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チキンカツのアレンジ&リメイクのアイデア集〈さっぱり・濃厚〉

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チキンカツのアレンジ&リメイクのアイデア集〈さっぱり・濃厚〉

鶏むね肉などを揚げたチキンカツは老若男女問わず人気で食卓に並ぶことも多い一品ですよね。本記事ではチキンカツのアレンジ方法を詳しく解説します。

チキンカツとは

チキンカツとは、鶏肉に小麦粉と溶き卵、パン粉をつけて油で揚げる料理です。正式名称は「チキンカツレツ」で、略して「チキンカツ」と呼ばれることが多いです。

部位としてはむね肉やもも肉、ささみなどを使って作ることができ、一般的には胸肉が使われることが多いです。ちなみに「ロースカツ」は、鶏ではなく豚ロースを原料に作る揚げ物です。

サクサクとした衣と鶏肉のジューシーな味わいで、小さなお子様から大人まで人気のある料理の一つです。また、鶏肉は比較的安価で手に入りやすい他、作り方も簡単なので夕飯のおかずとして食卓に並ぶことも多いでしょう。近年ではイオンや業務スーパーなど一般的なスーパーでも冷凍食品としても販売されています。

基本的にはソースなどをかけて食べるチキンカツですが、ソースの味を変えてアレンジすることで様々な味を楽しむことができます。チキンカツを作り置きしているときなどぜひアレンジして色々な味わいを楽しんでみてください。

チキンカツのアレンジ方法〈さっぱり〉

まずはじめに、チキンカツのソースアレンジのさっぱり味編を紹介します。

和風おろし

油で揚げたチキンカツをさっぱりと食べたい場合は、和風おろしがおすすめです。大根おろしのピリっとした辛味もアクセントになります。

チキンカツを和風おろしにする場合は、シンプルにチキンカツの上に大根おろしをのせた後醤油をかけて食べても良いですし、あらかじめ大根おろしに醤油やめんつゆなど醤油ベースの調味料を混ぜ合わせてチキンカツの上に乗せても良いです。大根おろしに小ねぎなどの薬味を混ぜ合わせても美味しく食べることができます。

おろしポン酢

醤油で作る和風おろしよりもさっぱりと食べられるのが、おろしポン酢です。

ポン酢は、柑橘系の果汁を原料に作る調味料です。ポン酢に醤油を加えた「ポン酢醤油」や昆布だしを加えた「昆布ポン酢」も省略して「ポン酢」と呼ばれますが、厳密にはゆずなどの柑橘系の果汁に酢を加えたものを指します。

ポン酢は柑橘の爽やかな風味と酸味が特徴です。そのためポン酢を使った和風おろしにすることで、よりさっぱりとした味わいに仕上げることができます。

甘酢あんかけ

チキンカツに甘酢あんかけをかけて食べると、中華料理の油淋鶏(ユーリンチー)のようなさっぱりとした味わいを楽しむことができます。

甘酢あんかけは、砂糖と醤油、酢をそれぞれ1:1:1で合わせて作ります。鍋に砂糖と醤油を入れて弱火にかけながら砂糖を溶かした後、粗熱を取って酢を混ぜ合わせることが、砂糖がだまにならず上手く作るポイントです。

トマトソース

チキンカツにトマトソースをかけると、見た目は濃厚そうですが意外とトマトの酸味が効いたさっぱりした味わいになります。

チキンカツにトマト缶のトマトを乗せてオーブンで焼いても良いですし、トマト缶に玉ねぎのみじん切りやオリーブオイルを加えて顆粒コンソメなどで味付けをした本格的なトマトソースを作ってかけても良いです。イタリアンの味を楽しみたいときにおすすめです。

お茶漬け

お茶漬けの具としてはやはり鮭や梅などが定番ですが、チキンカツをお茶漬けの具にするというアレンジ方法もあります。さっぱりとしていてサラサラとご飯を食べることができるのに加えてチキンカツで満足度もアップします。

お茶漬けの具にするときは、ご飯の上にチキンカツを乗せて市販のお茶漬けの元をかけても良いですし、お茶や和風ベースの出汁をかけて食べても良いです。

チキンカツのアレンジ方法〈濃厚〉

次に、チキンカツのソースアレンジの濃厚編を紹介します。

タルタルソース

チキンカツにタルタルソースをかけて食べると、卵の濃厚な味わいが加わり満足度が増します。

タルタルソースは、マヨネーズにみじん切りにした玉ねぎやパセリ、ピクルス、ゆで卵を混ぜ合わせて作るソースです。白身魚のフライにかけて食べたりすることが多く、揚げ物によく合います。

