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かぼちゃを冷凍する時は生のまま?加熱する?正しい方法を解説

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かぼちゃを冷凍する時は生のまま?加熱する?正しい方法を解説

かぼちゃを冷凍するときに生のまま冷凍するか加熱してから冷凍するか迷ったことはありませんか?本記事ではかぼちゃを冷凍するときに加熱すべきかどうか、美味しくかぼちゃを冷凍するコツも合わせて紹介します。

かぼちゃを冷凍するときは生のまま?加熱する?

かぼちゃを冷凍するときは加熱すべきかどうか解説します。

加熱してから冷凍がおすすめ

かぼちゃをレンジで加熱してから冷凍する

冷凍保存には直接冷凍する(ダイレクトフリージング)という方法がありますが、家庭用冷凍庫では急速凍結(瞬間冷凍)ができないため、味や食感、色が悪くなることが多いです。特にかぼちゃのように水分量の多い野菜はこの傾向が顕著です。緩慢冷凍(徐々に冷凍すること)する過程で身の中に氷結晶ができ、開け閉めで冷凍庫内の温度が上がったときに、それが水蒸気となり身がスカスカになってしまいます。

そのため、加熱してから冷凍することをおすすめします。冷凍する前に茹でたり蒸気をあてたりと必要最低限の加熱処理を行うことを「ブランチング」といいます。

かぼちゃ以外の野菜でも使える方法で、加熱して野菜の持っている酵素を不活性化させることにより変色を防いだり、組織を軟化させることにより冷凍によって組織が破壊され食感を損なわれるのを防ぐことができます。また、食品表面に付着している微生物の殺菌にもなります。

出典:冷凍食品Q&A冷凍食品の基礎知識(日本冷凍食品協会)

生のまま冷凍もできる

上述したように、かぼちゃを冷凍するときは加熱してからがおすすめですが、生のまま冷凍することも可能です。

加熱してから冷凍するのと比較すると、やはり食感が悪くなってしまいやすいですし、味や風味も落ちてしまいやすいです。しかし、正しく冷凍・解凍すれば食感や味の変化を最小限に抑えることができます。

かぼちゃを美味しく冷凍するコツ

かぼちゃを美味しく冷凍する方法を紹介します。

種・わたを取る


かぼちゃの種やわたは食べることができます。しかし、かぼちゃの中で最も傷みやすい部分なので、保存するときは、必ずわたと種は取りましょう。種・わたを取って冷凍することで、かぼちゃの味や食感が悪くなってしまうのを防ぐことができます。

わたは保存しておくことができないので、食べるのであればすぐに調理をして食べてください。かぼちゃのわたはホットケーキの生地に混ぜて焼いて食べたり、カレーの隠し味として使うことができます。

種は、耐熱皿に広げてふんわりとラップをし、600Wの電子レンジで4〜5分ほど加熱します。種が割れたら中身を取り出し、クッキーやスープの具材として使用します。そのまま食べるのも◎。加熱した種は大変熱くなっているので、やけどに注意してください。

種は冷蔵保存しておくこともできます。

重ならないように平らにする

かぼちゃを生のまま食べやすい大きさにカットして冷凍保存する

生のまま冷凍する場合は、種・わたをとったら調理に合わせてカットし保存袋に入れます。

かぼちゃを保存袋に入れたら、できるだけかぼちゃ同士が重なってしまわないようになるべく平らにしましょう。重なってしまうと使うときにバラバラにするのが難しく使いにくくなってしまいます。また、くっついてしまうと細胞や繊維が壊れてしまい食感が悪くなったりもします。

量が多いと難しいですが、どちらか片方に偏っていたりしないように平らにして冷凍庫に入れてください。

加熱して冷凍する場合は、かぼちゃをカットしたらレンジで加熱しましょう。

マッシュにしてから冷凍もおすすめ

かぼちゃはマッシュにしてから冷凍するのもおすすめ

離乳食やスープ、お菓子作りなどにはマッシュした冷凍かぼちゃがおすすめです。

かぼちゃの皮を剥いて茹で(皮つきのままでも◎)、熱いうちに麺棒で潰します。粗熱が取れたら小分けにしラップで平たく包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍室へ。

