トマト缶は滅菌された状態で密閉されているため賞味期限がとても長いです。賞味期限が切れたトマト缶は食べられるのかどうか、開封後の賞味期限はどれぐらいなのか気になったことがある方も多いのではないでしょうか。本記事ではトマト缶の賞味期限について解説します。
トマト缶の賞味期限について紹介します。
トマト缶の賞味期限はメーカーによっても異なりますが、未開封の状態でだいたい1年〜2年です。長いものでは3年の場合もあります。
トマト缶に記載されている賞味期限は未開封の状態の賞味期限です。トマト缶に限らず缶詰の商品は加熱滅菌された状態で密閉されているため、空気中の酸素に触れて酸化して鮮度が落ちたり、細菌が繁殖してしまうことがないため日持ちするのです。
開封してしまうと空気中の酸素に触れることになりますし、細菌が繁殖しやすくなるので1年〜2年も保存しておくことはできません。
近年では紙パックに入った商品も多いですが、缶詰めと同様に未開封の状態であれば常温保存で1年〜2年と長期保存可能です。
紙パックなのに長持ちするの?と疑問に思う方も多いと思いますが、同じように高温で滅菌した状態で密封しており、紙パックも食品を劣化させる原因となる酸素や光を通しにくい構造になっているので劣化・腐敗しにくくなっています。
ただし、紙パックも開封すると日持ちしないので注意しましょう。
トマト缶の賞味期限は、通常以下のいずれかの場所に記載されています。
缶の蓋面部
缶の底面部
側面に貼り付けられているラベル
製品が密封されている面に賞味期限が印刷されることがよくあります。これは、商品を積み重ねて陳列する際に期限を簡単に確認できるようにするためです。
また、缶の底面部は賞味期限が記載される場所で、缶の安定した面であるため印刷がしやすいです。
商品の情報を詳しく提供するために使用されるラベルに、賞味期限が記載されることもよくあります。ラベルは大きいため、詳細な情報や注意事項と一緒に期限を記載するのに適しています。
どこに賞味期限が記載されているかは、メーカーによって異なりますが、賞味期限は必ず記載されているので上記の3箇所を中心に見てみてください。
日本製のトマト缶では、賞味期限は「2023.08.19」のように、年・月・日の順で明記されており、理解しやすいです。しかし、イタリヤやトルコなど海外から輸入されたトマト缶では、賞味期限の表記方法が異なり、時に解釈が難しいこともあります。
海外製品では、西暦の下2桁に続いて月と日を表示する6桁の表記が一般的です。ただし、この6桁は日・月・年の順番でもあり得るし、月・日・年の順番もあり得ます。例えば、賞味期限が2023年8月19日の場合、「19.08.23」または「08.19.23」のように記載されていることがあります。
さらに、「08:23」のように年と月だけで表示される場合もあります。この表記は、2023年8月が賞味期限であることを示しています。
トマト缶に記載されている賞味期限を過ぎてしまっても、すぐに食べられなくなってしまうわけではありません。
そもそも「賞味期限」とは、比較的品質が劣化しにくい食品に表示されるものです。
賞味期限は、定められた方法で保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日です。賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることもあり、賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではなく、消費者自身で判断する必要があります。
トマト缶は上述したように高温で滅菌した後に密閉しているため、劣化・腐敗しにくくなっています。そのため、賞味期限を過ぎても問題なく食べられることがあります。開けたときの状態を見て判断しましょう。
賞味期限切れのトマト缶は半年以内であれば、何の異変もなく食べられたという意見が多いです。
中には5年から10年過ぎたトマト缶を食べても大丈夫だったという方もいらっしゃるようですが、賞味期限が過ぎてしまったトマト缶は安全に食べられる保証はありません。
心配な方は破棄するのが良いでしょう。
トマト缶などの缶詰商品は、食材を無菌状態で製造・パッケージングしていても劣化しないというわけではありません。
