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マンゴーの栄養と効果。ビタミン・ミネラル類は豊富?

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マンゴーの栄養と効果。ビタミン・ミネラル類は豊富?

マンゴーに含まれる栄養素・機能性成分について解説していきます。

マンゴーの栄養の概要

マンゴー100gに含まれる主な栄養素

マンゴーは美容に嬉しい栄養素が豊富なことで知られています。体内でビタミンAに変わるβ-カロテンは抗酸化作用があります。その他にも、ビタミンCや葉酸、食物繊維、カリウムなどを含みます。

マンゴーの三大栄養素

三大栄養素とは炭水化物・脂質・たんぱく質を指します。

可食部100gあたり

  • エネルギー...68kcal

  • 水分...82.0g

  • たんぱく質...0.6g

  • 炭水化物...16.9g

  • 脂質...0.1g

  • 食物繊維...1.3g

糖質は15.6gです(炭水化物から食物繊維を引いた値)。

他の果物と比べると

  • いちご:糖質11.9g、31kcal

  • メロン:糖質9.8g、40kcal

  • 温州みかん:糖質11.2g、49kcal

  • りんご:糖質14.3g、53kcla

  • バナナ:糖質21.4g、93kcal

です。他の果物と比べると、マンゴーのカロリーと糖質は高いです。

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

マンゴーの主な栄養素

β-カロテン

β-カロテンは体内で必要量がビタミンAに変換されます。皮膚や喉など全身の粘膜を健康に保ち、体外からのウィルスや細菌の侵入を防ぐことで免疫力をアップします。また、抗酸化作用もあるので、アンチエイジング効果が期待できます。

変換されたビタミンAは、皮膚や目、口、喉、内臓などの粘膜や細胞の代謝を促進する働きがあります。視力を正常に保つ役目や視力低下の抑制効果、他にも皮膚の健康維持に関与していることから乾燥肌やニキビ肌の改善など美肌効果も期待できます。

ビタミンC

ビタミンCはたんぱく質からコラーゲンを合成する働きがあります。コラーゲンは、細胞間の結合組織で、血管や皮膚、骨、筋肉などを丈夫にします。コラーゲンによって、肌にハリ・ツヤが生まれます。シミのもとであるメラニン色素の合成も抑えるなど美肌づくりに大切な栄養素です。

そのほか、ビタミンCには白血球を活性化させて免疫力を高める作用もあります。抗ストレスホルモンの合成にも欠かせない栄養素です。

ビタミンE

ビタミンEは強力な抗酸化作用があります。体内の脂質が酸化するのを抑え、老化の予防をしてくれます。ビタミンEは血液中の悪玉コレステロールの酸化を抑える働きがあり、酸化によって進行してしまう動脈硬化の予防に役立ちます。

さらにビタミンEは末梢血管の拡張させる働きがあるため、血行促進に繋がります。また副腎や卵巣の性ホルモンの分泌の調整にもビタミンEは関与しているので、生殖機能の維持にも役立ちます。

葉酸

葉酸はほうれん草の葉っぱから発見されたビタミンB群のひとつで、ビタミンB12と一緒に正常な赤血球をつくるのに必要な栄養素で造血ビタミンとも言われています。

また、たんぱく質や核酸の合成を助け、細胞の新生や増殖に深く関わっています。細胞分裂が活発な胎児期に必須の栄養素で、特に妊婦の方は葉酸を十分に摂ることでおなかの赤ちゃんの発達異常を防ぐ効果があるといわれています。

葉酸は水に溶けやすく、熱や光にも弱い性質があるため、葉酸を摂取したい場合は加熱せずに生野菜サラダや生搾りジュースがおすすめです。

カリウム

カリウムはミネラルの一種です。

カリウムはナトリウム(食塩)と協力し細胞の浸透圧を維持しています。体内に十分なカリウムがあると、余分な食塩を排出して血圧を正常に保ちます。しかし、カリウム不足や塩分の過剰摂取が続く、むくみなどの原因になります。

そのほか、腎臓の老廃物の排出を助けたり、筋肉の収縮をスムーズにする働きもあります。

食物繊維

食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分けられますが、マンゴーの食物繊維はどちらも同じくらい含まれています。

不溶性食物繊維は水分を吸って腸の中で大きく膨らみ、排便をスムーズにし、有害物質が体にとどまる時間を短縮させ、便秘の予防・改善、腸内環境を整えます。腸内環境を整えることは痩せやすい身体づくりに大切だといわれています。

水溶性食物繊維は、水に溶けることで食べたものの粘稠性を高めます。それによって食べたものの腸への移動がゆっくりになるため、血糖値の上昇をゆるやかになります。

また、食物繊維はお腹の中で膨らむため満足感が高く、先に食べることで他の食事の食べ過ぎを抑えることができます。

参考文献:栄養学博士 白鳥早奈英 監修(2021)『最新改訂版 知っておきたい栄養学』学研プラス

マンゴーの栄養に関する豆知識

ウルシオールという成分に注意

マンゴーはウルシ科の植物です。果皮にはウルシオールというウルシ成分があり、ウルシアレルギーの人が触れると、かゆみやかぶれた、口腔内の腫れなどの症状が出る場合があります。

ドライマンゴー

ドライマンゴーは生のマンゴーよりも栄養価が高くなります。乾燥させて水分が減っているので、その分栄養素が凝縮されています。そのため、同じ量を食べたときの栄養価が変わります。ただ、栄養素だけでなく糖質やカロリーもその分高くなっているので、食べ過ぎには注意が必要です。

生なら完熟がおすすめ

マンゴーは熟している方が甘みが増します。さらにβ-カロテンの含有量も多くなるので、栄養面で見ても完熟マンゴーを選ぶといいです。

冷凍マンゴーは栄養素の吸収率アップ

マンゴーは冷凍すると細胞膜が破壊されるので、栄養成分が体に吸収しやすくなります。そのため冷凍保存もおすすめです。また、半解凍で食べるとシャーベットみたいにおいしいですよ。

皮ごと食べれる?

野菜や果物は皮や皮のすぐ下の栄養価が高いことが多いので、栄養を無駄なく摂取するには皮ごと食べるほうが良いでしょう。マンゴーの皮も食べることは出来ます。ただし、特に輸入されている食材は農薬が使われているので、無農薬のものを選んだり、食べる前にしっかり洗うようにしましょう。

マンゴーの効果的な食べ方

ナッツと食べて老化予防

ナッツにはビタミンEが豊富に含まれています。マンゴーには抗酸化作用の強いビタミンAになるβ-カロテンと、ビタミンCが含まれているので、一緒に摂ることで抗酸化作用がアップ!それによって細胞の老化予防になります。アンチエイジングに期待できます◎

たんぱく質と一緒に

ビタミンCはたんぱく質との相性がとても良いです。前述した通り、ビタミンCはたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。マンゴーにはビタミンCが豊富に含まれているので、たんぱく質が豊富な食材と食べ合わせましょう。

そのため、ヨーグルトに入れると良いといわれます。そこにビタミンEが豊富なアーモンドなども一緒に入れるとより良くなります。ヨーグルトとスムージーにしたりするのもおすすめです。