ポリ袋の空気をしっかり抜いて密閉

マッシュにしたかぼちゃをラップで包み冷凍用保存袋に入れ空気をしっかり抜く

カットしたかぼちゃを茹でて冷凍する場合とマッシュにしてから冷凍する場合どちらも、保存袋に入れたらしっかり空気を抜いて密閉します。

空気を抜いて密閉してしまうことで、かぼちゃが酸化して劣化してしまうのを防ぐことができます。また、冷蔵庫の臭い移りもしないので、かぼちゃそのものの風味や味を損ねてしまうことがありません。

金属トレイを下に置く

かぼちゃを冷凍する際は金属トレイを使って冷凍することで急速冷凍することができる

かぼちゃに限らず、野菜を冷凍する場合は急速冷凍をしたほうが旨みをぎゅっと閉じ込めることができます。冷蔵庫に急速冷凍機能がない場合は、金属トレイの上にのせて冷凍庫へ。

金属トレイは温度の伝達が早いため、急速冷凍と同じ効果を得ることができます。

また、冷凍庫の扉付近は開け閉めによる温度変化の影響を受けやすいため、できるだけ温度変化の少ない扉付近を避けた場所に置いたほうが早く冷凍することができます。

遅くても1ヶ月以内に食べきる

冷凍すれば永遠に保存できてしまうような気がしてしまいますが、どんなに長く保存しても1ヶ月を目安に食べきるようにしましょう。

冷凍しても長く保存していると鮮度は落ちてしまうので、味や食感はどんどん悪くなってしまいます。冷凍しているからといっていつまでも入れておかず、なるべく早く食べきることが大切です。

冷凍かぼちゃの解凍方法

冷凍したかぼちゃを美味しく食べるためには解凍方法も重要です。冷凍したかぼちゃの解凍方法は下記の通りです。

そのまま加熱調理がベスト

冷凍したかぼちゃは解凍せずにそのまま加熱調理に使うのがベスト

冷凍したかぼちゃは、解凍せずにそのまま加熱調理するのがベストです。解凍してしまうとどうしても水分が出てきてしまい、食感が悪くなったり水っぽくなってしまいます。

そのまま加熱調理をすれば、水分が出てしまうのを最小限に抑えることができますし、水分と一緒に出てきてしまった水溶性の栄養素も無駄にすることがありません。

かぼちゃは基本的に煮物にするなど加熱調理をして食べることが多い野菜なので、そのまま調理に使って良いと覚えておくと良いでしょう。

マッシュにしたかぼちゃは自然解凍

冷凍したマッシュかぼちゃを冷蔵庫に移して自然解凍する

マッシュにして冷凍したかぼちゃは、冷蔵庫に入れて自然解凍しましょう。レンジで加熱して解凍すれば早いのですが、やはり水分が出てきすぎてびちゃびちゃになってしまいます。

冷蔵庫に入れて低温でゆっくり解凍すれば、水分が出てきすぎず、かぼちゃの風味を守ることができます。ただ、時間がかかるので調理をする前日には冷蔵庫に移しておくようにしましょう。

冷凍かぼちゃにおすすめの調理法

煮物

かぼちゃの定番料理といえば煮物ですよね。煮物であれば、冷凍することによって柔らかくなってしまった食感も気になりにくいですし、冷凍することで調味料が染み込みやすくなっているのでしっかりと味がついて美味しく食べることができます。

カレー

冷凍したかぼちゃはカレーの具材としてもピッタリ!カレーも煮込むので、柔らかくなってしまった食感をカバーすることができますし、風味が悪くなってしまっていてもスパイスの効果で気になりにくいです。

青臭さもカバーすることができるので、冷凍することで青臭くなってしまったかぼちゃにもおすすめできる調理法です。ぜひ試してみてください。

ポタージュ

冷凍したかぼちゃは、ポタージュにするのもおすすめです。流出してしまうビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素も汁ごと一緒に摂取することができるので栄養面でも◎

