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柔らかい食べ物一覧|食べやすい野菜やおかず、主食を紹介

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柔らかい食べ物一覧|食べやすい野菜やおかず、主食を紹介

虫歯の治療をした後や矯正をした後など、柔らかい食べ物しか食べられないときってありますよね。本記事では柔らかく食べやすいだけではなく、しっかりと栄養が取れる食べ物を紹介します。

柔らかい食べものとは

柔らかい食べ物とは、噛む力や飲み込む力が弱い小さなお子様や高齢者、歯医者で抜歯や矯正をした後など歯痛(しつう)がある場合などでも食べやすい食べ物のことです。

固いものを食べることが辛い状態が長く続く場合は、柔らかいだけではなくしっかりとたんぱく質や脂質、炭水化物の三大栄養素やビタミンやミネラルなどをしっかり摂取できることも大切です。

柔らかい食べ物〈野菜〉

栄養素がしっかり取れる食べ物といえば、やはり野菜です。野菜は基本的に生だと硬く食べにくいものが多いため、繊維が細くて茹でたり炒めたりすると柔らかくなるものを選ぶと良いです。

じゃがいも

じゃがいもは加熱した後にマッシュすると歯茎でも噛めるほど柔らかくなり、食べやすいです。

じゃがいもは畑のりんごと言われるほどビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは熱に弱い栄養素の1つですが、じゃがいものビタミンCはデンプンに包まれているため加熱によって失われる量が少なく、ビタミンCをしっかり摂ることができます。

かぼちゃ

かぼちゃも加熱をすると柔らかくなります。甘みがあり、つぶしてサラダにして食べたり煮物料理の具材としてぴったりです。

かぼちゃにはβカロテンやビタミンB、ビタミンC、ビタミンEなどのビタミン類の他、カリウムや食物繊維など体の健康を保つ栄養素がバランスよく含まれています。

里芋

里芋の加熱をすると歯茎でも簡単につぶせるほど柔らかくなります。里芋の煮っころがしにするのも良いですし、柔らかく食べやすいひき肉を加えて煮物にするのも良いでしょう。

里芋特有のネバネバには、「ガラクタン」と呼ばれる栄養素が含まれています。ガラクタンは食物繊維の一種で、粘着性により食べ過ぎ防止に効果がある他、糖質の吸収をゆるやかにするため血糖値の上昇も抑える効果があります。さらに整腸作用があり、便秘の解消や予防の効果も期待できます。

ほうれん草

ほうれん草は火を通すと柔らかくなります。細かく切ったりすりつぶすと、より食べやすくなります。スムージーにしても良いです。

ほうれん草にはβカロテン(ビタミンA)やビタミンC、葉酸などのビタミン類や、鉄分やカリウムなどのミネラル類も多く含まれています。ほうれん草は冬が旬の野菜なので、特に冬に収穫されたほうれん草は、ビタミンCの含有量が多くなります。

大根

大根は火を通すと柔らかくなる他、味が染み込みやすいので固いものが食べれないときの煮物料理に適しています。

「大根には栄養がない」と言われるように、大根に含まれている成分である消化酵素ジアスターゼは加熱にとても弱く50〜70℃で消滅してしまいます。また、ビタミンCも皮付近にあるため皮を剥いて茹でてしまうと大損してしまいますし、茹でると流れ出てしまいます。

そのため栄養素を重要視するのであれば、大根はすりおろして食べるのが1番良いでしょう。大根おろしのピリッとした辛味の成分はイソチオシアネートで、肝臓の解毒作用を助ける効果があるといわれています。

柔らかい食べ物〈果物〉

果物はそのまま食べても基本的に柔らかいものが多いですが、すりつぶしてネクター状にするとより食べやすくなります。生でも食べることができるため加熱に弱い栄養もそのまま摂取することができます。

バナナ

バナナは一年中スーパーやコンビニなどで手軽に購入することができるフルーツの一つです。より柔らかくほぼ噛まなくても食べれるようにしたい場合は、スプーンなどでつぶして豆乳をかけたりすると良いです。

