カプレーゼとマルゲリータはどちらもイタリア発祥の食べ物で、使われている具材も似ていますが別物です。本記事ではカプレーゼとマルゲリータの違いについて詳しく解説します。
カプレーゼとマルゲリータはどちらもイタリア発祥の食べ物ですが、カプレーゼはトマトとモッツァレラチーズ、バジルを使ったサラダの一種であり、マルゲリータはトマトソースを塗ったピザ生地にモッツァレラチーズをのせて焼き、バジルをトッピングしたピザの一種で、全くの別物です。
カプレーゼはスライスしたトマトとモッツアレラチーズ、バジルを使って作るサラダの一種です。
シンプルな材料とさっぱりとした味わいで、サラダとしてはもちろんのことレストランなどの前菜やお酒のおつまみとして人気がある他、華やかな見た目から家庭でのおもてなし料理として作られることも多いです。
カプレーゼの正式名称は「インサラータ・カプレーゼ」といいます。「インサラータ」はイタリア語でサラダ、「カプレーゼ」は「カプリ島の」という意味があります。
カプレーゼは元々、20世紀初頭にイタリア南部のティレニア海にあるカプリ島の住人たちが地元で取れる食材を使って作った料理で、カプリ島にあるホテルで催された晩餐会で客人に出したことがきっかけでイタリア全土で広がったため「カプリ島のサラダ」という意味で「インサラータ・カプレーゼ」と呼ばれるようになりました。現在では省略されて「カプレーゼ」というのが一般的です。
トマトの赤とチーズの白、バジルの緑という組み合わせはイタリアの国旗とまったく同じ色をしており、イタリアを象徴する料理として現在でもイタリア市民に親しまれている他、世界中で食べられています。
トマト…1個
モッツアレラチーズ…100g
バジル…適量
エクストラバージンオイル…大さじ1
塩…小さじ1/4
胡椒…少々
カプレーゼ100gあたりに含まれる栄養素は下記の通りです。
たんぱく質…4.51g
脂質…7.73g
炭水化物…4.52g
食物繊維…0.87g
食塩相当量…0.88g
ビタミンA…54.14μg
ビタミンD…0.04μg
ビタミンE…1.16mg
ビタミンK…24.18μg
ビタミンB1…0.03mg
ビタミンB2…0.07mg
ナイアシン…0.52mg
ビタミンB6…0.08mg
ビタミンB12…0.34μg
葉酸…20.25μg
ビタミンC…11.19mg
ナトリウム…348.24mg
カリウム…173.3mg
カルシウム…86.36mg
マグネシウム…12.11mg
リン…75.53mg
鉄…0.29mg
亜鉛…0.69mg
銅…0.04mg
カプレーゼの材料であるトマトにはリコピンやビタミンEやビタミンCなどのビタミン類やカリウムなどのミネラル類、食物繊維などの他リコピンなどの栄養素が豊富に含まれています。リコピンと呼ばれる栄養素はトマトの赤色の成分であり、抗酸化作用をもちます。リコピンの抗酸化作用は同じ抗酸化作用を持つβ-カロテンの2倍以上、ビタミンEの100倍以上といわれています。肌や血管の老化を防いだり生活習慣病を予防する効果が高いことがわかっています。
モッツァレラチーズには、三大栄養素の一つであるたんぱく質が豊富に含まれています。たんぱく質は、筋肉や皮膚を構成する栄養素であり、たんぱく質をしっかりと摂取することは免疫力の向上に繋がるといわれています。その他、ビタミンAやビタミンB2 などのビタミン類の他、カルシウムなどのミネラル類など、トマトとは異なる栄養素が含まれています。
カプレーゼ100gあたりのカロリーは105kcalで、糖質量(炭水化物から食物繊維を引いた値)は約3.6gです。チーズといえばカロリーが高く糖質量も多いイメージがあるかと思いますが、モッツアレラチーズは水分量が多いためカロリーも低く糖質量も多くありません。そのため、カプレーゼはダイエット中の方にもおすすめです。ただし、こちらはオリーブオイルと塩コショウで味付けをした場合のカロリーと糖質量です。味付けによってはカロリーが高くなり糖質量も多くなります。
出典:文部科学省日本食品標準成分表2020年版(八訂)
マルゲリータとは「マルゲリータピザ」のことで、ピザの一種です。
マルゲリータはトマトソースを塗ったピザ生地にモッツアレラチーズを乗せて焼き、バジルをトッピングするシンプルなピザです。トマトとモッツアレラチーズ、バジルの具材はカプレーゼと共通していて、マルゲリータもイタリア国旗と同じ色合いになります。
ピザの中でも定番中の定番で世界中で食べられています。
マルゲリータはイタリアのナポリで誕生しました。ナポリは古くから小麦を栽培していたため、パンやピザ生地を作りやすかったといわれています。
マルゲリータピザはイタリアのマルゲリータ王妃がナポリを訪れた際に出されたおもてなし料理の一つで、マルゲリータ王妃がイタリア国旗と同じ色合いのピザを大変気に入ったことから「マルゲリータ」と名付けられました。
ピザは庶民の食べ物であり貴族が食べるものではありませんでしたが、マルゲリータ王妃は好んでピザを食べていたことでも知られており、日本のピザの日「11月20日」はマルゲリータ王妃の誕生日に由来しています。
(生地)
強力粉…100g
薄力粉…30g
砂糖…大さじ1/2
ドライイースト…小さじ1/2
塩…小さじ1/2
オリーブオイル…大さじ1/2
ぬるま湯…80cc
(トマトソース)
トマトの水煮缶…200g
にんにくのすりおろし…小さじ1/5
塩…小さじ1/4
(トッピング)
モッツァレラチーズ…100g
バジル…適量
(生地)
(トマトソース)
(生地を焼く)
マルゲリータピザ1枚(18cm)あたりに含まれている栄養素は下記の通りです。
たんぱく質…15g
脂質…13.6g
炭水化物…36.7g
食物繊維…2.5g
ビタミンA…194μg
ビタミンD…0.1μg
ビタミンE…1.9mg
ビタミンK…26μg
ビタミンB1…0.22mg
ビタミンB2…0.21mg
ナイアシン…4.1mg
ビタミンB6…0.13mg
ビタミンB12…0.8μg
葉酸…77μg
パントテン酸…0.58mg
ピオチン…5.9μg
ビタミンC…7μg
マルゲリータもトマトやモッツァレラチーズ、バジルとカプレーゼと同じ材料が使われているため、リコピンやたんぱく質、ビタミンAなどのビタミン類を含みます。また、生地の原料となっている小麦粉にもエネルギーの元となる炭水化物やたんぱく質が豊富に含まれています。
マルゲリータ(18cm)1枚あたりのカロリーは約340kcal、糖質量は34.2gです。原料に小麦粉が使われているためカプレーゼと比較するとカロリーが高く糖質量も多くなるため、ダイエット中の方は食べすぎないように注意が必要です。しかしピザの種類によっては700Kcalを超えるものもあり、トマトとモッツァレラチーズ、バジルというシンプルな具材で作られるマルゲリータピザはピザの中では比較的カロリーが低いといえます。ダイエット中の方はピザ生地を薄いクリスピータイプにするなどの工夫をすると良いでしょう。
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