栗は硬い皮に包まれていますが乾燥しやすい食材です。キッチンペーパーや新聞紙などで包み、ジッパー付き保存袋に入れて保存するようにしましょう。皮はそのままでも剥いてからでも保存可能。生のままでも茹でてからでも保存OKです。この記事では、栗の正しい保存方法を詳しく解説していきます。
栗の実は硬い皮に包まれていますが、それでも乾燥しやすいです。したがってそのまま常温で置いておくと実が痩せて食感や味が悪くなってしまいます。虫食いの恐れもあるので、すぐに食べる時以外は冷蔵や冷凍保存がおすすめです。
栗を長期保存する際、一度洗ってから保存しますが、皮についた水けはしっかりと拭き取ってから保存しましょう。
皮が濡れていると、傷んだりカビが発生する可能性があります。キッチンペーパーや布などで水けを拭き取り、乾いた状態で保存するようにしましょう。
栗は低温で保存することで甘みが増します。栗の低温保存の最適温度は1℃、湿度は85〜90%です。0℃に近い温度で保存することで、栗に含まれるでんぷんが糖化して甘みが増します。冷凍して1ヶ月後には甘みが4倍にまで増すといわれてます。
栗を冷蔵する場合は、温度が低めに設定されているチルド室での冷蔵がおすすめです。購入(収穫)してすぐに食べるより、チルド室で3日ほど保存してから食べる方がより甘みを感じることができます。
当たり前ですが、新鮮な栗を購入した方が、長く美味しく保存することができます。新鮮な栗には下記のような特徴があります。
表面がツヤツヤで張りがある
ふっくらと丸みをおびている
果肉がしっかりしている
渋皮が厚い
虫食い穴や傷がない
栗は古くなると光沢がなくなり、凹みやシワができます。古くなると食感や味が悪くなってしまいますので、できるだけ新鮮なうちに適切な方法で保存するようにしましょう。
すぐに食べる場合のみ、常温で1〜2日ほど保存が可能です。
上述の通り、生栗は乾燥しやすいので、新聞紙に包みます。カゴなどに入れ、直射日光や高温を避けて冷暗所で保存しましょう。
すぐに食べない場合下記でご紹介する常温以外の方法で保存しましょう。
すぐに食べない場合は冷蔵保存がおすすめ。皮つきのまま冷蔵すると1ヶ月程度保存することができます。上記でもご紹介した通り、チルド室で保存することで甘みが増し美味しく召し上がることができます。
皮つきで生のまま保存する方法が一番楽に保存できます。
皮の表面に付着した汚れを湿らせたキッチンペーパーで拭き取ります。黒ずんでいたり穴があいている栗は保存に適さないので取り除きます。
1日天日干しすることで水分が適度に抜け甘さが凝縮されるのでおすすめですが、省略してもOK。
汚れを拭き取った栗、もしくは天日干しした栗を数個まとめてキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて軽く口を閉じチルド室で保存します。
栗を水に浸して冷蔵保存することで、乾燥するのを防ぐことができます。
大きめの容器に栗を入れ、浸るくらいの水を加えます。フタをして冷蔵庫で保存します。水は毎日取り替えるようにしてください。
塩水に栗を一晩浸け、水けを取って新聞紙に包み冷蔵庫で保存する方法もあります。塩水に浸けることで甘みが増したり、虫の増殖を防ぐことができます。
【おがくずでの保存も◎】
栗をおがくずに入れた状態で保存するのもおすすめです。おがくずに含まれる水分を栗が吸収し、栗の重量が増える(栗の水分量が増える)というデータもあります。
ポリ袋をかぶせた発泡スチロールや段ボールにおがくずを敷き詰め栗を入れます。上から新聞紙をかぶせ、冷蔵庫で保存します。常温保存も可能ですが、おがくずが乾燥しやすいため冷蔵が好ましいです。冷蔵保存が難しい場合は、霧吹きなどをつかっておがくずを湿らせて乾燥を防ぎましょう。
出典:農研機構
皮つきのまま茹でてから保存するのも◎。剥き栗としてそのまま食べたり、調理にすぐに使うことができて便利です。茹でた栗は2〜3日中に食べきるようにしましょう。
茹でる前に一晩水につけておくと茹でた後に皮が剥きやすくなるといわれています。また、水に浸けることで栗の中の虫を追い出すことも可能です。茹でる前に天日干しをするとさらに◎。天日干しすることで中の水分が適度に抜け甘みが凝縮されます。
