本記事では、常温保存した未開封のヨーグルトが食べられるのかどうか解説します。
常温保存した未開封のヨーグルトは食べられるのか解説します。
基本的に市販のヨーグルトは冷蔵保存が推奨されていますが、常温保存することもできます。
ヨーグルトの起源にはいくつかの説がありますが、一般的には6000〜8000年前に遊牧民がヤギや羊の乳を容器に入れておいたものに、偶然乳酸菌が入り込んで発酵し、ヨーグルト状になったことが始まりとされています。
冷蔵保存できなかった時代に、牛乳よりも保存が効く食材としてヨーグルトが作られるようになったことからも、常温保存できることがわかります。
そのため、特に腐敗のサインが見られなければ食べても問題ありません。
出典:神話の時代から続く発酵食品ヨーグルトを科学する(J‐stage)
ヨーグルトは常温保存しても食べられますが、風味は変わってしまいます。
ヨーグルトを常温に置いておくと乳酸菌が増殖し、発酵が進みます。特に35度〜45度のより高い温度では、乳酸菌がより活発になり、ヨーグルトの酸味が強くなります。
乳酸菌が活発化した酸性の状態では、食中毒の原因となる細菌は増殖しにくいため通常は食べることができますが、風味が変わってしまうことは念頭に入れておくべきでしょう。
未開封のヨーグルトは常温保存しても食べられることはおわかりいただけたかと思いますが、開封後のヨーグルトはどうなのでしょうか。
開封後のヨーグルトを常温保存してしまった場合は、食べない方が良いでしょう。
ヨーグルトに限らず開封後は傷みやすく、細菌も繁殖してしまいやすいです。特に食べかけの場合は口内の細菌が入ってしまっていることも多いため、食中毒の症状が出てしまうことがあります。残念ですが破棄しましょう。
未開封のヨーグルトを常温保存できる期間など、より詳しく解説していきます。
未開封のヨーグルトであれば、5〜6時間は常温保存しても問題ないとされています。
ですので、例えば昼食の後のデザートとしてヨーグルトを持って行ったりすることも可能です。
上述したように常温でも腐敗しにくいものの乳酸菌が活発になり酸味が強くなってくるので、5〜6時間を目安に食べきるのが望ましいでしょう。
夏場などの気温25℃を超えるような季節は、なるべく早めに食べきることが大切です。
上述したように乳酸菌が活発化しやすく酸味が強くなってしまうので、できるだけ冷蔵保存することをおすすめします。
昼食のデザートとして持ち歩く場合などは、保冷バックに保冷剤を入れて一緒に持ち運ぶのが安心です。
市販のヨーグルトの場合、しっかりと殺菌された器具などを使い製造されています。
手作りのヨーグルトの場合は調理器具や保存容器などの細菌が入ってしまい増殖してしまうことがあるので、できるだけ早めに食べきることが大切です。
ヨーグルトは冷蔵保存した方が風味を守れるなどメリットがありますが、食べるときは常温の方が良いと言われています。
上述したようにヨーグルトに含まれている乳酸菌は、温度が高い環境では活発になり、低いと活動量は減り、休眠してしまうこともあります。
冷蔵保存してあるヨーグルトは活動量が減っている状態なので、食事の少し前に取り出し常温に戻すことで、ヨーグルトの健康効果が最大限に引き出されるといわれています。
乳酸菌は、消化器系において善玉菌として働き、腸内環境を改善する効果があります。これにより、便通の正常化や消化器系の健康維持が期待されます。
また、乳酸菌は免疫機能を向上させる働きがあり、免疫系の活性化や病原体への対抗力の強化に繋がるといわれています。
また、口腔内においても乳酸菌は有益であり、口臭や歯周病の予防に効果があります。口腔内のバクテリアのバランスを整えることで口臭や歯周病のリスクを低減し、口腔全体の健康を促進します。
賞味期限が切れたヨーグルトは食べられるのでしょうか。こちらも気になったことがある方が多いと思うので、紹介します。
現在様々なヨーグルトが販売されていますが、賞味期限は製造から2週間以上であることが多いです。
ただし、多くのメーカーは10℃以下での保存を推奨しています。そのため、常温保存した場合などはさらに賞味期限は短くなると思っていて良いでしょう。
上述したようにヨーグルトは常温でも日持ちする食べ物です。賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではありません。
安全性を保証するため、早めに賞味期限を設定しているので、賞味期限切れ1週間後でも正しく保存できていれば問題なく食べられることが多いです。
ただし、開封後のヨーグルトの場合は注意が必要です。特に食べかけの場合は賞味期限が過ぎていなくても早めに食べることが大切です。
