シシースクワットは、そもそもエクササイズ強度が非常に高いため、きつくでできないということがよくあります。今回は、シシースクワットができないと感じる原因と対策についてご紹介します。
シシースクワットは英語で「sissy squat」で、「弱々しい(女々しい)スクワット」を意味します。以上を聞くと、シシースクワットはそこまで効果の高くないエクササイズであるような印象を受けますが実際には大きく異なります。
シシースクワットが「弱々しい」と表現されることになってしまったのは、一般的に実施されているシシースクワットが1回ずつトップポジション(身体の位置が最も高い状態)で膝を伸ばし切ることに起因していると考えられます。
膝を伸ばし切ると負荷が抜けてしまうので、その分効果が小さくなるのは事実です。しかしながら、実際のシシースクワットは、大腿四頭筋を伸展させながら実施するため、エクササイズ強度としては自重で実施するトレーニングですが、かなり高くなります。
そのため、実際には「弱々しい」という表現はこのエクササイズには正しくないといえます。
シシースクワットを実施する際に、上半身から下半身までを一直線に設定しているとシシースクワットを実施できないことがあります。
シシースクワットのエクササイズ効率を高めるためには、上半身から下半身までを一直線に設定することで、大腿四頭筋に全体重を乗せて伸展させることを期待できます。一方、そのように実施すると、エクササイズの強度はかなり高くなるためシシースクワットをできない原因になり得ます。
この場合、上半身をややたててシシースクワットを実施します。このようにすることで、エクササイズ負荷を抑え、膝に対する負荷を低減することも期待できます。
シシースクワットを実施する際に、体重が重すぎると、シシースクワットができないことがあります。
シシースクワットを実施する際に、大腿四頭筋の筋肉が十分にあれば多少の体重があっても問題ありませんが、特に筋トレ初心者の場合には、体重が重すぎると身体を持ち上げることができずシシースクワットをできない原因になり得ます。
この場合には、食事制限や有酸素運動により体重を落とすことが重要です。プランクなどのやや負荷の小さいトレーニングを組み合わせながら、太りにくい身体を実現するようにしましょう。
シシースクワットを実施する際に、肩、腕の筋肉が十分でないと、シシースクワットができないことがあります。
シシースクワットは基本的には大腿四頭筋を使って実施する種目であることから、特に筋トレ初心者で腕の筋肉が十分でない場合には上半身を上げることができず、できないことがあります。
この場合には、下半身の筋肉をつけるようにします。例えば、後述するスクワットやランジは筋トレ初心者の方でも比較的強度を抑えながら実施できる種目であるためおすすめです。
シシースクワットを実施する際に、膝を痛めていると、シシースクワットができないことがあります。
膝は怪我すると、下半身のほぼ全てのトレーニングを実施することが困難になるため注意が必要です。
これを防ぐためには、膝に異変を感じた場合には、トレーニングの実施を控えることであり、場合によっては病院の受診も検討しましょう。
筋トレ初心者の場合、シシースクワットは8〜10回を3セット実施します。
シシースクワットは、エクササイズ強度は比較的高くなります。そのため、一般的な筋トレで標準的な回数とされているよりもかなり少ない8〜10回を3セットを両脚で実施するようにしましょう。
ワイドスクワットは、比較的強度低めなものの大腿四頭筋等を鍛えることができるためです。
ワイドスクワットは、足幅を広げて実施することから、下半身の筋肉が十分でなくてもシシースクワットで鍛えることができる部位を鍛えることを期待できます。このため、シシースクワットができない場合は、まずはワイドスクワットを実施して、シシースクワットに必要な筋肉を鍛えましょう。
ワイドスクワットは、12〜15回を3セット実施します。
スクワットと同様に、ワイドスクワットも自重で実施する場合には、そこまで負荷が高くないため、トレーニング初心者の女性の方でもこれ以上の回数を実施できることもあり、比較的余裕のある回数設定になっています。その分、後述するポイント・コツをしっかり意識しながら実施することが重要です。また、ワイドスクワットは、股関節周りを動かすトレーニングであることから、高回数で実施すると怪我をする原因となるため注意が必要です。
トップポジションで膝をロックしない(=真っ直ぐにしない)。
身体をゆっくり下げる。
身体を下げすぎない。
背中をできるだけ倒さない。
臀部の動きを意識する。
スクワットは、難易度は低いものの大腿四頭筋等を鍛えることができるためです。
スクワットは、ワイドスクワットほど難易度は低くありませんが、自重で実施する限りにおいては難易度が低く、かつ、シシースクワットで鍛えることができる部位を鍛えることを期待できます。このため、シシースクワットができない場合は、スクワットを実施して、シシースクワットに必要な筋肉を鍛えましょう。
ノーマルスクワットは、12〜15回を3セット実施します。
ノーマルスクワットを自重で実施する場合には、そこまで負荷が高くないため、トレーニング初心者の女性の方でもこれ以上の回数を実施できることもあり、比較的余裕のある回数設定になっています。その分、後述するポイント・コツをしっかり意識しながら実施することが重要であり、それを意識できていないと、回数が少ない分だけ負荷が弱くなります。
トップポジションで膝をロックしない(=真っ直ぐにしない)。
身体をゆっくり下げる。
膝がつま先よりも前に出ないということを過度に意識しない。
背中を張ったまま実施する。
初動は臀部から動かすことを意識する。
ランジは、難易度は低いものの大腿四頭筋等を鍛えることができるためです。
ランジは、スクワットと同程度の難易度でかつ、スクワットよりも効率的に大腿四頭筋を鍛えることを期待できます。このため、シシースクワットで鍛えることができる部位を効率的に鍛えることを期待できます。このため、シシースクワットができない場合は、ランジを実施して、シシースクワットに必要な筋肉を鍛えましょう。
ランジは、まずは、片足10〜12回3セット実施します。
ランジは脚を前、もしくは後ろに出して実施するためバランスを取り難く、これにより、エクササイズ強度は高いものに分類することができます。このため、一般的なトレーニングを実施する上での標準的な回数設定よりもやや少ない回数である10〜12回を3セット実施することを目標に実施しましょう。
上半身の床に対する角度を意識する。
身体を床に対してぎりぎりまで下げる。
脚を大きく出しすぎない。
手は太ももの上に乗せない。
ボトムポジジョンで静止する。
「膝はつま先より前に出さない」を意識しすぎない。
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