栗を茹でる際は、水に対して1%の塩を加え、菜箸で軽くかき混ぜ栗を入れます。中火で沸騰させ、沸騰したら弱火にし30〜40分ほどじっくり茹でます。途中でお湯の量が減ったら注ぎ足し、アクは取り除いてください。ザルにあげて粗熱を取り、表面についた水けをキッチンペーパーなどでしっかりと拭き取ってから、冷蔵用保存袋に重ならないように入れ空気を抜いて密封します。
栗を冷凍保存することで、最長3ヶ月ほど保存することができます。冷凍しても味や風味が変わりにくいため、すぐに食べきれない栗は冷凍しましょう。
冷蔵保存と同様、黒ずんでいる栗や穴があいている栗は保存に適さないため取り除きます。冷凍保存する栗を流水で洗って表面の汚れを取ります。水けをよく切り、キッチンペーパーなどで表面についた水分をしっかりと拭き取ります。この後1〜2日ほど天日干しをすると甘みが凝縮されます。冷凍用保存袋に重ならないように平らに入れ、空気を抜いて密封し冷凍庫へ。
室温で5〜30分ほど置くと皮がやわらかくなってきますので、半解凍の状態で皮を剥きます。実は凍ったまま調理に使用してOK。
皮を剥いてから冷凍すると、調理時すぐに使えて便利です。また、皮がない分かさばらないので、冷凍室のスペースが限られている時もおすすめです。
栗の皮は硬いため剥きづらいですが、下記の方法だと比較的簡単に皮を剥くことができます。
皮を剥いたら、冷凍用保存袋に重ならないように平らに入れ、空気を抜いて密封し冷凍室で保存します。
栗を一晩水につけることで、皮がやわらかくなり剥きやすくなります。皮をむいて生のまま冷凍した栗は、解凍せず凍ったまま調理に使ったり、前日に冷凍庫に移して自然解凍してから使用しましょう。
冷凍する前に茹でることを「ブランチング」といいます。活性酸素の働きを止めることで変色しづらい、食感や味が悪くなりづらい、解凍後加熱せずに使えるなどのメリットがあります。特に家庭用の冷凍庫では瞬間冷凍ができないので、一度塩茹でしてから冷凍するのをおすすめします。
冷蔵保存時と同じ手順(以下参照)で栗を茹でます。茹でる前に一晩水に浸け、また天日干しをするとさらに◎。
茹でた栗は粗熱と水けがしっかりと取れてから冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて密封し冷凍室で保存します。
室温で5〜30分ほど置くと皮がやわらかくなってきますので、半解凍の状態で皮を剥きます。渋皮煮で栗を使用する際は、解凍時間を10分ほどにし、切れ込みを浅くすると外側の皮だけを剥くことができます。
栗はペースト状にして冷凍するのもおすすめです。かさばらないので、冷凍室のスペースが限られている場合にも◎。
茹でた栗の皮を剥き、マッシャーなどを使ってペースト状にします。粗熱が取れたら冷凍用保存袋に平らになるように入れ、空気を抜いて密封し冷凍室へ。
ペースト状にした栗に砂糖を加えて栗ペーストにしパンなどにつけて食べたり、離乳食にもおすすめです。
焼き栗の保存方法は、上記でご紹介した方法と若干異なりますので詳しく解説します。
焼き栗はカビが生えやすいため、常温での保存はNG。すぐに食べない場合は冷蔵か冷凍で保存することをおすすめします。
焼き栗を冷蔵する場合、粗熱を取り、表面についた水分をキッチンペーパーなどでしっかりと拭き取ります。冷蔵用保存袋もしくは密閉容器に入れ、冷蔵庫で保存します。焼き栗の冷蔵保存期間の目安は1〜2日です。あまり日持ちしませんので、できるだけ早く食べるようにしましょう。
食べる前に電子レンジで少し温めることで甘みが増し、ホクホクとした食感を楽しむことができます。
冷蔵保存の時と同じように、粗熱と水けをしっかりと取ります。冷凍用保存袋に入れ空気を抜き密封し冷凍室へ。冷蔵する時よりも少し硬めになるように焼くことで、解凍時に食感が損なわれにくいです。焼き栗の冷蔵保存期間の目安は1ヶ月です。
食べる際は電子レンジで30秒前後加熱します。栗の大きさや個数によって秒数は調整しましょう。
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