夏野菜であるモロヘイヤは「王様の野菜」と呼ばれるほど栄養価が高い野菜です。葉物野菜なので常温保存は適しておらず、すぐに食べる場合は冷蔵、長期間保存したい場合は冷凍保存がおすすめです。浸け保存や乾燥保存もおすすめです。この記事では、モロヘイヤの保存方法と保存期間を詳しくご紹介します。
葉物野菜であるモロヘイヤは、温度や湿度の変化に弱いため、常温保存はNGです。常温で保存してしまうと、すぐにしなびて傷んでしまいます。そのため、購入後(収穫後)は、当日に食べる場合でも一度冷蔵庫で保存し、調理する前に取り出しましょう。
冷蔵保存では1〜2日程度しか日持ちしませんので、長期間保存したい場合は冷凍保存や乾燥保存がおすすめです。保存方法は後ほど詳しく解説します。
モロヘイヤには、蓚酸(シュウ酸)という成分が含まれています。シュウ酸は栄養素というよりも老廃物です。シュウ酸はほうれん草にも含まれていますが、モロヘイヤの方がより多く含まれています。人体での合成量は微量で、ほとんどが食物から摂取されています。結石の原因になるので摂り過ぎには注意する必要がありますが、相当量摂取しない限りは過剰症にはならず、健康上の問題はあまりないとされています。
シュウ酸はアクの原因ともなりますので、食べる前は必ず茹でてアクを取ってから食べる必要があります。保存する場合も下茹でをしてから保存することで、調理時にすぐに使うことができて便利です。
モロヘイヤを茹でる際のポイントは、短時間でさっと茹でることです。沸騰したお湯で1分程度茹で、水を張ったボウルでよく水洗いをし、アクを取り除きます。
鮮度を保つためにも、一度茹でてから保存する方がよいでしょう。
モロヘイヤの種子やサヤには有毒物質が含まれています。万が一摂取してしまった場合、吐き気やめまいを生じることがあります。また重篤な症状を引き起こしてしまう可能性もありますので、絶対に摂取しないようにしましょう。市販のものは基本的に若い葉を出荷しているのでサヤがついていることはほとんどありませんが、家庭菜園の場合は混ざることがあるので注意が必要です。
モロヘイヤの一般的な旬は6〜9月です。なんと葉物なのに夏が旬なんですよね。青菜類が不足しがちな時期なので、重宝される野菜です。
当たり前ですが、新鮮なモロヘイヤを保存することで日持ちしやすくなります。新鮮なモロヘイヤには下記のような特徴があります。
葉の大きさが5〜6㎝
緑色が濃い
葉が薄くてやわらかい
みずみずしい
茎が手で折れるようなやわらかいもの
モロヘイヤをすぐに食べる場合は冷蔵保存でOKです。モロヘイヤを冷蔵で保存した場合の保存期間は1〜2日が目安です。あまり日持ちしないので、すぐに食べない場合はこの後ご紹介する冷凍方法で保存しましょう。
モロヘイヤを冷蔵保存する際は、茎ごとキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて口を軽く閉じて立てて保存します。上述の通り、葉物野菜は乾燥に弱いため、キッチンペーパーとポリ袋の二重で包むことで乾燥するのを防ぎます。また、立てて(葉の部分が上)保存することも重要なポイントです。横にして保存すると元の状態に戻ろうとして余計なエネルギーを消費し、味が悪くなってしまうためです。
乾燥に極度に弱い葉物野菜は湿らせたキッチンペーパーで包むことがありますが、水分が付いているとかえって野菜が痛みやすくなってしまうので注意です。
モロヘイヤをすぐに食べきれない場合は冷凍保存がおすすめ。冷凍で保存する場合は約1ヶ月ほど日持ちします。
冷凍保存する場合、下茹でしてから保存する方法と、生のまま冷凍する方法があります。
モロヘイヤは、下茹でしてカットしてから冷凍するのがおすすめです。鮮度をキープしやすく調理時にすぐに使うことができます。
モロヘイヤをさっと茹で、水けを絞ります。みじん切りなどお好みの大きさにカットし、小分けしてラップをします。冷凍用保存袋に入れ冷凍庫で保存します。
なるべく平らになるように入れることで短時間で凍り、使いたい分だけ折って取り出すことが可能です。モロヘイヤの歯ごたえが残るように、茹で時間を短時間に留めることがポイントです。
冷凍したモロヘイヤは、料理に合わせて解凍して使用したり、凍ったまま使用します。
和え物などに使用する場合は、前日に冷蔵庫に移して低温で自然解凍します。常温で解凍してしまうと、水分が多く出てしまい、食感や旨みが落ちてしまいます。味噌汁などの汁物に使用する場合は解凍不要です。凍ったまま入れてしまってOKです。
下茹でする時間がない場合は、生のまま冷凍しましょう。生のまま冷凍する場合は、なるべく早く使い切るようにしましょう。
モロヘイヤを生のまま冷凍する場合は、葉の部分だけを冷凍します。手で葉をちぎって茎から切り離します。冷凍用保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。
生のまま冷凍したモロヘイヤは、アク抜きが必要になるので、調理する前に下茹でをします。沸騰したお湯に凍ったままのモロヘイヤを入れてさっと茹で、水けを絞って料理に使用します。
モロヘイヤはしょうゆや味噌に浸けることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぐことができます。大量消費にもおすすめです。モロヘイヤの漬物はどれも冷蔵で2週間ほど保存できます。
漬物保存する前に、さっと下茹でをし水けを拭き取ります。茹でたモロヘイヤを密閉容器に入れ、しょうゆ:酒:みりん=1:1:1の割合で作った漬けだれを、モロヘイヤがひたひたになるくらいまで漬けます。蓋をしっかり閉めて冷蔵庫の冷蔵室で保存します。
保存用なのでそのまま食べると味が濃いですが、サラダのトッピングやご飯のおともとして食べると◎。
下茹でして水けを切ったモロヘイヤを密閉容器に入れます。みそ:酢:みりん=4:1:1の割合で漬けだれを作り、モロヘイヤが浸かる程度に入れます。
こちらもそのまま食べると味が濃いですが、味噌汁に加えたりそのままご飯のおともとして食べると美味しくいただけます。
モロヘイヤは乾燥させてから保存するのもおすすめです。乾燥させたモロヘイヤは密閉容器に入れ常温・冷蔵で約1ヶ月ほど日持ちします。乾燥させることでモロヘイヤ特有のヌメリが少なくなります。乾燥モロヘイヤは粉末状にしふりかけにしたり、クッキーやパン、麺、こんにゃくなどに練り込んで使用します。
乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。
モロヘイヤの葉を茎から切り離し、重ならないようにザルに並べます。約2〜3日ほど干すと乾燥します。乾燥したモロヘイヤは密閉容器に入れ、常温もしくは冷蔵で保存します。
天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。
オーブンや電子レンジで乾燥させる方法もありますが、葉が燃えてしまう危険性があるため十分注意して行う必要があります。
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