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初心者向けスクワットのやり方とNGフォーム、メニューを解説

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初心者向けスクワットのやり方とNGフォーム、メニューを解説

初心者向けにスクワットの正しいやり方と、初心者あるあるのNGフォームを解説します。また、ノーマルスクワットだけでなく初心者の方におすすめなスクワットのレパートリーも紹介します。

初心者向けスクワットの正しいやり方

立ち方

スクワットの正しいやり方で、まず重要なのが立ち方です。

基本的には、脚幅は腰幅に設定し、つま先はやや外向きに設定します。これは、股関節を開きやすくするためで、しゃがむときの違和感を少なくすることができます。

脚幅が決まったら、腹筋の下部に力を入れるようにして背筋を張ります。これがいわゆる「腹圧がかかった状態」であり、スクワットで腰を壊さないためには非常に重要なテクニックになります。これにより体幹も鍛えられます。

ボトムポジションの設定

トレーニングにおける「ボトムポジション」とは、身体が一番低い状態にあることを指します。スクワットではしゃがんだ状態です。多くは筋肉がピンっと張った状態です。反対に「トップポジション」は身体が一番高い状態にあることを指します。その間を「ミッドレンジ」といいます。

ボトムポジションですが、太ももが床と平行よりも少し深い位に設定します。ここで、一見すると、ボトムポジションは深ければ深いほどよい気がしますが、上級者でないとボトムポジションを深く設定することがそもそも難しいです。また、ボトムポジションを深く設定しすぎると負荷が抜けやすくなるというデメリットもあります。

そのため、太ももが床と平行よりも少し深い位に設定するのがおすすめです。初心者の方は、結構深く下げるイメージを持たないとボトムポジションは浅くなりがちなので注意しましょう。

トップポジションの設定

トップポジションで、膝(ひざ)を真っ直ぐにしないことが重要です。真っ直ぐにしないことを筋トレ用語で「ロックしない」といいます。膝を真っ直ぐにしてしまうと負荷が抜けてしまうため、エクササイズ効果が薄れてしまいます。

動き

スクワットは、「立った状態(トップポジション)→しゃがんだ状態(ボトムポジション)→立った状態」という動作を繰り返すわけですが、この動きの中で常にお尻を意識することが重要です。つまり、しゃがむときはお尻を後ろに突き出すイメージで行い、立ち上がるときはお尻を元に戻すイメージで実施します。

このようにお尻を意識することで、腹圧が抜け難くなり怪我の予防になることに加え、ヒップアップ効果が期待できます。

テンポ

スクワットを行うテンポは、「しゃがむときはゆっくり(3秒間)、立ち上がるときは素早く(1秒間)」が基本です。これが効果的な理由としては、地球にかかっている重力が関係しています。下げるときは重力と同じ向きに動くのでそれに逆らうようにゆっくり動き、逆に上げるときは重力に逆らうように素早く動きます。

この他にも、「ボトムポジションで1秒間静止して、重さを受ける」というテクニックもありますが、これを行うと相当に負荷が高くなるため、初心者の方は慣れてから実施するようにしましょう。

回数・セット数(メニュー)

初心者の方は、1セット10回x3セットをまず目標にしましょう。セットとセットのインターバルは1分程度が理想です。慣れるまではフォームを崩さないように注意深く実施しましょう。これに慣れてきたら、1セットの回数を15回に増やし、3セットできるように挑戦してみましょう。

初心者がやりがちなスクワットNGフォーム

腰が曲がってしまう

初心者がやりがちなスクワットのNGフォームの一つに、猫背になってしまうことが挙げられます。

これは、前述した腹圧がかかっていないことと同義で、しゃがんだときに腰から上半身が曲がった状態になります。この原因ですが、自重のスクワットの場合、そもそも腹圧をかけるということを意識していないこと、もしくは回数が多すぎることが原因として考えられます。バーベルスクワットなどの場合は、バーベルの設定重量が重すぎることが考えられます。

そのため、まず、スクワットのときに腹圧をかけることを意識することはもちろんですが、腹圧が抜けてしまう回数設定をしないことも重要です。

ボトムポジションが浅い

ボトムポジションで、太ももが床と平行くらいで終わってしまうのもNGです。

特に、女性の場合はスクワットを実施する上で、ヒップラインの改善を目的に実施していることが多く、お尻への刺激は太ももが床と平行位で非常に大きくなるので、そこをボトムポジションに設定しがちです。

しかし、実際にスクワットの効果を最大化するには、もう少し深い部分にボトムポジションを設定する必要があります。

そのためには、つま先をやや外側に設定することが重要となるため、十分にしゃがめないという方は、まずは立ち方を見直すのが良いと思います。身体が固くて実施できないという場合もあります。そんな方は踵(かかと)の下に厚みのあるものを置き、背伸びしたような状態で実施するのがおすすめです。

