里芋の茹で方をご存知でしょうか。本記事では里芋の茹で方のポイントや茹で方、茹で時間などを詳しく解説します。
里芋は皮をむかずにまるごと茹でても良いですし、皮をむいて茹でても良いです。
里芋の皮付近にはぬめり成分である「ガラクタン」などが含まれています。ガラクタンには免疫力向上作用が期待できます。皮をむかずに茹でることで、里芋特有のぬめりが残り、ガラクタンなどの栄養素の流出を最小限に抑えることができる他、里芋本来のトロりとした口当たりや風味を味わうことができます。
一方、皮をむいて茹でるとぬめりが綺麗に取れます。栄養素の損失は大きいものの、ぬめりが取れることにより芋らしいホクホクとした食感が際立ちます。
里芋の茹で時間は里芋の大きさにもよりますが、中くらいのサイズのものを皮付きのまま茹でた場合の目安は15分程です。大きいサイズのものは30分、反対に小粒のものだと10分程で火が通り柔らかくなります。
竹串などがスッと通るぐらいまで様子を見ながら茹でましょう。
里芋を茹でるときは、水から茹でるのがポイントです。
里芋を沸騰したお湯に入れて茹ではじめてしまうと、火の通り方にムラができて外側は十分柔らかいのに内側は火が通ってなくて固いなどムラがうまれ、内側まで火が通る頃には外側がボロボロになってしまいます。そのため水から茹でたほうが外側から内側まで均一に火が通るため煮くずれしにくくなります。
また、水からじっくりと加熱したほうが甘味が出やすくなります。
里芋の特有のぬめりは水分に濡れることによって多くでるようになるため、茹でることでぬめりが出てきます。そのため、ガラクタンなどの成分は流出してしまいます。
また、里芋にはカリウムやビタミンCなどその他の水溶性の栄養素も含まれており、茹でることでこれらの栄養素も流出してしまいます。
普段私達が食べている部分は、里芋の「塊茎」(茎の地下部)です。土の中で成長したものを掘り出して出荷しています。また、里芋は乾燥に弱いため、乾燥させないためにあえて洗わずに土がついた状態で出荷されたり、土がついたまま保管されることもあり、土臭さや泥臭さを感じやすいです。
皮をむかずにそのまま茹でる場合はもちろんのこと、皮をむいてから茹でる場合も泥汚れをきちんと落としてから皮をむいて茹でるようにしましょう。
泥汚れがついたままだと土臭さが残り、味が損なわれてしまいます。
皮をむいてから茹でる場合は、皮付きのまま茹でるよりもぬめりが多くでます。そのため、予め下処理をしてぬめりを取っておくと良いです。ぬめりを取らずに茹でると、茹で汁が吹きこぼれてしまうことがあります。
里芋のぬめりは里芋に塩をもみこむことで取ることができます。里芋のぬめりは糖とタンパク質の結合したものです。食塩で糖タンパクはある程度凝固し、ぬめりがなくなります。
簡単な方法はこちらです。
まず里芋を洗い泥汚れを落とし、皮をむきます。皮をむいたらボウルに入れて塩を加えて揉み込みます。塩の量は里芋の5つに対して塩大さじ1〜2程度です。塩を揉み込んだらぬめりが出てくるので、水で洗い流します。
里芋を皮付きのまま茹でる場合は、まずしっかりと表面についている泥汚れをしっかりと落とします。汚れを落としたら、里芋を横向きに持って包丁を入れ、一周回しながら切り目を入れていきます。切れ目は入れなくても良いですが、入れておくと茹でた後に皮がむきやすくなります。
次に里芋を鍋に入れて、里芋がかぶるぐらいの水を入れたら強火にかけます。沸騰したら火を弱めてそこから柔らかくなるまで茹でます。上述したように目安は中くらい(5センチ程)のサイズの里芋で15分です。
スッと竹串などが通るようになったら、ザルなどに上げてお湯を捨て粗熱をとります。
切り目をいれている場合は、切り目をいれた両端を引っ張るようにすると包丁やピーラーを使わずとも手で簡単に皮を剥くことができます。
皮をむいてから里芋を茹でる場合も、はじめにしっかりと表面を綺麗に洗い流します。表面を綺麗に洗ったら、水分をふきとり皮を剥いていきます。
里芋は濡れるとぬめりが出てきます。ぬめりが出ている状態だとぬるぬるして包丁が入りにくいですし、かゆみを感じさせる原因となるため、洗ったら水気をキッチンペーパーなどでとっておくことが大切です。時間があるようであれば、しばらく置いて乾燥させておくと良いでしょう。
里芋の皮をむいたら、塩を揉み込みぬめりとりをします。
ぬめりをとったら、里芋を鍋に入れた後かぶるぐらいの水を入れて、加熱します。沸騰したら火を弱めそこから15分を目安に柔らかくなるまで加熱します。
カットして小さくしてから茹でると栄養素の流出は多くなってしまいますが、加熱時間を短くすることができます。
圧力鍋は、圧力をかけることにより一気に加熱をするため、通常の鍋で加熱するよりも短時間で茹でることができるというメリットがあります。
圧力鍋を使う場合も里芋の表面をよく洗ってから鍋に入れます。皮をむかずにいれる場合は、上記で紹介したように里芋の周りに一周切り目を入れておくと、茹でた後に皮がむきやすくなります。里芋をたくさん鍋に入れてしまうと吹きこぼれの原因となるほか、里芋が蒸気放出口を塞いでしまい爆発が起こることもあるため、鍋の高さ目一杯入れてしまわないように注意しましょう。
鍋に里芋がかぶるくらいの水を入れたら、蓋をし火をつけて加圧し、圧がかかったら2分程で火を止め、10分ほどおきます。圧が下がったら蓋をあけて里芋を取り出します。加圧時間は圧力鍋によっても異なりますので、取扱説明書をよく読んで行ってください。
皮をむいて他の食材と一緒に茹でる場合は、煮崩れを防ぐため固い食材を事前に茹でておき、そのあとに里芋を加えて加圧すると良いです。
レンジで茹でることもできます。
レンジで加熱する場合は、泥汚れを落としたあとに耐熱皿の上に乗せて、ふんわりとラップをして加熱します。里芋の大きさやレンジのワット数にもよりますが、100gの里芋を皮をむかずに丸ごと600Wのレンジで加熱する場合は2分半程度を目安に、様子をみながら竹串などがスッと入るまで加熱しましょう。皮付きの状態の場合は、ひっくり返してさらに加熱すると加熱ムラがでにくいです。
時短したい場合は、皮をむいて小さくカットしてから加熱しましょう。
レンジの場合は手軽ではありますが、レンジの性質上どうしても加熱にムラが出るというデメリットがあるため、鍋を使って水から茹でるか圧力鍋を使うのがおすすめです。
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