かき揚げは様々な野菜や魚介類を組み合わせて作る天ぷらの一種です。材料の組み合わせは地域や家庭によって異なりますが、組み合わせ次第でいろいろな味を楽しむことができます。今回はかき揚げにおすすめの魚介類をまとめてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
かき揚げは、野菜や魚介類などの具材を小さく切り、混ぜ合わせたものに衣をつけて揚げる天ぷらの一種です。「かき揚げ」という名前は「具材をかき混ぜる」という作り方に由来しています。
かき揚げを作るときは、まず具材を切ります。具材は一種のみで作ることもできますし、複数の具材を使って作ることもできます。
具材は基本的に小さめに切り、複数の具材を使う場合は大きさを揃えます。大きさを揃えることで均一に火が通ります。例えば、玉ねぎとにんじんを使う場合は、玉ねぎは幅1cmのくし切りにし、にんじんは幅1cm、厚さ2~3mmの短冊切りにするといった具合です。
あまり小さく切りすぎてしまうと具材が上手くまとまらず揚げている間にバラバラになってしまうので注意してください。
切った具材をボウルに入れて、小麦粉を全体にふりかけます。予め具材に小麦粉をふりかけておくことで、少ない衣でも具材がまとまるようになるので、よりサクっとした軽い食感になります。
別のボウルに小麦粉や片栗粉、または天ぷら粉と水を入れて揚げ衣を作ります。
具材と衣を混ぜ合わせて、お玉などに乗せて揚げる大きさにまとめたら170〜180℃に熱した揚げ油の中に落とします。ゆっくりと落としてしまうと具材がバラバラになってしまうので、鍋の淵(ふち)からすべらせるように躊躇せずすっと落とすのがポイントです。
クッキングシートの上に乗せてクッキングシートごと揚げても良いです。クッキングシートを使う場合は、ある程度上がったところでクッキングシートを外します。
揚げ油に入れたら、30秒ほどそのまま触らず火を通して裏返して、さらに1分〜1分半揚げます。具材に日が通ったら完成です。
かき揚げは基本、塩をかけて食べます。他には天ぷらと同様に天つゆに付けて食べることもあります。また、マヨネーズや柚子胡椒、酢醤油などの変わった調味料を付けて食べるのも美味しいです。
調味料は付けずにうどんや蕎麦の上にトッピングとしてのせ、麺のつゆと絡めて食べることもあります。
小麦粉には、弾力に富むが伸びにくいグルテニンと、弾力は弱いが伸びやすいグリアジンの2種類のたんぱく質が含まれており、水分によってグルテニンとグリアジンが結びつくとグルテンができます。グルテンは、強い粘り気を出すため、小麦粉で衣を作ると揚げたときにベタっとしてしまいます。
そのため揚げ衣を作る際は、グルテンを生成しない片栗粉または米粉を使ったほうがサクッと揚がります。また、片栗粉や米粉は油の吸収率が低いため、サクサクに揚がりやすいだけではなく時間が経ってもベチョっとしにくいですし、カロリーを抑えることもできます。
自宅に小麦粉しかないという場合は、氷水を一緒に加えるとグルテンを生成しにくくなるため粘りを抑えることができます。
かき揚げなどの天ぷらは、水分が蒸発する前に衣がしっかり固まってしまうと水蒸気が衣の外へ抜け出しにくくなり、べちょっとした仕上がりになりやすいです。
そのため、水より沸点が低く蒸発しやすいアルコールを多く含む日本酒や焼酎などのお酒を加えると衣の水分の蒸発が促進され、サクサクに上がります。小麦粉を使っている場合でも、アルコールがグルテンを押し広げながら蒸発してくれるので、べちょっとしにくいです。
アルコールは蒸発してしまうので、お子様でも食べることができます。ただし、お酒の風味が残ってしまうことがあります。また、日本酒など糖質を多く含むお酒を使うと焦げやすいので注意しましょう。
衣に加える水の代わりに炭酸水を加えても良いです。炭酸水に含まれる気泡(炭酸)が油の熱によって衣から抜ける際に水蒸気も一緒に逃がすことができるため、サクサクに上がります。ただし、炭酸だと油に入れたときに跳ねることがあるので注意が必要です。
衣を作るときに混ぜすぎないのもサクサクのかき揚げに仕上げるポイントです。特に小麦粉を使う場合は、混ぜすぎてしまうとグルテンが生成されてしまうので、少しダマが残るぐらいにとどめておきましょう。ダマが気になる方は、ふるいにかけてから使うと良いです。
