白菜はそのまま調理をしても良いのですが、天日干しをしてから使っても美味しく食べることができます。本記事では白菜を天日干しするメリットや天日干しする時の注意点などを詳しく解説します。
白菜を天日干しすることにより、甘さが増すというメリットがあります。
白菜に限らず果物や野菜は、それぞれの細胞の外側に細胞壁があり、細胞壁の内側には細胞液があります。この細胞液の中には糖や旨味の元であるアミノ酸が含まれています。
天日干しすることで細胞液の中にある水分が蒸発することで糖やアミノ酸が濃縮されるため、甘味や旨味を強く感じるようになります。
白菜は水分を多く含む野菜であるため、生の状態だとみずみずしくシャキシャキとした食感を楽しむことができ、加熱をすると柔らかい食感を楽しむことができますが、乾燥させて水分を蒸発させることで生で食べたり加熱調理をしたときとは違った食感を楽しむことができます。
白菜をまとめ買いしたときなどは、生食や加熱料理の他に天日干しにしておくことで飽きずに最後まで美味しく食べることができるのでおすすめです。
白菜に限らず野菜や果物は天日干しすることで栄養価が高まると言われています。天日干しによって増えると言われているのが、ビタミンDやB群、カルシウム、鉄分、ナイアシンなどです。
特に日光(太陽光)に含まれる紫外線はビタミンDの生成に大きく完成していると言われていて、例えばしいたけにはビタミンDの前駆体が含まれてるため天日干しすることでビタミンDの含有量がぐんと増えます。
白菜の場合は残念ながらビタミンDは含まれていませんが、天日干しして水分を飛ばすことにより100gあたりの栄養価が高まります。また、カサが減ることでたくさん食べられるので、その分栄養を豊富にとれるというメリットがあります。
上述したように白菜は水分量が多い野菜です。そのため調理をするときに白菜から出る水分によって料理の味が薄くなってしまうことがあります。
白菜を天日干しすることで水分が蒸発するため、調理をする際に白菜から出る水分で味が薄くなってしまうのを防ぐことができます。
カットした状態で天日干ししておけば、そのまま使うことができるため調理をするときに白菜をカットする手間を省くことができます。
また、天日干しすることによって水分量が少なくなっている白菜は、火の通りが早いためさっと炒めるだけで調味料や他の食材と馴染みます。また、味も染み込みやすいので煮物にするときも短時間で済みます。
白菜を天日干しした場合の保存期間は約1ヶ月ほどです。
白菜は丸ごと保存する場合、新聞紙にくるんで冷暗所で常温保存しても約1ヶ月程保存することができますが、カットした白菜は傷みやすいため冷蔵保存で2日〜3日ほどしかもちません。
冷凍保存すると冷蔵保存よりも日持ちさせることができますが、食感が悪くなってしまったり水っぽくなってしまうのを避けたい方は天日干しさせてからの保存がおすすめです。
白菜を天日干しするのに適している場所は日光がたっぷりと当たる風通しの良い場所ですが、強い日光に当てすぎてしまうと白菜に含まれている水溶性の成分は流出してまいやすくなります。
ビタミンCなどの水溶性の成分は、水に溶けてしまうだけではなく熱や光にも弱いです。そのため、天日干しにする場合は栄養価が高まる一方で減少する栄養素もあります。これは白菜に限らずすべての野菜や果物に言えることで、例えば、人参は天日干しすることでβカロテンが減少することがわかっています。
雨が降っていなければ外に出していても良いのですが、曇りの日に外で天日干しをしておくメリットはないと言えます。
日光が出ていない曇りの日に外に出していても、水分はなかなか蒸発しないので乾燥に時間がかかります。特に曇りの日が続いている状態で何日も外に出していると、カビが生えてしまう原因にもなってしまいます。
突然雨が降って濡れてしまっても大変なので、面倒ですが天気を見て曇りの日は室内に入れるようにした方が良いでしょう。
天気の良い日でも、太陽が出ていない夜は室内に入れたほうが良いです。
特に寒い季節は、降霜や朝霧などで白菜が湿ってしまい乾燥しにくくなってしまう他、カビが生えてしまう原因にもなります。
突然天候が代わり朝になったら雨が降っていてびちょびちょになってしまっても困りますので、日光が出ている時間帯に外に出し、夜は室内に入れるのが良いです。
白菜を漬物にする場合は、1/4カットにしてしっかりと洗い、葉は1枚1枚バラさずそのままザルなどに乗せて数時間、日光に当たる場所に置いておきます。ザルがなければ新聞紙の上などでも大丈夫です。
漬物にする白菜を天日干しするときは、完全に水分を飛ばすのではなくセミドライ程度で大丈夫です。目安としては、白菜の葉が浮き上がり葉の間に少し隙間ができてくるぐらいです。状態を見て天日干しする時間を調節してください。
白菜に限らず、漬物は漬けていると水が上がってきます。完全に白菜を乾燥させてしまうと水が上がらず失敗してしまうので、完全に水分を蒸発させないのがポイントになります。
炒めものなど普段の料理に使う場合の白菜は、一枚一枚ばらしてしっかりと洗い、ザルなどに乗せて数時間〜1日程度、日光の当たる場所に置いておきます。洗濯バサミなどで挟んで吊るしておいても良いです。
普段の料理に使う白菜の場合は漬物に使う白菜よりもしっかりめに乾燥させた方が良いですが、完全に乾燥させるよりは、葉がカラカラになりすぎない程度の方が食感を保つことができますし、炒めものなどにも使いやすいです。状態を見て天日干しする時間を調節してください。
ざく切りにしてからザルなどに並べて乾燥させることもできます。予めカットした状態で天日干ししておくと調理のときにそのまま使えるので時短になります。
保存用の白菜は、そぎ切りなど細かく切ってからザルなどの上に乗せて4日〜5日ほど日光の当たる場所で天日干しします。時間がかかるので、天候の変化などに十分注意して雨で濡らしてしまわないようにしましょう。
保存用の白菜の場合は、しっかりと水分を蒸発させてカラカラにしたほうが長持ちします。カラカラに乾燥させた白菜は、鍋物やスープなどの汁物に使うのにおすすめです。
しっかり乾燥させた白菜は常温で1ヶ月ほど保存が効きます。
白菜に限らず、野菜や果物は天日干し以外の方法で乾燥させることもできます。日光でないとビタミンDは増えないといわれていますが、どの野菜や果物でも水分を飛ばすことにより100gあたりの栄養価を高めることができます。
電子レンジを使えばもっと簡単に乾燥させることができます。レンジを使う場合は1/4等分にした白菜(または葉を1枚ずつにした白菜)をキッチンペーパーを敷いた耐熱皿に並べます。600Wで5〜8分を目安にしましょう。乾燥が足りない場合はさらに加熱します。
レンジよりは時間ががかかりますが、オーブンを使っても天日干しと比較して短時間で乾燥させることができます。天板の上にクッキングシートを敷き、天日干しと同様に1/4にカットした白菜(または葉を1枚ずつにした白菜)をオーブンに並べます。100〜110℃で20〜30分を目安にしましょう。乾燥が足りない場合はさらに加熱します。
フードドライヤーは、野菜や果物を乾燥させる機械です。
カットした野菜や果物を入れてスイッチを入れるだけで、乾燥野菜やドライフルーツを簡単に作ることができます。天候などを気にせず簡単に乾燥させることができるので非常に便利です。
メーカーによって大きさや価格も様々なので、ぜひチェックしてみてください。
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