予めマッシュにして冷凍しておいたかぼちゃを使えば簡単に作ることができます。

スムージー

冷凍したかぼちゃは解凍せずにそのままミキサーに入れて撹拌すれば、スムージーを作ることができます。近年はスムージーの作り方も多様化しており、生の状態の野菜や果物をミキサーに入れて作ることも多いですが、本来スムージーは冷凍した野菜や果物をミキサーに入れて作ります。

そのため冷凍したかぼちゃは解凍しなくても、そのままミキサーに入れればスムージーになります。バナナなど甘みのある果物などと一緒にスムージーにすると飲みやすくなるのでおすすめです。栄養満点なので朝ごはんなどの置き換えにも良いでしょう。

冷凍以外の保存方法

最後にかぼちゃの冷凍以外の保存方法を紹介します。冷凍するとどうしても食感や味が落ちてしまうことがあるので、冷凍したかぼちゃが苦手な場合は冷凍以外の方法で保存しておくことをおすすめします。

正しく保存し鮮度を保つことで、より長く美味しく食べることができます。

常温保存(2〜3ヶ月)

かぼちゃは常温保存が可能な野菜です(ただし丸ごとのみ)。正しく保存すれば、2〜3ヶ月ほど日持ちします。用意するのは新聞紙のみ。とても手軽な保存方法です。

丸ごとのかぼちゃを新聞紙包んで常温保存すれば最大で3ヶ月ほど保存することができる

丸ごとのかぼちゃを新聞紙に包みます。ヘタの部分を下にして包むと、かぼちゃの重みで新聞紙をとめることができます(ガムテープなどで貼り付けるとさらに◎)。かぼちゃが大きい場合は新聞紙を数枚使って全体をしっかり覆いましょう。

新聞紙で包んだら風通しのよい冷暗所で保存します。保存時はヘタが上になるようにして置きます。かぼちゃが畑で育っていた環境になるべく近づけてあげることで、余計なストレスがかからず鮮度を保って保存することが可能です。横にした状態で保存すると、元の状態に戻ろうとして余計なエネルギーを消費し、味が悪くなってしまいます。

常温保存することでゆっくりと追熟が進み甘みが増します。甘みが増すのは、かぼちゃのでんぷんが糖質に変わるため。甘みとともに栄養価も増します。スーパーなどに並んでいるかぼちゃはすでに追熟が進んでいますが、ご家庭で収穫したかぼちゃは、すぐ食べるのではなく数ヶ月ほど追熟させてから食べるようにしましょう。皮の色がオレンジがかってきたら完熟のサインです。

室温が高くなる夏はかぼちゃが傷みやすいので、常温以外の方法で保存することをおすすめします。また、カットしたかぼちゃは一年を通して冷蔵保存するようにしましょう。

冷蔵保存(1週間)

カットしたかぼちゃは冷蔵保存がおすすめです。冷蔵かぼちゃは1週間ほど保存することができます。まるごと保存する場合と違って傷みが早いので、なるべく早く食べるようにしましょう

かぼちゃを適当な大きさにカットしたらラップに包みポリ袋に入れて冷蔵保存する

かぼちゃを適度な大きさにカットし、種とワタを取り除きます(種やワタの部分から傷みやすいため)。切り口にぴったりとラップをかけ包み、ポリ袋に入れて軽く口を閉じてから冷蔵庫で保存します。

皮がかたくて切りづらい場合は、電子レンジで3〜5分ほど加熱すると、カットしやすくなります。やけどに注意してカットしてください。また、加熱する場合は、粗熱がしっかり取れてからラップで包むようにしましょう。

乾燥保存(1ヶ月)

かぼちゃは乾燥させて保存することも可能です。乾燥させることで栄養が増す(ビタミンDなど)、旨みが増すなどのメリットがあります。乾燥かぼちゃは約1ヶ月ほど日持ちします

薄切りにしたかぼちゃをザルに広げて天日干しする

乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。皮ごと薄切りにしたかぼちゃをなるべく重ならないようにザルに並べ、3日ほど天日干しをします。途中上下を返すとしっかりと乾燥させることができます。完全に乾燥したら、密閉容器に移して保存しましょう。

天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。

乾燥かぼちゃは味噌汁やスープに加えたり、炒め物としても美味しくいただけます。