トップポジションで膝をロックしてしまう

トップポジションで膝を完全に真っ直ぐにしてしまうのも、初心者あるあるのスクワットNGフォームです。

膝をロックした場所にトップポジションを設定すると、トップポジションに戻る度に負荷が抜けた状態になってしまいます。確かにスクワットは負荷の高いエクササイズなため、休憩するという目的で膝をロックしてしまう気持ちも分かるのですが、効率をかなり低下させてしまうためおすすめできません。

しゃがむときと立ち上がるときが同じ速度

初心者の方がやりがちなスクワットのNGフォームの一つに、しゃがむときと立ち上がるときのテンポが同じことが挙げられます。

これは、その他のNG項目と比較して致命的な問題ではないのですが、これによりエクササイズ効率は落ちてしまいます。そのため、前述した様に、「しゃがむときはゆっくり(3秒間)、立ち上がるときは素早く(1秒間)」を意識しましょう。

膝がつま先よりも前に出ないことが過剰に意識されている

多くのメディアにおいて、スクワットは膝がつま先よりも前に出ないことが教科書的とされていますが間違いです。しゃがむときに、膝が前にでるのは自然であり、それを制限することはスクワットの可動域を制限することに加え、怪我をする原因にもなります。そもそも、スクワットは、最終的には高重量で行うエクササイズを想定しており、膝がつま先よりも前に出るか出ないかというこで負荷の大きさを調整するエクササイズではありません。そのため、膝の位置は過度に意識する必要はありません。

初心者におすすめのスクワットの種類

ノーマルスクワット

まず、初心者におすすめのスクワットは、ノーマルスクワットです。

ノーマルスクワットのやり方は前述した「スクワットの正しいやり方」の通りです。

ターゲットは大腿四頭筋(太ももの前側)と臀部(お尻)です。

ノーマルスクワットが初心者向けの理由としては、全てのスクワットの基本になるためです。そのため、ノーマルスクワットは決して簡単ではないのですが、きちんとやり方をマスターすれば他の種目にも応用できるため、初心者の方はまずトライしましょう。

ベンチスクワット

ベンチスクワットとは、ベンチ台(椅子も可)を用意して、ボトムポジションで完全にベンチ台に座って実施するスクワットです。そのため、自重だけで実施すると、どうしてもノーマルスクワットよりも負荷が落ちてしまいますが、ノーマルスクワットが上手にできない初心者の方や、膝を怪我をしている方に適しています。

ターゲットは同じく大腿四頭筋と臀部です。

ベンチスクワットが初心者向けの理由としては、前述した通り自重で実施するとノーマルスクワットよりも負荷を抑えることができるためです。ベンチスクワットでも、バーベルスクワットやダンベルスクワットなどを実施すると、一気に上級者向けのエクササイズになります。

ワイドスクワット

ワイドスクワットは、脚幅を肩幅の1.5倍から2倍に設定して実施するスクワットです。

ターゲットは臀部と内転筋(太ももの内側)です。

ワイドスクワットが初心者向けの理由としては、しゃがみやすいためです。スクワットを実施する上で最もネックとなるのが「しゃがめない」ということで、この問題は足首の柔らかさ、股関節の柔軟性にも関係しています。その点、ワイドスクワットは、脚幅を広げることで事前に股関節を開いた状態を作ることからノーマルスクワットと比較して腰を落としやすいというメリットがあり、可動域も限定的になることから初心者におすすめです。

オーバーヘッドスクワット

オーバーヘッドスクワットは、頭上にタオルやバーベルを把持した状態で行うスクワットです。

ターゲットは、体幹、大腿四頭筋および臀部です。

オーバーヘッドスクワットが初心者向けの理由は、筋トレ初心者に重要な体幹を効率よく鍛えることができるためです。ノーマルスクワットを実施する際には、手を身体の前に出して実施することが多いですが、その手に物を持って頭上で把持しながらスクワットをするのは意外と難しいです。これにより、スクワットで鍛えられる大腿四頭筋などの足の筋肉に加えて、体幹も効率よく鍛えることができます。体幹は、全てのエクササイズの基本となる部位ですから、初心者のうちは特に鍛えることが重要となります。

ジャンピングスクワット

ジャンピングスクワットは、通常のスクワットからジャンプをして実施するスクワットです。

ターゲットは大腿四頭筋および臀部です。

ジャンピングスクワットが初心者向けの理由としては、比較的手軽に負荷を高めることができる点にあります。ジャンピングスクワットは、手の勢いを利用してジャンプをし、ジャンプで得た位置エネルギーをボトムポジションで受け切りますから、ノーマルスクワットと比較して負荷が高くなります。その反面、特に必要な器具は特にありません。