消費期限は、定められた方法で保存した場合において、腐敗などの品質の劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日です。開封前の状態で保存すれば、食品衛生上の問題が生じないと認められるもので、急速に品質が劣化しやすい食品に表示されます。そのため、消費期限を過ぎた食品は食べるべきではありません。
賞味期限は、定められた方法で保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日です。賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることがあります。比較的品質が劣化しにくい食品に表示され、賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではなく、消費者自身で判断する必要があります。
市販のヨーグルトの場合は、正しく保存できていれば賞味期限を過ぎていても食べられることがあります。
しかし、美味しく安全に食べるためにはやはり期限内に食べきることが大切です。
常温の場合は酸味が強くなり風味が悪くなってしまうので、すぐに食べない場合は冷蔵保存がおすすめです。
腐敗して食べられない状態のヨーグルトの特徴は下記の通りです。
ヨーグルトは保存していると分離して水分が出てくることがあります。これは「ホエイ」と呼ばれるもので、分離しているだけでれば特に問題はありません。
しかし、出てきた水分やヨーグルト自体が黄色っぽく変色している場合は腐敗が進んでいる状態です。
残念ですが破棄しましょう。
カビだオレンジ変色ヨーグルトを
— まいにち朝ごはん (@All_is_homicide) April 11, 2022
実食 pic.twitter.com/6yNwOHwzO9
ヨーグルトの表面にふわふわとしたほこりのような物体が浮いている場合や、黒い斑点が見られる場合はカビが生えている状態です。
カビはカビ毒を発生させ中毒症状を起こす原因になるため、破棄してください。
出典:かびとかび毒についての基礎的な情報(農林水産省)
ひぇぇぇぇヨーグルト開けたらカビ生えてたー😇
— つー🇩🇪 (@negi10rotabetai) March 6, 2024
土曜日に買ったやつー!賞味期限今月15日ー!
ひぇぇぇ美味しいのにもう怖くて買えないー
言語力無しだから製造元に何も言えないー! pic.twitter.com/qX4qA0YgjP
ヨーグルトの酸味ではない、鼻を刺すようなツンとする刺激臭がする場合も腐敗している可能性が高いです。
腐敗が進むと生ゴミのような異臭がすることもあります。いつもとは異なる臭いがする場合は腐敗していると考え、破棄するのが無難です。
腐ったヨーグルトはさすがに臭いがやばすぎて臭いで腐ってると気付いた
— ちよちゃん (@chiiichan94) August 29, 2013
ヨーグルトを口にしたときに、苦みがあったり酸味がなくなってしまっているなど味の変化がある場合は腐敗しています。
上述したように、乳酸菌が活発化している酸性の状態では食中毒の原因となる細菌は増えにくいのですが、苦みが出ていたり酸味がなくなっている場合は、乳酸菌よりも細菌が増殖してしまっている可能性が高いです。
飲み込まず吐き出し、破棄しましょう。
朝ごはん。ヨーグルト腐ってる味がする、なにこれ、言った方がいい?え、なにこれ、臭いもやばい。
— ままはっち (@8ma8me8) August 8, 2018
2点。(ヨーグルトのせい) pic.twitter.com/ZPi3KRcYGF
ヨーグルトはやはり冷蔵保存(10℃以下)での保存が望ましいです。
冷蔵保存することで、ヨーグルトの風味を損なうことなく美味しい状態で最後まで食べることができます。
一度開封したものは特に、常温保存だと傷みやすいので必ず冷蔵保存するようにしましょう。
開封後のヨーグルトを保存する場合は、未消費の部分を密閉容器に移すことをお勧めします。
密閉容器に移すことで、ヨーグルトの鮮度を保ち、外部からの汚染を防ぎます。
口に触れたスプーンをヨーグルトに戻すと、雑菌が侵入し腐敗してしまう原因となります。
大きいサイズのヨーグルト購入し、お皿に取り分けて食べるときは必ず清潔なスプーンを使用しましょう。
ヨーグルトは冷凍保存することもできます。1ヶ月ほど保存しておきたい場合は冷凍保存がおすすめです。
ヨーグルトを冷凍保存するときは、砂糖やはちみつをヨーグルトの約10%加えて混ぜます。そのまま冷凍してしまうと、解凍時に分離してしまうためです。
砂糖やはちみつを混ぜ合わせたら、密閉できる保存袋や容器に入れて冷凍庫へ入れます。
食べるときは冷蔵庫へ移して自然解凍します。冷凍のまま削って食べてもシャーベットのような美味しさを楽しむことができます。
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