里芋はレンジを使って蒸すことができます。本記事では里芋をレンジで蒸すときのポイントや里芋をレンジで蒸す方法を紹介します。
里芋をレンジで蒸すメリットとしては、蒸し器を使って蒸すよりも短時間で加熱することができるため時短になるという点です。
また、蒸し器を使う場合にもいえることなのですが、茹でるよりも栄養素の流出を最小限に抑えることができます。里芋にはカリウムやビタミンCなどの水溶性の栄養素が含まれており、水につけたり茹でることで流出してしまい栄養価が下がります。
デメリットとしては、レンジの性質上どうしても加熱ムラができてしまうことです。電子レンジは庫内に放出されるマイクロ波によって食材を加熱します。マイクロ波は食材の内部に進むにつれて分子運動を起こしながらもやがてエネルギーをなくして消えてしまうため、里芋のような厚みがある食材では、マイクロ波が奥深くまず表面は温かいのに中は冷たいといった加熱ムラができやすいです。
レンジで蒸す場合は、ひっくり返して再度加熱をしたり、均等にカットするなどの加熱ムラを防ぐ工夫をすると良いです。
レンジで里芋を蒸すときの加熱時間は里芋の大きさによっても異なりますが、100gの里芋を600Wのレンジで加熱する場合は、皮をむかずに丸ごと加熱する場合と皮を剥いて加熱する場合どちらも約2分ほどです。
レンジのワット数によっても加熱する時間は異なりますので、2分を目安に様子をみて竹串などがスッと通るようになるまで加熱してください。
普段私達が食べている部分は、里芋の「塊茎」(茎の地下部)です。土の中で成長したものを掘り出して出荷しています。また、里芋は乾燥に弱いため、乾燥させないためにあえて洗わずに土がついた状態で出荷されたり、土がついたまま保管されることもあり、土臭さや泥臭さを感じやすいです。
皮をむかずにそのまま蒸す場合はもちろんのこと、皮を剥いてから蒸す場合も泥汚れをきちんと落としてから皮を剥いて蒸すようにしましょう。
泥汚れがついたままだと土臭さが残り、味が損なわれてしまいます。
里芋にはシュウ酸やホモゲンチジン酸などのアク(灰汁)となる成分が含まれています。アクとは、一般的に苦味やえぐみ、渋みなど味を損ねる成分の総称です。シュウ酸は栄養素というよりも老廃物で、ほうれん草やたけのこなどにも含まれています。苦味やえぐみを感じさせるだけではなく、結石を作る原因となったりカルシウムの吸収を阻害するといわれています。
そのため里芋を調理する際には下処理としてアク抜きをすることが推奨されています。シュウ酸やホモゲンチジン酸は水溶性の成分であるため茹でこぼしたり水に浸すことである程度取り除くことができます。蒸す前に茹でこぼしをしてしまうと食感が損なわれやすいので、蒸す場合は水に浸す方法がおすすめです。単に加熱するだけではシュウ酸を取り除くことはできません。
里芋のぬめりに関しては取り除かなくても大丈夫です。アクとぬめりは別もので、里芋のぬめりは「ガラクタン」などの成分によるものです。ガラクタンには免疫力向上作用が期待できます。ぬめり自体は体に害のある成分ではないのですが、茹でるときに吹きこぼれる原因となったり煮汁を濁らせる原因となるため、茹でたり煮るときは予めぬめりをとったほうが良いです。
レンジで蒸す場合はぬめりによってお湯が吹きこぼれるなどの心配がないため、ぬめりを取らずに蒸しても問題ありません。
里芋の皮を剥いて丸ごと蒸す場合は、まずしっかりと表面を洗い泥を落とします。
泥を落としたら水気をきり皮をむきます。里芋は水にぬれるとぬめりが出て、ぬめりに触れると手が痒くなります。これは、里芋にシュウ酸カルシウムとよばれる成分が針状結晶となって含まれているため、シュウ酸カルシウムが肌を刺激するためです。そのため、ぬめりを出さないために水分をとってから皮を剥くと痒みを感じずに皮をむくことができます。
皮をむいたら、耐熱皿に乗せてラップをかけて2分程加熱します。上述したように途中でひっくり返すと加熱ムラができにくくなります。スッと竹串などが通るぐらいまで柔らかくなったら完了です。
里芋の皮を剥いてカットして蒸す場合も、里芋の表面をよく洗って汚れを落とした後に皮をむき、料理や好みに合わせて適当な大きさにカットします。
カットしたら耐熱皿に並べてラップをし、2分程加熱します。カットして蒸す場合も竹串などを刺し様子を見ながら柔らかくなるまで加熱しましょう。
丸ごと加熱したり皮を剥かずに蒸すよりも火が通りやすく、加熱ムラもできにくいのでおすすめです。里芋を丸ごと使うのでなければ、この方法がおすすめです。
里芋の皮を剥かずに丸ごと蒸す場合も、里芋の表面をよく洗って汚れをおとします。汚れを落としたら、里芋の周りを一周するように包丁で切り込みをいれておくと、蒸した後に皮を簡単にツルンとむくことができます。
里芋の汚れを落とし、里芋の周りに切り込みを入れたら耐熱皿に並べてラップをして2分を目安に加熱していきます。途中でひっくり返すと加熱ムラを防ぐことができます。
柔らかくなるまでに時間がかかったり、加熱ムラができやすいというデメリットはありますが、里芋をレンジで加熱すると、包丁やピーラーを使わなくても皮をツルンと剥くことができるので、皮を剥くのが苦手という方は、皮ごとレンジで加熱すると良いでしょう。
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