保存していた白菜を調理しようとしたところ、茶色い汁が出てきて驚いたという方は多いのではないでしょうか。本記事では白菜から茶色い汁が出る原因を解説します。
白菜は水分を多く含む野菜であるため水分が出てくるということはありますが、茶色い汁が出てくるのは通常の白菜にはないことです。茶色い汁が出てくるのは、腐敗が進行し溶け出していることが原因であると考えられます。
茶色い汁が出てしまうほど腐敗が進行している場合、異臭やぬめりなどその他の腐敗のサインが出ていることが多いです。
白菜が腐敗して茶色い汁が出てきてしまう原因として、保存状態が悪いことが挙げられます。
白菜は水分が多い野菜ですので、高温多湿の環境では腐敗してしまいやすくなります。例えば夏の暑い季節に常温保存してしまうのは腐敗の原因となります。
白菜に限ったことではありませんが、腐敗させないためには適切な環境で正しい保存をすることが大切です。白菜の正しい保存方法については後述しますのでそちらを参考にしてください。
生育中にかかってしまった病気が進行し、腐敗してしまうこともあります。
例えば白菜を変色させてしまう病気には「軟腐病」などがあります。軟腐病は白菜以外の野菜も発症することがある病気で、土壌に潜んでいる細菌が植物に入り込むことで発症したり、害虫の食害痕や管理作業でできる傷口からなどから感染し、気温の高い季節や降雨が続く季節に発病することが多いと言われています。発病し、症状が進行すると軟化腐敗していきます。軟腐病の場合は独特の悪臭がするため色だけではなく臭いでも判断することができます。
茶色い汁が出ている白菜は上述したように腐敗が進行していることが原因であるため、残念ですが破棄しましょう。
腐敗している白菜は酸っぱい味がするなど本来の白菜の美味しさがなくなってしまっている状態です。また、雑菌やカビが繁殖していて嘔吐や下痢などの症状が出てしまうことがあるので勿体ないですが破棄した方が安全です。
白菜にふわふわとした白い綿のようなものがついていたり、黒い斑点が一箇所にまとまって黒く変色しているように見える場合は、カビが生えています。
ふわふわとした白い綿のようなカビは白カビで、黒い斑点が一箇所にまとまっているように見えるカビは黒カビです。
白カビの範囲が一部だけの場合は、その部分を取り除けば食べることは可能ですが、カビの胞子は目に見えないほど小さいため、カビが生えていない部分にもすでに移ってしまっている可能性もあります。カビは、カビ毒を発生させ、中毒症状を起こすこともありますので心配な方や小さなお子様、高齢者の方などは食べるのを避けた方が良いでしょう。
黒カビの場合は白カビよりも毒性が強いと言われているため、破棄した方が良いです。ただし、白菜の場合は黒い斑点があるからといって黒カビであるとは限りません。芯を中心に小さなゴマのような斑点がある場合は「ゴマ症」と呼ばれる生理障害による変色であることが多いです。ゴマ症は生育中にストレスがかかることによりポリフェノール類の色素が蓄積されることで表面に黒い点として現れます。ゴマ症の場合は腐敗ではないため食べることができます。
通常の白菜は外側の色が緑色で、中の葉は黄色っぽい色をしています。(品種によってオレンジ色のものもあります)全体的に茶色や黒色に変色してしまっている場合は、腐敗が進んでいますので残念ですが破棄しましょう。白菜は芯から腐敗していくことが多いため、葉が全体に変色しているということはすでに腐敗がかなり進行していると考えられます。
変色が葉だけの場合や一部のみの場合は食べることができる場合がありますが、変色している箇所は取り除いて食べた方が良いです。
上述したように白菜は元々水分量が多い野菜ですので、芯の部分がヌルヌルしてるのはよくあります。新鮮な白菜である場合は問題ないのですが、購入してから時間が経っている場合や元々水分が出ていなかったのに保管中に水分が出てきてヌルヌルしてきたといった場合は、腐敗が原因の可能性が高いです。
表面に異常が出ていなくてもカットしてみたら中が腐敗していることもありますので、他に腐敗のサインが出ていないか確認をして腐敗しているようであれば破棄しましょう。
葉が溶け出してドロっとした状態になってしまっている場合は、内側も腐敗した状態であることがほとんどなので、残念ですが破棄した方が良いです。
上述したように葉の一部が茶色っぽく変色しているぐらいであれば、取り除けば食べることができますが溶け出してしまっている場合は食べないようにしましょう。
