唐揚げは揚げ焼きで仕上げると油っぽくなってしまうことがりますが、何が原因なのでしょうか。近穂記事では、揚げ焼きで作る唐揚げが油っぽいくなってしまう原因や、
揚げ焼きで油っぽい仕上がりになってしまう場合、揚げ方に起因していることが多いです。
鶏肉を揚げ焼きにする際の油の温度は160~180℃が基本です。温度が低いとなかなか火が通らず、焼く時間が長くなってしまうので油っぽいベチャっとした仕上がりになってしまいます。
ただし、温度が高いと焦げやすく、衣がきつね色になっても中までしっかり火が通っていないことが多いため、最適な温度で焼く必要があります。
揚げ焼きをする際の火力が不十分なことも焼く時間が長くなり、油っぽくなる原因となります。揚げ焼きにする場合、火力は中火(コンロの火がフライパンの底に当たるか当たらないかくらい)です。
ただし、火力が強ければ強いほど良いというわけではありません。強火では油の温度が上がりすぎて逆に上手く仕上がらず、フライパンのコーティングを劣化させる原因になってしまいます。
長時間焼くことでも衣が油を吸って油っぽい仕上がりになってしまいます。揚げ焼きする場合、適度な火力で油の適温を保ち、比較的短時間で焼き上げるのが基本です。
焼く時間が短いと生焼けになる可能性が高くなるので要注意です。また、中までしっかり火を通すには余熱も活用しましょう。
衣のつけ方が甘い、触りすぎて衣が剥がれてしまったという場合、衣のサクサク感を感じにくく油っぽさを感じてしまうことがあります。
衣の選び方や付け方、揚げ焼きにしている間の取り扱いに注意することで衣は剥がれなくなります。
唐揚げは鍋やフライパンを使わずに作る方法もあります。電子レンジやオーブン、トースター、グリル、ノンフライヤーに入れておくだけで作ることができます。
ただし、油を使わない(もしくは少量のみ)ので香ばしさに欠け、カリっと仕上げるのが難しくなります。油を使いたくない、ヘルシーな仕上がりにしたいという方におすすめです。方法別の作り方は次の項目で解説します。
揚げ焼きでしっかり火を通して唐揚げを仕上げるポイントを解説します。
唐揚げに使う衣は片栗粉または小麦粉が主流ですが、それぞれで違った味わいが楽しめます。
片栗粉を使う場合、比較的固めでカリカリの衣に仕上がります。見た目も白っぽい仕上がりになり、竜田揚げに似た見た目となります。冷めても美味しいので、お弁当向きとも言えます。より粒子の細かいコーンスターチを使うとカリカリ感が強くなります。
小麦粉は比較的しっとりとした仕上がりになりやすく、身の部分の柔らかさやジューシーさが際立つ仕上がりになります。カリカリ感も捨てがたいという方は片栗粉とブレンドしてみるのもおすすめです。
この2つ以外にも米粉やおからパウダーや、砕いたコーンフレークを使うレシピもあります。また、市販の唐揚げ粉を使えば調味料などを混ぜ合わせる必要がなく、簡単に作ることが出来ます。
唐揚げの衣(小麦粉、片栗粉)は揚げる直前にまぶしましょう。まぶしてから寝かせてしまうと鶏肉から出た水分でべちゃっとした仕上がりになりやすいです。
また、鶏肉の汁気を切ってから衣をまぶしましょう。汁気が残ったままだと衣がダマになりやすく、付き方にも差が出てしまうので、うまく衣が付きません。キッチンペーパーなどで表面をやさしく拭き取るのがおすすめです。
揚げ焼きする場合、少なめの油(鍋の底面から1~2cm)で火を通します。揚げ焼きは少ない油で調理することができるので、ヘルシーかつ油の後処理が簡単で人気です。
揚げ焼きをする場合、すでに説明しましたが、油が少なくフライパンに接している面からしか火が通らないので、火を通すのに時間がかかります。片面ずつ3~4分程度焼きましょう。