ケチャップソース

ケチャップをそのままかけても美味しいですが、もっと濃厚な味を楽しみたい場合はケチャップにみりんや砂糖を加えて煮詰めたケチャップソースをかけるのがおすすめです。

トマトの酸味でさっぱりとしつつも濃厚な味わいを楽しむことができます。ケチャップに中濃ソースと砂糖を入れて煮詰めても良いでしょう。中濃ソースを加えることでしっかりとしたコクがでます。小さなお子様でも食べやすい味付けです。

ハニーマスタード

ハニーマスタードとは粒マスタードをベースにはちみつなどを混ぜ合わせて作るソースです。ハニーマスタードは肉類との相性もよく、チキンカツにつけて食べるといつもとは違った味わいを楽しむことができます。

市販のハニーマスタードを使用しても良いですし、粒マスタードとマヨネーズ、はちみつ、醤油を混ぜ合わせて手作りしても良いでしょう。

味噌ダレ

味噌ダレをかけて食べると、名古屋名物「味噌カツ風」にアレンジすることができます。

味噌ダレは、赤味噌と酒、みりん、砂糖、醤油を入れて煮詰めて作ります。味噌ダレはご飯ともよく合うので味噌ダレをかけたチキンカツをご飯の上に乗せて丼ぶりにするのもおすすめです。

甘辛ソース

コチュジャンなどを使った甘辛いソースにチキンカツを絡めると、大人向けの「ヤンニョムチキン風チキンカツ」になります。ピリっとした甘辛さが後をひき、お酒のおつまみにもピッタリのアレンジです。

甘辛ソースは、コチュジャンと砂糖、酢、醤油、酒、すりおろしにんにくを煮詰めて作ります。コチュジャンの量を調節することで、お好みの辛さに仕上げることができます。

カレー

カツカレーのようにチキンカツをカレーに入れて食べることもできます。人気カレーチェーン店「カレーハウスCoCo壱番屋」の人気メニューでもあります。カレーとチキンカツの相性の良さはもちろんのこと、チキンカツを入れることでボリュームも増して食べごたえ抜群です。

チキンカツのリメイク方法

作り置きしてあるチキンカツやスーパーなどで購入したできあいのチキンカツでも、ひと工夫加えることで一風変わったチキンカツにリメイクすることができます。

卵とじ

チキンカツを卵とじにするとカツ丼のような濃厚な味わいを楽しむことができます。特に作ってから時間が経って衣がベチャっとしてしまったチキンカツのリメイクにおすすめです。

卵とじにする場合は水と醤油、みりん、砂糖を鍋に入れて煮立たせた後に、チキンカツを投入しさっと煮たら溶き卵を回し入れます。チキンカツを煮ることでしっかりと調味料が染み込みます。お好みで玉ねぎなどの野菜やちくわなどを加えても良いです。

チキン南蛮

チキンカツに、前述した甘酢あんかけをかけてからタルタルソースをかけると「チキン南蛮」にリメイクすることができます。

甘酸っぱさと卵の濃厚な味わいは相性がよく、小さなお子様でも食べやすい一品です。ご飯との相性も良いのでおかずに最適です。

パスタ

茹でたパスタのパスタソース、一口大に切ったチキンカツを混ぜ合わせるとチキンカツパスタを作ることができます。パスタソースは和風でも良いですし、ミートソースなど洋風の味付けでも合います。

チキンカツを使うことによりボリュームが増し、食べごたえのあるパスタになります。

チキンカツのレパートリー

一味違ったチキンカツを楽しみたいという場合は、チキンカツを作るときにひと手間加えるという方法も。チキンカツの様々な応用レシピを紹介します。

梅しそチキンカツ

梅しそチキンカツは鶏肉の中に梅肉としそを挟んでから、衣をつけて揚げるアレンジ方法です。ひと手間かかりますが、梅としそを挟むことにより酸味の効いたさっぱりとした味わいになります。ソースとの相性も抜群です。

梅肉としそだけではなくチーズを挟んだ梅しそチーズチキンカツも人気があるようです。

味噌チキンカツ

味噌チキンカツは、予め鶏肉を味噌ダレに漬け込んでから衣をつけて揚げるというアレンジ方法です。しっかりと味噌の味がついているので、ソースなどをかけなくても食べることができ、お弁当のおかずにも最適です。

味噌チキンカツを作るときは、鶏肉を味噌とみりん、酒、砂糖を合わせたものに30分程漬け込んだ後に衣をつけて揚げます。

お弁当に入れる場合は必ずあら熱が取れてからフタをして、直射日光の当たらないできるだけ涼しい場所で保管してください。夏など気温の高い季節は保冷剤などを一緒にいれておくと安心です。

カレーチキンカツ

鶏肉を揚げるときにつける衣にカレーパウダーを混ぜ合わせることで、カレーのスパイシーな味わいを楽しむことができるカレー味のチキンカツになります。カレーチキンカツもしっかりと味がついているのでソースをかける必要がなく、お弁当のおかずにぴったりです。

