じゃがいもを使うレシピで「じゃがいも1個」「じゃがいも100g」と書かれていても、じゃがいもの大きさには個体差があるので、実際の重さや個数がどのくらいになるのかわからない時ってありますよね。そこで今回は、じゃがいもの重さをサイズ別やカット別に計測し、さらには100g当たりの量も実際に調べてみましたので、料理の参考にしてください。
じゃがいもの大きさの定義については、国で定められたものはなく、都道府県や自治体などによって規格が異なります。
収穫量・出荷量ともに日本一の北海道のじゃがいもの出荷規格は下記の通りです。
じゃがいもには様々な品種があり、品種によって大きさが異なります。
例えば、キタアカリやさやか、トウヤ、キタカムイなどの品種は大きいサイズが多く、中には1個の重さが400gほどになるものもあります。サイズが小さい品種にはインカのめざめやマチルダ、スノーデンなどがあり、インカのめざめは1個の重さが平均で50g前後と小ぶりです。
このように、品種によって大きさにばらつきがありますが、この記事では国内で最も流通している「男爵(だんしゃく)」を基にサイズ別の大きさをご紹介していきます。
一般的に「新じゃが」とは、
通常の収穫期(秋)よりも早い春から初夏に収穫されるもの
通常の収穫期(秋)に収穫し、すぐに出荷されるもの
の二つの定義があります。
通常の収穫期よりも早く収穫される新じゃがは、秋に収穫されるじゃがいもと比較すると小ぶりなものが多いです。
基本的にじゃがいもは収穫されてからすぐに出荷されるものではなく、保存性を高めるために貯蔵期間を経て出荷されます。貯蔵することにより皮が厚く(かたく)なります。秋に収穫されてすぐに出荷される新じゃがは、貯蔵の工程が省かれているので、皮は薄く水分量が多いのが特徴です。この場合の「新じゃが」は秋に収穫されるので、サイズは普通のじゃがいもと同じくらいのものが多いです。
スーパーで購入したじゃがいもの大きさと重さを実際に測ってみました。じゃがいもの品種は男爵(だんしゃく)です。
購入したじゃがいもの中で最もサイズが大きかったじゃがいもの大きさは縦6cm、横8.5cmで、重さは157gでした。冒頭でご紹介した出荷規格ではLサイズ(120g以上190g未満)に分類されます。野球ボールに近いサイズ感のじゃがいもはLサイズです。
皮付き・生のじゃがいもの157g当たりのエネルギーは80kcalです。
文部科学省が発行している日本食品標準成分表によると、じゃがいもの廃棄率は10%となっています。そのため計算上の重さは141gになります。この場合のエネルギーは83kcalです。
しかし実際にピーラーで皮を数個剥いてみたところ、廃棄率は10〜15%と個体によってばらつきがありました。じゃがいもが凸凹していたり、芽が多いものは、取り除く部分が多いため廃棄率が高くなる傾向があります。
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
じゃがいも(大)の皮を剥き、半分に切った時の重さは約70gです。この場合のエネルギーは約41kcalです。
じゃがいも(大)の皮を剥き、4分の1に切った時の1個あたりの重さは約35gです。この場合のエネルギーは約21kcalです。
今回購入したじゃがいもで、中サイズのじゃがいもの大きさは縦6cm、横6.5cmで、重さは104gでした。冒頭でご紹介した出荷規定によるとMサイズ(70g以上120g未満)に分類されます。テニスボールに近いサイズ感のものがMサイズになります。
今回購入したじゃがいもの中ではMサイズの個数が最も多かったです。
皮付き・生のじゃがいもの104g当たりのエネルギーは53kcalです。
中サイズのじゃがいもの皮を剥いたときの廃棄率10%とした場合の重さは約94gです。この場合のエネルギーは約55kcalです。
中サイズのじゃがいもも、形や芽の有無によって廃棄率が10〜15%と変動します。
じゃがいも(中)の皮を剥き、半分に切ったときの重さは約47gです。この場合のエネルギーは約28kcalです。
じゃがいも(中)の皮を剥き、4分の1に切ったときの1個あたりの重さは約24gです。この場合のエネルギーは約14kcalです。