寒い季節は常温での保存が可能です。常温で保存する場合は、直射日光が当たらない冷暗所で保存します。常温で保存すれば約1ヶ月前後日持ちします。
白菜を新聞紙に包みます。白菜が大きい場合は、新聞紙を数枚使用して全体を覆うように包みます。新聞紙がない場合は、キッチンペーパーや梱包材の紙を使用してもOKです。
段ボールなどに入れて立てて保存します。立てて保存することで、余計なストレスがかからず鮮度を保って保存することが可能です。横に倒して保存してしまうと、白菜の重みで葉が傷んでしまうことも。
白菜は冷えると甘みが増すと言われています。鮮度を保つためにも、室温が上がりにくい冷暗所での保存を行いましょう。冬場で暖房器具を使用する場合は、室温が高くなってしまうので、常温以外の保存がおすすめです。
なお、カットした白菜は常に常温以外の方法で保存するようにしましょう。
冬場でも長く保存したい場合や、カットした白菜を保存する場合は、冷蔵保存がおすすめです。白菜は冷蔵で保存することで2ヶ月(丸ごと冷蔵する場合)日持ちします。
丸ごと保存する場合は、白菜全体を新聞紙で包みます。新聞紙がない場合はキッチンペーパーなどでも代用可能です。野菜室で保存します。高さが問題なければ立てて保存するのがベストです。
カットした白菜を保存する場合は、白菜の生長を止めるために芯を切り落とします。カットした断面を濡れたキッチンペーパーで覆い、全体をラップで包みます。切り口を下にして野菜室で保存します。
カットした白菜は切り口から傷みやすいので1週間を目安に使い切るようにしましょう。
カットして冷蔵保存することも可能です。
細切りやざく切りなど料理に合わせてカットし、冷蔵用保存袋に入れて密封し冷蔵庫で保存します。
カットした白菜は乾燥しやすく傷みやすいので、3〜4日を目安に食べきるようにしましょう。
カットして茹でてから冷蔵保存しておけば、調理時間が短縮できます。
ざく切りや細切りなど料理に合わせてカットした白菜をさっと茹でます。粗熱が取れたら水けを拭き取り、冷蔵用保存袋に入れて冷蔵庫へ。
ただし冷蔵方法の中では1番傷みが早いので、2〜3日以内に使い切るようにしましょう。
白菜は大きい野菜なので、すぐに使い切れない場合は冷凍保存を。冷凍すれば約1ヶ月ほど保存することができます。
ざく切りなど使いやすい大きさにカットして冷凍用保存袋に入れ冷凍庫へ。冷蔵庫の急速冷凍機能を使えば、旨みをぎゅっと閉じ込めて冷凍することができます。急速冷凍機能がない場合は、金属トレイの上にのせて冷凍庫へ。
凍ったまま調理に使用することができます。全解凍してしまうと、白菜の水分が流れ出てしまい、食感や味、栄養が落ちてしまいます。
塩もみをして冷凍すれば、色や食感がキープしやすく、また白菜の水分が抜け長持ちします。
生のまま細切りにした白菜を塩(適量)でもみ、水けを絞ります。小分けにしてラップで包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。なるべく薄く、平らに包むことで、短時間で凍らせることができます。
食べる際は、前日に冷蔵庫に移して自然解凍がおすすめです。塩の味がついているので、そのまま和え物などに使用したり、スープやチャーハンなどの具材にも使用できます。凍ったまま使ってもOKです。
冷凍する前に茹でることを「ブランチング」と言います。ブランチングすることで変色しづらく、食感も悪くなりづらいというメリットがあります。
ざく切りや細切りなど、お好みの大きさにカットし固めに茹でます。粗熱が取れたら水けを絞り、小分けにしてラップで包み冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存します。
前日(または半日前)に冷蔵庫に移して自然解凍し、おひたしや和え物などに使用できます。凍ったままの状態でスープや炒めものの具材として調理するのも◎。
下味をつけてから冷凍することもできます。
白菜をざく切りにして熱したオリーブオイルでさっと炒め、塩こしょうで味付けをします(醤油、酒、砂糖の味付けでも可)。粗熱が取れたら小分けにしラップで包んで冷凍用保存袋に入れ冷凍庫へ。
凍ったままの状態で野菜炒めなどに使用したり、鍋の具材として使うのが◎。蒸した鶏や豚肉などを加えるだけで簡単に一品料理も作れます。
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