揚げ物をする場合、多くの過程では植物性の油(サラダ油、オリーブオイルなど)が使用されていますが、種類によって仕上がりが異なります。米ぬかを原料とするこめ油や菜種の一種を原料とするキャノーラ油、べに花の種子から抽出されるべに花油を使えばさらっとした軽い仕上がりになります。
なお、ごま油で揚げれば香ばしい仕上がりになり、オリーブオイルで揚げれば優しく上品な香りに仕上がります。好みに合わせて使い分けてみると良いでしょう。
鶏肉を揚げ焼きにする際はしっかり温度を確認してからフライパンに鶏肉を入れることで最適な時間で火を通すことができ、油っぽい仕上がりになりません。
温度の確認は調理用の温度計を使うのが手っ取り早いですが、温度計が無い場合は、菜箸を油に入れてみましょう。細かい泡が箸全体にくっついてくる状態であれば揚げるのにちょうどよい温度(170℃)です。
なお、ポツポツと泡が箸につくくらいなら160℃程度で、少し大きめの泡も箸にくっつくようになれば180℃くらいです。
唐揚げを一度にたくさん焼いてしまうと油の温度が一気に下がってしまい、上手く揚げることができず、仕上がりがイマイチになる原因になります。
鍋の大きさにもよりますが、一般的な24cm程度の揚げ物用のフライパンであれば、フライパンの半分くらいの7~8個が適量です。
鶏肉をフライパンに入れたら衣が色づくまでは触ってはいけません。触った部分や底にくっついてしまっていた衣が剥がれてしまいます。また、触ることで油の温度も変化してしまい、美味しく仕上がらなくなってしまいます。
鶏肉をフライパンに入れてからは、中火のまま2分〜2分半は触らないようにしましょう。油の表面に近い部分まで色が変わってきたら裏返すタイミングです。フライパンの底にくっついていないか心配かもしれませんが、衣が色づくころにはくっついていたとしてもペロッと剥がれるようになります。
鶏肉がしっかりきつね色に色づいたら、ガスコンロの場合は強火にして油に浸す仕上げをすることで二度揚げをしたようなサクサク感を出すことが出来ます。手順は以下の通りです。
揚げずに作ることでヘルシーに仕上げることが出来ます。
揚げる以外の方法で鶏肉に火を通す場合、おすすめなのがオーブンやトースターを使う方法です。包み込むように火を通すことができるので温めムラが少なく、サクサクでヘルシーな仕上がりになります。
オーブンやトースターを使う場合、一口大にカットして衣をつけた鶏肉をアルミホイルまたはクッキングシートの上に並べ、200~250℃の設定で10分焼き、取り出して裏返したら更に5分焼きましょう。
焼き終わったら5分程度庫内に入れっぱなしにして余熱で火を通しましょう。確実に中まで火を通すことができます。
実際にオーブンを使って加熱した唐揚げは、控えめですがサクサクした食感を楽しむことができます。ふっくらと柔らかい仕上がりです。油で揚げるよりも時間や手間がかかる点はデメリットといえますが、ヘルシーに美味しく仕上げたい場合にはおすすめの方法です。
魚焼きグリルを使っても美味しく仕上げることができます。ただし、グリルはトースターやオーブンよりも火力が強いので、設定を間違えると焦げてしまうので要注意です。
グリルを使う場合、一口大にカットして衣をつけた鶏肉をアルミホイルの上に並べ、弱火~中火の設定で両面焼きなら中火で10分、片面焼きなら強火で7~8分、ひっくり返して5分焼きましょう。
余分な油を落とすことができ、とてもヘルシーな仕上がりになります。オイルスプレーでサラダ油を吹きかけてから焼けばとても香ばしい仕上がりになります。
実際に魚焼きグリルで加熱した唐揚げは、油で揚げる唐揚げと比べるとサクサク感は控えめです。ふっくら柔らかくジューシーな仕上がりになります。オーブンで仕上げる唐揚げと同様にヘルシーな仕上がりになりますが、やや時間がかかる点はデメリットといえます。