一般的に揚げ油として使われるサラダ油などは、空気に触れることで油が酸化してしまい劣化してしまいます。劣化してしまった油を揚げ油として使うと具材の風味が損なわれるだけではなく、べちょっとしてしまいやすいです。
オリーブオイルは「オレイン酸」と呼ばれる一価不飽和脂肪酸が主成分で、酸化しにくい性質があります。そのため、酸化しやすいサラダ油などを使って揚げるのと比較して、サクサクとした食感に揚がります。
また、油の量は3cm程が適量です。少なすぎると焦げやすく、多すぎると温度が上がらず火が通るのに時間がかかってべちょっとしてしまうので注意してください。
衣をつけた具材を揚げ油に入れて、表面に火が通ったら裏返して菜箸で2〜3箇所穴を空けておくと火の通りが早くなるため、サクサクに揚げることができます。
表面に火が通ってある程度固まるまでは手を加えなくて大丈夫です。固まる前に触ってしまうと具材がバラバラになってしまいます。
かき揚げのメインは魚介+野菜、または野菜のみです。地域や家庭によって定番の具材は異なります。また、組み合わせは飲食店や家庭、地域によって千差万別です。
ここではメイン食材が魚介のかき揚げをご紹介します。
かき揚げの魚介の定番具材の一つに小エビがあります。ぷりぷりとした食感がクセになる一品に仕上がります。小エビは小ぶりなサイズで冷凍食品でも販売されているのでかき揚げの具材として使いやすいのがポイントです。
小エビをかき揚げに使用する際に臭みが気になる場合は、水洗いをした小エビに塩を振ってしばらく放置し、その後水洗いまたは塩水で洗ってキッチンペーパーで水けを拭き取ります。
小エビと相性が良い具材には玉ねぎやにんじん、ごぼう、三つ葉、枝豆、とうもろこしなどがあります。次にご紹介する小柱やイカなどの他のシーフードと合わせてシーフードかき揚げにするのもおすすめです。
小柱(貝柱)もかき揚げの魚介具材の定番具材です。主にアオヤギ(バカ貝)の貝柱を使用することが多いですが、ホタテやアコヤガイの貝柱をかき揚げの具材として使うこともあります。
貝柱の臭みも小エビと同様の方法で軽減することができます。
小柱(貝柱)と一緒にかき揚げにするのにおすすめな具材には三つ葉や玉ねぎ、ねぎ、にんじん、さつまいもなどがあります。小エビやイカと合わせてシーフードかき揚げにして食べるのも美味しいですよ。
かき揚げの魚介具材にイカを使用するのもおすすめです。イカ独特の歯ごたえを楽しむことができます。
生のイカを使用する際は下処理が必要です。内情や骨、皮などを取り除きキレイに水洗いし、臭いが気になるようであれば塩を振ってしばらく放置した後に水洗い(または塩水洗い)をして水けを拭き取ります。食べやすい大きさにカットして他の具材と混ぜて揚げます。
イカと一緒に揚げるには、三つ葉や玉ねぎ、にんじん、のり、枝豆などがおすすめです。イカも他の魚介と合わせてシーフードかき揚げにしても美味しくいただくことができます。
地域や家庭によっては桜えびをかき揚げの具材として使うこともあります。生の桜えびも美味しいですし、乾燥桜えびは風味豊かな味わいがクセになります。普通のえびのような下処理が不要なので、気軽に調理に使用することができるのは嬉しいですよね。
桜えびをかき揚げの具材として使用する際は、他の具材と混ぜ合わせて揚げるだけです。ひげが気になる場合はボウルに桜えびを入れ桜えびがつかる程度の水を入れ、割り箸でくるくるとかき混ぜて水洗いしてひげを取ります。
玉ねぎや三つ葉、ごぼう、にんじん、キャベツ、ねぎ、紅生姜などと桜えびを一緒にかき揚げにすると美味しく食べることができます。
しらすもかき揚げの具材として使用すると美味しいですよ。桜えびと同様に小さい魚なので下処理の必要がなく、気軽に取り入れることができる具材です。
しらすをかき揚げにする際は、軽く水洗いして水けを拭き取り、他の具材と混ぜ合わせて揚げます。しらすと相性がよい食材には玉ねぎやごぼう、人参、三つ葉、とうもろこし、大葉などがあります。
意外かもしれませんが、かき揚げの具材としてあさりを使用しても美味しいですよ。
殻付きあさりの場合は塩抜きをしてから使用します。水けはしっかりと拭き取りましょう。冷凍むきあさりを使用すると下処理不要なので気軽に作ることができます。あさりはにんじんや玉ねぎ、紅生姜、水菜、三つ葉などと一緒にかき揚げにするのがおすすめです。
タコは唐揚げなどにして食べると美味しいんですよね。かき揚げの具材として使用しても美味しく食べることができますよ。