ビタミン類やミネラル類の他、ポリフェノールやアミノ酸などの栄養素が豊富に含まれています。栄養価が高いため、朝ごはんとしてもおすすめです。

キウイ

キウイも一般的にスーパーやコンビニでも手軽に購入することができるフルーツです。

キウイは収穫してから追熟させて食べる果物ですので、店頭に並んでいるものの多くは硬くて酸っぱいのですが、しっかり完熟してから食べると柔らかく甘みがあります。キウイはへたの部分が最後に熟すので、へたの部分を触ってみて柔らかいものが柔らかく食べやすいサインです。

キウイにはビタミン類が豊富に含まれていて、水溶性で調理の際に流れ出てしまいやすいビタミンB6も生で食べることで効率よく摂取することができます。また、食物繊維の含有量も果物の中でトップクラスを誇り、キウイ1日1個〜2個で1日に必要な栄養素を摂取できるといわれています。

桃は大別して白桃と黄桃の2種類あり、どちらも柔らかいですが白桃のほうが果汁が多いため柔らかく食べやすいです。桃もキウイフルーツと同じように購入時に固くても熟すと柔らかくなります。柔らかく香りが良いものを選ぶと良いでしょう。

白桃と黄桃のどちらにも抗酸化作用がある成分が多く含まれでおり、ビタミンEと共に活性酸素の働きを抑制する効果が期待できます。

マンゴー

マンゴーもとろけるように柔らかい果物ですので、歯痛があるときでも食べやすいです。

マンゴーは品種や栽培方法に関係なく熟してくると軟らかくなり、独特の香りがでてきます。熟していないマンゴーは、指で押しても硬くて匂いもほとんどありません。マンゴーを選ぶときも触ってみて柔らかいものを選びましょう。

マンゴーにはβカロテンが多く含まれており、よく熟すほどβカロテンの量が増えます。また、消化を助ける作用のある酵素も含まれています。

アボカド

アボカドは野菜のように食べることができるため野菜に分類にされると思っていると思っている方が多いのですが、実は果物に分類されます。

アボカドも熟す前は固いのですが、熟すと柔らかくなり食べやすくなります。アボカドが熟しているかどうかは、皮の色で判断します。皮の色がダークチョコレートのようなこげ茶をしていたら食べごろだと覚えておきましょう。皮が緑色したものは未熟な状態で、果肉が固く、苦味やえぐみがあります。皮が真っ黒なものは過熟で、果実の繊維の部分も黒ずんでいる場合が多く、白かびが生えることもあるので注意しましょう。ヘタが取れてその箇所が真っ黒なものも過熟しています。

アボカドは約20種類ビタミン類にカリウムなどのミネラル類など栄養素が多く含まれます。

柔らかい食べ物〈主食〉

スーパーやコンビニでも購入可能な主食になる柔らかい食べ物を紹介します。

お粥

主食になる柔らかい食べ物といえば、お粥(おかゆ)を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

おかゆは、柔らかく消化も良いため古くから離乳食や病人食、精進料理の主食としても食べられています。何もいれず「白粥」でも活動のエネルギーになる炭水化物を摂取することができますが、「卵がゆ」や「梅がゆ」、「鮭がゆ」にすると、より栄養価が高くなります。

袋ごと温めるだけで簡単に食べることができるレトルトのお粥もコンビニなどで手軽に購入することができます。

うどん

うどんはコシがあって食べにくいという印象が強い方も多いかもしれませんが、茹で時間を長くすることで柔らかくなり食べやすくなり、消化もよいです。

溶き卵やとろろ、納豆などを一緒に入れることで栄養価が高くなります。

にゅうめん

にゅうめんとは、奈良県の郷土料理で、温かく煮たそうめんのことです。漢字で表記すると「入麺」または「煮麺」となります。

そうめんは、麺類のなかで最も麺が細く消化に良いとされています。温めた状態ならさらに胃にやさしいので、固いものが食べられないときはもちろんのこと夜食や風邪で辛いときや疲れているときにも最適です。

