Fily Kindle
  1. Fily
  2. Food
  3. Encyclopedia
  4. おからパウダーとは?使い方は?ダイエット効果がある

おからパウダーとは?使い方は?ダイエット効果がある

公開日

更新日

おからパウダーとは?使い方は?ダイエット効果がある

おからパウダーは、大豆から豆腐を製造する際に出る豆乳を絞った残りカスである「おから」を乾燥させて粉状にしたもので、栄養素を多く含みます。本記事では、おからパウダーの原料や用途、栄養素、代用品などを解説します。

おからパウダーの原料・製造方法

おからパウダーの原料は大豆です。大豆から豆腐を製造する際に出る豆乳を絞った残りカスである「おから」を乾燥させて粉状にしています。

元々、おからは植物性たんぱく質やカルシウムなど多くの栄養素を含む食材として「卯の花(うのはな)」など和惣菜の材料として使われていました。生の状態のおからは多くの水分を含んでいるため日持ちしませんが、乾燥させて粉状にすることで賞味期限を長くすることができる他、粒子が細かくなるため使用用途が広がります。

おからパウダーは、間接式の乾燥設備を使用しておからを乾燥させています。間接式の乾燥設備は、熱風発生炉で発生した熱風を一旦熱交換器を介して間接的におからに当てることでおからを乾燥させます。おからが直接火炎に触れないため、こげによる変色を防ぎ安定した品質を保つことができます。

おからパウダーの見た目は黄みがかった白色で、色や質感は小麦粉に近いです。

粒子の大きさは、薄力粉のように細かいものとパン粉のように粒が残っているものの2つのタイプがあり、お好みや用途に合わせて使い分けることができます。例えば粒子の粗いものは卯の花やお菓子作り、粒子の細かいものはヨーグルトにかけたりドリンクに溶かして飲んだりするのに適しています。

おからパウダーはグルテンフリー?

おからパウダーにグルテンは含まれません

グルテンとは、弾力に富むが伸びにくいグルテニンと、弾力は弱いが伸びやすいグリアジンの2種類のたんぱく質が、水分によって結びついたものです。グルテンの量で生地の硬さが決まり、パンなどの「ふわふわ、モチモチ」という食感はこのグルテンによってもたらされます。

グルテンは料理を美味しくしますが、アレルギーの原因となる他、消化されにくいという性質があり肥満やむくみの原因になったり、疲れやすくなるなどの症状が身体に出ることもあります。そのため近年グルテンを摂取しないグルテンフリーの生活をしている人も多いです。

おからパウダーの原料である大豆のたんぱく質には、グルテンとグリアジンが含まれていないため水を加えてもグルテンを形成することはありません。そのため小麦アレルギーの方やグルテンフリーの生活を送っている人も安心して口にすることができます。

ただし、原料が大豆であるため大豆アレルギーの方は注意が必要です。納豆や味噌など大豆加工食品でアレルギー反応がでなくても加工の程度が低いおからパウダーでアレルギー症状がでるということもあります。

おからパウダーの用途

おからパウダーは、大豆の風味がしそうですが意外と味はしません。そのため、料理の味を損ねることもなくきな粉などの大豆製品が苦手な人でも比較的食べやすいです。

小麦粉と同じ用にお菓子作りや揚げ物の衣として使うことができる他、水で戻して「生おから」として使うことが可能です。小麦粉や片栗粉などの粉物とは異なり、火を通さなくても食べることができます。

焼き菓子

おからパウダーを使って、クッキーやパンケーキ、スコーンなどの焼き菓子や、カロリーメイト風のおからパウダーバーやグラノーラなど栄養価の高いおやつを作ることも可能です。おからパウダーを使うことで優しい甘みのある味わいになります。

ただし、おからパウダーは水分の吸収率が高いため小麦粉を使って作るときよりも多く水分を入れる必要があります。小麦粉と同量の水分量ではパサパサとして生地を上手くまとめることができません。水を多くいれてもまとまりにくい場合は、オリーブオイルを加えると良いでしょう。例えば、クッキーを作るとホロっとした食感になります。豆腐を入れることでしっとりと焼きあげることも可能です。

