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キャベツをレンジ加熱するとまずい理由。美味しくレンチンする方法を解説

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キャベツをレンジ加熱するとまずい理由。美味しくレンチンする方法を解説

キャベツはレンジで加熱することもできますが、レンジで加熱したキャベツはまずいと感じたことがある方は多いのではないでしょうか。本記事ではレンジで加熱したキャベツがまずい原因や、キャベツを美味しくレンチンする方法を解説します。

レンジで加熱したキャベツがまずい理由

苦味が出る

レンジで加熱したキャベツは苦味が出てしまうことがあります。

これは、キャベツに含まれているイソチオシアネートと呼ばれる苦味成分が、レンジで加熱することでキャベツの水分が蒸発し、濃縮したことが原因であると考えられます。

イソチオシアネート自体は身体に良い成分なのですが、苦味を強く感じることで美味しくないと感じてしまう人が多いようです。

冷凍キャベツは水分が出る

冷凍したキャベツをレンジで解凍した場合は、べちゃべちゃしていてまずいと感じる人が多いです。

冷凍したキャベツをレンジで解凍すると水っぽくべちゃっとしてしまうのは、冷凍する際に凍ったキャベツに含まれている水分が、一気に解凍されて水分としてそのまま出てきてしまうためです。

特に洗ってから水分を取らずに冷凍するなど野菜に水分が残った状態で冷凍してしまうと、余計に水っぽくなってしまいます。

レンジで加熱するメリット

水溶性の栄養素を逃さない

キャベツに限らず野菜は茹でると柔らかくなって食べやすくなりますが、水溶性の栄養素も一緒に流出してしまうデメリットがあります。

キャベツにはビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素が含まれています。流出させてしまうのは非常にもったいないですよね。レンジで加熱することでお湯で茹でるよりも水溶性の栄養素の流出を最小限に抑えることができるのは大きなメリットです。

食感が残りやすい

キャベツは茹でると柔らかくなりますが、シャキシャキとした食感が失われてしまいます。レンジでの加熱は柔らかくなりすぎないため、ある程度食感を残すことができます。

サラダに使いたい場合など、シャキシャキとした食感を残したい場合はレンジでの加熱がおすすめです。

時短になる

茹でる場合はお湯を沸かすのに時間がかかりますが、レンジであればお湯を沸かす必要がありませんし茹でるよりも早く火が通るので時短になります。

例えば、肉料理や魚料理などに少量添えたい場合でもさっとレンジ加熱することができるので便利です。

またキャベツを加熱調理する場合も、予めレンジで加熱しておけばさっと炒めるだけで柔らかく食べやすくなるので、長時間炒めて焦げてしまうことを防ぐことができます。

味が薄まらない

キャベツは茹でるとどうしても水っぽくなってしまい、味が薄くなってしまいます。レンジで加熱すれば水を大量に使うわけではないので、旨味成分や甘みもそのまま残り味が薄まってしまうことはありません。

キャベツが水っぽくなってしまうと料理全体の味も薄まってしまいますが、レンジの加熱は和え物にしたいときにもおすすめです、

食べる量を増やせる

生の状態だと沢山食べるのは難しいですが、レンジで加熱することでカサが減るためたっぷり食べることができるのもメリットの一つです。

ただし、キャベツには不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれており、食物繊維の摂り過ぎには注意が必要です。厚生労働省が発表してる日本人の食事摂取基準(2020年版)では、18〜64歳の食物繊維の1日あたりの目標量は男性が21g以上、女性が18g以上です。キャベツだと2玉以上分の食物繊維になります。

キャベツをレンジで加熱するときのポイント

カットしてから

キャベツは葉を剥がして加熱するか料理に合わせてカットしてから加熱したほうが、加熱ムラを防ぐことができます。

レンジでの加熱はレンジの性質上どうしても加熱ムラができてしまいやすく、しっかり火が通っている部分と通っていない部分ができてしまうことがあります。

加熱ムラができてしまうと、柔らかい部分と固い部分ができてしまい食感の悪さに繋がりますので、調理に合わせてカットしてから加熱することをおすすめします。カットしてから加熱したほうが時短にもなります。

