ドルチェとジェラートの違いをご存知でしょうか。本記事ではドルチェとジェラートの違いを解説します。
ドルチェはイタリア語で、お菓子など甘い食べ物全般を指す言葉です。
ジェラートはイタリア語で、主に牛乳などの乳製品を主原料に果物やコーヒー、チョコレート、ピスタチオ、野菜など材料を凍らせて作る冷菓を指します。また、日本でアイスクリームやシャーベットを「アイス」と総称するようにイタリアでは冷菓の総称として使うこともあります。
「ドルチェ」という言葉には「ジェラート」も含まれており、ジェラートはドルチェの一種であるといえます。日本ではジェラートやパンナコッタ、ティラミスなどイタリア発祥の甘い食べ物をまとめて「ドルチェ」と呼ぶことが多いです。
ドルチェ(dolce)はイタリア語で「甘い」「甘美な」「優しい」「柔らかい」という意味があり、イタリアでは甘い食べ物全般を指す言葉として使われます。
ドルチェの由来はラテン語で「甘美」を意味する「dulcis(ドゥルチス)」が語源であるといわれています。
ドルチェは甘い食べ物を指す料理用語としてだけではなく、音楽用語としても使われています。楽譜に記載されている「ドルチェ」という発想記号は、優しく柔らかな演奏が求められるときに使われます。また、イタリアでは、褒め言葉として意中の相手を「ドルチェ」と呼ぶことがしばしばあります。
上述したように日本では主に、イタリア発祥の甘い食べ物をまとめて「イタリアンドルチェ」などと呼びます。ジェラート以外の「ドルチェ」と呼ばれるイタリア発祥の食べ物をいくつか紹介します。
ティラミス(tiramisu)は、コーヒーリキュールを染み込ませたスポンジと、マスカルポーネチーズをベースに卵黄と砂糖、メレンゲを合わせて作るマスカルポーネチーズクリームを交互に重ねて、最後にココアパウダーをふりかけたイタリア発祥のケーキの一種です。
コーヒーの苦味がアクセントになっている大人な味です。
「ティラミス」はイタリア語で「引っ張る」という意味のある「tira」と「私」という意味のある「mi」、「上へ」という意味のある「su」を組み合わせた言葉で、「私を引っ張り上げて」という意味があります。食べると元気になれるということに由来しているといわれています。
パンナコッタ(panna cotta)は、生クリームや牛乳、砂糖などの原料を熱した後、ゼラチンで固めて作るイタリア発祥の洋菓子です。
パンナコッタはなめらかで口当たりが良く、生クリームや牛乳の濃厚な味わいです。いちごソースやチョコレートなどをかけて食べることもあります。プリンととても良く似ていますが、原材料に卵を使わないという点がプリンとは異なります。
パンナコッタの「panna 」にはイタリア語で「クリーム」という意味があり、「cotta」には「煮た」という意味があります。
ビスコッティ(biscotti)は、小麦粉や砂糖を原料に作る生地を2度焼きにして作るイタリア伝統の焼き菓子です。チョコを加えたり、果物を加えて作ることもあります。
ビスコッティは2度焼きにして水分をしっかりと飛ばしているため、ザクザクとした固めの食感です。本場イタリアではコーヒーに浸して朝食に食べることもあり、ティラミスの生地に使われることもあります。また、ジェラートなどの冷菓をつけて食べることもあり、日本で提供されるイタリアンドルチェでもジェラートなどと一緒にビスコッティが出されることも多いです。
ビスコッティの「bis」にはイタリア語で「二度」という意味があり、「cotti」には「焼いた」という意味があります。ビスコッティは「カントゥッチ(cantucci)」という別名もあります。「カントゥッチ」には「鳥のさえずり」という意味があり、ビスコッティを食べたときのカリカリとした音に由来しているといわれています。
デザート(dessert)は、英語で「食事の最後に出す果物や甘い菓子」という意味があります。
フランス語で「食事を下げる」「食卓を片付ける」を意味する「desservir」に由来しているといわれていて、基本的にはコース料理の一番最後や家庭で食事をした後に食べる果物や甘いお菓子を指します。ジェラートなどのイタリアンドルチェもデザートということができます。
スイーツ(sweets)は、英語で「甘い食べ物」という意味があり、糖分の高い食べ物全般を指し、「デザート」より意味が広いです。
ちなみに、「スイーツ」はイギリス英語では「糖分の高い食べ物全般」よりも「子供用の飴やグミ」などを指すことが多いです。この意味のアメリカ英語は「candy(キャンディー)」です。
日本では「スイーツ」という言葉が浸透してきた当初は主に有名なパティシエなどが作るケーキなどの高級菓子を「スイーツ」と呼ぶことが多かったのですが、近年では甘いお菓子全般を「スイーツ」と呼びます。基本的に洋菓子を指して使いますが、和菓子を「和風スイーツ」と呼ぶこともあります。
ジェラートとは、イタリアのフィレンツェ発祥の冷菓です。
上述したようにジェラートはドルチェの一種です。
イタリアの住む人にとって夏には欠かせないもので、「ジェラテリア」と呼ばれるジェラート専門店が多く立ち並んでいます。日本ではデザートとして食べられることが多いですが、ブリオッシュと呼ばれるパンにジェラートを挟んで朝食に食べることもあります。
ジェラートは、基本的に牛乳などの乳製品をベースに果物やコーヒー、チョコレート、ピスタチオ、野菜など材料を加えて作り、本場イタリアのジェラテリアでは、基本的に店舗で製造したものを販売しています。
ジェラートは、原材料を混ぜ合わせた後高機能ミキサーに入れて、空気を混ぜ込みながら撹拌(かくはん)し冷却するという方法で作られます。
ジェラートは撹拌するときに20~40%の空気が含まれます。これは、アイスクリームとして食べられているものの空気の含有量よりも少ない量です。そのため密度が高くなり濃厚でねっとりとした形状になります。
乳脂肪分の含有量が少ないため、原料の濃厚な味わいがありながらもさっぱりとしているのが特徴です。
空気の含有量が少ないジェラートは、だいたい-8℃~-10℃が食べごろの温度となり、店舗で購入する場合もアイスクリームと比較して高めの温度で保管され柔らかい状態で提供されます。カップなどに入ったコチコチに冷凍された状態で購入した場合は、冷凍庫から取り出した後柔らかくしてから食べるのがおすすめです。
ジェラートのカロリーは、フレーバーによっても異なりますが、最もオーソドックスなバニラ(100g)は約184kcalで糖質量は約24gとなります。
アイスクリームと比較して乳固形分が少ない分カロリーは少なくなりますが、チョコレートやキャラメルなどフレーバーによっては200kcalを超えるものもあるため、ダイエット中の方はカロリーが低く糖質量の少ないフレーバーを選ぶと良いでしょう。
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