唐揚げは電子レンジを使って作ることもできます。カリっとした食感は生まれませんが、柔らかめの衣でプリプリとジューシーな食感に仕上げることが出来ます。オイルスプレーでサラダ油を吹きかけてから焼けば香ばしさもプラスできます。
600Wの設定で4分温め、ひっくり返して更に2分温めましょう。温めすぎると鶏肉のたんぱく質が収縮してしまい、固い仕上がりになってしまうので要注意です。
電子レンジで加熱した唐揚げは、衣のサクサク感は感じられませんでした。全体的には柔らかく仕上がりましたが、食感が固くなっている部分がありました。手軽にできる方法なので短時間で唐揚げを仕上げることができますが、本来のサクサクした唐揚げやふっくらした唐揚げがお好みの方にはあまり適した方法ではありません。
唐揚げはノンフライヤーを使えば余分な油も落ちやすく、ヘルシーかつカリカリに仕上げることが出来ます。衣は片栗粉を使うのがおすすめです。
ノンフライヤーを使う場合、油をスプレーで吹きかけてから180度で10~15分程度温めましょう。クッキングシートを使えば汚さずに調理できますが、サイズによっては燃えてしまうので使用は控えた方が良いでしょう。
唐揚げを失敗しにくくする下ごしらえでのポイントについて解説します。
鶏肉の表面には身から出た水分や、加工から時間が経つと出やすいドリップと呼ばれる赤い液体が出て濡れていることがあります。これらの液体はキッチンペーパーでしっかり拭きとってから臭み消しや下味をつける作業をしましょう。
ちなみに、鶏肉は水やお湯で洗うのはNGです。お肉を洗うことでうまみ成分が落ちてしまうことに加え、水っぽくなってしまいます。また、洗う際にキッチンのシンクに雑菌が飛び散ってしまうので、不衛生な状態をそのままにしてしまうと菌が増殖してしまい、とても危険です。お酒や調味料を使った臭み消しの方法がおすすめです。
表面の水分を拭き取らないと水っぽくなってしまい、下味が染み込みにくくなります。また、ドリップは臭みの原因でもあるので、臭み消しの効果が弱くなってしまいます。
鶏肉の余分な皮や脂肪、筋は臭みやしつこさの原因となるので、しっかり取り除きましょう。特に鶏もも肉は脂肪分が多いので劣化が進みやすく、脂肪の塊の部分は臭みの原因となっていることが多いため、切り取ることで臭みを抑えることができます。黄色く変色している部分は必ず取り除きましょう。
ただし、お肉のうまみは脂肪に集中しているため、取り除きすぎると旨味も減ってしまいます。取り除くのは必要最低限にとどめましょう。
唐揚げ用の鶏肉はサイズをそろえてカットしましょう。サイズがバラバラだと火の通りの差もバラバラになってしまい、大きいものは生焼けになりやすく、小さいものは火が通りすぎてかたい仕上がりになってしまいます。
唐揚げはもも肉1枚なら6~8等分くらいにカットすることが多いです。
唐揚げは鶏肉の臭みを取ることで雑味が減り、美味しく仕上げることができます。
臭み消しの一般的な方法は、ボウルなどに入れた鶏肉に塩をふり、軽くもみます。次に料理酒をふりかけたら、ラップをかけて冷蔵庫で30分〜1時間ほど休ませます。この時、醤油やみりんも少し入れてしっかり下味をつけましょう。生姜やにんにくのすりおろしも入れると臭み消しの効果が高まり、よりコクのある味わいになります。
鶏肉を塩で揉むことで肉の旨みを引き出し、火を通した時に水分が逃げだしにくくなるので、味もしみ込みやすくなります。また、料理酒は鶏肉の臭みを取り除いて香りを良くし、お肉をやわらかくする効果があります。
唐揚げは下味用の調味料に漬け込み、よく揉み込んだら冷蔵庫に入れて寝かせましょう。お肉にしっかり味が染み込み、美味しく仕上がります。
寝かせる時間は5〜10分ほどでも構いませんが、よりしっかり味を染み込ませたい方は1~2時間、または一晩寝かせてみましょう。ただし、寝かせすぎは鶏肉内の雑菌の繁殖による劣化を招くのでほどほどにしましょう。