ワット数

キャベツに限らず、野菜をレンジで加熱するときはレンジのワット数によって加熱時間は異なります。そのため、家庭の電子レンジのワット数に合わせて加熱時間を調節することが大切です。

目安としては600wで1分30秒程です。500wの場合は2分と加熱時間を長めにして様子を見ながら加熱していきましょう。

加熱しすぎは焦げる原因となり、味はもちろんのこと水分が飛びすぎてパサパサになってしまったり、色が悪くなってしまうため加熱しすぎないように調節することが大切です。

アク抜き

キャベツをレンジで加熱したときの苦味が気になる方は、加熱する前に、水につけておくことで苦味となるイソチオシアネートを落とすことができるため苦味を軽減することができます。

ただし、ビタミンCなどの水溶性の栄養素も一緒に流出してしまうためアク抜きをするときは長時間つけないようにすることが大切です。

冷凍キャベツは加熱時間に注意

冷凍したキャベツは加熱しすぎると焦げるだけではなく、水分が沢山でてびちゃびちゃになってしまいます。そのため、生の状態の冷凍キャベツを加熱するときよりも加熱時間を短めにするのがポイントとなります。

特に家庭で冷凍保存したキャベツは、市販の冷凍キャベツよりもびちゃびちゃになってしまいやすいので注意しましょう。

冷凍キャベツのレンチン方法も後述しますので、そちらを参考にしてください。

キャベツを美味しくレンチンする方法

キャベツを洗う

キャベツを1枚ずつに剥がした葉を流水で丁寧に洗う


キャベツは、茎が伸びて実がなるトマトなどの野菜とは異なり、土に接した状態で成長します。そのため内側の葉は綺麗でも外側や根本付近には土で汚れていることがあり、土がついているということは土や堆肥(たいひ)に含まれる細菌がついている恐れがあります。食中毒といえば生肉や生魚などを食べることによって起こることが多いですが、実は土や堆肥にもボツリヌス菌などの食中毒の原因となる細菌がいる可能性があります。加熱をすることで死滅する菌もありますが、加熱をしても死滅しにくい菌もいるため、調理をする際にはしっかりと土汚れを落としておいたほうが良いです。

一枚一枚流水で汚れを洗い流していきます。根元の部分には土汚れや泥汚れがついている場合は、指で優しくこすると綺麗に落とすことができます。

カットしてから洗うこともできますが、カットした状態だと断面から水溶性の栄養素が流出してしまうためカットせずに洗うのが栄養面的には良いです。ただし、1/2などカットされたキャベツを購入した場合は剥がそうとするとボロボロになってしまうことがあるので、料理や好みに合わせてカットしてからボウルに入れて水を変えながら流水で洗うのが良いでしょう。

キャベツをカットする

キャベツを料理に合わせてカットする

キャベツを洗ったら、料理に合わせてカットします。例えばサラダに使いたい場合は千切り、炒めものなどに使う際はざく切りなどにします。

ロールキャベツに使いたい場合などは、カットせずにそのまま加熱して大丈夫です。

キャベツを耐熱皿に乗せて水を入れて加熱する

耐熱皿の上にカットしたキャベツと水を入れてふんわりとラップをし電子レンジで加熱

キャベツをレンジで加熱するときは、まずキャベツを耐熱皿の上に乗せたら水を大さじ1程度入れてふんわりラップをかぶせます。

キャベツはもともと水分量の多い野菜ですので水は入れなくても良いのですが、水を入れたほうがしっとりやわらかく仕上げることができます。

カットせずに加熱する場合は、葉をラップに包んでレンジに入れます。

レンジを使う場合の加熱時間はキャベツの量やレンジのワット数によってもことなりますが、キャベツ100g(葉2枚程度)を600wのレンジで加熱する場合は、1分30秒程、200g(葉4枚程度)であれば3分程です。

加熱時間はあくまでも目安なので、様子を見て加熱時間は調整してください。柔らかくしようと加熱時間を長くしすぎてしまうと焦げてしまうことがあるで注意しましょう。