滑らかな口当たりの「クエルボ・エスペシャル・シルバー(ブランコ・40度)」と、まろやかなコクのある口当たりの「クエルボ・エスペシャル(レポサド・40度)」があり、プレミアムテキーラでは「1800」シリーズがとても有名で、フレッシュで滑らかな「1800 シルバー(ブランコ・40度)」、フルーティでまろやかな「1800 レポサド(レポサド・40度)」、深いコクが味わえる「1800 アネホ(アネホ・40度)」などがあります。
「オレンダイン(ORENDAIN)」は1926年創業の老舗メーカーで、メキシコ国内でのシェア1位ともいわれ、サウザ、ホセ・クエルボと並んで御三家のうちの1つとも称されています。
オレンダインは、5000ヘクタール(東京ドーム1000個分)の自社畑でブルーアガベを生産しており、蒸留所では、伝統的な製法にてスパイシーで香り高いテキーラが造られています。
ラインナップは、40度未満で飲みやすいミクストテキーラの「オリータス」シリーズと、プレミアムテキーラの「グラン・オレンダイン」シリーズが有名です。オリータスシリーズには定番の「ブランコ・35度」と「レポサド・35度」に加え、レポサド、アネホ、エクストラアネホをミックスしたものを濾過した、熟成テキーラの香りや特徴を保ちながらも無色透明な見た目の「クリスタリーノ(レポサド・38度)」があります。
アメリカでの売り上げ1位となっている、ウルトラプレミアムテキーラの銘柄が「パトロン(PATRON)」です。糖度の高い高品質のブルーアガベを使用することによって、「極上の蜂蜜のような甘く香り高い、なめらかな味わい」というキャッチコピーの通り、上質な甘さを楽しめ、ハリウッドのセレブからも非常に大きな支持を得ています。
パトロンは、糖度がピークになる時期に収獲されたアガベの中から、最高品質のものを厳選して使用しています。製造でも、煉瓦釜での蒸し焼きを行い、蒸留で得られる味わいが安定している部分だけを使用するなど、様々なこだわりによって世界トップクラスのプレミアムテキーラが作られています。
ラインナップは、フレッシュな「パトロン シルバー(ブランコ・40度)」、甘くまろやかな「パトロン レポサド(レポサド・40度)」、コク深い「パトロン アネホ(アネホ・40度)」などがあります。
「ドンフリオ(Don Julio)」は、プレミアムテキーラの代名詞とも言えるブランドで、日本でも高い人気を誇る銘柄です。テキーラ界の伝説の男「フリオ・ゴンザレス」が造り上げたプレミアム感あふれるテキーラは、ハリウッドセレブからの支持も根強いとされています。
ドンフリオは、ハリスコ州・ロスアルトス地方の人里離れた高原にある「ドンフリオ蒸留所」で製造されています。アガベの栽培から樽での熟成まで、全て丁寧な作業が徹底されており、これによって雑味やえぐみはもちろん、テキーラの典型的な苦味も取り除かれているので、高品質で滑らかな仕上がりになっています。
ドン・フリオのテキーラは、甘みのきいたスムースで飲みやすい味わいで、度数も38度の製品が多く、テキーラ初心者向けとも言えます。ラインナップは、「ブランコ・38度」、「レポサド・38度」、「アネホ・38度」、縦長の瓶がおしゃれな「1942(アネホ・38度)」などがあります。
メキシコ最古の古代文明に因んで名づけられたのが「オルメカ(OLMECA)」です。オルメカ文明の象徴でもある、ラベルの巨大な石像の顔模様が印象的な銘柄で、メキシコ国内はもちろん、欧米でも人気が高い銘柄です。
オルメカは、厳選した高品質なアガベを原料に質の高いテキーラを生産しています。シルバー(ブランコ)とレポサドがメインで、ラインナップ展開はやや乏しいですが、アガベの香りや甘みをしっかり感じられる、スタンダードな味わいが魅力です。シルバーはカクテルベースとして、レポサドはストレートやロックで嗜むのがおすすめです。
ラインナップは、フレッシュなスパイシーさが楽しめる「シルバー・40度」と、オーク樽で6ヶ月間熟成した、まろやかで深みのある「レポサド・40度」に加え、近年人気が高いプレミアムテキーラのアルトスシリーズ(シルバー・40度、レポサド・40度)などを生産しています。
毒蜘蛛のタランチュラをモチーフとしたロゴが特徴的な銘柄「タランチュラ(TARANTULA)」は、ただでさえテキーラは度数が強いイメージがあるのに、タランチュラのテキーラと言うと更に強そうなイメージが湧くかもしれませんが、シトラスやストロベリーなどのフレーバードテキーラが女性をはじめ幅広い人気を得ている銘柄です。
ただし、タランチュラの製品のうち、人気のフレーバードテキーラはベースとなるお酒がテキーラではなく、テキーラと同じ原料から作られるメスカルです。そして、様々なフレーバー等が加えられて製造されているため、厳密にはテキーラではなくリキュールに分類されるお酒ですが、テキーラとして扱われることが多いので、今回はテキーラの一種として紹介します。
タランチュラは、テキーラとは思えないほどの飲みやすさと、水色やピンクのカラフルな見た目から女性からの人気も高く、テキーラ初心者にもピッタリの銘柄です。高品質なアガベを原料に使用しているので、アガベ本来の柔らかな甘さも楽しめますよ。
ラインナップは、シトラス(ライム)の爽やかさが楽しめる水色が特徴的な「アズール(35度)」や、ストロベリーのほのかに甘酸っぱい味わいが楽しめるビビッドなピンク色の「ストロベリー(35度)」が有名ですが、100%アガベを原料とするプレミアムテキーラの「プラタ(ブランコ・50度)」なども扱っています。また、伝統的な銅製ポットスチルによる蒸留とオーク樽による熟成を行った「レポサド(レポサド・40度)」も扱っています。
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