タコを食べやすい大きさにカットし、他の具材と一緒に揚げていきます。タコと合う食材には玉ねぎやいんげん、そら豆、ねぎ、とうもろこし、じゃがいも、大葉などがあります。
明太子やたらこのピリっとした辛さが加わり、一味違うかき揚げを楽しむことができます。
一口サイズにカットして、他の具材とよく絡めてあげます。明太子やたらこと合う食材には玉ねぎやねぎ、チーズ、じゃがいも、えのき、ちくわ、大葉などがあります。明太子を使ったかき揚げを食べる際は、マヨネーズをかけて食べると明太マヨ風味になって美味しいですよ。
サラダによく使用するシーチキン(ツナ)もかき揚げの具材におすすめです。味がついているので、ツナを使ったかき揚げはそのまま食べても十分美味しいです。
シーチキンをかき揚げにする際は、油をしっかりと切ります。他の具材とよく混ぜてお召し上がりください。玉ねぎやじゃがいも、もやし、大根、にんじん、にんにくなどと一緒にかき揚げにすると美味しいですよ。
変わり種の魚介具材としておすすめなのがアジです。天ぷらにして食べることが多いアジは、他の具材と混ぜてかき揚げにしても美味しくいただけます。
アジをかき揚げにする際はそのままだと大きすぎるので、3枚おろしにして幅1cm程度の斜め切りにします。市販のアジのたたきを使ってもいいです。
アジと合わせるのにおすすめな具材には玉ねぎや人参、青じそ、三つ葉、ねぎなどがあります。アジの臭みが気になる場合は、衣にすりおろした生姜を混ぜて揚げるのも◎。
天ぷらで食べても美味しいししゃもは、かき揚げにしても美味しいですよ。
ししゃもをかき揚げにするには、半分にカットします。卵の部分に爪楊枝で数カ所穴を開けることにより、揚げている途中にハネるのを防ぐことができます。
ししゃもと合わせるのにおすすめの具材には玉ねぎや人参、ごぼうなどがあります。
ぷりぷり、とろっとした食感が美味しい牡蠣もかき揚げの具材におすすめです。
生食用・加熱用ともに、かき揚げにする前には下処理が必要です。ボウルに片栗粉を入れよくまぶし、水を加えて優しく混ぜ合わせます。水を数回替えて洗い、水が濁らなくなったらキッチンペーパーで水けを拭き取ります。
牡蠣と一緒に揚げるのにおすすめなのは玉ねぎやごぼう、春菊、玉ねぎ、長ねぎなどの具材です。
シーチキンの他にはサバ缶もかき揚げの具材としておすすめです。サバ缶であれば、魚を捌くなどの下処理がないため気軽にかき揚げに取り入れることができます。
サバ缶は味噌味や醤油味、カレー味など様々な味つけがされているものがありますが、基本的にどのようなサバ缶でも美味しく仕上がります。シーチキンと同様に、サバ缶をかき揚げの具材に使う時もしっかりと油を切ります。サバ缶と相性がいい具材には玉ねぎやねぎ、ごぼう、海苔、大葉などがあります。
白身魚を主原料として作られるちくわも、かき揚げにすると美味しくいただけます。
ちくわを食べやすい大きさにカットします。輪切りでも縦切りでもOKです。玉ねぎやにんじん、えび、さつまいも、納豆、きのこ類などと一緒に揚げましょう。衣に青のりを食われば、ちくわの磯辺揚げ風味を楽しむことができます。
ちくわと同じように白身魚を主原料として作れるはんぺんもかき揚げにすると美味しいですよ。ちなみにちくわとはんぺんの違いは、はんぺんにはふわふわの食感を出すために山芋が使われています。
はんぺんは、1枚のままでは大きすぎるので一口大サイズにカットしてから他の食材と合わせて揚げます。はんぺんにあうおすすめの具材にはねぎや桜えび、にんじん、ごぼう、かにかまなどがあります。
蟹に似せて作られたかにかまぼこ(カニカマ)もかき揚げにすると意外と美味しいです。赤い色が加わり彩り鮮やかな一品になります。
カニカマは食べやすい大きさに包丁で切るか、手で裂いておきます。玉ねぎやにんじん、枝豆、とうもろこし、アスパラガス、チーズなどがあります。
カルシウムや食物繊維、ミネラルが豊富に含まれているひじきもかき揚げの具材におすすめです。
乾燥ひじきをかき揚げの具材に使う場合は、予め水またはお湯で戻しておきます。戻したひじきの水けをしっかりと絞ってから、玉ねぎや桜えび、にんじん、水菜、さつまいも、ちくわなどと組み合わせて揚げましょう。
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