ミラノ風カツレツ

ミラノ風カツレツは、コトレッタ・アラ・ミラネーゼ(Cotoletta alla milanese)といわれるイタリアの肉料理風に仕上げるカツレツです。

本場のコトレッタ・アラ・ミラネーゼは薄く伸ばした仔牛肉に小麦粉と卵、パルメザンチーズ、パン粉をまぶして揚げます。日本では仔牛肉はなかなか手に入れることができないので鶏肉を使い「ミラノ風カツレツ」にすることが多いです。

ミラノ風カツレツにするときは、鶏肉を叩いて薄く伸ばしておくのがポイントです。

チキンカツの基本的な作り方

チキンカツの基本的な作り方を紹介します。

材料(二人分)

  • とりむね肉…大1枚(約300g)

  • 塩・こしょう…各少々

  • パン粉…適量

  • 小麦粉…適量

  • サラダ油

(ころも)

  • 小麦粉…大さじ4

  • 卵…1個

  • 水…大さじ2

作り方

  1. とりむね肉は皮を取り、縦半分に切った後一口大のそぎ切りにする。
  2. 塩こしょうをふって軽く下味をつける。
  3. 小麦粉・卵・水を混ぜ合わせて、ころもを作る。
  4. 鶏むね肉に小麦粉を軽くまぶし、ころもをつけて、パン粉をつける。
  5. サラダ油を約180℃に熱し、ころもとパン粉をつけた鶏むね肉を揚げる。
  6. 油を切り、お皿に盛って完成。

まず、鶏むね肉の皮を取り除きます。皮を取り除いておくことで火が通りやすくなります。このとき火の通りにくそうな分厚い部分には切り込みを入れておくと良いです。皮を取り除いたら一口大のそぎ切りにします。そぎ切りにしたら塩こしょうをふり、小麦粉→ころも→パン粉の順でつけて揚げます。

チキンカツの栄養素・カロリー

チキンカツの栄養素は文部科学省の食品データベースなどにも記載がないため詳細は不明ですが、鶏肉を主な原材料として作る料理なので、鶏肉に含まれる栄養素を摂取できることがわかります。

鶏むね肉(100g)に含まれている栄養素は下記の通りです。

  • たんぱく質…23.3g

  • 脂質…1.9mg

  • 炭水化物0g

  • 食物繊維…0g

  • ビタミンA…9μg

  • ビタミンD…0.1μg

  • ビタミンE…0.3mg

  • ビタミンK…16μg

  • ビタミンB1…0.10mg

  • ビタミンB2…0.11mg

  • ナイアシン…12.0mg

  • ビタミンB6…0.64mg

  • ビタミンB12…0.2μg

  • 葉酸…13μg

  • パントテン酸…1.92mg

  • ビタミンC…3mg

  • ナトリウム…45mg

  • カリウム…370mg

  • カルシウム…4mg

  • マグネシウム…29mg

  • リン…220mg

  • 鉄…0.3mg

  • 亜鉛…0.7mg

  • 銅…0.02mg

  • マンガン…0.02mg

  • セレン…17μg

  • クロム…Trmg

  • モリブデン…2μg

鶏むねにくには、たんぱく質を豊富に含む他、ビタミンB群やビタミンKなどのビタミン類、カルシウムや亜鉛などのミネラル類も含まれています。鶏もも肉などと比較して脂質が少ないのが特徴で、皮なしの場合100gあたり105kcalで、糖質量(炭水化物から食物繊維を引いた値)は0gです。低カロリー低糖質の食材で、ダイエット中の方にもぴったりです。

ただし、鶏むね肉に衣をつけて油で揚げているチキンカツの場合は300kcalを超えるといわれています。鶏むね肉以外の脂質が多い部位を使うとさらにカロリーが高くなるのでダイエット中の方は注意が必要です。カロリーを抑えたい方はやはり脂質量の少ない鶏むね肉や鶏ささみ肉などを使うのが良いでしょう。

出典:文部科学省日本食品標準成分表2020年版(八訂)

チキンカツの保存方法

チキンカツは揚げる前、揚げた後共に冷蔵庫または冷凍庫に入れて保存することができます。

揚げる前、揚げた後どちらの場合も空気に触れないよう一つずつラップに包んでから密閉できる容器に入れて冷蔵庫または冷凍庫に入れて保存しましょう。保存期間は冷蔵保存で2〜3日、冷凍保存で3週間程度です。ただし、揚げる前のチキンカツを冷蔵保存する場合はころもに生卵を使用しているため傷みやすいです。1日程度を目安にできるだけ早めに揚げてください。

揚げた後のチキンカツは、必ず粗熱が取れた状態でラップに包んで冷蔵庫もしくは冷凍庫に保管しましょう。熱いうちにラップに包んで冷やしてしまうと、温度変化で結露ができてしまい水滴がチキンカツにつくことで衣がしんなりしてしまいますし、痛みやすくなってしまいます。