上述したようにおからパウダーにはグルテンが含まれていないため、小麦粉を使って作るようにふんわりとはしません。シフォンケーキなどふんわりと仕上げたい場合は薄力粉などと合わせて使ったり、ベーキングパウダーと一緒に使います。

和菓子

おからパウダーは、サイリウム(オオバコ粉)や片栗粉、コンスターチなどのてんぷん粉と一緒に使うことでわらび餅などの和菓子を作ることもできます。

わらび餅は、基本的にわらび粉やわらび餅粉などのでんぷん粉を使って作るのですが、でんぷん粉は糖質量の多い食べ物です。そこで、おからパウダーで代用したり半量をおからパウダーに置き換えることで糖質量を抑えることができる他、栄養素が高くなり健康的です。

その他にもおからパウダーを使って、どら焼きや白あん、おはぎ、ういろうなどを作ることもできます。

パン

おからパウダー使って蒸しパンや惣菜パン、食パンなどを作ることもできます。

上述したようにおからパウダーにはグルテンが含まれていないため、おからパウダーのみでは生地をふくらませることはできません。そのためベーキングパウダーと一緒に使ったり、強力粉など小麦粉の一部をおからパウダーに置き換えることが多いです。蒸しパン程度であれば、おからパウダーのみでもふんわりと仕上がります。上述したように小麦粉とは水分の吸収量が異なるため、小麦粉をおからパウダーで代用してパンを作る場合は水分量を上手く調節しましょう。

お好み焼き

おからパウダーを使って、お好み焼きを作ることもできます。

おからパウダーはグルテンが含まれていないため、小麦粉を使うときとは異なり生地に粘りがでません。そのため、おからパウダーでお好み焼きを作るときはつなぎとして卵や山芋を入れるのが美味しく焼き上げるポイントです。

小麦粉を使わずにおからパウダーのみで作ることができるので小麦アレルギー対策やグルテンフリーの生活を送っている方にもおすすめです。

餃子の皮

おからパウダーを使って餃子の皮を作ることもできます。

おからパウダーのみでは小麦粉を使って作るようにもちもちとした食感にはなりませんが、片栗粉などのでんぷん粉を一緒に使うことでもちもちとした食感に仕上げることができます。

揚げ物の衣

おからパウダーは揚げ物の衣にもなります。

例えばおからパウダーを唐揚げの衣にするとカリっと香ばしい食感に仕上がります。小麦粉や片栗粉を衣にするよりも低糖質なので、ダイエット中だけど揚げ物が食べたい!という方におすすめです。

かさ増し

おからパウダーを水に漬けて戻し、ハンバーグや肉団子、つくねを作るときのかさ増しとして使うことができます。かさ増しになるだけではなく、水分を良くするため肉や魚のうまみを吸収してしっとりと仕上げます。

乾燥したおからを水で戻すときは、おから1:水4の割合で浸して1時間程で生のおからの状態に戻ります。おからパウダーは水で戻すと約5倍に膨れることを念頭に入れておきましょう。例えば、20gのおからパウダーを水に付けると約100gになります。

卯の花・サラダ

おからパウダーは水で戻して卯の花などの和惣菜やポテサラ風のサラダを作ることもできます。

ポテサラ風のサラダを作るときは、水の代わりに豆乳を使って戻すとクリーミーな味わいになります。ポテトサラダはじゃが芋を使うので茹でる・潰すなどの手間がかかりますが、おからパウダーで代用すると戻して調味料を混ぜるだけで完成するので簡単です。時短になるだけではなく糖質も抑えられるので一石二鳥です。

飲み物・スープ

おからパウダーは火を通さなくても食べることができるので、コーヒーやココアなどのドリンクやスムージーにふりかけて飲むこともできます。おからパウダーを入れることで、豆乳のようなクリーミーさが出ます。ただし、入れすぎてしまうと溶けきらず粉っぽくなってしまうので注意しましょう。

飲み物以外にも、ヨーグルトやスープ、ポタージュ、味噌汁、カレーなどにふりかけて食べることも可能です。手軽に不足しがちな食物繊維などの栄養素を摂取することができます。基本的に何にふりかけてもOKですが、ラーメンの場合はスープを吸ってしまい塩分の過剰摂取に繋がってしまうので、避けたほうが良いでしょう。