近年では、お湯を注ぐだけで簡単に作ることができるフリーズドライタイプのにゅうめんも販売されています。

ドリア

ドリアはごはんの上にホワイトソースやチーズをかけて焼いているので、ご飯が柔らかくなり食べやすいです。

固い物が食べられないときは、シーフードドリアなど具材が大きいものではなく、具材の小さなドリアを選ぶと良いです。例えばミートソースドリアであれば、ひき肉と細かく刻んだにんじんなどの野菜が入っているので食べやすいです。

柔らかい食べ物〈おかず〉

茶碗蒸し

茶碗蒸しは柔らかくつるんと喉越しが良いだけではなく、卵を主原料に作られているので手軽にたんぱく質などの栄養素を摂取することができます。

作るのが大変そうに思えますが、レンジでも作れるので意外と簡単に作ることができます。また、スーパーやコンビニでもレンジで温めるだけで簡単に食べることができる茶碗蒸しも販売されています。

豆腐

豆腐も柔らかく、歯痛があるときなどでも痛みを感じにくいです。

豆腐は「畑の肉」ともいわれる大豆を主原料に作られているため、たんぱく質やカルシウム、イソフラボンなどの栄養素を多く含みます。

冷や奴にしてそのまま食べることもできますし、ひき肉を使って麻婆豆腐にしたり、寒い季節には湯豆腐にして食べるのもおすすめです。

ひきわり納豆

納豆にも大粒タイプや小粒タイプなど様々なものがありますが、柔らかさや食べやすさを重視するのであれば納豆を細かくしているひきわり納豆が食べやすいです。

豆腐と同じく大豆の加工製品ですので、栄養価も高いです。

スクランブルエッグ

卵は、スクランブルエッグやオムレツにすると柔らかくあまり噛まずに食べることができます。

ビタミンCと食物繊維以外の栄養素はほぼ摂れるといわれるほど栄養価も高いので、固いものが食べられないときの食材として重宝できます。

柔らかい食べ物〈汁物〉

汁物は基本的に具材も柔らかくなっているため食べやすいですし、しっかりと栄養をとることもできます。

お味噌汁



お味噌汁はほうれん草や大根、豆腐など柔らかく食材を具材に使うと歯痛があるときなどでも食べやすいです。

お味噌汁に使われる味噌は、大豆と米、または麦を主原料に作られています。主原料の割合によって味噌の栄養価は多少変わりますが、主にたんぱく質や炭水化物、灰分、脂質、ビタミン、ミネラルなど体調を整えるのに必要な栄養素をしっかりと摂取することができます。

肉団子・つみれスープ

肉団子やつみれを入れたスープは、栄養価が高いだけではなくしっかりとした食べごたえもあるので満腹感を得ることができます。

ポタージュ

じゃがいもやかぼちゃをブレンダーなどですりつぶして、ポタージュにするのも良いでしょう。

ポタージュは栄養価が高いだけではなく、とろみがあるため満腹感も得られます。レンジで温めるだけで食べることができるポタージュもスーパーやコンビニで販売されているので、手軽に購入することができます。

柔らかい食べ物〈デザート〉

プリン

甘いものがどうしても食べたい!というときはプリンがおすすめです。

プリンは柔らかくほどんど噛まずに食べることができるため、歯痛があるときなどでも痛みを感じることなく甘いものが食べたい欲を満たすことができるでしょう。

杏仁豆腐

杏仁豆腐も柔らかく食べやすいデザートの一つです。

杏仁豆腐は中国発祥のデザートで、杏の種「「杏仁霜(きょうにんそう)」」の中身をすりつぶしたものにコーンスターチや砂糖等を加えて作ります。元々杏仁は喉や肺、腸に効く漢方として使われていたといわれています。

独特の風味が苦手という方も多いですが、甘すぎずさっぱりとしているので甘いものが苦手な方でも食べやすいです。

アイスクリーム

アイスクリームは口の中に入れると溶けるので、噛まなくても食べることができます。かき氷でも良いのですが、氷の塊があり食べにくさを感じることがあるのでクリーム状になっているアイスを選ぶと良いでしょう。

ケーキ

ふわふわのスポンジ生地にクリームを塗ったケーキも、柔らかく食べやすいデザートです。あまりゴロゴロとフルーツが挟んでいるものだと食べにくいかもしれませんが、薄切りにしたいちごが入っているショートケーキやチョコレートケーキであれば、食べやすいでしょう。

柔らかい食べ物は太りやすい?