食品の酸化、風味や栄養成分の変化、金属缶と食品の反応など、様々な要因によって劣化していきます。そのため、美味しく、そして何より安全に食べるためには、賞味期限を目安にしてなるべく早く食べきることが大切です。
上述したように賞味期限は、商品が最高の状態を保つことが製造者によって保証される最後の日付を指します。この日付を超えると食品の品質や風味が下がるので、賞味期限内に食べきりましょう。
未開封の場合でも賞味期限を過ぎていたり、保存状態が悪いと食べられなくなってしまうことがあります。特に賞味期限が切れてしまっていて下記のような特徴があるトマト缶は残念ですが破棄しましょう。
トマト缶が明らかに膨らんでしまっていたり、缶の上部を押すと凹む状態の場合は破棄しましょう。
膨らんでしまうのは中のトマトが劣化しているか腐敗したことによって缶詰内にガスが発生してしまっていると考えられます。
膨らんでしまったトマト缶はそのまま開けると危険です。水を張ったボウルの中に缶詰を入れて、水の中で開封するようにしましょう。
缶詰が錆びついてしまっている場合は、目視で確認できなくても穴が開いてしまっている可能性が高いです。穴が開いてしまうと外から微生物が入ってしまうので、未開封であっても中が腐敗してしまいます。
また、錆が食品に混入すると健康リスクを引き起こす可能性がありるので破棄しましょう。
トマト缶を開けたときに異臭がしたり、いつもとは異なる味がする場合は破棄しましょう。細菌が増殖しトマトを腐敗させ、異臭を放ったり味を変えてしまっている可能性が高いです。
賞味期限内であっても、缶をぶつけてしまって小さな穴が開いてしまったなどの理由から、細菌が入り込んで腐敗させることがあるので注意しましょう。
トマトに白いふわふわとしたホコリのようなものがついてしまっている場合は白カビ、黒いものがついている場合は黒カビ、青(緑)っぽい物体がついている場合は青カビが生えてしまっています。
カビはカビ毒を発生させて下痢や嘔吐などの中毒症状が起こる可能性があります。カビが生えている部分を取り除いても、カビの胞子は目に見えないほど小さいため見えない部分にまで入り込んでいる可能性があります。また、カビは加熱してもカビ毒を発生させるので、食べずに破棄しましょう。
出典:カビとカビ毒についての基礎的な情報(農林水産省)
未開封のトマト缶の賞味期限は長いですが、開封後は日持ちしないので注意が必要です。開封後は冷蔵または冷凍保存する必要があります。
開封したトマト缶は常温保存不可です。
冷蔵保存だと2日〜3日日持ちします。未開封の場合は1年〜2年と長持ちしますが、あくまでも未開封の状態である場合なので、開封したら早めに食べきりましょう。
開封後のトマト缶はそのまま冷蔵庫に入れるのではなく、清潔な容器に移し替えて冷蔵庫に入れます。
開封後のトマト缶をそのまま冷蔵庫に入れてしまうと、空気中の酸素に触れて酸化し鮮度が落ちてしまいます。また、缶自体の開口部や内部が腐敗する恐れがあります。缶が金属製であるため、食品の酸と反応して酸化しやすくなり、缶自体が錆びる原因となりえるのです。
さらにそのまま保存してしまうと鉄などの金属イオンがトマトに溶出し、その結果として食品の味が変わることがあります。これは、金属イオンがトマトの自然な風味を変えてしまう可能性があるからです。
そのため、開封後のトマト缶はできるだけ早くガラス製やプラスチック製の容器に移し替えてから冷蔵保存することをおすすめします。
開封後のトマト缶は冷凍すると1ヶ月保存可能です。すぐに使い切れない場合など長く保存したいときは冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存する場合は保存袋に入れたら、できるだけ平らにしてしっかり空気を抜き密閉します。しっかりと密閉したら急速冷凍しましょう。
トマト缶に限らず、食材を冷凍する場合は急速冷凍をしたほうが旨みをぎゅっと閉じ込めることができます。冷蔵庫に急速冷凍機能がない場合は、金属トレイの上にのせて冷凍庫へ。
金属トレイは温度の伝達が早いため、急速冷凍と同じ効果を得ることができます。
冷凍庫の扉付近は開け閉めによる温度変化の影響を受けやすいため、できるだけ温度変化の少ない扉付近を避けた場所に置いたほうが早く冷凍することができます。
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