飲み物やヨーグルト、スープなどに振りかける場合は、粒子の細かいタイプを使うのが適しています。

おからパウダーの栄養素・カロリー

おからパウダー100gに含まれる成分は下記の通りです。

  • たんぱく質…23.1g

  • 脂質…13.1g

  • 炭水化物…52.3g

  • 食物繊維52.3g

  • ビタミンE…1.5mg

  • ビタミンK…30μg

  • ビタミンB1…0.4mg

  • ビタミンB2…0.11mg

  • ナイアシン0.8g

  • ビタミンB6…0.23mg

  • 葉酸…5.3μg

  • パントテン酸…1.18mg

  • ピオチン…15.5μg

  • ナトリウム…19mg

  • カリウム…1300mg

  • カルシウム…310mg

  • マグネシウム…150mg

  • リン…380mg

  • 鉄…4.9mg

  • 亜鉛…2.3mg

  • 銅…0.53mg

  • モリブデン…179μg

おからパウダーの原料である大豆は、肉に匹敵するほどのたんぱく質を含み「畑の肉」ともいわれています。そのため大豆加工製品には多くのたんぱく質が含まれているのですが、おからパウダーはその中でも特にたんぱく質の含有量が多いです。そのほかにも食物繊維やミネラル、イソフラボンなどの栄養素を多く含んでいます。

おからパウダー100gのカロリーは421kcaIで、糖質量は8.7gです。カロリーは高いですが、小麦粉や米粉と比較して糖質量が低いです。

効果・効能

食物繊維

食物繊維には、整腸作用があります。腸内の環境を整えることで便秘を解消・予防に繋がるといわれています。また、食物繊維を摂取することで糖やコレステロールの吸収速度を緩めることができます。ただし、人によっては反対にお腹の調子が悪くなってしまう人もいるので注意しましょう。

ビタミン類

ビタミンEは体内の脂質の酸化を防ぐ働きがあり、動脈硬化や癌、老化などを引き起こす原因になるといわれている「活性酸素」を取り除くことができるといわれています。

ビタミンB群(B1・B6)には、糖質を燃やしてエネルギーに変える働きがあります。ビタミンB6には、アミノ酸の分解・吸収をサポートする他、女性ホルモンのバランスを整える効果があるといわれています。

その他、ビタミン類には皮膚をすこやかに保つのを助けるため美肌へ導く効果も期待できます。

ミネラル類

カリウムとカルシウム、鉄分、亜鉛は人体に必要なミネラルの一つです。

カリウムは、体内のナトリウムを排出し摂り過ぎた塩分の調整する働きがあり塩分の摂り過ぎによる むくみを解消する効果が期待できます。

カルシウムは健康な骨や歯を保つのに大切な役割を果たしており、骨粗しょう症予防などに効果があるといわれています。

鉄分は全身に酸素を運ぶヘモグロビンとして不可欠な栄養素であり、集中力の低下や、頭痛、食欲不振、筋力低下や疲労感、貧血を防ぐ効果が期待できます。

亜鉛は、主に骨格筋や骨、皮膚、肝臓などにある成分です。亜鉛も必須アミノ酸と同じく体内で作り出すことができないため、食事で摂取する必要があります。亜鉛は、体内にあるビタミンAの代謝を促して抗酸化作用を活性化させる働きがあるため、アンチエイジングや生活習慣病の予防に繋がるといわれています。

イソフラボン

イソフラボンは大豆に多く含まれていることで知られている成分で、ポリフェノールの一種です。

イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをするため、更年期や月経前のつらい症状を和らげたり 肌荒れを改善するなどの美容効果や肩こり改善、イライラを抑えるなど精神を安定させるなどの効果が期待できます。

GI値

おからパウダーはGI値は35で低GI値の食品です。

GIとは、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後の血糖値の上昇度を表す値です。食品の炭水化物を50g摂取した際の血糖値の上昇度合いを、ブドウ糖(グルコース)を100とした場合の相対値で表します。55以下を低GI、56〜69を中GI、70以上を高GIと分類し、GI値が高ければ高いほど血糖値が急上昇します。急激な血糖値の上昇は、体に負担をかけるため、緩やかな上昇が理想的です。

ダイエットに効果ある?