なお、鶏肉を冷やしておくことで揚げ油との温度差が大きくなり、カラッと仕上がりやすくなります。
唐揚げの美味しさをアップできるコツを解説します。
唐揚げは鶏もも肉または鶏むね肉で作りますが、それぞれで味わいが異なり、カロリーなどの違いもあります。
鶏もも肉は脂肪が多く、コクがあってジューシーな味わいが楽しめます。ただし、カロリーが高く、脂質も多めなのでダイエット中の方はむね肉を選ぶか、皮の部分を切り取って調理しましょう。また、ジューシーな分、冷めて水分が飛んでもパサパサ感が気になりにくいので、お弁当に入れる唐揚げはもも肉で作るのがおすすめです。
鶏むね肉はもも肉よりも脂肪が少なく赤身部分が多いので、さっぱりとした味わいが楽しめます。カロリーも低く、脂質も少なめなのでヘルシー志向の方はこちらがおすすめです。ただし、さっぱりとした味わいは言い換えるとパサパサとした食感でもあるので、パサパサ感が苦手な方はもも肉を選びましょう。
下味をつける前に鶏肉の皮と赤身にフォークを刺して穴を空けておくことで、加熱によって起こる焼き縮みを穏やかにし、固い食感になるのを抑えることが出来ます。
また、繊維の一部が切れることによってもお肉が柔らかくなる効果も期待でき、穴を空けることで下味が入りやすくもなります。
唐揚げ用の鶏肉の下ごしらえには、鶏むね肉を柔らかくするのによく使われる、砂糖と塩と水を混ぜた「ブライン液」に漬け込む方法が人気です。お肉の筋肉を構成するたんぱく質が塩によって分解され、水分が入り込むことでお肉の保水性が上がってお肉が柔らかくなります。
また、砂糖は水分子と結合しやすく、砂糖水となってお肉の繊維に入り込むことで保水効果が高まり、お肉がジューシーに仕上がります。ブライン液の適度な塩加減はお肉の下味としての役割も果たします。
基本的な作り方は、水200mlに対し、塩と砂糖をそれぞれ10gです。お肉とブライン液を保存袋などに入れ、冷蔵庫で1~2時間漬け込みましょう。じっくり漬け込みたい方は一晩寝かせてみても良いでしょう。
唐揚げに使う衣は片栗粉または小麦粉が主流ですが、それぞれで違った味わいが楽しめます。
片栗粉を使う場合、比較的固めでカリカリの衣に仕上がります。見た目も白っぽい仕上がりになり、竜田揚げに似た見た目となります。冷めても美味しいので、お弁当向きとも言えます。より粒子の細かいコーンスターチを使うとカリカリ感が強くなります。
小麦粉は比較的しっとりとした仕上がりになりやすく、身の部分の柔らかさやジューシーさが際立つ仕上がりになります。カリカリ感も捨てがたいという方は片栗粉とブレンドしてみるのもおすすめです。
この2つ以外にも米粉やおからパウダーや、砕いたコーンフレークを使うレシピもあります。また、市販の唐揚げ粉を使えば調味料などを混ぜ合わせる必要がなく、簡単に作ることが出来ます。
他の揚げ物で使う卵は唐揚げの基本的なレシピでは使いませんが、衣の材料として使うことで衣が付きやすくなって厚みが増し、食べ応えのある仕上がりになるほか、ふんわりとした仕上がりになります。
また、衣がしっかりする分、水分が抜け出しにくくなり、ジューシーに仕上げやすくなるといった効果も期待できます。卵のタンパク質が壁となってお肉の水分が外に出にくくなるので、時間が経ってもジューシーさがキープされやすいです。
卵を使う場合はよく溶いて使いましょう。よく溶かないと絡まり方にムラが生じてしまい、そのあとにつける小麦粉などがダマになってしまい、衣がしっかりつきません。また、衣が厚くなる分カロリーや糖質量も増えるので要注意です。
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