今回スーパーで購入したじゃがいもの中で最も小ぶりだったじゃがいもの大きさは縦4.5cm、横5.5cmで、重さは68gでした。冒頭でご紹介した出荷規定に基づくとSサイズ(30g以上70g未満)に分類されます。ピンポン玉やゴルフボールに近しいサイズ感のじゃがいもはSサイズになります。
皮付き・生のじゃがいもの68g当たりのエネルギーは35kcalです。
小(S)サイズのじゃがいもの皮を剥いたときの廃棄率10%とした場合の重さは約61gです。この場合のエネルギーは約36kcalです。
小(S)サイズのじゃがいもも、形や芽の有無によって廃棄率が10〜15%と変動します。
じゃがいも(小)の皮を剥き、半分に切ったときの重さは約30gです。この場合のエネルギーは約18kcalです。
じゃがいも(小)の皮を剥き、4分の1に切ったときの1個あたりの重さは約15gです。この場合のエネルギーは約9kcalです。
次に、じゃがいもを様々な方法でカットし重さを測ってみました。今回は購入したじゃがいもの中で最も数が多かった中サイズ(Mサイズ)のじゃがいもを使用しています。実際に皮を剥いたところ、廃棄率は10〜15%となりました。
じゃがいも(中)の皮を剥き、乱切りにした時の1個あたりの重さは16gです。この場合のエネルギーは約8kcalです。
乱切り3個だと48g(24kcal)、5個だと80g(40kcal)になります。
乱切りを使用する料理例
カレー、シチュー、肉じゃが など
じゃがいも(中)の皮を剥き、幅5mm程度に輪切りにした時の1個あたりの重さは11gです。この場合のエネルギーは約6kcalです。
輪切り3枚分だと33g(18kcal)、5枚分だと55g(30kcal)になります。
輪切りを半分にカットすれは半月切り、1/4にカットすればいちょう切りとなります。幅5mmの半月切りの1個あたりの重さは約5.5g、いちょう切りの1個あたりの重さは約3gになります。
輪切りを使用する料理例
グラタン、ソテー、チップス(但し薄くスライスする) など
じゃがいも(中)の皮を剥き、くし切りにした時の1個あたりの重さは16gです。この場合のエネルギーは約8kcalです。
くし切り3個だと48g(24kcal)、5個だと80g(40kcal)になります。
くし切りを使用する料理例
フライドポテト
レシピで「じゃがいも100g」と書かれていても、実際にじゃがいもを何個使うのかがわからない時ってありますよね。ここでは、じゃがいも100gにするのに必要なじゃがいもの個数をサイズ別にご紹介していきます。
冒頭でご紹介したじゃがいもの出荷規格に基づくと、大(L)サイズのじゃがいもの重さは120〜190gです。したがって、Lサイズの中で大きめのじゃがいも(190g)であれば約1/2個が100gに相当します。Lサイズの中で比較的小さいサイズ(120g)であればそのまま使用することも可能ですが、皮を剥いても100gを少しオーバーしてしまいます。
50gなら約1/4個(1個を190gとした場合)が必要量となります。
200gなら、1個では足りないので丸ごと1個と少量(約1/4〜1/2程度)が必要となります。
300gなら、2個を目安にすると良いでしょう。
出荷規格に基づくと、中(M)サイズのじゃがいもの重さは70〜120gです。今回購入したじゃがいもでは中(M)サイズが最も多く、1個のあたり重さは100〜120gのものがほとんどでした。
したがって、Mサイズであれば1個でちょうど100g程度になります(皮を剥くと100g以下になってしまうこともあります)。Mサイズでも大きさが小さめであれば1個に約1/2個を追加すると100gに相当します。
50gなら約1/2個(1個を100gとした場合)が必要量となります。
200gなら2個を目安に、300gなら丸ごと2個と約1/2個を目安にするとよいでしょう。
出荷規格に基づくと、小(S)サイズのじゃがいもの重さは30〜70gです。
1個では100gになりませんので、丸ごと2個ほどが必要になります。ピンポン玉ほど小さいじゃがいもであれば3個必要な場合もあります。
50gなら、約1個が必要量となります。
200gなら3〜6個、300gなら4〜10個を目安にすると良いでしょう。
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