おからパウダーを使うことでダイエットに効果のある食物繊維を摂取することができる他、糖質量を抑えることができます。また、食事制限をすることで不足しがちな栄養素も摂取することができるため、おからパウダーを摂取することはダイエットに利点があるといえます。

おからパウダーはカロリーが100gあたり421kcalと高いため、ダイエットには効果がないと思った方が多いのではないでしょうか。確かにカロリーは炭水化物やたんぱく質、脂質の量で決まるため、たんぱく質や炭水化物、脂質の量が多いおからパウダーはカロリーが高くなってしまいます。しかし、おからパウダーは食物繊維を多く含むため炭水化物のうち糖質の割合が低くなります。

また、GI値が低く脂肪として体内に蓄積されにくく食べた後の満腹感が長続きするため、食べる量を抑えることができます(ただし、空腹感には個人差があります)。

ただし、ダイエットに良いからといって大量に摂取してしまうのは危険です。食物繊維を多く含んでいるため過剰に摂取してしまうとお腹を壊したり便秘になってしまうことがあります。適度に摂取するようにしましょう。

おからパウダーはどこで買える?

おからパウダーは業務スーパーやイオン、西友、成城石井などの一般的なスーパーやカルディなどで購入することができます。スーパーであれば、豆腐製品と一緒に冷蔵コーナーに置かれていることが多いです。乾物・粉物のコーナーに置かれていることもあります。

最近では、ダイソーなどの100円均一でも購入できるようです。粒子の粗さや特徴などは製造メーカーによって異なるので、好みや用途に合わせて購入しましょう。

使用頻度が高いのであればAmazonや楽天などの通販を利用して大容量のものを購入するのがおすすめです。

おからパウダーの値段は製造メーカーによっても異なります。例えばイオンで販売されているおからパウダーは120g165円程で購入することができます。

おからパウダーの賞味期限・保存方法

おからパウダーの賞味期限は製造メーカーによって異なりますが、製造日から2ヶ月〜半年程であることが多いです。ただし、記載されているのは未開封である場合や正しく保存されていた場合の賞味期限であるため、開封をしたら1ヶ月を目安に早めに使い切りましょう。

未開封の場合は、直射日光の当たる場所や高温多湿の場所を避けた冷暗所で常温保存することができます。開封をしたら密閉できる容器に移します。開封後も常温保存可能ですが、虫の発生を防ぐためにも冷蔵保存しておくと安心です。

水や湿気に非常に弱いため、冷蔵保存する場合は出し入れや扉の開け締めなどの温度変化による水滴が入ってしまわないように注意してください。乾燥剤を一緒にいれておくと良いです。冷凍保存することも可能です。冷凍の場合は開封後2ヶ月ほど保存することができます。

おからパウダーの代用品

大豆粉

大豆粉はおからパウダーの代用品としてクッキーなどの焼き菓子を作ったり、揚げ物の衣として使うことができます。大豆を丸ごと粉末状にしているため、おからパウダーよりも栄養成分を多く含みます。ただし、大豆粉100gのカロリーは440kcal、糖質量は19.3gと糖質量がおからパウダーよりも多くなります。糖質量を制限したい方はおからパウダーを使うと良いでしょう。

また、おからパウダーとは製造方法が異なるため風味などに違いがでます。例えば大豆粉を使ってクッキーなどの焼き菓子を作る場合、大豆の青臭い風味が強くなります。

またおからパウダーとは異なり火を通さずに食べることができないため、おからパウダーのようにそのまま飲み物などにふりかけることはできません。

大豆粉の原料もおからパウダーと同じく大豆です。

大豆粉は、大豆をまるごと製粉しています。油脂分を15%〜20%と小麦などの小麦粉と比較して多く含むため、容易に粉末化することができません。例えば 鉄でできたローラーの間を原料を通過させながら製粉する方法であるロール製粉では、大豆の油脂がロールに粘着してしまいます。そのため、大豆粉は製粉会社のさまざまな製粉技術によって粉末化されています。

サイリウム(オオバコ粉)

サイリウムはおからパウダーの代用品になります。食物繊維を多く含み、サイリウム100gのカロリーは10.3kcal、糖質量は1.3gと少ないためサイリウムもダイエット中の方に多くの利点があります。