食べ方や量によりますが、総じて柔らかい食べ物は太りやすいといえます。

カロリーが高い傾向にある

主食となる柔らかい食べ物は、お米や小麦を原料に作られるうどんなどカロリーが高いものが多いです。白粥などもカロリーが低いように思えますが、白米はカロリーが高く糖質量も多いです。

お粥やドリアなど食べる前に食物繊維が多く含まれている野菜を食べるなどの工夫をすると良いでしょう。

多く食べてしまいがち

柔らかい食べ物は食材そのもののカロリーや糖質量関係なく、咀嚼回数が少なく満腹感が得られにくいため食べる量が増えてしまいやすいです。

柔らかい食べ物しか食べられないときは、つみれ入りスープなどできるだけ満腹感の得られる食べ物を選ぶと食べすぎを予防することができます。

GI値が高い場合が多い

柔らかい食べ物はGI値が高い場合が多いです。

GI値とは、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後の血糖値の上昇度を表す値です。食品の炭水化物を50g摂取した際の血糖値の上昇度合いを、ブドウ糖(グルコース)を100とした場合の相対値で表します。55以下を低GI、56〜69を中GI、70以上を高GIと分類し、GI値が高ければ高いほど血糖値が急上昇します。急激な血糖値の上昇は、体に負担をかけるため、緩やかな上昇が理想的です。

例えば玄米と白米だと白米のほうが柔らかく食べやすいですが、玄米のGI値は55と低GI値であるのに対して白米は88と高GI値に該当します。急激な血糖値の急上昇は、血糖値の急降下にも繋がり空腹を感じやすいということでもあるので、玄米のほうが空腹感が持続します。

このように柔らかい食べ物と比較して固くて食べにくい食べ物のほうが、食物繊維などの栄養素を多く含み、糖質量が少なくGI値も低い事が多いです。

柔らかい食べ物のプレゼント

固い物を食べることができない高齢者がいる家庭に送るお歳暮や手土産、プレゼントなどにぴったりな食べ物を紹介します。

ごま豆腐

上述したように豆腐は柔らかく、噛む力が弱くても簡単に食べることができるのでごま豆腐や卵豆腐のプレゼントは大変喜ばれます。

身体にもよいので健康を気にする高齢者や小さなお子様がいる家庭にもピッタリです。ごま豆腐や卵豆腐などさまざまな種類が入っているセットなども販売されています。

梅干し

梅干しも柔らかく食べやすいですよね。ご飯のお供にもなりますし、口が寂しいときのおやつにもなります。
ギフト用の梅干しは、一つずつ梱包されていて高級感もあります。

様々な種類があるので、塩分が気になる高齢者の方には減塩タイプの梅干し、しょっぱい梅干しが苦手な方にははちみつで漬けた梅干しなど相手に合わせて選べるのも良いですね。

羊羹

甘いものが好きな方には羊羹(ようかん)がおすすめです。柔らかいので高齢の方でも食べやすいですし、日持ちするのでご先祖さまへのお供え物にも適しています。

羊羹にも様々な種類があるので、相手の好みがわからないときはいろいろな種類の羊羹が入っている詰め合わせを選ぶと良いでしょう。

カステラ

カステラも固いものが食べにくい高齢者や小さなお子様のいるご家庭へのプレゼントや手土産にぴったりです。特に高齢者のいるご家庭ではケーキなどの洋菓子よりも喜ばれるでしょう。

高級感もありますし、表面にメッセージを入れることができることもあるため、敬老の日のプレゼントにもおすすめです。