ただし、原料が異なるため食感に違いがでます。サイリウムには水を吸うと数十倍に膨張してゼラチン状になるという性質があるため、もちもちとした食感に仕上げることができます。また、サイリウムも飲み物にふりかけることができますが、おからパウダーのようにクリーミーな味わいにはなりません。栄養価を高めることができる他、お腹の中で膨らみ満腹感を得ることができるのでダイエット中の間食に最適です。

サイリウムは、プランタゴ・オバタの種子の外皮を粉末状にしたものです。

プランタゴ・オバタの英名が「サイリウム」といい、「オオバコ粉」や「サイリウムハスク」ともいわれます。

サイリウムも、主に小麦粉や片栗粉の代用品としてパンや焼き菓子などに調理をして食べることが多いです。また、溶かすと粘りがでるという性質があるため、あんかけを作るときなどにとろみ付けとしても使うことができます。

米粉

米粉はおからパウダーの代用品としてクッキーなどの焼き菓子を作ったり揚げ物の衣として使うことができます。ただし、米粉100gのカロリーは360kcal、糖質量は80gを超えるためダイエット中の方は注意が必要です。

また、おからパウダーとは原料が異なるため食感などに違いがでます。米粉は粒子が細かいためクッキーなどを作るとキメが細かく口当たりなめらかで、サクっとした食感に仕上がります。また油の吸収率が低いため揚げ物の衣にするとカラっと揚がり、カロリーを低くすることができます。

米粉は火を通さずに食べることはできないため、飲み物などにふりかけて食べることはできません。

米粉は、米を製粉した白い粉の総称です。

米粉は大別してもち米から作られるものと、うるち米から作られるものがあります。

うるち米は一般的に食べられている半透明のお米のことです。有名な品種にはコシヒカリやあきたこまちなどがあります。もち米は白く不透明で、お餅やお赤飯にする粘性のあるお米のことです。

もち米からなる代表的な米粉は白玉粉です。
うるち米からなる代表的な米粉は上新粉です。

スーパーなどで「米粉」や「米の粉」として売られているものには「製菓用米粉」とグルテンを添加した「製パン用米粉」の二種類があり、原料はうるち米なので、上新粉と同じですが上新粉とは製法が異なります。
一般的には、うるち米からロール製法で作られた粉が「上新粉」、胴搗き製法で作られた粉がスーパーなどで売られている「米粉」や「米の粉」に分類されます。

2ロール製法は、水洗いした米を乾燥させロール製粉機で製粉するという方法です。強い粘性がありますが、水分量が少ないため硬化が早いという特徴があります。


胴搗き製法は、精米後にお米の水分が多く保たれた状態で、杆搗き臼(きねつきうす)で徐々に細かくしていく製法です。徐々に細かくしていくので時間はかかりますが、より質の良い粉が得られます。関西地方では古くよりこの製法が主流です。

「米粉」や「米の粉」として販売されているものは、上新粉として売られているものよりも粒が細かいのが特徴で、主にクッキーやケーキを作る際の小麦粉の代用品として使われます。

全粒粉

全粒粉(ぜんりゅうふん)はおからパウダーの代用品になります。全粒粉も食物繊維を多く含む他GI値が低いためダイエット中に利点があるといえます。ただし、原料が小麦であるため小麦アレルギーの方は注意が必要です。

全粒粉を使ってクッキーなどの焼き菓子を作ると固く噛みごたえのある食感に仕上がります。グルテンの含有量が少ないため生地がまとまりにくく生地が扱いにくい他、スポンジケーキなどのふわふわ感とした食感を出したい場合には不向きです。

全粒粉も火を通さずに食べることができないため、飲み物などに溶かして食べることはできません。

全粒粉(ぜんりゅうふん)は小麦の粒を丸ごと粉状にしたものです。

粒が硬い硬質小麦を原料に使う場合は強力全粒粉、粒が柔らかい軟質小麦を原料に使う場合は薄力全粒粉といいます。

全粒粉は、硬質小麦または軟質小麦の粒を丸ごと衝撃式挽砕機(高速度製粉)で粉状しています。衝撃式挽砕機は、高速回転のハンマーで粒子に衝撃を与え粉砕、または数十本のピンを向かい合った2枚の円板表面につけ、高速回転させることで粒を粉砕します。

全粒粉は小麦粉と比較してグルテンの含有量が少ないため、あまり膨らませないハードパンを作るときに使われることが多いです。